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第3章 到達! 滴穿の戴天
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■■小鳥遊 美晴 ’s View■■
「よし、行くぞ」
「お先に失礼!」
高天原のクラスメイトたちが我先にと走っていく。
芸能人がテレビ舞台から退場していくかのような光景だった。
そうしてソフィアさんを除く5人がすぐにいなくなった。
桜坂組と呼ばれたメンバーは冊子で行き先を確認している。
どの場所から行くか考えているみたい。
「工藤、小鳥遊。俺たちも先に行くぜ」
「お互い頑張ろ」
「は、はい。お先にどうぞ」
「あ~、先輩らも頑張って」
御子柴先輩と花栗先輩も出ていった。
個人戦だけどふたり一緒に行動するみたい。
あの人たちはパートナ同士で先輩と仲良くなるつもりなのかも。
「う~、どうしよう、お姉ちゃん」
「恵、貴女は武さんと仲良くなりたいの?」
「・・・うん、だって、ずっと一緒だったんだよ~」
「わかった。アドバイスだけだからね」
大先輩とそのお姉さんも一緒に出ていった。
残ったのは私と響ちゃん、先輩、橘先輩とソフィアさん。
「・・・香、お前、ほんとうに良いんだな?」
「もう、くどいなぁ。私は貴方がにっちもさっちもいかなくなって流されるほうが心配なの!」
「わかったよ。もう聞かねぇ」
先輩はまた頭をぐしゃぐしゃとかいていた。
・・・2番を作るの、そんなに嫌?
不思議。AR値が高い人なら欲しいという人が多いって聞くのに。
もしかして2人以上、想い人を作らない主義なのかな?
「美晴様、少しよろしくて?」
「は、はい。 ソフィアさん」
どうしてかひとり残っていたソフィアさんが話しかけてきた。
真顔なので少し怖い感じがする。
私の背が低いので彼女からは見下ろすようになっていた。
「美晴様。貴女も武様の2番を目指していらしてるのですわね?」
「そ、そうです!」
「わたくしたち高天原の6人はいつも武様のお傍にいる。学外の貴女たちは圧倒的に不利ですの。それでも?」
試されるように確認された。
そう言われて考えてしまう。
仮にデートできたとしてもすぐにソフィアさんたちに追い越されてしまう。
物理的にも時間的にも不利すぎる。
私がこの競争に参加するなんて、ただ引っ掻き回しているだけかもしれない。
・・・でも。
それでも今日、久しぶりに先輩を見てわかった。
先輩を見るたびに胸に生まれるこの温かい気持ち。
これに目を背けないって決めたんだから。
「それでも、です!」
私の出鼻を挫くつもりだったのかもしれない。
胸の内から溢れてくる熱に後押しされていた。
だから、ソフィアさんを押し返す強気な言葉が出てくる。
「じゃあ逆に質問します。ソフィアさんは1番の橘先輩がいるから先輩を諦められるんですか?」
私は彼女と目を合わせて言った。
見上げるようになっていたので睨んでいるように見えるかもしれない。
ここで言い負かされるようじゃ、勝負になんてならないから。
「・・・ふふ」
するとソフィアさんは最初に会ったときのようにふっと微笑を浮かべた。
「愚問、でしたわね。大変失礼いたしましたわ」
そうして丁寧な謝罪をした。
・・・どうして彼女は私にそんな確認をしたの?
