26 / 305
第1章 幕開けは復讐から
26 ティルアード王国直系王族
許せない。許さないよ、俺は。精霊を殺したというだけでなく、この呪いの元となったのは下位精霊で他の子たちと比べるとかなり弱い方だったみたい。それにもかかわらず強さは───大精霊殺しによる呪いに匹敵する。
残酷な殺され方だったようだねぇ、信じられないほどに。どれほど残酷に殺されたらここまで強力な呪いになるんだろうね。ほんと、怒りでどうにかなりそうだよ。
「ほ、本当ですか? やはり呪いで間違いなかったのでしょうか?」
「うん、それもかなり強力。君たちは余程恨みを買っているのか、あるいはそれだけの立場なのか……ねぇ、アルフォンスくんはもう無理だよ。このままでは衰弱死する。俺ならなんとかできるけどねー。ジェソンさん? 君はこの子をここまで追い詰めた奴に復讐したいとは思わない?」
「もちろん思います。簡単に出来るとは思いませんが」
覚悟を決めてる目だね。一瞬葛藤があったように見えたのは俺の気のせいではないと思うけど。
「それなら先に謝っておくよ。この件の犯人を俺は絶対に許さないから。君が報復する前に俺がこの世から消す。何があろうと絶対に……俺がこの手で、殺すよ」
「そういうことでしたら構いません」
……構わないの? 最終的に復讐できれば何でも良いってこと? 俺なら何が何でも自分の手で復讐しないと気が済まないと思うんだけどねぇ。まあ彼が構わないと言うのなら俺としては助かるけど。
「ありがとう。それと一つ聞いておくよ。君はティルアード王国の国王陛下? ジェソン・ティルアード、アンネ・ティルアード、アルフォンス・ティルアード。ティルアード王国王族、現直系は王弟殿下を除いてこの三人だけだったよね?」
「なっ、なぜそれを!?」
「やっぱり正解か。見るからに高貴そうだし、呪いまでかけられるほど恨まれるようには見えないからさ。そして何より……精霊の、精霊王の情報力を馬鹿にしたら駄目だよ?」
それにさっき、余程恨みを買っているのか、あるいはそれだけの立場なのかって言った時に後半の言葉には僅かにでも反応したように見えたからねぇ。軽くしか調べていなくても、ある程度確信に近づいていれば少しの動揺から気付けるものだよー? 王族なら注意しないといけないねぇ。
「……お見逸れしました。まさか気付かれてしまうとは。隠していたつもりだったのですが」
「偶然だよー。それで、君たちの正体を知った上で問うけどしばらくアルフォンスくんを俺に預ける気はない?俺の宮なら安全だし治療もできる。呪い、完璧に浄化するのは簡単じゃないよ。定期的に浄化する必要がある。犯人に報復してアルフォンスくんが完治するまで。どう?」
「こちらからお願いしたいくらいです。ご迷惑でなければ少しの間お預けしてもよろしいでしょうか?」
「りょーかい。今日みたいに海まで来てくれたら宮に入れてあげるから声をかけてね」
「ありがとうございます」
残酷な殺され方だったようだねぇ、信じられないほどに。どれほど残酷に殺されたらここまで強力な呪いになるんだろうね。ほんと、怒りでどうにかなりそうだよ。
「ほ、本当ですか? やはり呪いで間違いなかったのでしょうか?」
「うん、それもかなり強力。君たちは余程恨みを買っているのか、あるいはそれだけの立場なのか……ねぇ、アルフォンスくんはもう無理だよ。このままでは衰弱死する。俺ならなんとかできるけどねー。ジェソンさん? 君はこの子をここまで追い詰めた奴に復讐したいとは思わない?」
「もちろん思います。簡単に出来るとは思いませんが」
覚悟を決めてる目だね。一瞬葛藤があったように見えたのは俺の気のせいではないと思うけど。
「それなら先に謝っておくよ。この件の犯人を俺は絶対に許さないから。君が報復する前に俺がこの世から消す。何があろうと絶対に……俺がこの手で、殺すよ」
「そういうことでしたら構いません」
……構わないの? 最終的に復讐できれば何でも良いってこと? 俺なら何が何でも自分の手で復讐しないと気が済まないと思うんだけどねぇ。まあ彼が構わないと言うのなら俺としては助かるけど。
「ありがとう。それと一つ聞いておくよ。君はティルアード王国の国王陛下? ジェソン・ティルアード、アンネ・ティルアード、アルフォンス・ティルアード。ティルアード王国王族、現直系は王弟殿下を除いてこの三人だけだったよね?」
「なっ、なぜそれを!?」
「やっぱり正解か。見るからに高貴そうだし、呪いまでかけられるほど恨まれるようには見えないからさ。そして何より……精霊の、精霊王の情報力を馬鹿にしたら駄目だよ?」
それにさっき、余程恨みを買っているのか、あるいはそれだけの立場なのかって言った時に後半の言葉には僅かにでも反応したように見えたからねぇ。軽くしか調べていなくても、ある程度確信に近づいていれば少しの動揺から気付けるものだよー? 王族なら注意しないといけないねぇ。
「……お見逸れしました。まさか気付かれてしまうとは。隠していたつもりだったのですが」
「偶然だよー。それで、君たちの正体を知った上で問うけどしばらくアルフォンスくんを俺に預ける気はない?俺の宮なら安全だし治療もできる。呪い、完璧に浄化するのは簡単じゃないよ。定期的に浄化する必要がある。犯人に報復してアルフォンスくんが完治するまで。どう?」
「こちらからお願いしたいくらいです。ご迷惑でなければ少しの間お預けしてもよろしいでしょうか?」
「りょーかい。今日みたいに海まで来てくれたら宮に入れてあげるから声をかけてね」
「ありがとうございます」
あなたにおすすめの小説
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
元剣聖のスケルトンが追放された最弱美少女テイマーのテイムモンスターになって成り上がる
ゆる弥
ファンタジー
転生した体はなんと骨だった。
モンスターに転生してしまった俺は、たまたま助けたテイマーにテイムされる。
実は前世が剣聖の俺。
剣を持てば最強だ。
最弱テイマーにテイムされた最強のスケルトンとの成り上がり物語。
最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います
涅夢 - くろむ
ファンタジー
何をやってもうまくいかなかった前世。人間不信になってしまった超ネガティブ中年。そんなおっさんが転生時に見つけてしまった「不死」という能力。これで悠々自適なスローライフが確実なものに……。だがしかし、最強のチート能力であるはずの「不死」は理想とはかけ離れていた。
『え!?なんでワカメ!?』
うっかり人外に身を落としてしまった主人公。謎の海藻から始まる異世界生活。目的からかけ離れた波乱万丈の毎日が始まる……。
いくら強くなっても不安で仕方ない。完璧なスローライフには憂いがあってはならないのだ!「創造魔法」や「寄生」を駆使して生き残れ!
