141 / 175
終章 攻略! 虹色の魔王
134
しおりを挟む
■■ソフィア=クロフォード's View■■
超人類救済教団の演説の後。
しばらくの沈黙が訪れていた。
「・・・『超人類』は存在する」
静寂を破ったジャンヌ様の言葉に皆が目を見張った。
超人類などという信じ難い存在を肯定したのだから。
「あの教祖が言っていたわ。超人類による『大いなる意思』の導きで動くと」
「『大いなる意思』・・・その超人類の助言ということでしょうか?」
「そこはわからない。でも『超人類は空から訪れる』とも言ってた」
「でも空を飛んだら魔物に撃たれちゃうよね」
「・・・もしかして、超人類は魔物の仲間なのでしょうか」
「それに身を喰らう蛇が例の教団と同一と考えると、魔物と仲良くしていても不思議ではございませんわね」
「えーと? 超人類と魔物と身を喰らう蛇は仲良しだってこと?」
「そうね、その可能性が高い」
わたくしたちが知る状況証拠だけを積み重ねた結論。
実際に裁判にかけるわけではないので今はこれで十分だ。
「あ~あ、頑張って基地を潰したのになぁ。ほとんど意味がなかったってこと?」
「ドイツ国内から排除できただけでも十分ですわ。内憂外患となると目も当てられませんもの」
実際、もしドイツ国内に火種が残っていれば魔物との闘いどころではない。
だからこそ先立って身を喰らう蛇を叩いた。
世界政府をはじめとした、魔物に対する活動すべてに敵対する組織を。
「いずれにせよ教団が今の魔物の侵攻、最終戦争に関わっているのは間違いございませんわ」
「魔物は人間を殺す。身を喰らう蛇も『浄化』と称して人間を殺す。どっちも厄介な存在ね」
「ええ、だからこそ、世界戦線の再構築を含めた戦略を整えませんと」
そう、お父様と話をして、作戦会議という名の集まりに出席を・・・
まさに動こうとしたそのタイミングで、突然、どかんと突き上げるような振動が足元を襲った。
「うわぁ!?」
「きゃぁっ! じ、地震ですか!?」
リアム様とさくら様が立ち上がり様子を伺っていた。
揺れは収まる様子を見せず、ばりばりと天井が剥がれ落ち、電灯が一部消えて暗くなる。
ジャンヌ様がばっと駆け出し出入口の扉を開けていた。
だけれどもわたくしは冷静に椅子に座ったままだった。
ふふふ。
このタワー・オブ・チーパー・バベルは豪奢、堅牢な建物として著名だわ。
だからこそ公爵家の居所のひとつとして選ばれたのだから。
突然の地震に落ち着いているのはわたくしが日本で地震に慣れてしまったから。
滅多に地震の起きないドイツ育ちのわたくしは、高天原学園に入学するまで地震を体験したことがなかった。
当初は取り乱して泣き喚いてしまい、揺れに慣れている日本人に醜態を晒してしまった。
その時の武様やさくら様の落ち着きようといったら。
「このくらいなら逃げなくても大丈夫」と平然としていらした。
自身の慌てようと比してあまりの格差に愕然としたわ。
そう、このくらいの揺れならば平気なはず。
取り乱すなんて見苦しい真似、淑女がすることではないの。
「・・・それにしてもちょっと脆すぎるんじゃないかしら」
天井が剥がれ落ちるなんて設計ミスかもしれない。
「危ないです、ソフィアさん! 早く!」
いつの間にかほかの3名が出口へ向かって駆けていた。
え? 避難が必要な揺れなの?
「姉貴! 急いで!」
「ジャンヌ様、慌てすぎですわよ」
「日本と違って欧州の建物は耐震性が低いの!! 走って!!」
「ひっ!? krass!!」
そういう重要なことは最初に言ってほしいわ!