御子柴先輩や花栗先輩もいたのに。
「あ~もう、お姉さん。みーちゃんいじめないでよ~」
「御免なさい、お覚悟を見たかったのですわ。わたくしの恋敵に相応しいかどうかを」
ソフィアさんはきりりとした表情になり、声をあげた。
「美晴様。わたくしは貴女を好敵手と認めますわ!」
それはよく通る気持ちの良い声色だった。
その宣言は私の胸に響き、奥底にある温かい気持ちを後押ししてくれた。
「・・・私も、負けません!」
自然と笑顔が浮かんだ。
ソフィアさんも笑顔で応えてくれた。
「あ~、お姉さん、負けないぜ~」
「わたくしも本気で望みますわよ。ではお先に失礼、御免あそばせ」
そうして彼女は食堂を出ていった。
見送った私と響ちゃんは目を見合わせて笑った。
「みーちゃん、どうする?」
響ちゃんもやる気になっている。
いつもの気怠そうな雰囲気じゃない。
「うん。戻って来る時間が読みにくいから・・・遠いところから始めよう?」
「そ~だね。戻りながら全部、できるかもしれないし」
「うんうん」
冊子で行き先を決める。
いちばん遠い場所は・・・。
広大なフィールドという場所にある星マークを目指すことにした。
「・・・なぁ、香。桜坂の連中まで巻き込むことなかったんじゃねぇの?」
「あら、私も桜坂の出身よ? そもそも声をかけたときにわかったの。貴方が蒔いてきた種が芽吹いていたのを」
「種って・・・。無理に水をやらねぇでも良いんじゃねぇか?」
「それ、無責任じゃない? そのまま枯らしてしまうのって。・・・貴方のそういう鈍感で無自覚なところが良いところでもあるんだけどさ」
「馬鹿にしてんのか褒めてんのか、どっちなんだよ」
残った先輩が後ろで橘先輩と話していた。
聞こえないふりをしながら進む方向を確認して。
私と響ちゃんも食堂を後にした。
◇
高天原学園のフィールド。
中央に大きな噴水のある広場があり、ここが一般的な運動場のように整備されていた。
その周囲には川や森があってまるで自然公園。
そこまで含めてフィールドらしい。
大きすぎてびっくり。
そんなフィールドの一角に設けられたアトラクションのようなイベント。
『高天原 七試練 その7』と看板が掲げられていた。
「あ~、あそこじゃね~?」
「はぁ、はぁ。うん、あれだね」
駆け足でやってきた私たち。
どうやら最初の目的地にたどり着けたようだった。
「七試練、忍ばず池へチャレンジの方はこちらからお願いしま~す!」
受付のお兄さんがやってくる人に声をかけていた。
・・・『忍ばず池』?
お兄さんの横に説明書きの電子掲示板があった。
「ほえ~、石ジャンプだね~。面白そ~う」
看板の裏に大きな池がある。
その中に点々と、直径20cmくらいの平らな石が頭を出していた。
なるほど、石の上を飛んで向こう岸まで行けばクリアらしい。
思ったよりも簡単そうな内容だ。
「よーい・・・スタート!」
ちょうどチャレンジしている人がいた。
高天原学園の制服を着ている。ここの男子生徒だ。
彼は合図とともに勢いよく池へ飛び出した。
ぴょんぴょんと軽快に飛び跳ねて5つ目に差し掛かったとき。
「うわっ!?」
石が滑ったのか、盛大に足を滑らせて池に落ちそうになった。
駄目、落下する!
水に濡れちゃう!
私は思わず目を覆いそうになった。
「なんの!」
するとその人はアクロバティックな動きをした。
滑って前傾姿勢で飛び込みそうになったところで、次の石へ手をついて逆立ちしたのだ。
すごい! あんなに運動神経が良いなんて!
おおっと見物している人たちから声があがった。
そのまま彼は手で身体を押し上げて空中で回転して次の石へ。
この勢いでクリアする!?
