彩香スペシャル~三姉妹監禁志願 小説自動生成ソフト七度文庫が自動生成したシナリオを元に書き下ろした長編小説

七度柚希

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ピーチの案内で通風口を通って地上に脱出しようとすると、百合ちゃんと良一君が後から追いついてきて、一緒に逃げたいと言い出だした。

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あらすじ
 ピーチの案内で、通風口を通って地上に脱出しようとしたけど、途中で道が判らなくなった。百合ちゃんと良一君が後から追いついてきて、一緒に逃げたいと言い出だした。みんなで一緒に力を合わせて何とか地上にでた。

 エレベータで降りていくとドアが開いて見覚えのある場所に出た。
 小部屋をでると目の前は大通り。
 すこし先が神社で、その先には喫茶店があるはずだ。
 近道をして神社の中を通りすぎて、大通りに出ようとすると左右から女の子が二人飛び出してきて道をふさいだ。
 四つ葉学園の制服を着た小柄な身体の女の子の顔には見覚えがある。
 江実矢君に数学の応用問題の答えを写させてもらっていた女の子達だ。
 いつもは楽しそうな笑顔しか見たことがないけど、二人とも顔が引きつって強ばっている。
 きつい眼差しで睨みつけられて、勇二君は足を止めて二人の様子を確かめた。
 手にした短剣はに刃の先がこちらに真っ直ぐと向けられている。
 勇二君が後ずさりをして引き返そうと振り返ったとき、公園の反対側の出口からも女の子が両側から飛び出してきた。
 同じ四つ葉学園の制服を着た女の子だ。
 神社の中を見まわしてみると、出入り口には女の子が二人ずつ組になって道をふさいでる。
 勇二君は手にした鞭を大きく廻しながら少しずつ先に進んだ。
 女の子達は鞭が恐いのか近づいては来ない。
 神社の中央まで来ると女の子達が周りを取り囲みながら近寄ってきた。
 このままだと「フォーメーション、サークルG」の餌食になる。
 勇二君は彩香ちゃんと有紀と江実矢君それに久美ちゃんが固まって身構えてる周りを回りながら鞭を上下に揺さぶって振りはじめた
 まるで新体操の縄の演技のように、鞭が波打つと女の子達の姿がふと消えた。
 今がチャンスと思って神社の出口に進むと、狛犬の手前で女の子が左右の木から降ってきて目の前でジャンプして反対側の木に飛び移った。
 消えたと思った女の子達は、神社の木の枝に飛び移っていたんだ。
 勇二君が今度は左右に鞭を振りながら狛犬の前に歩み寄った。
 不意に勇二君の手が止まって鞭が動かなくなった。
 鞭の先が鳥居の横の狛犬の口に引っかかっちゃったんだ。
 勇二君が鞭をひっぱろうとして力をいれると、今度は勇二君の手から鞭が落ちて跳ね飛んだ。
 今がチャンスとばかりに、女の子が一人勇二君の目の前に突進してきた。
 短剣が勇二君の胸に突き刺さったと思ったとき、短剣が跳ね返されて飛び跳ねた。
 さっき勇二君が鈴木先生から奪って胸に付けているブラジャーのせいらしい。
 特別製のブラジャーで、短剣の刃を跳ね返してしまうすごい性能の戦闘用ブラジャーなんだ。
 女の子は短剣がはね飛ばされるとは思っていなかったらしく、すとんと勇二君の目の前で尻餅をついてしまった。
 女の子のすぐ横にさっきまで勇二君が持っていた鞭の取っ手が飛び跳ねてるのを見て女の子は手を伸ばして鞭を掴もうとした。
 鞭を奪われたらもうとてもこの女の子達には勝ち目はない。
 ピーチがすばやく飛び出すと、女の子が掴もうとした鞭を口で挟むと勇二君の所に戻ってきた。
 女の子が立ち上がろうとしたとき、勇二君が鞭をひっぱると、ちょうど女の子の股間に鞭の先があたった。
 女の子は急にぴくんと飛び跳ねると、地面に倒れ込んでそのまま手足が震えてる。
 ロボットの股間は充電プラグになっていて、そこが急所らしい。
 他の女の子たちは、勇二君の鞭を怖がってもう近寄ってこない。
