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ハチャメチャの中学2年生
040
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2月。
スルー出来ないイベント、バレンタイン。
俺は対応に頭を悩ませていた。
去年の例があるから逃亡も無理。
そりゃさ、ハーレム的なのは憧れてたよ?
ゲームで複数のヒロインに迫られてムフフ、とかさ。
でも命がかかってるって分かってる状況で素直に喜べないじゃん。
受け入れちゃったら世界滅亡に向かうとか、美人局どころの話じゃねぇ。
クリスマスみたいにみんな集めてしまえば誤魔化せるか・・・?
いや、拘束時間が長すぎる。
やはり貰うなら貰うでさっさと終わらせよう。
今年の14日は火曜日。
普通に学校がある日だ。
橘先輩以外は学校で、だな。
受動的だから確証は持てないけど。
◇
朝、教室に入った。
御子柴君がいつもより早く朝練を上がったのか席にいる。
まだ運動した熱が残っているのかサラサラの髪が汗でまとまっている。
「おはよう」
「お、おはよう! 武!」
・・・なんで緊張してんだこいつ。
もうお互いの気持ちは分かってるから良いんじゃないのか?
最近はクラスメイトにも俺達4人は生暖かい目で見られてるし。
そう思っていたら中身も出さずに紙袋ごと突き出してくる御子柴君。
「これ! 受け取ってくれ!」
「・・・ああ、ありがと」
去年と同じ感じだね。テレ屋さん。
彼だけハブる理由もないので受け取る。
4人とも扱いは平等にしないとね!
すると顔を真っ赤にして俯いていた。
ん? 何かあんのか?
そう思って袋を見るとメッセージカードらしきものがある。
取り出して読もうと思ったら・・・。
「わあああぁぁぁぁーー!!」
「うお!?」
突如、立ち上がり声を上げ、顔を両手で隠して走り去る御子柴君。
・・・あれが女の子だったら萌えるんだが。
呆然と立ち尽くす俺。
ぽつぽつと教室にいたクラスメイトに修羅場? とワクテカされる。
違ぇよ!
原因はこのカードだろう。
取り出して見る。
- 部活後、校舎裏に来てください
は?
いや、やりたいことは分かるんだけどさ・・・。
既に知っている気持ちを、更にどうすんのよ?
進展しないだけだと思うんだが。
そもそもお前、逃げたけど授業で戻ってくるんだろ。逃げ損。
取り急ぎ九条さんや花栗さんに見つからないうちに紙袋を鞄に入れた。
◇
授業の合間の小休憩。
勉強してる俺の机に、ぽん、とラッピングされた袋が置かれた。
花栗さんがさり気なく置いたようだ。
九条さんの隙をスルーするなんてすげぇ・・・。
ちらりと目線を合わせただけで彼女はまた前を向いた。
・・・そう言えば、花栗さんて九条さんと俺と、どっち狙いなのよ?
これ、義理チョコだよな・・・と思って確認してみる。
・・・自前の包装ですね。
小さくても本命?
あ、小さなメッセージカードが。
- 放課後、部室にお邪魔します
・・・何で個別面接?
だから花栗さん、九条さんは?
こっそり感があるってことは、他の人に内緒だよね。
・・・まぁ。
来るというなら待つしかないんだろう。
◇
お昼休み。
いつも通りに食堂で会食。
担々麺の俺と御子柴君に、日替わり定食の花栗さん。
九条さんは言わずもがな。
テスト勉強は順調かとか、当たり障りのない話題ばかり。
周りでは義理チョコを配ったり本命を渡したり。
バレンタインであると黙っていても分かる空気が漂う。
・・・お前ら、何で露骨にバレンタインの話題を避けてんの!