慌てて駆け出すわたくしが立っていた場所に落ちて来る天井。
それを避けながら地下室から脱出するわたくし。
轟音と崩落から生じる土煙を後ろに何とか階段を駆け上り、道路を目指す。
日本で震度5程度の揺れを2回も経験した結果、こうして突然の揺れに驚かなくなったのに。
結局、怖がることが正解だなんて!
ビルの崩壊に巻き込まれないよう、わたくしたちはロビーを抜けて外へ飛び出す。
陽光を感じ危険な場所を抜けたと軽い安堵を抱いた。
屋外の空気で荒げた呼吸を整える自分を想像する。
これで難は逃れたと。
「ああ!? 姉貴、避けて!!」
先行していたジャンヌ様が振り返り叫んでいた。
ビルの硝子や外壁が落下してきているのかと上方を警戒したわたくしの身体は、何かを視認する前に大きく突き飛ばされた。
「ソフィアさん!!」
「きゃっ!?」
どん、と後ろから突き飛ばされる。
それがさくら様によるものだと察したときには、数メートル先に頭から地面に滑り込むような体勢だった。
淑女たるもの、衣服を破るわけにはいけませんわ。
そのまま両手を地について受け身を取り、ハンドスプリングで回転し華麗に着地する。
これが競技であれば相応の点数をつけてもらえるくらいに極まった動きを自負する。
だけれど轟音とはじけ飛ぶ砂煙に着地した身体が押され、ふたたび回避のために距離を取ることになった。
「姉貴、大丈夫!?」
「ええ! 何がありましたの!?」
わたくしは崩落の轟音と瓦礫が入り乱れる後方を振り返った。
出て来た入口にだらりと黒く太い何かが垂れ幕のように下がっている。
よく見ればそれは何かの触手のようにうねうねと動いていた。
溶岩が固まったような黒くてごつごつとした表面のそれの先を目で追う。
垂れ幕は尾だった。
そこにいたのは体躯は20メートルを超える化け物だ。
もっとも例えが近いのは竜であろうけれどその手足も見た目は黒い岩だ。
地竜とは異なり翼があり蝙蝠のようなそれを広げると体長の倍はあるほどだ。
その巨躯が鳥が羽を休めるかのようにビルにしがみついている。
タワー・オブ・チーパー・バベルは、僅か数年のうちにその威容を失うことになった。
「魔物、ですの!? あんな魔物、記録にございませんわ!」
「姉貴、さくらが中にまだいる!」
「え、さくら様!?」
わたくしを突き飛ばしたさくら様はロビーにいた。
あれの尻尾を回避できるようわたくしを突き飛ばし、自らは反動で内側に残ったのだ。
彼女は目の前にいるあれのせいで出るに出られぬ状況になっていた。
「――紅魔槍」
「――神穂の稲妻」
ジャンヌ様とリアム様が臨戦態勢を取る。
わたくしも、と先に脚に風を纏ったところでそれは聞こえた。
――我はメガリス。天よりの浄化を担う者――
聞こえた、というよりも襲い掛かって来た、という表現が近い。
それは声ではなく魔力の波動だったのだから。
その証拠に耳を覆いたくなるような大音声に、鼓膜にはまったくと言っていいほど影響がない。
代わりに身体の芯を揺さぶられるような衝撃が走るのだから。
「な、なに!? アレが喋ってるの!?」
――哀れで脆弱なる写し子どもよ、その身を捧げよ――
まるで突風の中で吹き飛ばされぬよう、風に逆らうかのように。
強烈な波動に耐えるよう両足を地面に張り立てた。
波動は人間の魔力に直接に叩きつけられていた。
魔力に関わる訓練をしていない者では耐えられないほどの。
目の前のおふたり、さくら様は声の影響を受けなかった様子。
でも2度目の咆哮にわたくしは動揺していた。