そう期待したところで・・・。
「ぎゃっ!?」
着地したはずの石がぴかっと光ると、彼の着地とともに水中へ沈んだ。
ばっしゃーんと彼は水の中へダイブしてしまった。
「ええ!?」
「残念! 失格です!」
ざわざわと観客が騒いでいた。
沈むなんて聞いていない、って。
「はーい! 説明書きにあるとおり、AR値と属性に注意してくださいね~!」
「AR値と属性・・・?」
スタッフが指す電子掲示板に、池の見取り図が表示されていた。
近寄って確認してみる。
池に浮かぶ石に色がついていて、その中に数字が書いてあった。
――自分のAR値より小さい石を踏むと沈みます
――自分の属性と違う色の石を踏むと滑ります
どうやら毎回この設定が変わるようだった。
画面を見ているとその色や数値が変化していくからだ。
よく見ると、ところどころに数値がない石や色のない石もある。
説明によると沈まない、滑らない石とのことだった。
「へぇ~、属性ってあんだね? あたし、何属性なんだろ~?」
「私も自分の属性なんて知らない・・・」
簡単だと思ったアトラクションがとても難しく感じる。
・・・あれ?
そういえば私たち、AR値はひと桁だ。
石の数字は2桁ばかり。
これ、もしかして・・・?
「ね、響ちゃん。色だけ見ればいけるんじゃないかな?」
「あ~、そだね。むっつり先輩に測っといてもらってよかったね~」
そう、行けそうな気がしてきた!
準備時間、およそ1分で頑張って覚えてから行けば・・・!
「む、美晴と響か。いちばん遠いここから始めるのか」
「あ、レオンさん!」
男性の声がしたと思ったらレオンさんだった。
上から見下ろしてしまわないよう、少し屈んでいてくれていた。
それだけで優しい人なんだなとわかる。
「次は俺の番だ。・・・行けるか難しいところだが」
レオンさんは難しい顔をして見取り図とにらめっこしていた。
赤い石を指で追っていたので、きっと赤い属性なのだろう。
「・・・一か八か、だな」
「そ、そんなに難しいんですか?」
「ああ、ほとんどが沈むようだ」
「・・・え?」
沈むって。
池の石は42とか35とか、結構、高い数字になっている。
私たちから見れば雲の上の数字。沈む場所を探すほうが大変だ。
そういえばこの学園はAR値30以上が入学要件だと聞いたことがある。
レオンさんはその中でも大きい数値なのかな。
・・・でもほとんどが沈むとなると、何個飛ばしで行けば良いんだろう。
「次の方、いきますよ~!」
「が、頑張ってください!」
「ああ。見ていてくれ」
レオンさんが素敵な笑顔を浮かべ、スタート地点に向かった。
「よーい・・・スタート!」
だっ、とレオンさんが池へ飛び出した。
1個飛ばし、2個飛ばし。
長身の彼が高々とジャンプする。
1個の石の間はおおよそ1メートル。
それを左右に飛びわけながら、ぐんぐんと進んでいく。
助走のないジャンプで3メートルも飛べる人がいるんだ。
それにあの短い時間で踏める位置を覚えたんだ、記憶力もすごい。
「ほぇ~! すっごいねぇ~!」
響ちゃんも感心している。
恋敵のはずなのに応援したくなってしまう。
綺羅びやかな王子様が華麗に池を舞っている姿。
映画のワンシーンを見ているかのようだった。
「ぐぅ!?」
ところが中間地点に差し掛かったとき、滑る石を踏んでしまったようだ。
レオンさんはバランスを崩してしまった。
足から前に滑り、水面と水平な体勢となった。
あ、危ない!
「うおおおお!」
大柄な身体から発せられた気合が響く。
レオンさんはその滑った石を両手でつかみ、滑らないように押し返す。
そのままロケットのように足から前へ飛び出し、次の石へ着地をした。
「落ちないぞ!」
おおお、と歓声があがる。
すごい。滑っても次の石まで飛んでしまった。
そのままゴールするのかな。
そう思ったところでレオンさんの動きが止まっていた。
「・・・」
そのまま飛び出せずに覚悟を決めているような感じ。
石を見て思案しているようだった。
私は電子掲示板の石の表示を見てみた。
レオンさんの前には30台の石ばかり。
きっとどれを踏んでも沈んでしまう。
唯一、数値のない青い石が3個先にある。
あれを踏むと滑る。でもあそこしかない。
きっと一か八かと言っていたのはこの場所だ。
しかもその次は切り替えした反対側斜め前に、緑の石。
直進すると30台の石しかないので、さっきみたいにそのまま先には飛べない。
どうするんだろう・・・?