俺が言うことじゃないけどさ、視線が怪しいのよ。
周りの受け渡しを羨ましそうに見たり、変に俺から逸らしたり。
何でそんなにソワソワしてんだよ、九条さんまで。
はぁ・・・こりゃ、放課後を待たないと正解も分からんか。
変な空気のまま教室へ戻る帰り道。
さっと、手に何かが握らされた。
右手だから、右側にいる九条さんだよな、これ。
感触からしてカード。
見ようとしたら九条さんがさっと廊下の角を曲がっていった。
お花摘みの箇所だけど・・・これ、今読まない方が良いの?
何となく、御子柴君と花栗さんの隙を見てカードを確認した。
- 夕食後、お部屋にお邪魔します
・・・夜かよ。
21時前を指定しただけ健全と判断しよう。
渡すだけならともかく、何を話す事があんだ?
・・・去年やらかしたから、釘を刺された?
◇
放課後、リア研にて。
花栗さんが来るのが分かっていたから今日の世界語はお休みにした。
事情を伝えると先輩は「やっぱり春だったんだね!」と喜んでた。
突っ込んでも無駄だと思ったので、
「先輩の頭ほど爛漫じゃなさそうです」
と返したら、
「つぼみだ! 可愛い!」
とウットリしていた。何でそういうとこは残念なんだよ。
しばらく待っていると、がらがらと扉を開けて花栗さんが入ってきた。
「お邪魔するね」
「どうぞ」
三つ編み眼鏡の花栗さん。
当初は前髪が長くて表情が分り辛かったんだけど、今は短くしてすっきり。
残念先輩と属性が似てると思っていたけど、明るく楽しい感じに変わっていた。
自然とイメチェンできたあたり、トモダチ作戦は成功したと自負している。
「あの、武さん」
「うん」
ぼーっと顔を眺めていたらいつの間にか俺の隣の席に座っていた。
ちょっと意識を飛ばしすぎた。危ない。
「私、ちゃんと言ってなかったから。改めて言わせて」
「うん」
「その・・・」
言い淀む花栗さん。
まぁ・・・ね。相手が内容を知っていても言い辛いことは言い辛い。
例えば結婚して「愛してる」って何度も言ってても、記念日に改まって言うのは恥ずかしい。
雪子との記念日には言ってるけど何年経っても慣れないもんな。
「わ、私と! お姉様と一緒に尊くなって!!」
「・・・は?」
つい「は?」って言っちゃったよ!
きっと重大な発言なんだろうけど、俺には何ひとつ理解できなかったから。
「ごめん・・・ちょっと待って。理解が・・・お花畑」
ああ、春爛漫しちった!?
先輩、つぼみじゃなかったよ!
「ええと・・・」
「・・・」
微妙な空気!?
・・・とにかく話を聞こう。
「あの、さ。俺の知らない単語が多くて」
「・・・どこか分からない要素あった?」
全部だよ!!
単語なんて4つしかねぇだろ!!
「・・・ごめん、俺の常識がずれてるのかもしれない」
「たしかに、武さんは突拍子もないことをたまに言ってる」
言ってるのは俺だろうけど、俺のせいなんだろうか。
ともかく・・・説明してもらおう。
「ひとつずつ教えて。お姉様って誰?」
「お姉様はお姉様」
「いや、それが誰かって・・・」
本当に分からないんですか、と怪訝な顔をされる。
いやだって、花栗さんの口からその単語を聞いたの初めてだし。
「お姉様は、九条 さくらさん。どうして分からないの・・・」
そんなん、俺が聞きたい。
「・・・次。尊くなるって?」
「え?」
いやだから、可哀そうな人を見るような眼をしない。
何で口に手を当ててるんだよ!
「尊いは尊いです」
「いや、俺の辞書に適切な訳が載ってない」
「不良品だね」
俺、不良品だったよ!?
つか、前から薄々思ってたけど、花栗さんて親しくなったら毒舌家じゃない?
「・・・本当に分からない?」
「いえす」
残念そうな感じで見られている。
これ、俺が残念なの?
