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剣術大会一日目
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ダレンでは王宮近くにあるゲストハウスに滞在する。参加者でも王族や高位貴族には王宮内で部屋が用意されたが、レイもハリーも他の選手たちと同じくゲストハウスを選んだ。
眠い目をこすりながらリアンに起こされたレイは1人で身支度を整えた。部屋専属メイドはいないので気楽。
グレースの手による騎士服は、少しでも強く見えるようにとお願いしたら真っ黒、ボタンだけが銀。動きやすく伸縮性のある生地で軽い。息子の晴れ舞台がみれないと悔しがっていた母が、せめてこれだけはと作った一品。母の愛情に感謝だ。
剣術大会の他に、各国の特産品や工芸品を並べる展示会場と名物料理を提供する出店もあり、街中が人出でごった返していた。レイ達も街にでたが、あまりの人ごみにうまく前に進めず、ヴィンに腕をつかまれどうにか闘技場へ移動ができた。
ダレンは大陸の南にあり、国土は広く温暖で国民は皆が陽気、お祭り騒ぎが大好き。服装も他の国と比べ肌の露出が多く、北のグレイシャス、クロークからの客はみな目のやり場に困っている。異文化に触れてレイは少し興奮気味だ。
「ごちゃごちゃしてるけど楽しいな。活気がすごいよ」
「フェリシティーの王都も華やかでにぎやかだと思ったが、ここは騒がしいな。ローガンは大丈夫か?」
ローガンは無口だが静けさを好むわけではなさそうで、周りがうるさかろうが気にしていない。落ち着いたローガンを見ているとこちらも平静になるから不思議だ。
「姐さん、本当に俺が話すの?」
それでも落ち着かない男が1人、レイに代わってくれと泣きついている。
「この大会の発起人でしょ。君にしかできない」
ハリーは大会宣言をすることになっていた。
「普段は口達者なのにどうしたのさ。いつもどおりでいいよ」
ハリーはこのままずっとレイの側にいるつもりらしいが、王位を継ぐべきだとレイは考えている。こんなスピーチくらい難なくこなしてくれなくては困る。
実はクローク国王、ハリーの父から今は我儘を許しフェリシティーと自由に行き来させているがハリーに継がせたい、レイに預かって欲しいと書面が来ていた。継がせる予定の弟が幼いうちは、自分が名前だけ王太子と思っているのは本人だけ。
「普段緊張するなんてないから、どうしていいかわからない。姐さん、手握ってて」
レイには呆れられ、ヴィンには甘えんなと頭を叩かれた。
「ハリー王子の格好いいとこ見せてください。頑張って」
仕方がない奥の手のヴィオラちゃん風でお尻を叩いた。
ダレンの王太子ジョージと並びハリーは堂々と大会宣言をした。「本日はお日柄もよく」はいただけなかったが、そのあとは力強いスピーチだった。
優勝者には大陸一の美女、ノアールのリリア姫から宝剣が渡されると聞いて、選手たちの士気があがりまくる。各国からの提供があり、1回戦で負けても参加メダルと賞品は貰える。
大会はトーナメント式で、個人参加の扱い。8ヶ国から48名が集った。各国10名までと伝えたのに、どこも5~6名で決勝戦まで早く進みそうだ。
貴族は姓を名乗らず、通り名は可。偽名は禁止されているが、優勝すれば大陸中に名を馳せることができるので、偽名を使う者はいないだろう。
白銀の一閃がいるはずだと観衆が探すが、選手名レイだけではわからないらしい。選手の中からもどこかにいるはずと探される。レイはフェリシティー選手に囲まれ、見えない位置にいた。
「名前だけで実は弱虫? 王子なら影武者をつかって手柄は自分にってことか」
「お飾りはどこにでもいるさ。少し痛い目にあわせて、最強の名をもらおうぜ」
顔は覚えた、あれはたぶんクリフ国だ。観客席にアドルフ公爵もいて手を振っている。
