【R18】【本編完結済】ロールキャベツ系彼女とツンデレ(後々)彼氏

米粉パン

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本編

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その日は、同居の話をそれぞれ持ち帰って両親に相談する、ということで別れたが、母は顔を赤くしながら「永冨さんが良いっていうなら、良いんじゃないかなー……手土産、用意しなきゃね」と承認してくれた。

宝条さんは「まさか、あの永冨か……?」と何やらブツブツ言っていたが、聞かれたら答えよう、と思って俺からは何も言わなかった。


不格好なオムレツ(宝条さんが作ったらしい)を食べ終わって部屋に戻ると、ちょうどスマホに雅からメッセージが入った。


『同居、大丈夫だそうです!(`・ω・´)ゞ』

顔文字がよく似てるな、と思いながら返事を打った。

『うちも、雅の方が良いなら大丈夫って』

返ってきたのは、welcome!と腕を広げるちょっと気持ち悪いクマのスタンプ。

あ、そういうのいいんで。とあっさり拒絶のスタンプ。

ガーン!

しょぼん(体操座り)


スタンプ会話が続くのは雅が初めてだ。というか、雅が面白いスタンプを送ってくるのが悪い。応答するためのスタンプを購入する羽目になるのだから。


『土日、どこか都合のいい時間帯とかあるか?』

『ずっと空いてますよ!』

『じゃあ、土曜日の17時頃は?』

2・3分の沈黙。きっと両親に確認しに行っているのだろう。

『大丈夫だそうです!』

『わかった。お世話になります』

OK!と再び気持ち悪いクマが顔を出してきた。

ふ、と笑ってアプリを閉じ、スマホを置いた。




え、何故土曜日かって……?

………かもしれないだろ。
学校の授業に響かないように……って、恥ずかしいことを言わせるな!!










リビングのドアを開けると、ソファに母と宝条さんが座っている後ろ姿が見えた。しかも、母は彼の肩に頭を置いている。

(母さん、籠絡されんのはやくね……?てか、この空気出ていきづらい)


よし、と腹をくくって、声を掛けた。


「か、母さん」

「ふぇっ!?な、何?」

ビクッと肩を揺らして宝条さんから離れ、こちらを振り向いた。


「土曜日の17時にはにお世話になりに行こうと思うんだけど、良いかな」

「ああ、うん。いいんじゃない?」

「あと、家にある作品が売れたら、発送とかの手続きを頼みたい……です」

「いいよいいよ、俺ずっと家にいるし」


話が一応一通り済んだので、ほっとひと息ついた。

「宝条さん、その後俺はあまりここに帰ってこないので、存分にやっちゃってください」

「ーーーああ、ありがとう」

彼は少しびっくりした顔をして、意味が分かったのか、ニヤリと笑った。
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