気丈に振る舞う外面が破壊され、臆病な心の中が露出してしまっていた。
あの巨体が、その言葉が、わたくしを恐怖の色に染め始めていた。
いけない。
飲まれては駄目。
そう気丈に振る舞おうとしたとき。
「あああ、た、た、助けてくれ」
近くで逃げ遅れた年配の男性が腰を抜かしてた。
あの波動で力が抜けてしまったのだろう。
彼はまずい、この場であれに暴れられたら犠牲になってしまう。
幸いにしてほかに逃げ遅れた人は見当たらない。
彼だけを救護すればこの場での荒事は平気だろう。
そう判断してわたくしは指示を出す。
「ジャンヌ様、リアム様! おふたりはメガリスなる生物のお相手を。わたくしはこの方の避難をいたしますわ!」
「りょーかい! リアム、行くよ!」
「うん!」
おふたりは迷わず地面を蹴る。
わたくしも力の抜けていた脚に気を入れ、倒れた男性の傍へ駆け付けた。
「しっかりなさってくださいまし!」
「お、おおお、おおおお・・・」
男性は驚いた表情のまま腰を抜かしていた。
これは自力では無理。ならば――
「失礼。安全な場所まで行きますわよ!」
「あわ!? あわわわわわ!!」
わたくしは動揺する男性を両腕で抱きかかえるとそのまま風に押されて駆け出した。
1分も経たぬうちに数百メートルを駆け、大きな公園の一角にあるベンチに彼を下ろす。
「ここであれば安全でしょう。落ち着いたら改めて避難なさってくださいまし」
「お、おお・・・すまん、すまん、ありがとう・・・」
何とか言葉を紡いだ彼が安堵できるよう微笑みを返してからわたくしは現場へ足を向ける。
だけれどもその足取りが重い。
先ほど感じてしまった鉛のような恐怖がぶら下がっていた。
往復でおおよそ2分程度の距離。
結局、戻るまでに4分かかってしまった。
その間にいくつもの轟音が響き、赤や茶の閃光がばちばちと飛び散るのが見えた。
「わたくしも支援いたします! ――竜角剣!」
固有能力を具現化する。
竜角剣と呼ばれるエストック状の赤みを帯びたこの剣がわたくしの得物。
緑の魔力が具現化したそれは、重さを感じず、それどころか羽が生えたかのように身体が軽くなる。
それ自体が意思をもってわたくしの思い描く軌跡を紡ぎ出してくれるのだ。
この剣が臆病なわたくしを鼓舞してくれると信じて握りしめる。
でも心の中に巣食った暗い何かは消えてくれなかった。
・・・この具現化でクロフォードは成ったのよ。
お爺様の代より貴族の義務を体現するための力。
たとえ他の家より蔑まれるようなことがあろうとも。
誇り高きクロフォードは決して魔物には屈しない。
弱き人々を守る盾となるべく、あらゆる場に駆け付けるの。
「・・・さくら様を助けるの!」
自らを鼓舞し、努めて冷静に。わたくしは状況を把握していく。
ビルのロビーには未だ、さくら様が飛び出すことができずにいた。
でもビルに戻ると建物の倒壊は間近だ。
上部は芯の部分を残して崩れ、残りの部分もメガリスが枝のように掴んだ部分から徐々に崩落していく。
あれはビルから離れる気が無いらしい。
ジャンヌ様やリアム様の攻撃で身体を捩るたび、その巨大な足で掴み直したビルが枯れ枝のように崩れていた。
メガリスはさくら様を囲っておくことでわたくしたちが逃げ出せないと踏んでいるのか。
まるでこちらを弄ぶかのようにジャンヌ様とリアム様を攻撃していた。
強烈な竜の吐息は広周囲を焼く。
大きく避けねば瞬時に焼き尽くされてしまいそうなほど。