なるべく人と関わりたくない主人公が目指すは「史上最強の引きこもり」
と、その道連れに史上最強になっていく家族の心温まるほっこり生活もお送りします。
いや、そっちがメインのはず……
(小説家になろうでも同時掲載中です)
異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
精霊の森に捨てられた少女が、精霊さんと一緒に人の街へ帰ってきた
アイイロモンペ
ファンタジー
2020.9.6.完結いたしました。
2020.9.28. 追補を入れました。
2021.4. 2. 追補を追加しました。
人が精霊と袂を分かった世界。
魔力なしの忌子として瘴気の森に捨てられた幼子は、精霊が好む姿かたちをしていた。
幼子は、ターニャという名を精霊から貰い、精霊の森で精霊に愛されて育った。
ある日、ターニャは人間ある以上は、人間の世界を知るべきだと、育ての親である大精霊に言われる。
人の世の常識を知らないターニャの行動は、周囲の人々を困惑させる。
そして、魔力の強い者が人々を支配すると言う世界で、ターニャは既存の価値観を意識せずにぶち壊していく。
オーソドックスなファンタジーを心がけようと思います。読んでいただけたら嬉しいです。
スナイパー令嬢戦記〜お母様からもらった"ボルトアクションライフル"が普通のマスケットの倍以上の射程があるんですけど〜
シャチ
ファンタジー
タリム復興期を読んでいただくと、なんでミリアのお母さんがぶっ飛んでいるのかがわかります。
アルミナ王国とディクトシス帝国の間では、たびたび戦争が起こる。
前回の戦争ではオリーブオイルの栽培地を欲した帝国がアルミナ王国へと戦争を仕掛けた。
一時はアルミナ王国の一部地域を掌握した帝国であったが、王国側のなりふり構わぬ反撃により戦線は膠着し、一部国境線未確定地域を残して停戦した。
そして20年あまりの時が過ぎた今、皇帝マーダ・マトモアの崩御による帝国の皇位継承権争いから、手柄を欲した時の第二皇子イビリ・ターオス・ディクトシスは軍勢を率いてアルミナ王国への宣戦布告を行った。
砂糖戦争と後に呼ばれるこの戦争において、両国に恐怖を植え付けた一人の令嬢がいる。
彼女の名はミリア・タリム
子爵令嬢である彼女に戦後ついた異名は「狙撃令嬢」
542人の帝国将兵を死傷させた狙撃の天才
そして戦中は、帝国からは死神と恐れられた存在。
このお話は、ミリア・タリムとそのお付きのメイド、ルーナの戦いの記録である。
他サイトに掲載したものと同じ内容となります。
TS転移勇者、隣国で冒険者として生きていく~召喚されて早々、ニセ勇者と罵られ王国に処分されそうになった俺。実は最強のチートスキル持ちだった~
夏芽空
ファンタジー
しがないサラリーマンをしていたユウリは、勇者として異世界に召喚された。
そんなユウリに対し、召喚元の国王はこう言ったのだ――『ニセ勇者』と。
召喚された勇者は通常、大いなる力を持つとされている。
だが、ユウリが所持していたスキルは初級魔法である【ファイアボール】、そして、【勇者覚醒】という効果の分からないスキルのみだった。
多大な準備を費やして召喚した勇者が役立たずだったことに大きく憤慨した国王は、ユウリを殺処分しようとする。
それを知ったユウリは逃亡。
しかし、追手に見つかり殺されそうになってしまう。
そのとき、【勇者覚醒】の効果が発動した。
【勇者覚醒】の効果は、全てのステータスを極限レベルまで引き上げるという、とんでもないチートスキルだった。
チートスキルによって追手を処理したユウリは、他国へ潜伏。
その地で、冒険者として生きていくことを決めたのだった。
※TS要素があります(主人公)