「尊いとは・・・自分が好きなものを奉って、遠巻きに拝んで涙すること」
「・・・」
そんなに詳しくはないけど、あれか。
BLとかショタとか、そういうやつで女子が使う表現か。
ようやく頭の中で繋がった・・・てか、この世界にその言い回しがあったのか。
ラリクエでそのルートもクリアしてるけどさ。
SNSとか掲示板のBLとか百合の評価って見てないんだよな。
細かい表現は知らん。
「つまり、俺と九条さんが一緒になってるのを見たいと」
「それだけじゃなくて、お姉様と尊くなってほしい」
だから翻訳が追い付かねぇよ!
「ごめん・・・言えるなら、もう少し具体的に言ってくれ」
「十分、具体的なのに・・・」
それ、一部の女子にだけじゃね?
俺の知ってる「尊い」が包括する範囲を逸脱しすぎてる。
「・・・例えば」
「うん」
「・・・その。口づけするとか」
「・・・うん」
「その・・・身体をまさぐるとか・・・」
「・・・うん?」
個別具体的に言うと真っ赤になってんじゃねぇかよ!!
そんな破廉恥な範囲まで含んだことを「尊い」で済ませんな!!
「要するに」
「はい」
「俺と九条さんの絡みが見たいと」
「~~~~!!!!」
端的に正常な辞書で翻訳してみたら、耳まで真っ赤にして、顔を手で覆ってイヤイヤしてる。
いやさ、あなたが頼んできたんだよね・・・?
「意味は分かった」
「・・・それで、お返事は・・・」
「え?」
これ、返事することなの?
俺と九条さんを眺めていたいってことだよね?
「ちょっと待って。俺は何を答えればいいの?」
「ええ・・・」
何度目かになる呆れた様子。
もうこいつ駄目だろ的な表情になりつつある花栗さん。
それで良いから説明してくれ・・・。
「もっとはっきり言うね。私と一緒に、目の前で、ふたりに尊くなってほしい」
ふーん。真っ赤だよ花栗さん。
・・・。
・・・。
「できるわけねぇだろ!!」
「ええ!? どうして!?」
こんなんお断り案件だろJK!!
あ、JCだった。
仮に俺と九条さんが致したとして、それを見せるわけねぇだろ!
お花畑にいたの花栗さんだったよ!
まさかの3Pだよ!
「だって、ふたりって出来てるんじゃ・・・」
「・・・出来てない。それ、どこ情報だよ」
そも、仮にそうだったとして花栗さんが参加することまでOKするわけねぇ!
九条さんの意思もガン無視だよこれ!
「・・・とにかく落ち着け」
「・・・」
「俺は、今の友達関係を逸脱する気はねぇ。あの時に言ったとおりだ」
「それ、収めるための方便だったんじゃ?」
ぎくっ!
なんで鋭いんだよ、お花畑なのに・・・。
「嘘じゃねぇよ。今日の話は聞かなかったことにするから! 今まで通りな!」
「あっ、ちょっと・・・」
そう言って俺はリア研を飛び出した。
廊下を駆けて誰もいないところまで来て、膝に手をつき気を落ち着かせた。
久しぶりに冷や汗だぜ。
危ねぇ・・・。
色んな意味で危ねぇ・・・。
いつか嘘が破綻すると思っていたけど、まさか花栗さんから?
・・・。
改めて、考えねぇとな。
◇
気を落ち着かせて、時間を見ると17時前。
おっと、かなり経ってる・・・動揺しすぎだ俺。
御子柴君のご指定の時間じゃないか。
・・・なんか嫌な予感がしなくもないが、行くか。
校舎裏に来た。
掃除は行き届いていて綺麗な場所だが、倉庫があるくらいで何もない。
見通しが悪く学校の廊下からも見え辛いので、桜坂の告白スポットとして利用されているようだ。
俺は縁がないから初めて来たけどね!
・・・リア充爆発しろ、と言えなくなってきた自分が悲しい。
「武!」
後ろから声がしたので振り返ると御子柴君が来ていた。
「おう。部活お疲れ」
「早いな! 待たせたか?」
「来たばっかだよ」
男同士、気安い。
このへんは御子柴君との関係性で気に入っているところ。
やっぱりさ、女の子相手だと一線を引くじゃない?