「ふふ、当たるといいな。楽しみ」
レイは悪意のある噂話も気にしないが、聞きたいわけでもないので、叩けるなら叩いておく。
開会式が終わり選手はみな控え室に移動した。
「噂の白銀さんは護衛の後ろに隠れてたか。お守りつきで大会出るなよ」
「色仕掛けに負けんなよ」
「楽勝だな」
ゲラゲラ笑いながら、大男が皆に背をたたかれている。相手はあいつらしい。
クリフ国の選手がトーナメント表を見ながらレイを煽る。絶対にアドルフが言わせているに違いない。リリアに振られた腹いせか、八つ当たりもいいところだ。
「その細腕で剣振れるんですかねー」
ヴィンとハリーが前に出ようとしたが、レイが押しとどめる。
「細腕はみての通りだけど、この腕1本で君を泣かせることはできるよ」
出来るわけないだろう、やれるものならやってみろとクリフの選手たちがまた大笑いする。
レイは大男の前に立ち、シュッと腕を伸ばし、顔のど真ん中に拳を1発入れた。
ふぎゃーと情けない声を上げ、痛い痛いと鼻を押さえながら両目から涙をこぼしている。鼻は鍛えようがないし、涙腺と結びついているから、子どもの拳でも泣かせることはできる。
「ほらね。できたでしょ? 鼻血出てるよ。のろま君」
今度はフェリシティー選手と側にいたクローク選手たちが笑う番だ。
「くそっ何しやがる! 表出ろ」
「剣術で勝敗を決めるんでしょ?」
「そこで何やってるの? レイモンド様まで何か不都合でもあったかな」
大会運営を引き受けてくれたダレンの王太子ジョージは選手を激励に来たのに、選手達が睨みあっている。
濃い金髪に青い目とさわやかな笑顔が眩しい、太陽の王子と呼ばれている。剣より踊り。閉会式後はダレンの伝統舞踊を披露してくれるそうだ。
「ジョージ王子。皆で試合が楽しみだと話していたところですよ」
「それならいいけど。そこの君、鼻血出てるけど大丈夫? すみれ姫に見惚れたのかな」
「ここで姫はやめていただきたい。そうでなくても絡まれる」
「なら、その髪何とかなさいよ」
リリアまでやってきた。
ノアールの選手がリリア姫を囲み、宝剣は必ずノアールが手にすると誓っている。レイは長くて邪魔だったからと、白銀を三つ編みにしていた。
「ヴィンセント様。主の髪を切ってはいかが?」
「リリア、ヴィンはこの髪がお気に入りで、切らせてくれないんだよ」
「そうなの? なら仕方ないですわね。後ほど髪止めでもお届けするわ」
先ほどまでの険悪な空気はどこかへ行ってしまった。クリフ選手たちは出端をくじかれ、すごすごと控室から出ていく。
「さて、1回戦目はどうなるかな」
レイ達フェリシティーもハリーも1回戦目は快勝した。特にクリフと当たったヴィンはいつもより力が入っていたようで、相手は立ち上がる気配もない。救護室に担架で運ばれた。
「後遺症になるような大怪我はさせていないから、ルール違反にはならない」
ヴィンも一応加減はしたらしい。
リアンはアガサスの騎士と対戦、この前はお世話になりました、いえいえこちらこそと丁寧な挨拶の後に叩き伏せた。リアンが出ると遠目からあれは白銀の一閃ではと注目を浴びてやりづらかったらしい。
ハリーは大声で「どりゃー」とか言ってるので、どこで試合しているのかすぐわかる。ここで負けることはないだろう。
レイの前には鼻血のとまったクリフの選手が立っていた。
「僕には楽勝なんだっけ。遠慮なくどうぞ」
「さっきは不意をつかれただけだ。今度はそうはいかないぞ」
審判の手が上がると同時にレイが飛び出し横なぎに剣をふるう、右に左にと細い剣がしなり、相手は反撃できないまま後ろに倒れこんだ。
「……剣先が見えないなんてあるのか」
試合が終わった事にも気づいていない。
「アドルフ公爵にしつこいと嫌われるよって言っておいて」
「えっと何のことでしょうか」