 逃げるなら今だ。
 勇二君を先頭に素早くみんなで神社の中を駆け抜けた。
 後を振り返ると他の女の子達は神社の中央で倒れた女の子を助け起こしてどこかに運んでいなくなった。
 これなら女の子達が追いかけてくる心配はない。
 大通りの先の喫茶店の前まで来ると、今度は自動販売機の横から誰かが飛び出してきた。
 黒い短剣を手にしているのは良一君だ。
 良一君は勇二君が彩香ちゃん達を助けに来たことを知ってるはず。
 なんだか面倒なことに成りそうだと有紀は心配になった。
 良一君もさっきの四つ葉学園の女の子と同じで勇二君の持ってる鞭を用心してすぐには近寄ってこない。
 勇二君はさっきの出来事でブラジャーが短剣を跳ね返すのを知っている。
 わざと鞭を地面にたらして良一君に隙を見せた。
 良一君が低い姿勢で突進してくると、短剣の先が勇二君の胸に触れた途端に跳ね返された。
 後ろ向きに良一君が尻餅をついたとき、すばやく勇二君は良一君の股間を鞭で叩いた。
 さっきの四つ葉学園の女の子と同じように、良一君は身体を上下に揺すりながら震えだした。
 良一君が苦しくて泣き出しそうな目で勇二君を見上げてる。
 なんでこんな事になるのか理由は判らないが、この鞭には特別な機能があるらしい。
 すぐには立ち上がれない様子なので、すばやくみんなで良一君の横を通り過ぎて喫茶店の前まできた。
 入り口から入ろうとすると、すぐ目の前に鞭が飛んできてびっくりして有紀は尻餅をついた。
 喫茶店の前に鞭を持った鈴木先生が立ちはだかっているのが見えた
 鈴木先生が待ち伏せしてたんだ。
 慌てて勇二君が大通りの反対側まで飛び跳ねるように逃げた。
 彩香ちゃんに助けられて慌てて有紀が立ち上がると勇二君の側に駆け寄った。
 鈴木先生はさっきの牢獄からここに先回りし待ち伏せしてたんだ。
 さっきは勇二君に服を脱がさせて丸裸にされたけど、今度は鈴木先生は前よりも胸がづんと大きく突き出てる。
 着てる服も黒い皮の衣装にに金具が取り付けてあってまるで鎧みたい。
 体にぴったりとした衣装からは胸やお尻が突き出して見えて妙な大人の色気がある。
 両手に太い鞭を持ってるけど、勇二君が持ってる鞭よりも長くて太い。
 鈴木先生が喫茶店の入り口から大通りにゆっくりとした足取りで一歩づつ近づいてきた。
 勇二君が思いきり手を伸ばして鞭の先を鈴木先生の胸に叩きつけたが、鞭の先は跳ね返されるだけで何の効果もない。
 鈴木先生が着けているブラジャーもやっぱり鞭をはね飛ばす高性能の戦闘用ブラジャーらしい。
 鈴木先生は自信たっぷりな態度で鞭を持った手を左右に広げながらゆっくりと勇二君に近づいて来た。
 有紀は思わず鈴木先生の顔を見つめた。
 怒り狂っているようにも見えるがどこか楽しそうな顔で、勇二君を虐めるのが楽しくてしょうがないらしい。
 久美ちゃんがピーチと何か話しをしてるらしくて「くーんくんんんー」とピーチのうなる声が聞こえてきた。
 久美ちゃんの話ではこの裏にうまく逃げ込める店があるらしい。
 勇二君と一緒に鈴木先生の前から逃げ出すと、鈴木先生はすぐには追いかけてこない。
 ピーチの後から裏通りの細い道に入ると焼鳥屋みたいな小さい店が並んでる。
 店の奥にトイレがあるので、用具室をドアを開けた。
 狭くてとても全員は入れないが、床にマンホールみたいな穴がある。
 ピーチの話しではこのマンホールが通りの向こうの喫茶店のトイレに通じてるらしい。
 みんなで順にマンホールに入ると狭い穴を這って通り抜けた。
 狭い穴から何とか抜け出すと、喫茶店の中にあるあの変な形の十字架のある部屋に出た。
 ピーチの話しでは、さっきと別の場所に通風口の出入り口があるらしい。
 さっき有紀が開けた壁の近くを押すと、また別の入り口が開いた。
 通風口らしいけど、中の壁にはハシゴがあって上に続いてる。
 さっそく勇二君が先頭になって、ハシゴを昇り始めた。
 狭い通路をやっとのことで登っていくと、途中で勇二君が進むのを止めた。
