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むっちゃんと不思議なクレヨン【1】

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むっちゃんは、お絵描きが大好きな男の子。



真っ白な画用紙に、クレヨンでくるくる、ぐるぐる……



にっこり笑って




「ママ、かいじゅうかけたー!」




むっちゃんが沢山お絵描きするので、クレヨンが沢山磨り減って、短くなりました。



そんなある夏の日




「むっちゃん、お誕生日おめでとう」




むっちゃんは5歳のお誕生日を迎えました。



苺と生クリームが乗った大きなケーキ。



5本のろうそくを「ふぅ~」と消したら、パパとママはにっこり。



「プレゼントだよ」


「うわぁ~!ありがとう!」




パパから貰ったプレゼントは、新しいクレヨンでした。



むっちゃんは、ピカピカのクレヨンをすぐに気に入りました。



次の日。



お外は、雨がポツポツ。




「きょうはおそとであそべないの~?」




お外で元気に遊べないので、むっちゃんは退屈そうです。



むくれるむっちゃんにママは言いました。




「それなら、新しいクレヨンでお絵描きしたら?」




むっちゃんは、床に真っ白な画用紙を沢山拡げました。



その上に寝そべりながら、むっちゃんは新しいクレヨンを握って、にっこり




「なにをかこうかなぁ」




大きな○をくるくる。



線をびーー…っと引いたり、線をジグザグさせたり。




「あっ、ダメだよぉ~りり~」




時には、猫のりりに邪魔されながらも



むっちゃんは、夢中になってお絵描きしました。

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