「僕を必要以上に煽るなら、容赦しないって言ってるの」
「わかりました。お相手いただきありがとうございました」
もう関わりたくないと丁寧にお辞儀をして、あの速さは人間技じゃないと、首をひねりながら戻って行く。クリフ国選手は誰も2回戦に進めなかった。
眠い目をこすりながらリアンに起こされたレイは1人で身支度を整えた。部屋専属メイドはいないので気楽。
グレースの手による騎士服は、少しでも強く見えるようにとお願いしたら真っ黒、ボタンだけが銀。動きやすく伸縮性のある生地で軽い。息子の晴れ舞台がみれないと悔しがっていた母が、せめてこれだけはと作った一品。母の愛情に感謝だ。
剣術大会の他に、各国の特産品や工芸品を並べる展示会場と名物料理を提供する出店もあり、街中が人出でごった返していた。レイ達も街にでたが、あまりの人ごみにうまく前に進めず、ヴィンに腕をつかまれどうにか闘技場へ移動ができた。
ダレンは大陸の南にあり、国土は広く温暖で国民は皆が陽気、お祭り騒ぎが大好き。服装も他の国と比べ肌の露出が多く、北のグレイシャス、クロークからの客はみな目のやり場に困っている。異文化に触れてレイは少し興奮気味だ。
「ごちゃごちゃしてるけど楽しいな。活気がすごいよ」
「フェリシティーの王都も華やかでにぎやかだと思ったが、ここは騒がしいな。ローガンは大丈夫か?」
ローガンは無口だが静けさを好むわけではなさそうで、周りがうるさかろうが気にしていない。落ち着いたローガンを見ているとこちらも平静になるから不思議だ。
「姐さん、本当に俺が話すの?」
それでも落ち着かない男が1人、レイに代わってくれと泣きついている。
「この大会の発起人でしょ。君にしかできない」
ハリーは大会宣言をすることになっていた。
「普段は口達者なのにどうしたのさ。いつもどおりでいいよ」
ハリーはこのままずっとレイの側にいるつもりらしいが、王位を継ぐべきだとレイは考えている。こんなスピーチくらい難なくこなしてくれなくては困る。
実はクローク国王、ハリーの父から今は我儘を許しフェリシティーと自由に行き来させているがハリーに継がせたい、レイに預かって欲しいと書面が来ていた。継がせる予定の弟が幼いうちは、自分が名前だけ王太子と思っているのは本人だけ。
「普段緊張するなんてないから、どうしていいかわからない。姐さん、手握ってて」
レイには呆れられ、ヴィンには甘えんなと頭を叩かれた。
「ハリー王子の格好いいとこ見せてください。頑張って」
仕方がない奥の手のヴィオラちゃん風でお尻を叩いた。
ダレンの王太子ジョージと並びハリーは堂々と大会宣言をした。「本日はお日柄もよく」はいただけなかったが、そのあとは力強いスピーチだった。
優勝者には大陸一の美女、ノアールのリリア姫から宝剣が渡されると聞いて、選手たちの士気があがりまくる。各国からの提供があり、1回戦で負けても参加メダルと賞品は貰える。
大会はトーナメント式で、個人参加の扱い。8ヶ国から48名が集った。各国10名までと伝えたのに、どこも5~6名で決勝戦まで早く進みそうだ。
貴族は姓を名乗らず、通り名は可。偽名は禁止されているが、優勝すれば大陸中に名を馳せることができるので、偽名を使う者はいないだろう。
白銀の一閃がいるはずだと観衆が探すが、選手名レイだけではわからないらしい。選手の中からもどこかにいるはずと探される。レイはフェリシティー選手に囲まれ、見えない位置にいた。
「名前だけで実は弱虫? 王子なら影武者をつかって手柄は自分にってことか」
「お飾りはどこにでもいるさ。少し痛い目にあわせて、最強の名をもらおうぜ」
顔は覚えた、あれはたぶんクリフ国だ。観客席にアドルフ公爵もいて手を振っている。
「ふふ、当たるといいな。楽しみ」
レイは悪意のある噂話も気にしないが、聞きたいわけでもないので、叩けるなら叩いておく。