 真上が左右に分かれ道になっていてどっちに行けばいいのかわからないらしい。
 ピーチをみんなで手渡しで真上まで運んで、臭いで通路の方向を調べてもらうと右の方向らしい。
 しばらくしてまた上に登る階段があり、その先を進んでみるとまた分かれ道だ。
 またピーチに臭いで調べて貰って今度は左に進んでいくとその先は下りの階段がある。
 途中登ったり降りたりを繰り返しながら進んでいくと、ピーチが「くーぅぅん」と鼻をならすだけで道が判らなくなった。
 いつの間にか同じ場所にでてしまったらしい。
 どっかで道を間違えたらしいが、どこで間違えたのか判らない。
 ともかくさっきと別の道をいってみるしかない。
 しばらく細い送風口を這って進むと、遠くから物音が聞こえてる。
 誰かが地上から降りてきたらしい。
 これで助かったと思って、彩香ちゃんが大声で「ここにいまーす」と叫んだ。
 返事が全然ないので「ここにいます、助けて」と今度は勇二君が大声で叫んだ。
 階段を降りてくる物音が近づいてくるけど返事がない。
 キンコンキンコンと金具がぶつかるような音がするのも変だ。
 彩香ちゃんが様子を見ようとして、音のする通風口に近寄って上を見上げた。
 上から近づいてくる人影を見つけたらしくて、彩香ちゃんの顔が一瞬綻んだがすぐにまた引きつった。
 地上から助けに来たと思った人影は、四つ葉学園の制服を着てる追っ手の女の子達だ。
 キンコンと音がするのは腰に付けた短剣の音だ。
 こんな狭い場所であんな物騒な女の子達の相手なんかとてもできるわけがない。
 慌てて彩香ちゃんが逃げて戻ろうとしたとき、足を滑らせてパイプの間に挟まった。
 必死で足を抜こうとしてるが慌ててるせいでなかなか足がはずれない。
 勇二君が急いで彩香ちゃんの近くまでパイプの中を這って進んだがもう遅い。
 すぐ目の前に四つ葉学院のスカートの裾から出た足が見えた。
 勇二君が鞭をもって身構えたが、こんな狭い所で鞭なんか使えるわけがない。
 もう逃げられないと思ったとき、女の子の顔が見えた。
 最初に顔を見せたのはあの百合ちゃんだ。
「彩香ちゃん、やっと見つけた」と百合ちゃんに言われて、彩香ちゃんももう駄目だと観念して座り込んでしまった。
 百合ちゃんのすぐ後から姿を見せた四つ葉学院の制服を着た女の子はなんだか顔が変だ。
 女の子の格好をしてるが、あの良一君だ。
 なんで良一君が四つ葉学園の制服で女の子の格好をしてるのか訳が分からない。
 百合ちゃんは、彩香ちゃんの手を掴むと「お願い、私達もいっしょに連れて行って」と必死な顔で叫んだ。
「私達、ここから逃げたいの」と百合ちゃんに言われて彩香ちゃんにも事情が分かって着た。
 百合ちゃんと良一君は逃げ出した有紀や彩香ちゃんそれに勇二君と久美ちゃんを捕まえにきた訳ではなかったみたい。
 一緒に逃げたくて後を追いかけてきたんだと判って一安心。
 良一君も逃げ出す時に目立たないように四つ葉学園の制服をきて女装したらしい。
「だめよ、あなた達なんかに逃げる理由なんかないでしょう」と久美ちゃんがいきなり百合ちゃんと良一君に食ってかかった。
「あなた達、結婚して二人で幸せになればいいのに、なんで逃げなきゃ行けないのよ」と久美ちゃんが言うのももっともだ。
「私達本当の愛が知りたいんです、本当の愛は体験しなきゃ判らないんです」と百合ちゃんが言い出したので今度は勇二君が目を丸くした。
 いくらロボットが人間そっくりだからって、愛を体験するなんてできっこない。
 だいたい男と女が恋をして結婚するというのも、子供を作って育てるというのが一番大事な仕事。
 愛なんて大げさに大事な事みたいに持ち上げてるけど、子供が作れなければ愛なんて成立する訳がない。
「私にも、良ちゃんにも、本当にふさわしい相手が必ず居ると思うんです、いろんな人とおつきあいすれば自分にふさわしい人を見つけられるはずなんです」
「でもその為にはいろんな人と、おつきあいしてみないと駄目なんです」と随分とロボットの癖して一人前な事を言うのでさすがに彩香ちゃんも何も言えない。