「はっ!」
レオンさんが気合で飛び出した。
なんと頭から飛び込むようにして。
そのまま3個先の青の石を手で掴んだ。
そうか、さっきも掴めたから同じ要領で手で押し返せれば何とかなるのかも!
「ぐあ!?」
あ・・・!?
滑る両手。
まるで氷を掴むかのように、見事に滑っていた。
ばっしゃーん。
大きな水飛沫があがっていた。
◇
「学園の生徒には難度が高めと聞いていたが・・・ここまでとは」
戻って来たレオンさんが仮設乾燥室から出てきてぼやいていた。
運動神経抜群のレオンさんでさえ、あの結果だ。
「くそっ! 今度こそ!」
彼はそう言って再チャレンジの申込みをしていた。
石のパターンはある程度ランダムのようだから、運が良ければ行けるのかもしれない。
同じように学園の生徒たちはリトライを希望する人が大勢いた。
来客者でもクリアできているのは2人に1人くらいだ。
「見苦しいところを見せてしまったな。美晴、響。今度は俺が見せてもらうぞ」
「は、はい・・・」
順番待ちのレオンさんからのプレッシャー。
でも・・・うん、私たちが先にクリアできないと勝てないんだから。
ちょっと有利な条件だし、頑張ろう。
「・・・レ、レオンさん、ひとつ聞いても良いですか?」
「どうした?」
「その、先輩の・・・武先輩のこと、どうして気になったんですか?」
私は先輩のことを知らない。
だって今日までこんなに恋敵がいることさえ知らなかったんだから。
少しでも先輩のことを知りたい。
そんな気持ちから、レオンさんへ質問をしていた。
「武のことか。そうだな、あいつは俺よりも優れているところが多いんだ」
「優れている?」
「ああ。最初に挙げるなら不屈の精神だな。俺も含め誰もが不可能と思う事柄にも解決策を見い出し、突き進む心構え。それを何度も見せてもらった」
「何度も・・・」
「南極へ行ったときにも、この学園の歓迎会のときにも。あいつのその負けない姿勢は常に周りを勇気付けてくれる」
「・・・」
レオンさんは目を閉じ、笑みを浮かべながら語っていた。
武さんのその姿を思い浮かべているのだろう。
「それでいて能力を鼻にかけることなく、誰彼と身分や立場も気にせず分け隔てなく接する性格だろう。だから俺は友と認めているし、それ以上になろうと思っている」
「うん・・・素敵なことですね」
「ああ。こういった気持ちを想わせてくれることさえも、あいつだからだな」
「ありがとうございます」
「なに、あいつと親しい同士だ、共に頑張ろう。む、そろそろ出番ではないか?」
言われて見ればもうすぐ私の番だった。
前の人が盛大に池へ落ち、どよめきが走っていた。
「行ってきます! その・・・レオンさんも頑張ってください!」
お礼を言って私は電子掲示板の前に立った。
いよいよだ。
油断すると私も落ちてしまい時間のロスをしてしまう。
ただでさえ不利なんだ、1度で終わらせないときっと競争にならない。
見逃さないよう、目を皿にして石の配置を見る。
自分の属性がわからないから、色のない石を見る。
・・・うん、何とか1個飛ばしで行けるかも。
立ち幅跳びは2メートル超えてるから、あとはバランスだ。
「みーちゃん、応援してんよ~」
「ありがと、響ちゃん」
私はスタートラインに立った。
あとは頑張るだけ。
先輩に少しでも近づくんだ!