「で、わざわざ話ってのは?」
本題を俺から切り出す。
少しでも主導権を握ろうと思ったからだ。
「ああ。あのさ・・・」
間。
2月だからもう結構暗いんだよな。
明かりはあるけどちょっと怖い。
「ちょっと、確認したいことがあって」
ん?
なんでこっちに来んだよ。近いじゃねぇか。
「お前さ・・・できるの?」
「できるって?」
「その・・・あれだよ」
「あれって・・・」
この指示語ってアレだよな。
致しますってことか?
「・・・そりゃ、健康だし。できると思うけど」
「そ、それじゃさ。さくらさんとは?」
「は?」
部活後の汗ばんだ栗毛色の髪。
朝もだったけど、こいつ運動すると色っぽくなるんだよな・・・。
だから寄って来んな。
なんで必死そうなんだよ。
「してねぇよ。言ったじゃねぇか、中学のうちはって」
「え? あれ、嘘だろ?」
ブルータス、お前もか。
しかも近寄りすぎだよ、どうして服を掴んでるんだよ。
「・・・嘘じゃねぇ」
「でも! こんなに皆、言い寄ってて、何も無いって・・・」
眉間に皺を寄せ、切な気な表情をする御子柴君。
絵になるやつだ。乙女ゲーなら一枚絵。スチル。
うん、それ女子にやってあげたら一発で落とせるよ。
俺じゃなくてそっち行ってよ。
「お前を不安にさせてるのは悪いと思ってる。けど、これは変わらねぇ」
「・・・」
「とにかく。話は聞かなかったことにするから! 今まで通りな!」
いざ、逃亡☆
花栗さんと同じ戦法で脱出しようとしたらつんのめった。
御子柴君が俺にへばりついている。
「待って! お前、そうやっていつも逃げるだろ!」
「逃げてねぇ! 返事してんだろ!」
「それ、誤魔化してるだけ!」
うぐっ!
鋭いよ・・・いつも愛すべきお馬鹿ちゃんなのに今日はどうしたのよ・・・。
「ちょっと落ち着け、な?」
俺が逃げないように腰に手を回してがっちりホールドする御子柴君。
ああね、これでふたりの性別がヘテロだったら甘酸っぱくもあるんだけど。
「そもそもさ。俺、お前のこと好きって言ってねぇぞ」
言ってなかったよね? 少し不安・・・。
ちょっと強い言葉で牽制した。
とにかくここまで踏み込まれたら押し返さねぇと。
腰に手を回してる御子柴君の表情は見えない。
「俺が誰かを選ぶのも、誰も選ばねぇのも、俺の自由だ」
「うん」
話は聞いてくれているようだ。
「俺は・・・今は恋愛なんてできねぇんだ。皆にもそう言ってる」
「・・・」
「理由は教えられん。これは俺の自由意志だ」
「・・・」
堂々巡りになる予感。
どうすっかな、と思っていたら・・・御子柴君、マイサン付近をお触りしてきた。
「どわぁぁ!」
「じゃ、じゃあさ! お前、これどうしてんだよ!」
「や、やめろ!」
健全な思春期の男子。
言いたいことは分かるけどさ、そんなん、皆、公にしてんの!?
さすがに力を入れて御子柴君を引き剥がした。
「お前な・・・そこは俺のプライベートだ。答える義理はねぇ」
「だけど・・・そこ、1番かどうかって関係あるじゃん」
「・・・!?」
ここで1番!?
やばい、文脈見えん!
ど、どうする俺!
「・・・お、お前がそんな破廉恥だったなんて!」
「あ、おい・・・」
よく分からねえよ!
よく分からねえから、女子っぽい捨て台詞だ!
俺は全力でその場を離脱した。
御子柴君に追い付かれないよう、後ろも振り返らず全力疾走した。
・・・これ、後日顔合わせられないやつじゃね?
