前向き時々後ろ向き

江上蒼羽

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11月23日

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11月23日(土)


退院の目処がやっと立った。

どんどん長引いて、先の見えない入院生活に爆発限界の旦那が、痺れを切らして主治医に「ぶっちゃけどうなんですか?」と問い詰めたそう。

すると、順調に検査結果が良くなっているから、次の火曜日に検査をして、薬を下げられたら、そこから用意見た1週間後に退院で決めましょうと言われたらしい。

つまり、12月4日に退院………の予定。

もしかしたら12月半ばまでかかるかも……と二人して思っていたので、この報告には顔が綻んだ。

報告をしていた旦那自身も凄く嬉しそうで「絶対子供達には言わないで。ビックリさせたいから」と、サプライズを企み、ほくそ笑んでいた。



天気が良かったので、愛車を洗車した。

我が家は海が近いからどうしても、潮風で車が白くなる。

あまりの汚さに溜め息を吐きながらせっせと洗ったはいいけれど……

思ったより、キレイにならない。

いつも洗車は旦那がやってくれるのだけれど、それと比べると仕上がりが雲泥の差。

旦那のこだわり洗車と私のいい加減洗車じゃツヤも水の弾きも違うんだと思い知らされた。



この日は、私達夫婦のちょっとした記念日。

恥ずかしながら付き合い始めた日で、知り合って18年という年月が経った。

人生の半分以上旦那といるんだなぁ……と、沁々思った。

病院で大々的に祝えないので、旦那がどうしても食べたいと言うカレーをタッパーに詰めてった。

久し振りのカレーに大喜びの旦那。

「あぁ~上手い!」と唸りながら食べてくれた。

何て事ないただのカレーでも、ご馳走に感じてくれたようで嬉しかった。  

デザートは、旦那が売店で買っておいてくれたチーズババロア。

カロリーを気にしてか、一つを半分にして食べた。

例年通りの豪華さはないものの、温かいディナーだった。

 
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