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鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー
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「あ~…なんか知らんが剛のやろう、俺の弁当奪って今職員室で食ってる。泣きながら食ってるから、先生達がドン引きして見守ってる」
「剛が? 変なの。先生可哀想だから僕の分けてあげるね」
心底気の毒そうに云われて疾風が苦笑する。宮根から剛と二人で隼人の見舞いに行った話を聞いていたので、察しが着いた疾風は剛に弁当を譲って此処へ来たのだ。案の定里桜と鈴を見付けた。里桜も仕方なくおかずを疾風に取り分けてやる。
「先生、ジンは文化祭まで学校内の写真撮るみたいだね」
「んあ? そうなのか? まあ。校長とそこは話し通ってるんだろうから、ふ~ん」
疾風が複雑そうに鈴を見た。
「何?」
「お前最近隼人の顔見に行っていないみたいだからさ」
「う…ん」
里桜が鈴を見て、隼人の脚を小突いた。疾風が里桜を見る。が、気にした様子を見せずに鈴に提案する。
「こっそり会いに行くか? 深夜だが、協力するぞ」
「「先生?」」
「あいつの記憶が戻る可能性は、少しでも試さないとな」
したり顔で疾風が云った。
ーーー隼人さんに会える?
ふと、ジンが脳裏に浮かんだので、かき消した。
ーーーこれを最後にするから。そうだ最後にしよう。皆が幸せになる為に。
鈴は疾風を見た。
「行く」
薫に云われていた店屋物は食べる気がしなかったので、里桜が二人分の簡単な料理を作ってくれた。里桜は結局の処、生徒会のメンバーと教師陣との食事をキャンセルしたのだ。鈴とジンを二人だけにはしたくなかったのだ。鈴は風呂からあがると、リビングのテーブルに提出しなければいけない、進路希望が置かれているのを見付けた。第一希望がW大学。第二希望がS大学。どちらもここからは通えない。里桜はこの家から出るのだろうか? 里桜が鈴に気付いて進路希望の用紙を見た。
「鈴はもう提出したのか?」
問われて鈴は首を横に振った。
「まだ。何も決まってない。最初は看護師とか考えたけど、なんか最近解んなくなって」
里桜は困ったようにソファーに座った。
「今週中には提出だからな。適当に書いて、大学行ってから考えても良いんじゃないのか?」
「そうれもありかな。兄ちゃんは?」
「俺か? 俺は教育学部かな。小学校の先生とか」
鈴は里桜の隣に座るとびっくりして「先生?」と訊き返した。
「兄ちゃんなら良い先生になれるよ」
「そうか?」
「うん」
鈴が頷くと腹の虫が鳴った。里桜が笑って立ち上がると、手を差し出した。鈴はその手を取って立ち上がる。
「ご飯にしよう。魚が在ったから焼いた。後は卵焼き」
二人はダイニングへ向かった。
「剛が? 変なの。先生可哀想だから僕の分けてあげるね」
心底気の毒そうに云われて疾風が苦笑する。宮根から剛と二人で隼人の見舞いに行った話を聞いていたので、察しが着いた疾風は剛に弁当を譲って此処へ来たのだ。案の定里桜と鈴を見付けた。里桜も仕方なくおかずを疾風に取り分けてやる。
「先生、ジンは文化祭まで学校内の写真撮るみたいだね」
「んあ? そうなのか? まあ。校長とそこは話し通ってるんだろうから、ふ~ん」
疾風が複雑そうに鈴を見た。
「何?」
「お前最近隼人の顔見に行っていないみたいだからさ」
「う…ん」
里桜が鈴を見て、隼人の脚を小突いた。疾風が里桜を見る。が、気にした様子を見せずに鈴に提案する。
「こっそり会いに行くか? 深夜だが、協力するぞ」
「「先生?」」
「あいつの記憶が戻る可能性は、少しでも試さないとな」
したり顔で疾風が云った。
ーーー隼人さんに会える?
ふと、ジンが脳裏に浮かんだので、かき消した。
ーーーこれを最後にするから。そうだ最後にしよう。皆が幸せになる為に。
鈴は疾風を見た。
「行く」
薫に云われていた店屋物は食べる気がしなかったので、里桜が二人分の簡単な料理を作ってくれた。里桜は結局の処、生徒会のメンバーと教師陣との食事をキャンセルしたのだ。鈴とジンを二人だけにはしたくなかったのだ。鈴は風呂からあがると、リビングのテーブルに提出しなければいけない、進路希望が置かれているのを見付けた。第一希望がW大学。第二希望がS大学。どちらもここからは通えない。里桜はこの家から出るのだろうか? 里桜が鈴に気付いて進路希望の用紙を見た。
「鈴はもう提出したのか?」
問われて鈴は首を横に振った。
「まだ。何も決まってない。最初は看護師とか考えたけど、なんか最近解んなくなって」
里桜は困ったようにソファーに座った。
「今週中には提出だからな。適当に書いて、大学行ってから考えても良いんじゃないのか?」
「そうれもありかな。兄ちゃんは?」
「俺か? 俺は教育学部かな。小学校の先生とか」
鈴は里桜の隣に座るとびっくりして「先生?」と訊き返した。
「兄ちゃんなら良い先生になれるよ」
「そうか?」
「うん」
鈴が頷くと腹の虫が鳴った。里桜が笑って立ち上がると、手を差し出した。鈴はその手を取って立ち上がる。
「ご飯にしよう。魚が在ったから焼いた。後は卵焼き」
二人はダイニングへ向かった。
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