スルー出来ないイベント、バレンタイン。
俺は対応に頭を悩ませていた。
去年の例があるから逃亡も無理。
そりゃさ、ハーレム的なのは憧れてたよ?
ゲームで複数のヒロインに迫られてムフフ、とかさ。
でも命がかかってるって分かってる状況で素直に喜べないじゃん。
受け入れちゃったら世界滅亡に向かうとか、美人局どころの話じゃねぇ。
クリスマスみたいにみんな集めてしまえば誤魔化せるか・・・?
いや、拘束時間が長すぎる。
やはり貰うなら貰うでさっさと終わらせよう。
今年の14日は火曜日。
普通に学校がある日だ。
橘先輩以外は学校で、だな。
受動的だから確証は持てないけど。
◇
朝、教室に入った。
御子柴君がいつもより早く朝練を上がったのか席にいる。
まだ運動した熱が残っているのかサラサラの髪が汗でまとまっている。
「おはよう」
「お、おはよう! 武!」
・・・なんで緊張してんだこいつ。
もうお互いの気持ちは分かってるから良いんじゃないのか?
最近はクラスメイトにも俺達4人は生暖かい目で見られてるし。
そう思っていたら中身も出さずに紙袋ごと突き出してくる御子柴君。
「これ! 受け取ってくれ!」
「・・・ああ、ありがと」
去年と同じ感じだね。テレ屋さん。
彼だけハブる理由もないので受け取る。
4人とも扱いは平等にしないとね!
すると顔を真っ赤にして俯いていた。
ん? 何かあんのか?
そう思って袋を見るとメッセージカードらしきものがある。
取り出して読もうと思ったら・・・。
「わあああぁぁぁぁーー!!」
「うお!?」
突如、立ち上がり声を上げ、顔を両手で隠して走り去る御子柴君。
・・・あれが女の子だったら萌えるんだが。
呆然と立ち尽くす俺。
ぽつぽつと教室にいたクラスメイトに修羅場? とワクテカされる。
違ぇよ!
原因はこのカードだろう。
取り出して見る。
- 部活後、校舎裏に来てください
は?
いや、やりたいことは分かるんだけどさ・・・。
既に知っている気持ちを、更にどうすんのよ?
進展しないだけだと思うんだが。
そもそもお前、逃げたけど授業で戻ってくるんだろ。逃げ損。
取り急ぎ九条さんや花栗さんに見つからないうちに紙袋を鞄に入れた。
◇
授業の合間の小休憩。
勉強してる俺の机に、ぽん、とラッピングされた袋が置かれた。
花栗さんがさり気なく置いたようだ。
九条さんの隙をスルーするなんてすげぇ・・・。
ちらりと目線を合わせただけで彼女はまた前を向いた。
・・・そう言えば、花栗さんて九条さんと俺と、どっち狙いなのよ?
これ、義理チョコだよな・・・と思って確認してみる。
・・・自前の包装ですね。
小さくても本命?
あ、小さなメッセージカードが。
- 放課後、部室にお邪魔します
・・・何で個別面接?
だから花栗さん、九条さんは?
こっそり感があるってことは、他の人に内緒だよね。
・・・まぁ。
来るというなら待つしかないんだろう。
◇
お昼休み。
いつも通りに食堂で会食。
担々麺の俺と御子柴君に、日替わり定食の花栗さん。
九条さんは言わずもがな。
テスト勉強は順調かとか、当たり障りのない話題ばかり。
周りでは義理チョコを配ったり本命を渡したり。
バレンタインであると黙っていても分かる空気が漂う。
・・・お前ら、何で露骨にバレンタインの話題を避けてんの!
俺が言うことじゃないけどさ、視線が怪しいのよ。
周りの受け渡しを羨ましそうに見たり、変に俺から逸らしたり。
何でそんなにソワソワしてんだよ、九条さんまで。
はぁ・・・こりゃ、放課後を待たないと正解も分からんか。
変な空気のまま教室へ戻る帰り道。
さっと、手に何かが握らされた。
右手だから、右側にいる九条さんだよな、これ。
感触からしてカード。
見ようとしたら九条さんがさっと廊下の角を曲がっていった。
お花摘みの箇所だけど・・・これ、今読まない方が良いの?