◇
そうして私と響ちゃんは無事、忍ばず池をクリアした。
どれを踏んでも沈まないってちょっと卑怯な気もしたけれど。
AR値が低いことで肩身が狭いときがあるんだから、このくらい役得にしよう。
試練はあと6つ。
時間を見れば14時10分だった。
「よし、行くぞ」
「お先に失礼!」
高天原のクラスメイトたちが我先にと走っていく。
芸能人がテレビ舞台から退場していくかのような光景だった。
そうしてソフィアさんを除く5人がすぐにいなくなった。
桜坂組と呼ばれたメンバーは冊子で行き先を確認している。
どの場所から行くか考えているみたい。
「工藤、小鳥遊。俺たちも先に行くぜ」
「お互い頑張ろ」
「は、はい。お先にどうぞ」
「あ~、先輩らも頑張って」
御子柴先輩と花栗先輩も出ていった。
個人戦だけどふたり一緒に行動するみたい。
あの人たちはパートナ同士で先輩と仲良くなるつもりなのかも。
「う~、どうしよう、お姉ちゃん」
「恵、貴女は武さんと仲良くなりたいの?」
「・・・うん、だって、ずっと一緒だったんだよ~」
「わかった。アドバイスだけだからね」
大先輩とそのお姉さんも一緒に出ていった。
残ったのは私と響ちゃん、先輩、橘先輩とソフィアさん。
「・・・香、お前、ほんとうに良いんだな?」
「もう、くどいなぁ。私は貴方がにっちもさっちもいかなくなって流されるほうが心配なの!」
「わかったよ。もう聞かねぇ」
先輩はまた頭をぐしゃぐしゃとかいていた。
・・・2番を作るの、そんなに嫌?
不思議。AR値が高い人なら欲しいという人が多いって聞くのに。
もしかして2人以上、想い人を作らない主義なのかな?
「美晴様、少しよろしくて?」
「は、はい。 ソフィアさん」
どうしてかひとり残っていたソフィアさんが話しかけてきた。
真顔なので少し怖い感じがする。
私の背が低いので彼女からは見下ろすようになっていた。
「美晴様。貴女も武様の2番を目指していらしてるのですわね?」
「そ、そうです!」
「わたくしたち高天原の6人はいつも武様のお傍にいる。学外の貴女たちは圧倒的に不利ですの。それでも?」
試されるように確認された。
そう言われて考えてしまう。
仮にデートできたとしてもすぐにソフィアさんたちに追い越されてしまう。
物理的にも時間的にも不利すぎる。
私がこの競争に参加するなんて、ただ引っ掻き回しているだけかもしれない。
・・・でも。
それでも今日、久しぶりに先輩を見てわかった。
先輩を見るたびに胸に生まれるこの温かい気持ち。
これに目を背けないって決めたんだから。
「それでも、です!」
私の出鼻を挫くつもりだったのかもしれない。
胸の内から溢れてくる熱に後押しされていた。
だから、ソフィアさんを押し返す強気な言葉が出てくる。
「じゃあ逆に質問します。ソフィアさんは1番の橘先輩がいるから先輩を諦められるんですか?」
私は彼女と目を合わせて言った。
見上げるようになっていたので睨んでいるように見えるかもしれない。
ここで言い負かされるようじゃ、勝負になんてならないから。
「・・・ふふ」
するとソフィアさんは最初に会ったときのようにふっと微笑を浮かべた。
「愚問、でしたわね。大変失礼いたしましたわ」
そうして丁寧な謝罪をした。
・・・どうして彼女は私にそんな確認をしたの?