ジャンヌ様は魔槍で隙をついて攻撃しようとしているけれども、激しく凄まじい速度で振り回される尾がそれを邪魔する。
人間の胴の数倍はある太さの、まるで岩石のような塊がうねうねと踊っているのだ。
あの重量と速度にぶち当たれば人間など一瞬で吹き飛ぶだろう。
がらり、と大きな外壁が崩落してさくら様のいるロビー前に落下する。
破片を避けるためにさくら様が避けたようだけれども、奥も塞がっているのか飛び散った破片に当たってしまったようだ。
まずい、もう時間が無い。
ビル自体が倒壊してしまう。
リアム様の魔弾が何度かメガリスの身体を貫通しているが、どうも効果が薄い。
岩のようなもので構成された体躯のせいかと思い観察すると、開いた穴が徐々に塞がっていく。
「再生までするというの・・・!」
再生速度はそこまで速いようには見えない。
何とかして身体をばらしてしまえば決着はつくだろう。
だが身軽なジャンヌ様を以ってしても近寄れていない。
死角からわたくしが行くのが望ましい、そう判断した。
わたくしの重たい脚に追い風があることを確認して。
その疾駆で反対側まで回り込む。
このまま飛び込み、少しだけ細くなっているあのメガリス首元を落とす。
恐らく斬り落としてしまえば再生もできないだろう。
戦術を立てたところで頭の中で計算する。
リアム様の魔弾が貫通しているのだから、この剣が弾かれるほどの魔力抵抗はないはず。
見た目どおりの岩石程度の硬度と判断できる。
ならばあの首であれば魔力出力はこの程度で良い。
問題は気付かれた場合だ。
吐息は溜めがあるので振り向き様に喰らうことはない。
尾撃とあのビルを掴んでいる手による爪や掴みが脅威だ。
一撃の後の離脱前に喰らってしまうかもしれない。
「早く、さくら様を・・・」
でも失敗するとわたくしだけでなくさくら様も危険に晒されてしまう。
必ず初撃で首を落とし、仮に攻撃されたとしてもその意思を奪って避ける。
そうなるよう、全力をもって飛び出し、あの首を狙うのみ。
身体を張って惹きつけているジャンヌ様とリアム様の限界が来る前に。
わたくしがここでやるしかない。
はぁはぁと自身の息があがり、動機が激しくなっていることに気付く。
いけない、どうしてまた出てしまったの!
考えてしまったのだ、失敗する自分の姿を。
闘いで抑えつけるべき恐怖はわたくしの心を満たしていく。
尾撃に吹き飛ばされ叩きつかれる自分。
ビルが倒壊して押し潰されるさくら様。
最悪の映像が再生されるたび、脚が、手が、震えた。
ぎゅう、と心臓が締め付けられる。
「――できるわソフィア。できるの」
小声で自分に言い聞かせる。
震えは止まらない。
目から涙が溢れ出ている。
ああ、駄目、駄目!
ここで怯んでは、その最悪を自分で引き寄せてしまう!
投げ出して逃げてしまいたい。
臆病な願望が首をもたげてくる。
どうすれば。
どうすれば!
焦る気持ちが一層、わたくしの首を絞めていく。
いけない、いけない!
気付けば地面が目の前にあった。
膝が砕け、両手を地面についていた。
呼吸が止まり思考が鈍っていく。
いよいよ視界が闇に包まれて・・・。
ああ、駄目。さくら様が!
駄目よソフィア、こんなところで――
――立ち上がれソフィア!!
絶望の闇に1滴、光が差した。
震えが収まり、深く息を吸い込む。
闇が晴れ思考が戻る。
――誇り高きクロフォード家の長子にして『果敢なる令嬢』!!
膝に力が入り、立ち上がる。
メガリスが此方に気付き、その口に魔力を溜める。
――お前はどんな恐怖にも負けない強者になれるんだよ!!