何となく、御子柴君と花栗さんの隙を見てカードを確認した。
- 夕食後、お部屋にお邪魔します
・・・夜かよ。
21時前を指定しただけ健全と判断しよう。
渡すだけならともかく、何を話す事があんだ?
・・・去年やらかしたから、釘を刺された?
◇
放課後、リア研にて。
花栗さんが来るのが分かっていたから今日の世界語はお休みにした。
事情を伝えると先輩は「やっぱり春だったんだね!」と喜んでた。
突っ込んでも無駄だと思ったので、
「先輩の頭ほど爛漫じゃなさそうです」
と返したら、
「つぼみだ! 可愛い!」
とウットリしていた。何でそういうとこは残念なんだよ。
しばらく待っていると、がらがらと扉を開けて花栗さんが入ってきた。
「お邪魔するね」
「どうぞ」
三つ編み眼鏡の花栗さん。
当初は前髪が長くて表情が分り辛かったんだけど、今は短くしてすっきり。
残念先輩と属性が似てると思っていたけど、明るく楽しい感じに変わっていた。
自然とイメチェンできたあたり、トモダチ作戦は成功したと自負している。
「あの、武さん」
「うん」
ぼーっと顔を眺めていたらいつの間にか俺の隣の席に座っていた。
ちょっと意識を飛ばしすぎた。危ない。
「私、ちゃんと言ってなかったから。改めて言わせて」
「うん」
「その・・・」
言い淀む花栗さん。
まぁ・・・ね。相手が内容を知っていても言い辛いことは言い辛い。
例えば結婚して「愛してる」って何度も言ってても、記念日に改まって言うのは恥ずかしい。
雪子との記念日には言ってるけど何年経っても慣れないもんな。
「わ、私と! お姉様と一緒に尊くなって!!」
「・・・は?」
つい「は?」って言っちゃったよ!
きっと重大な発言なんだろうけど、俺には何ひとつ理解できなかったから。
「ごめん・・・ちょっと待って。理解が・・・お花畑」
ああ、春爛漫しちった!?
先輩、つぼみじゃなかったよ!
「ええと・・・」
「・・・」
微妙な空気!?
・・・とにかく話を聞こう。
「あの、さ。俺の知らない単語が多くて」
「・・・どこか分からない要素あった?」
全部だよ!!
単語なんて4つしかねぇだろ!!
「・・・ごめん、俺の常識がずれてるのかもしれない」
「たしかに、武さんは突拍子もないことをたまに言ってる」
言ってるのは俺だろうけど、俺のせいなんだろうか。
ともかく・・・説明してもらおう。
「ひとつずつ教えて。お姉様って誰?」
「お姉様はお姉様」
「いや、それが誰かって・・・」
本当に分からないんですか、と怪訝な顔をされる。
いやだって、花栗さんの口からその単語を聞いたの初めてだし。
「お姉様は、九条 さくらさん。どうして分からないの・・・」
そんなん、俺が聞きたい。
「・・・次。尊くなるって?」
「え?」
いやだから、可哀そうな人を見るような眼をしない。
何で口に手を当ててるんだよ!
「尊いは尊いです」
「いや、俺の辞書に適切な訳が載ってない」
「不良品だね」
俺、不良品だったよ!?
つか、前から薄々思ってたけど、花栗さんて親しくなったら毒舌家じゃない?
「・・・本当に分からない?」
「いえす」
残念そうな感じで見られている。
これ、俺が残念なの?