御子柴先輩や花栗先輩もいたのに。
「あ~もう、お姉さん。みーちゃんいじめないでよ~」
「御免なさい、お覚悟を見たかったのですわ。わたくしの恋敵に相応しいかどうかを」
ソフィアさんはきりりとした表情になり、声をあげた。
「美晴様。わたくしは貴女を好敵手と認めますわ!」
それはよく通る気持ちの良い声色だった。
その宣言は私の胸に響き、奥底にある温かい気持ちを後押ししてくれた。
「・・・私も、負けません!」
自然と笑顔が浮かんだ。
ソフィアさんも笑顔で応えてくれた。
「あ~、お姉さん、負けないぜ~」
「わたくしも本気で望みますわよ。ではお先に失礼、御免あそばせ」
そうして彼女は食堂を出ていった。
見送った私と響ちゃんは目を見合わせて笑った。
「みーちゃん、どうする?」
響ちゃんもやる気になっている。
いつもの気怠そうな雰囲気じゃない。
「うん。戻って来る時間が読みにくいから・・・遠いところから始めよう?」
「そ~だね。戻りながら全部、できるかもしれないし」
「うんうん」
冊子で行き先を決める。
いちばん遠い場所は・・・。
広大なフィールドという場所にある星マークを目指すことにした。
「・・・なぁ、香。桜坂の連中まで巻き込むことなかったんじゃねぇの?」
「あら、私も桜坂の出身よ? そもそも声をかけたときにわかったの。貴方が蒔いてきた種が芽吹いていたのを」
「種って・・・。無理に水をやらねぇでも良いんじゃねぇか?」
「それ、無責任じゃない? そのまま枯らしてしまうのって。・・・貴方のそういう鈍感で無自覚なところが良いところでもあるんだけどさ」
「馬鹿にしてんのか褒めてんのか、どっちなんだよ」
残った先輩が後ろで橘先輩と話していた。
聞こえないふりをしながら進む方向を確認して。
私と響ちゃんも食堂を後にした。
◇
高天原学園のフィールド。
中央に大きな噴水のある広場があり、ここが一般的な運動場のように整備されていた。
その周囲には川や森があってまるで自然公園。
そこまで含めてフィールドらしい。
大きすぎてびっくり。
そんなフィールドの一角に設けられたアトラクションのようなイベント。
『高天原 七試練 その7』と看板が掲げられていた。
「あ~、あそこじゃね~?」
「はぁ、はぁ。うん、あれだね」
駆け足でやってきた私たち。
どうやら最初の目的地にたどり着けたようだった。
「七試練、忍ばず池へチャレンジの方はこちらからお願いしま~す!」
受付のお兄さんがやってくる人に声をかけていた。
・・・『忍ばず池』?
お兄さんの横に説明書きの電子掲示板があった。
「ほえ~、石ジャンプだね~。面白そ~う」
看板の裏に大きな池がある。
その中に点々と、直径20cmくらいの平らな石が頭を出していた。
なるほど、石の上を飛んで向こう岸まで行けばクリアらしい。
思ったよりも簡単そうな内容だ。
「よーい・・・スタート!」
ちょうどチャレンジしている人がいた。
高天原学園の制服を着ている。ここの男子生徒だ。
彼は合図とともに勢いよく池へ飛び出した。
ぴょんぴょんと軽快に飛び跳ねて5つ目に差し掛かったとき。
「うわっ!?」
石が滑ったのか、盛大に足を滑らせて池に落ちそうになった。
駄目、落下する!
水に濡れちゃう!
私は思わず目を覆いそうになった。
「なんの!」
するとその人はアクロバティックな動きをした。
滑って前傾姿勢で飛び込みそうになったところで、次の石へ手をついて逆立ちしたのだ。
すごい! あんなに運動神経が良いなんて!
おおっと見物している人たちから声があがった。
そのまま彼は手で身体を押し上げて空中で回転して次の石へ。
この勢いでクリアする!?
そう期待したところで・・・。
「ぎゃっ!?」
着地したはずの石がぴかっと光ると、彼の着地とともに水中へ沈んだ。
ばっしゃーんと彼は水の中へダイブしてしまった。
「ええ!?」
「残念! 失格です!」
ざわざわと観客が騒いでいた。
沈むなんて聞いていない、って。
「はーい! 説明書きにあるとおり、AR値と属性に注意してくださいね~!」
「AR値と属性・・・?」
スタッフが指す電子掲示板に、池の見取り図が表示されていた。
近寄って確認してみる。
池に浮かぶ石に色がついていて、その中に数字が書いてあった。
――自分のAR値より小さい石を踏むと沈みます
――自分の属性と違う色の石を踏むと滑ります
どうやら毎回この設定が変わるようだった。
画面を見ているとその色や数値が変化していくからだ。
よく見ると、ところどころに数値がない石や色のない石もある。
説明によると沈まない、滑らない石とのことだった。
「へぇ~、属性ってあんだね? あたし、何属性なんだろ~?」
「私も自分の属性なんて知らない・・・」
簡単だと思ったアトラクションがとても難しく感じる。
・・・あれ?