 有紀は良一君を見ていて変な事に気がついた。
 以前良一君を見かけた時は、男の子の服をきていたから男の子だと思ったけど、こうして百合ちゃんと同じ四つ葉学園の制服を着てると、体つきが良一君も百合ちゃんもそっくり同じだ。
 それだけじゃなく、久美ちゃんだって鈴木先生だって体つきは全部一緒。
 この世界はまだベータテストだって鈴木先生も言ってたけど、ロボットは顔が違うだけで身体は全部一緒みたい。
 だとすると良一君は顔は男の子だけど、身体は他の百合ちゃんや久美ちゃんと一緒の女の子だってことになる。
 そうだとすればいくら良一君が百合ちゃんと仲良くなったって女の子同士でしかない。
 お互いに恋人同士で愛し合うなんて事はできるわけがない。
 良一君もそれに気がついてるのかもしれない。
 だから良一君が四つ葉学園の制服を着て女の子の格好をしてるんだとすれば納得のいく話しだ。
 いきなり彩香ちゃんが良一君のスカートを捲りあげた。
 彩香ちゃんも有紀と同じ事を思ったらしい。
 膝より少し上までしかないプリーツスカートが宙に舞って良一君のはいてる下着が丸見えになった。
 真っ白なレース模様のパンティーは、スケスケでお色気たっぷりだ。
 男の子が女の子の格好をするだけなら、こんなパンティーを履いたりするわけがない。
 良一君が自分は女の子だと思ってるから、下着まで女の子の格好をしたかったのに違いない。
「ねえ、あなた、隠してることがあるでしょう」と彩香ちゃんが良一君のスカートの裾を持ったままきっぱりと言った。
 隠し事を白状させるにははっきりと言った方がいい。
 逃げ隠れしようなんて気持ちが起きないように迫った方が効果的だ。
「あなた、まだ言いたいことがあるんでしょう、いいなさいよ、言った方が気持ちがすっきりするわよ」と彩香ちゃんが強引に迫った。
 良一君はスカートの裾を押さえようとしたけど、彩香ちゃんは手に力を込めてひっぱり上げた。
「話しますから、お願いゆるして」と良一君がまるで女の子みたいに泣き出したので彩香ちゃんはやっと手を降ろした。
 良一君はスカートの裾を恥ずかしそうに押さえながら「私、勇二さんのこと好きなんです」と小さい声でささやくと、俯いて泣き出した。
「お願い、私を幸せにして下さい。私を本当の女にしてください」と良一君が言うと勇二君困った顔で彩香ちゃんの方を見た。
 勇二君の鞭はこの通風口では狭くてとても使えない。
 良一君の機嫌を損ねて、ここで乱闘にでもなったらどんな事になるのか見当も着かない。
 良一君と百合ちゃんを追い返せば、四つ葉学園の女の子達に居場所を知らせる事になる。
 ともかくなんとか良一君と百合ちゃんの機嫌を損ねないようにして、しばらくは一緒に行動するしか方法はない。
 勇二君が大きく息を吸い込んでから「大丈夫。僕が幸せにするよ」と良一君をなだめた。
 これでなんとか良一君が納得してくれるといいんだけどと思って有紀は不安な気持ちで良一君の返事を待った。
「幸せってどんな気分なんですか」と良一君に聞かれて勇二君はもう一度大きく息を吸いこんでから「とっても良い気分なんだ、最高に気持ちが良いんだよ」と答えた。
 良一君が嬉しそうな顔で微笑んだので、これでなんとか成ったと有紀は一安心した。
「さあ、ともかくここから出るんだそうしないと、僕たちは幸せにはなれないよ」と勇二君が良一君を説得すると、良一君も納得したのか大人しく頷いた。
 なんとか全員で、ここを脱出しようと話しはまとまったが、道が判らない。
 一回りして同じ場所に戻ってしまったということは、きっとどこか別の道が有るはず。
 もう一度同じ道を通って、別の分かれ道を探せばきっと地上に出られるはずだと久美ちゃんがアイデアをだした。
 確かにそれもそうだ。
 ピーチが地上からこの地下の実験場に降りてきたんだから、どっかに登る道は有るはず。
 ピーチを先頭にしてまたしばらく通風口を這って進むと、急にピーチがうなり声をあげて立ち止まった。