そう、わたくしは、負けない。
彼に認められ、鼓舞されたわたくしは、誰にだって、負けない。
たとえあの吐息が放たれようと、その先へ進める。
地面と水平に、上段に竜角剣をメガリスに向けた。
牡牛の構え。
ひとつの呼吸。
狙いは1点。
何物も、この一撃は止められない。
必ず、届く。
吐息が吐き出されるその瞬間。
動きが停止するその瞬間。
「――疾風突!」
疾風となったわたくしの刃は、吐息を溜めたその首を貫いた。
超人類救済教団の演説の後。
しばらくの沈黙が訪れていた。
「・・・『超人類』は存在する」
静寂を破ったジャンヌ様の言葉に皆が目を見張った。
超人類などという信じ難い存在を肯定したのだから。
「あの教祖が言っていたわ。超人類による『大いなる意思』の導きで動くと」
「『大いなる意思』・・・その超人類の助言ということでしょうか?」
「そこはわからない。でも『超人類は空から訪れる』とも言ってた」
「でも空を飛んだら魔物に撃たれちゃうよね」
「・・・もしかして、超人類は魔物の仲間なのでしょうか」
「それに身を喰らう蛇が例の教団と同一と考えると、魔物と仲良くしていても不思議ではございませんわね」
「えーと? 超人類と魔物と身を喰らう蛇は仲良しだってこと?」
「そうね、その可能性が高い」
わたくしたちが知る状況証拠だけを積み重ねた結論。
実際に裁判にかけるわけではないので今はこれで十分だ。
「あ~あ、頑張って基地を潰したのになぁ。ほとんど意味がなかったってこと?」
「ドイツ国内から排除できただけでも十分ですわ。内憂外患となると目も当てられませんもの」
実際、もしドイツ国内に火種が残っていれば魔物との闘いどころではない。
だからこそ先立って身を喰らう蛇を叩いた。
世界政府をはじめとした、魔物に対する活動すべてに敵対する組織を。
「いずれにせよ教団が今の魔物の侵攻、最終戦争に関わっているのは間違いございませんわ」
「魔物は人間を殺す。身を喰らう蛇も『浄化』と称して人間を殺す。どっちも厄介な存在ね」
「ええ、だからこそ、世界戦線の再構築を含めた戦略を整えませんと」
そう、お父様と話をして、作戦会議という名の集まりに出席を・・・
まさに動こうとしたそのタイミングで、突然、どかんと突き上げるような振動が足元を襲った。
「うわぁ!?」
「きゃぁっ! じ、地震ですか!?」
リアム様とさくら様が立ち上がり様子を伺っていた。
揺れは収まる様子を見せず、ばりばりと天井が剥がれ落ち、電灯が一部消えて暗くなる。
ジャンヌ様がばっと駆け出し出入口の扉を開けていた。
だけれどもわたくしは冷静に椅子に座ったままだった。
ふふふ。
このタワー・オブ・チーパー・バベルは豪奢、堅牢な建物として著名だわ。
だからこそ公爵家の居所のひとつとして選ばれたのだから。
突然の地震に落ち着いているのはわたくしが日本で地震に慣れてしまったから。
滅多に地震の起きないドイツ育ちのわたくしは、高天原学園に入学するまで地震を体験したことがなかった。
当初は取り乱して泣き喚いてしまい、揺れに慣れている日本人に醜態を晒してしまった。
その時の武様やさくら様の落ち着きようといったら。
「このくらいなら逃げなくても大丈夫」と平然としていらした。
自身の慌てようと比してあまりの格差に愕然としたわ。
そう、このくらいの揺れならば平気なはず。
取り乱すなんて見苦しい真似、淑女がすることではないの。
「・・・それにしてもちょっと脆すぎるんじゃないかしら」
天井が剥がれ落ちるなんて設計ミスかもしれない。
「危ないです、ソフィアさん! 早く!」
いつの間にかほかの3名が出口へ向かって駆けていた。
え? 避難が必要な揺れなの?
「姉貴! 急いで!」
「ジャンヌ様、慌てすぎですわよ」
「日本と違って欧州の建物は耐震性が低いの!! 走って!!」
「ひっ!? krass!!」
そういう重要なことは最初に言ってほしいわ!
慌てて駆け出すわたくしが立っていた場所に落ちて来る天井。
それを避けながら地下室から脱出するわたくし。
轟音と崩落から生じる土煙を後ろに何とか階段を駆け上り、道路を目指す。
日本で震度5程度の揺れを2回も経験した結果、こうして突然の揺れに驚かなくなったのに。
結局、怖がることが正解だなんて!