「尊いとは・・・自分が好きなものを奉って、遠巻きに拝んで涙すること」
「・・・」
そんなに詳しくはないけど、あれか。
BLとかショタとか、そういうやつで女子が使う表現か。
ようやく頭の中で繋がった・・・てか、この世界にその言い回しがあったのか。
ラリクエでそのルートもクリアしてるけどさ。
SNSとか掲示板のBLとか百合の評価って見てないんだよな。
細かい表現は知らん。
「つまり、俺と九条さんが一緒になってるのを見たいと」
「それだけじゃなくて、お姉様と尊くなってほしい」
だから翻訳が追い付かねぇよ!
「ごめん・・・言えるなら、もう少し具体的に言ってくれ」
「十分、具体的なのに・・・」
それ、一部の女子にだけじゃね?
俺の知ってる「尊い」が包括する範囲を逸脱しすぎてる。
「・・・例えば」
「うん」
「・・・その。口づけするとか」
「・・・うん」
「その・・・身体をまさぐるとか・・・」
「・・・うん?」
個別具体的に言うと真っ赤になってんじゃねぇかよ!!
そんな破廉恥な範囲まで含んだことを「尊い」で済ませんな!!
「要するに」
「はい」
「俺と九条さんの絡みが見たいと」
「~~~~!!!!」
端的に正常な辞書で翻訳してみたら、耳まで真っ赤にして、顔を手で覆ってイヤイヤしてる。
いやさ、あなたが頼んできたんだよね・・・?
「意味は分かった」
「・・・それで、お返事は・・・」
「え?」
これ、返事することなの?
俺と九条さんを眺めていたいってことだよね?
「ちょっと待って。俺は何を答えればいいの?」
「ええ・・・」
何度目かになる呆れた様子。
もうこいつ駄目だろ的な表情になりつつある花栗さん。
それで良いから説明してくれ・・・。
「もっとはっきり言うね。私と一緒に、目の前で、ふたりに尊くなってほしい」
ふーん。真っ赤だよ花栗さん。
・・・。
・・・。
「できるわけねぇだろ!!」
「ええ!? どうして!?」
こんなんお断り案件だろJK!!
あ、JCだった。
仮に俺と九条さんが致したとして、それを見せるわけねぇだろ!
お花畑にいたの花栗さんだったよ!
まさかの3Pだよ!
「だって、ふたりって出来てるんじゃ・・・」
「・・・出来てない。それ、どこ情報だよ」
そも、仮にそうだったとして花栗さんが参加することまでOKするわけねぇ!
九条さんの意思もガン無視だよこれ!
「・・・とにかく落ち着け」
「・・・」
「俺は、今の友達関係を逸脱する気はねぇ。あの時に言ったとおりだ」
「それ、収めるための方便だったんじゃ?」
ぎくっ!
なんで鋭いんだよ、お花畑なのに・・・。
「嘘じゃねぇよ。今日の話は聞かなかったことにするから! 今まで通りな!」
「あっ、ちょっと・・・」
そう言って俺はリア研を飛び出した。
廊下を駆けて誰もいないところまで来て、膝に手をつき気を落ち着かせた。
久しぶりに冷や汗だぜ。
危ねぇ・・・。
色んな意味で危ねぇ・・・。
いつか嘘が破綻すると思っていたけど、まさか花栗さんから?
・・・。
改めて、考えねぇとな。
◇
気を落ち着かせて、時間を見ると17時前。
おっと、かなり経ってる・・・動揺しすぎだ俺。
御子柴君のご指定の時間じゃないか。
・・・なんか嫌な予感がしなくもないが、行くか。
校舎裏に来た。
掃除は行き届いていて綺麗な場所だが、倉庫があるくらいで何もない。
見通しが悪く学校の廊下からも見え辛いので、桜坂の告白スポットとして利用されているようだ。
俺は縁がないから初めて来たけどね!
・・・リア充爆発しろ、と言えなくなってきた自分が悲しい。
「武!」
後ろから声がしたので振り返ると御子柴君が来ていた。
「おう。部活お疲れ」
「早いな! 待たせたか?」
「来たばっかだよ」
男同士、気安い。
このへんは御子柴君との関係性で気に入っているところ。
やっぱりさ、女の子相手だと一線を引くじゃない?