 さっきも通った場所だが、天井がすぐ真上にここだけ高くなってる。
 これはなにかあると、さっそく久美ちゃんがピーチに話しを聞いてみた。
 ピーチのうなり声を久美ちゃんが通訳してみんなに教えてくれた。
 ピーチの話しではこの天井から下に降りてきた事があるらしい。
 前はハシゴがあったけど、今はもう取り外して見つからない。
 勇二君も、たしかここにハシゴがあって上から降りてきたはずだと言ってる。
 このすぐ真上に、上に通じるドアがあるに違いない。
 だけど天井はここだけ高くなっていてとても届かない。
 また久美ちゃんがアイデアをだした。
 チアリーディングのピラミッドを組めば天井まで届くはず。
 さっそく勇二君が一番下に立つと、両脇に彩香ちゃんと良一君が並んだ。
 三人の肩の上に、百合ちゃんと久美ちゃんが並んで立つと、その上に江実矢君が上手いこと百合ちゃんの膝と肩に手をかけて登った。
 しゃがみ込んだ姿勢から、ゆっくりとバランスを取りながら江実矢君が立ち上がると三段ピラミッドの完成だ。
 チアリーディグでは三段ピラミッドはよく演技でやるけど、バランスを取るのが難しくてなかなか上手にはできない。
 さすがに江実矢君は身軽で、男の子なのに立志館学園のチアリーディグクラブのラブファイターズに誘われただけの事はある。
 ピラミッドは出来上がったけど天井はまだそれより高くて、江実矢君が背伸びをしてもすぐには届かない。
 下で江実矢君の足を支えてる、百合ちゃんと久美ちゃんが江実矢君の足を下から手で持ち上がると、江実矢君の身体がまた少しだけ上に持ち上がった。
 江実矢君の手がやっと天井に届くと、叩きながら開く場所を確かめてみた。
 確かに天井の上は、空間があるらしくて叩くと音が響く。
 天井を手で上に押してみたが、動かない。
 試しに下にひっぱってみると、すっと天井がずれて開いた。
 江実矢君の手が天井の板からはずれると急に手の力が行き場を失って、江実矢君のバランスが崩れた。
 少しだけ江実矢君の身体が斜めになっただけだけど、ピラミッドの頂上では少しでもバランスを崩したらとても立ってなんか居られない。
 あっと思う暇もなく江実矢君の身体が真っ逆さまにピラミッドから落ちてきた。
 だけどくるりと江実矢君の身体が一回転すると、天井を吊す鎖に足をひっかけて上手くつり下がった。
 そのまま上手く身体を支えながら、天井に這い上がると江実矢君は上手く扉を開けて上に登った。
 どうやら上手くいったらしくて、江実矢君は扉の間から下に手を振って合図をしてきた。
 今度は久美ちゃんが百合ちゃんの肩に上がると、するりと手を伸ばして江実矢君の延ばした手を掴んだ。
 すると今度は、下の段で良一君が一人で百合ちゃんと久美ちゃんの身体を支えた。
 良一君と百合ちゃんと久美ちゃんが縦にならんでまるでハシゴみたいに身体を支えてる。
 普通の男の子や女の子だったらこんなこと出来るはずがないけど、ロボットだからこのくらい全然平気なんだ。
 最初に身の軽い有紀が、三人の作ったハシゴを登ると、次は彩香ちゃん、最後に勇二君が上まで登った。
 だけど、この後は残った良一君、百合ちゃんと久美ちゃんが全員上まで上がるのは無理そうだ。
「ちょっと離れてて」と久美ちゃんが言うと「いち、にっ、さん、しゃー」と久美ちゃんがかけ声を掛けた。
 三人の身体がまるで巻き尺みたいに巻き付きながら天井まで上がってくると、ぴょんと飛び上がって床に転がった。
 まるでドラム缶みたいに巻き上がった三人の体が、目の前で解けるのをみて有紀はびっくりして目を丸くした。
 こんなこと普通の人間じゃ出来るわけ無いけど、タコイーカ財団の開発したロボットは本当に凄い性能だ。
 細い通路はしばらく上に続いていたが行き止まりになっていて横に開くドアがある。
 ピーチの話しではこれが地上に開いているドアらしいが、どこに出るかはピーチにもわからないらしい。
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