そういえば私たち、AR値はひと桁だ。
石の数字は2桁ばかり。
これ、もしかして・・・?
「ね、響ちゃん。色だけ見ればいけるんじゃないかな?」
「あ~、そだね。むっつり先輩に測っといてもらってよかったね~」
そう、行けそうな気がしてきた!
準備時間、およそ1分で頑張って覚えてから行けば・・・!
「む、美晴と響か。いちばん遠いここから始めるのか」
「あ、レオンさん!」
男性の声がしたと思ったらレオンさんだった。
上から見下ろしてしまわないよう、少し屈んでいてくれていた。
それだけで優しい人なんだなとわかる。
「次は俺の番だ。・・・行けるか難しいところだが」
レオンさんは難しい顔をして見取り図とにらめっこしていた。
赤い石を指で追っていたので、きっと赤い属性なのだろう。
「・・・一か八か、だな」
「そ、そんなに難しいんですか?」
「ああ、ほとんどが沈むようだ」
「・・・え?」
沈むって。
池の石は42とか35とか、結構、高い数字になっている。
私たちから見れば雲の上の数字。沈む場所を探すほうが大変だ。
そういえばこの学園はAR値30以上が入学要件だと聞いたことがある。
レオンさんはその中でも大きい数値なのかな。
・・・でもほとんどが沈むとなると、何個飛ばしで行けば良いんだろう。
「次の方、いきますよ~!」
「が、頑張ってください!」
「ああ。見ていてくれ」
レオンさんが素敵な笑顔を浮かべ、スタート地点に向かった。
「よーい・・・スタート!」
だっ、とレオンさんが池へ飛び出した。
1個飛ばし、2個飛ばし。
長身の彼が高々とジャンプする。
1個の石の間はおおよそ1メートル。
それを左右に飛びわけながら、ぐんぐんと進んでいく。
助走のないジャンプで3メートルも飛べる人がいるんだ。
それにあの短い時間で踏める位置を覚えたんだ、記憶力もすごい。
「ほぇ~! すっごいねぇ~!」
響ちゃんも感心している。
恋敵のはずなのに応援したくなってしまう。
綺羅びやかな王子様が華麗に池を舞っている姿。
映画のワンシーンを見ているかのようだった。
「ぐぅ!?」
ところが中間地点に差し掛かったとき、滑る石を踏んでしまったようだ。
レオンさんはバランスを崩してしまった。
足から前に滑り、水面と水平な体勢となった。
あ、危ない!
「うおおおお!」
大柄な身体から発せられた気合が響く。
レオンさんはその滑った石を両手でつかみ、滑らないように押し返す。
そのままロケットのように足から前へ飛び出し、次の石へ着地をした。
「落ちないぞ!」
おおお、と歓声があがる。
すごい。滑っても次の石まで飛んでしまった。
そのままゴールするのかな。
そう思ったところでレオンさんの動きが止まっていた。
「・・・」
そのまま飛び出せずに覚悟を決めているような感じ。
石を見て思案しているようだった。
私は電子掲示板の石の表示を見てみた。
レオンさんの前には30台の石ばかり。
きっとどれを踏んでも沈んでしまう。
唯一、数値のない青い石が3個先にある。
あれを踏むと滑る。でもあそこしかない。
きっと一か八かと言っていたのはこの場所だ。
しかもその次は切り替えした反対側斜め前に、緑の石。
直進すると30台の石しかないので、さっきみたいにそのまま先には飛べない。
どうするんだろう・・・?