「で、わざわざ話ってのは?」
本題を俺から切り出す。
少しでも主導権を握ろうと思ったからだ。
「ああ。あのさ・・・」
間。
2月だからもう結構暗いんだよな。
明かりはあるけどちょっと怖い。
「ちょっと、確認したいことがあって」
ん?
なんでこっちに来んだよ。近いじゃねぇか。
「お前さ・・・できるの?」
「できるって?」
「その・・・あれだよ」
「あれって・・・」
この指示語ってアレだよな。
致しますってことか?
「・・・そりゃ、健康だし。できると思うけど」
「そ、それじゃさ。さくらさんとは?」
「は?」
部活後の汗ばんだ栗毛色の髪。
朝もだったけど、こいつ運動すると色っぽくなるんだよな・・・。
だから寄って来んな。
なんで必死そうなんだよ。
「してねぇよ。言ったじゃねぇか、中学のうちはって」
「え? あれ、嘘だろ?」
ブルータス、お前もか。
しかも近寄りすぎだよ、どうして服を掴んでるんだよ。
「・・・嘘じゃねぇ」
「でも! こんなに皆、言い寄ってて、何も無いって・・・」
眉間に皺を寄せ、切な気な表情をする御子柴君。
絵になるやつだ。乙女ゲーなら一枚絵。スチル。
うん、それ女子にやってあげたら一発で落とせるよ。
俺じゃなくてそっち行ってよ。
「お前を不安にさせてるのは悪いと思ってる。けど、これは変わらねぇ」
「・・・」
「とにかく。話は聞かなかったことにするから! 今まで通りな!」
いざ、逃亡☆
花栗さんと同じ戦法で脱出しようとしたらつんのめった。
御子柴君が俺にへばりついている。
「待って! お前、そうやっていつも逃げるだろ!」
「逃げてねぇ! 返事してんだろ!」
「それ、誤魔化してるだけ!」
うぐっ!
鋭いよ・・・いつも愛すべきお馬鹿ちゃんなのに今日はどうしたのよ・・・。
「ちょっと落ち着け、な?」
俺が逃げないように腰に手を回してがっちりホールドする御子柴君。
ああね、これでふたりの性別がヘテロだったら甘酸っぱくもあるんだけど。
「そもそもさ。俺、お前のこと好きって言ってねぇぞ」
言ってなかったよね? 少し不安・・・。
ちょっと強い言葉で牽制した。
とにかくここまで踏み込まれたら押し返さねぇと。
腰に手を回してる御子柴君の表情は見えない。
「俺が誰かを選ぶのも、誰も選ばねぇのも、俺の自由だ」
「うん」
話は聞いてくれているようだ。
「俺は・・・今は恋愛なんてできねぇんだ。皆にもそう言ってる」
「・・・」
「理由は教えられん。これは俺の自由意志だ」
「・・・」
堂々巡りになる予感。
どうすっかな、と思っていたら・・・御子柴君、マイサン付近をお触りしてきた。
「どわぁぁ!」
「じゃ、じゃあさ! お前、これどうしてんだよ!」
「や、やめろ!」
健全な思春期の男子。
言いたいことは分かるけどさ、そんなん、皆、公にしてんの!?
さすがに力を入れて御子柴君を引き剥がした。
「お前な・・・そこは俺のプライベートだ。答える義理はねぇ」
「だけど・・・そこ、1番かどうかって関係あるじゃん」
「・・・!?」
ここで1番!?
やばい、文脈見えん!
ど、どうする俺!
「・・・お、お前がそんな破廉恥だったなんて!」
「あ、おい・・・」
よく分からねえよ!
よく分からねえから、女子っぽい捨て台詞だ!
俺は全力でその場を離脱した。
御子柴君に追い付かれないよう、後ろも振り返らず全力疾走した。
・・・これ、後日顔合わせられないやつじゃね?
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病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
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この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
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