ビルの崩壊に巻き込まれないよう、わたくしたちはロビーを抜けて外へ飛び出す。
陽光を感じ危険な場所を抜けたと軽い安堵を抱いた。
屋外の空気で荒げた呼吸を整える自分を想像する。
これで難は逃れたと。
「ああ!? 姉貴、避けて!!」
先行していたジャンヌ様が振り返り叫んでいた。
ビルの硝子や外壁が落下してきているのかと上方を警戒したわたくしの身体は、何かを視認する前に大きく突き飛ばされた。
「ソフィアさん!!」
「きゃっ!?」
どん、と後ろから突き飛ばされる。
それがさくら様によるものだと察したときには、数メートル先に頭から地面に滑り込むような体勢だった。
淑女たるもの、衣服を破るわけにはいけませんわ。
そのまま両手を地について受け身を取り、ハンドスプリングで回転し華麗に着地する。
これが競技であれば相応の点数をつけてもらえるくらいに極まった動きを自負する。
だけれど轟音とはじけ飛ぶ砂煙に着地した身体が押され、ふたたび回避のために距離を取ることになった。
「姉貴、大丈夫!?」
「ええ! 何がありましたの!?」
わたくしは崩落の轟音と瓦礫が入り乱れる後方を振り返った。
出て来た入口にだらりと黒く太い何かが垂れ幕のように下がっている。
よく見ればそれは何かの触手のようにうねうねと動いていた。
溶岩が固まったような黒くてごつごつとした表面のそれの先を目で追う。
垂れ幕は尾だった。
そこにいたのは体躯は20メートルを超える化け物だ。
もっとも例えが近いのは竜であろうけれどその手足も見た目は黒い岩だ。
地竜とは異なり翼があり蝙蝠のようなそれを広げると体長の倍はあるほどだ。
その巨躯が鳥が羽を休めるかのようにビルにしがみついている。
タワー・オブ・チーパー・バベルは、僅か数年のうちにその威容を失うことになった。
「魔物、ですの!? あんな魔物、記録にございませんわ!」
「姉貴、さくらが中にまだいる!」
「え、さくら様!?」
わたくしを突き飛ばしたさくら様はロビーにいた。
あれの尻尾を回避できるようわたくしを突き飛ばし、自らは反動で内側に残ったのだ。
彼女は目の前にいるあれのせいで出るに出られぬ状況になっていた。
「――紅魔槍」
「――神穂の稲妻」
ジャンヌ様とリアム様が臨戦態勢を取る。
わたくしも、と先に脚に風を纏ったところでそれは聞こえた。
――我はメガリス。天よりの浄化を担う者――
聞こえた、というよりも襲い掛かって来た、という表現が近い。
それは声ではなく魔力の波動だったのだから。
その証拠に耳を覆いたくなるような大音声に、鼓膜にはまったくと言っていいほど影響がない。
代わりに身体の芯を揺さぶられるような衝撃が走るのだから。
「な、なに!? アレが喋ってるの!?」
――哀れで脆弱なる写し子どもよ、その身を捧げよ――
まるで突風の中で吹き飛ばされぬよう、風に逆らうかのように。
強烈な波動に耐えるよう両足を地面に張り立てた。
波動は人間の魔力に直接に叩きつけられていた。
魔力に関わる訓練をしていない者では耐えられないほどの。
目の前のおふたり、さくら様は声の影響を受けなかった様子。
でも2度目の咆哮にわたくしは動揺していた。
気丈に振る舞う外面が破壊され、臆病な心の中が露出してしまっていた。
あの巨体が、その言葉が、わたくしを恐怖の色に染め始めていた。
いけない。
飲まれては駄目。
そう気丈に振る舞おうとしたとき。
「あああ、た、た、助けてくれ」
近くで逃げ遅れた年配の男性が腰を抜かしてた。
あの波動で力が抜けてしまったのだろう。
彼はまずい、この場であれに暴れられたら犠牲になってしまう。