「はっ!」
レオンさんが気合で飛び出した。
なんと頭から飛び込むようにして。
そのまま3個先の青の石を手で掴んだ。
そうか、さっきも掴めたから同じ要領で手で押し返せれば何とかなるのかも!
「ぐあ!?」
あ・・・!?
滑る両手。
まるで氷を掴むかのように、見事に滑っていた。
ばっしゃーん。
大きな水飛沫があがっていた。
◇
「学園の生徒には難度が高めと聞いていたが・・・ここまでとは」
戻って来たレオンさんが仮設乾燥室から出てきてぼやいていた。
運動神経抜群のレオンさんでさえ、あの結果だ。
「くそっ! 今度こそ!」
彼はそう言って再チャレンジの申込みをしていた。
石のパターンはある程度ランダムのようだから、運が良ければ行けるのかもしれない。
同じように学園の生徒たちはリトライを希望する人が大勢いた。
来客者でもクリアできているのは2人に1人くらいだ。
「見苦しいところを見せてしまったな。美晴、響。今度は俺が見せてもらうぞ」
「は、はい・・・」
順番待ちのレオンさんからのプレッシャー。
でも・・・うん、私たちが先にクリアできないと勝てないんだから。
ちょっと有利な条件だし、頑張ろう。
「・・・レ、レオンさん、ひとつ聞いても良いですか?」
「どうした?」
「その、先輩の・・・武先輩のこと、どうして気になったんですか?」
私は先輩のことを知らない。
だって今日までこんなに恋敵がいることさえ知らなかったんだから。
少しでも先輩のことを知りたい。
そんな気持ちから、レオンさんへ質問をしていた。
「武のことか。そうだな、あいつは俺よりも優れているところが多いんだ」
「優れている?」
「ああ。最初に挙げるなら不屈の精神だな。俺も含め誰もが不可能と思う事柄にも解決策を見い出し、突き進む心構え。それを何度も見せてもらった」
「何度も・・・」
「南極へ行ったときにも、この学園の歓迎会のときにも。あいつのその負けない姿勢は常に周りを勇気付けてくれる」
「・・・」
レオンさんは目を閉じ、笑みを浮かべながら語っていた。
武さんのその姿を思い浮かべているのだろう。
「それでいて能力を鼻にかけることなく、誰彼と身分や立場も気にせず分け隔てなく接する性格だろう。だから俺は友と認めているし、それ以上になろうと思っている」
「うん・・・素敵なことですね」
「ああ。こういった気持ちを想わせてくれることさえも、あいつだからだな」
「ありがとうございます」
「なに、あいつと親しい同士だ、共に頑張ろう。む、そろそろ出番ではないか?」
言われて見ればもうすぐ私の番だった。
前の人が盛大に池へ落ち、どよめきが走っていた。
「行ってきます! その・・・レオンさんも頑張ってください!」
お礼を言って私は電子掲示板の前に立った。
いよいよだ。
油断すると私も落ちてしまい時間のロスをしてしまう。
ただでさえ不利なんだ、1度で終わらせないときっと競争にならない。
見逃さないよう、目を皿にして石の配置を見る。
自分の属性がわからないから、色のない石を見る。
・・・うん、何とか1個飛ばしで行けるかも。
立ち幅跳びは2メートル超えてるから、あとはバランスだ。
「みーちゃん、応援してんよ~」
「ありがと、響ちゃん」
私はスタートラインに立った。
あとは頑張るだけ。
先輩に少しでも近づくんだ!
◇
そうして私と響ちゃんは無事、忍ばず池をクリアした。
どれを踏んでも沈まないってちょっと卑怯な気もしたけれど。
AR値が低いことで肩身が狭いときがあるんだから、このくらい役得にしよう。
試練はあと6つ。
時間を見れば14時10分だった。
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うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
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