開会式が終わり選手はみな控え室に移動した。
「噂の白銀さんは護衛の後ろに隠れてたか。お守りつきで大会出るなよ」
「色仕掛けに負けんなよ」
「楽勝だな」
ゲラゲラ笑いながら、大男が皆に背をたたかれている。相手はあいつらしい。
クリフ国の選手がトーナメント表を見ながらレイを煽る。絶対にアドルフが言わせているに違いない。リリアに振られた腹いせか、八つ当たりもいいところだ。
「その細腕で剣振れるんですかねー」
ヴィンとハリーが前に出ようとしたが、レイが押しとどめる。
「細腕はみての通りだけど、この腕1本で君を泣かせることはできるよ」
出来るわけないだろう、やれるものならやってみろとクリフの選手たちがまた大笑いする。
レイは大男の前に立ち、シュッと腕を伸ばし、顔のど真ん中に拳を1発入れた。
ふぎゃーと情けない声を上げ、痛い痛いと鼻を押さえながら両目から涙をこぼしている。鼻は鍛えようがないし、涙腺と結びついているから、子どもの拳でも泣かせることはできる。
「ほらね。できたでしょ? 鼻血出てるよ。のろま君」
今度はフェリシティー選手と側にいたクローク選手たちが笑う番だ。
「くそっ何しやがる! 表出ろ」
「剣術で勝敗を決めるんでしょ?」
「そこで何やってるの? レイモンド様まで何か不都合でもあったかな」
大会運営を引き受けてくれたダレンの王太子ジョージは選手を激励に来たのに、選手達が睨みあっている。
濃い金髪に青い目とさわやかな笑顔が眩しい、太陽の王子と呼ばれている。剣より踊り。閉会式後はダレンの伝統舞踊を披露してくれるそうだ。
「ジョージ王子。皆で試合が楽しみだと話していたところですよ」
「それならいいけど。そこの君、鼻血出てるけど大丈夫? すみれ姫に見惚れたのかな」
「ここで姫はやめていただきたい。そうでなくても絡まれる」
「なら、その髪何とかなさいよ」
リリアまでやってきた。
ノアールの選手がリリア姫を囲み、宝剣は必ずノアールが手にすると誓っている。レイは長くて邪魔だったからと、白銀を三つ編みにしていた。
「ヴィンセント様。主の髪を切ってはいかが?」
「リリア、ヴィンはこの髪がお気に入りで、切らせてくれないんだよ」
「そうなの? なら仕方ないですわね。後ほど髪止めでもお届けするわ」
先ほどまでの険悪な空気はどこかへ行ってしまった。クリフ選手たちは出端をくじかれ、すごすごと控室から出ていく。
「さて、1回戦目はどうなるかな」
レイ達フェリシティーもハリーも1回戦目は快勝した。特にクリフと当たったヴィンはいつもより力が入っていたようで、相手は立ち上がる気配もない。救護室に担架で運ばれた。
「後遺症になるような大怪我はさせていないから、ルール違反にはならない」
ヴィンも一応加減はしたらしい。
リアンはアガサスの騎士と対戦、この前はお世話になりました、いえいえこちらこそと丁寧な挨拶の後に叩き伏せた。リアンが出ると遠目からあれは白銀の一閃ではと注目を浴びてやりづらかったらしい。
ハリーは大声で「どりゃー」とか言ってるので、どこで試合しているのかすぐわかる。ここで負けることはないだろう。
レイの前には鼻血のとまったクリフの選手が立っていた。
「僕には楽勝なんだっけ。遠慮なくどうぞ」
「さっきは不意をつかれただけだ。今度はそうはいかないぞ」
審判の手が上がると同時にレイが飛び出し横なぎに剣をふるう、右に左にと細い剣がしなり、相手は反撃できないまま後ろに倒れこんだ。
「……剣先が見えないなんてあるのか」
試合が終わった事にも気づいていない。
「アドルフ公爵にしつこいと嫌われるよって言っておいて」
「えっと何のことでしょうか」
「僕を必要以上に煽るなら、容赦しないって言ってるの」
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