幸いにしてほかに逃げ遅れた人は見当たらない。
彼だけを救護すればこの場での荒事は平気だろう。
そう判断してわたくしは指示を出す。
「ジャンヌ様、リアム様! おふたりはメガリスなる生物のお相手を。わたくしはこの方の避難をいたしますわ!」
「りょーかい! リアム、行くよ!」
「うん!」
おふたりは迷わず地面を蹴る。
わたくしも力の抜けていた脚に気を入れ、倒れた男性の傍へ駆け付けた。
「しっかりなさってくださいまし!」
「お、おおお、おおおお・・・」
男性は驚いた表情のまま腰を抜かしていた。
これは自力では無理。ならば――
「失礼。安全な場所まで行きますわよ!」
「あわ!? あわわわわわ!!」
わたくしは動揺する男性を両腕で抱きかかえるとそのまま風に押されて駆け出した。
1分も経たぬうちに数百メートルを駆け、大きな公園の一角にあるベンチに彼を下ろす。
「ここであれば安全でしょう。落ち着いたら改めて避難なさってくださいまし」
「お、おお・・・すまん、すまん、ありがとう・・・」
何とか言葉を紡いだ彼が安堵できるよう微笑みを返してからわたくしは現場へ足を向ける。
だけれどもその足取りが重い。
先ほど感じてしまった鉛のような恐怖がぶら下がっていた。
往復でおおよそ2分程度の距離。
結局、戻るまでに4分かかってしまった。
その間にいくつもの轟音が響き、赤や茶の閃光がばちばちと飛び散るのが見えた。
「わたくしも支援いたします! ――竜角剣!」
固有能力を具現化する。
竜角剣と呼ばれるエストック状の赤みを帯びたこの剣がわたくしの得物。
緑の魔力が具現化したそれは、重さを感じず、それどころか羽が生えたかのように身体が軽くなる。
それ自体が意思をもってわたくしの思い描く軌跡を紡ぎ出してくれるのだ。
この剣が臆病なわたくしを鼓舞してくれると信じて握りしめる。
でも心の中に巣食った暗い何かは消えてくれなかった。
・・・この具現化でクロフォードは成ったのよ。
お爺様の代より貴族の義務を体現するための力。
たとえ他の家より蔑まれるようなことがあろうとも。
誇り高きクロフォードは決して魔物には屈しない。
弱き人々を守る盾となるべく、あらゆる場に駆け付けるの。
「・・・さくら様を助けるの!」
自らを鼓舞し、努めて冷静に。わたくしは状況を把握していく。
ビルのロビーには未だ、さくら様が飛び出すことができずにいた。
でもビルに戻ると建物の倒壊は間近だ。
上部は芯の部分を残して崩れ、残りの部分もメガリスが枝のように掴んだ部分から徐々に崩落していく。
あれはビルから離れる気が無いらしい。
ジャンヌ様やリアム様の攻撃で身体を捩るたび、その巨大な足で掴み直したビルが枯れ枝のように崩れていた。
メガリスはさくら様を囲っておくことでわたくしたちが逃げ出せないと踏んでいるのか。
まるでこちらを弄ぶかのようにジャンヌ様とリアム様を攻撃していた。
強烈な竜の吐息は広周囲を焼く。
大きく避けねば瞬時に焼き尽くされてしまいそうなほど。
ジャンヌ様は魔槍で隙をついて攻撃しようとしているけれども、激しく凄まじい速度で振り回される尾がそれを邪魔する。
人間の胴の数倍はある太さの、まるで岩石のような塊がうねうねと踊っているのだ。
あの重量と速度にぶち当たれば人間など一瞬で吹き飛ぶだろう。
がらり、と大きな外壁が崩落してさくら様のいるロビー前に落下する。
破片を避けるためにさくら様が避けたようだけれども、奥も塞がっているのか飛び散った破片に当たってしまったようだ。
まずい、もう時間が無い。
ビル自体が倒壊してしまう。
リアム様の魔弾が何度かメガリスの身体を貫通しているが、どうも効果が薄い。
岩のようなもので構成された体躯のせいかと思い観察すると、開いた穴が徐々に塞がっていく。
「再生までするというの・・・!」
再生速度はそこまで速いようには見えない。
何とかして身体をばらしてしまえば決着はつくだろう。
だが身軽なジャンヌ様を以ってしても近寄れていない。
死角からわたくしが行くのが望ましい、そう判断した。
わたくしの重たい脚に追い風があることを確認して。
その疾駆で反対側まで回り込む。
このまま飛び込み、少しだけ細くなっているあのメガリス首元を落とす。
恐らく斬り落としてしまえば再生もできないだろう。
戦術を立てたところで頭の中で計算する。
リアム様の魔弾が貫通しているのだから、この剣が弾かれるほどの魔力抵抗はないはず。
見た目どおりの岩石程度の硬度と判断できる。
ならばあの首であれば魔力出力はこの程度で良い。
問題は気付かれた場合だ。
吐息は溜めがあるので振り向き様に喰らうことはない。
尾撃とあのビルを掴んでいる手による爪や掴みが脅威だ。
一撃の後の離脱前に喰らってしまうかもしれない。
「早く、さくら様を・・・」
でも失敗するとわたくしだけでなくさくら様も危険に晒されてしまう。
必ず初撃で首を落とし、仮に攻撃されたとしてもその意思を奪って避ける。
そうなるよう、全力をもって飛び出し、あの首を狙うのみ。
身体を張って惹きつけているジャンヌ様とリアム様の限界が来る前に。
わたくしがここでやるしかない。
はぁはぁと自身の息があがり、動機が激しくなっていることに気付く。
いけない、どうしてまた出てしまったの!
考えてしまったのだ、失敗する自分の姿を。
闘いで抑えつけるべき恐怖はわたくしの心を満たしていく。
尾撃に吹き飛ばされ叩きつかれる自分。
ビルが倒壊して押し潰されるさくら様。
最悪の映像が再生されるたび、脚が、手が、震えた。
ぎゅう、と心臓が締め付けられる。
「――できるわソフィア。できるの」
小声で自分に言い聞かせる。
震えは止まらない。
目から涙が溢れ出ている。
ああ、駄目、駄目!
ここで怯んでは、その最悪を自分で引き寄せてしまう!
投げ出して逃げてしまいたい。
臆病な願望が首をもたげてくる。
どうすれば。
どうすれば!
焦る気持ちが一層、わたくしの首を絞めていく。
いけない、いけない!
気付けば地面が目の前にあった。
膝が砕け、両手を地面についていた。
呼吸が止まり思考が鈍っていく。
いよいよ視界が闇に包まれて・・・。
ああ、駄目。さくら様が!
駄目よソフィア、こんなところで――
――立ち上がれソフィア!!
絶望の闇に1滴、光が差した。
震えが収まり、深く息を吸い込む。
闇が晴れ思考が戻る。
――誇り高きクロフォード家の長子にして『果敢なる令嬢』!!
膝に力が入り、立ち上がる。
メガリスが此方に気付き、その口に魔力を溜める。
――お前はどんな恐怖にも負けない強者になれるんだよ!!
そう、わたくしは、負けない。
彼に認められ、鼓舞されたわたくしは、誰にだって、負けない。
たとえあの吐息が放たれようと、その先へ進める。
地面と水平に、上段に竜角剣をメガリスに向けた。
牡牛の構え。
ひとつの呼吸。
狙いは1点。
何物も、この一撃は止められない。
必ず、届く。
吐息が吐き出されるその瞬間。
動きが停止するその瞬間。
「――疾風突!」
疾風となったわたくしの刃は、吐息を溜めたその首を貫いた。
0
あなたにおすすめの小説
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる