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帝国編
18 歪んだ恋
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side 帝国の王
神に愛されたかの国は他国の憧れで、不可侵条約がなくとも侵略などという神をも恐れぬ事をしようと思う国はいなかった。それはかつて侵略しようとした国が跡形もなく滅びた伝説や王室の慈善の精神など他の国の心を掴んで離さない魅力のある国だったからである。
歴代最高の力を誇る第8代帝国の王もまた、かの国に魅せられた一人だった。
かの国で前国王の病気による退位により新国王即位の儀が執り行われた。その後帝国の王の元へ新国王お披露目の宴への招待状が送られて来た時は嬉しさで仕事も手につかず眠れなかった。
しかし、祝福の宴の日に帝国の王は痛恨のミスをおかす。緊張でお腹を壊し宴の席に遅れたのだ。
遅れて入った宴の席は既に始まっており、皆入り乱れ談笑していた。その場で真っ先に目に入った男の姿があった。
その男は王室第1血統の血を濃く受け継ぐ黒髪黒目の美しい顔でその場を明らかに支配していた。
男が微笑めば百合の花が咲き誇るように可憐で、目が合おうものなら息が詰まり心臓が激しく音をたて思わず顔を反らしてしまう。それでも勇気を出して一生の思い出にと恐れ多くも話かけた。
「この度は御即位おめでとうございます。」
可憐で美しい男は目を丸くして帝国の王を見た。
何と可愛らしいお方だ。先ほどまでの凛とした姿も美しいがこういうふとしたスキを見せられると守りたくなる程愛おしい。
「……貴方は、帝国の国王陛下ですね?ありがとうございます。」
男は自分より大きな帝国の王を見上げフワリと可憐に笑った。
帝国の王は自分が名乗りもせず声をかけた事を恥じ、余りにも美しい微笑みに動揺し顔に血が上った。
「――しかし、私と国王陛下をお間違いになるとは、陛下の治世は前途多難ではありませんか?……おや?常識のない野蛮な筋肉ダルマが真っ赤になって滑稽な事だ。」
男は可憐によく通る透き通った声で毒を吐きコロコロと笑った。
男の目線の先には困ったように頬笑む国王陛下がいた。
新国王は、かの国で初めて庶民の母を持ち、母に似た彼は銀の髪を持つのだと後から知った。
帝国の王を蔑み馬鹿にした悪魔のようなそれでも美しい男は前国王の伯父と妹君の間に生れた新国王よりも血統の濃い血を持つ悪魔のような男だということも後から知ったのだ。
仕方のない事だった。かの国は常に完璧に守られお家事情など露ほども知らなかった。しかし、新国王陛下の美しくも悲しく微笑んだかんばせを5年たった今も帝国の王は忘れる事が出来なかった。
だから他の男に簡単に襲われているあの男をボロ雑巾のようにいたぶった。惨めにも床に這いつくばり弱った男を見ればすっきりするのではないだろうかと思った。
しかし、いたぶっても気は晴れなかった。そして男に会いたくて我慢出来ず、牢屋に入れた男を連れて来させ跪かけせ顔を上げさせた。
不安げに見上げた美しい顔にズクリと下半身が疼く。――そして閃いた。
「――お前を側室にする。」
かの国唯一の悪であるこの美しい男を凌辱する。――考えただけで今からこの場所で皆がいる前で犯し尽くしてやりたかった。
そして、かの国の王が援助してくれる代わりにこの男を差し上げようと言った意味が帝国の王は初めて分かった。
代わりに殺して欲しいのかと思っていた。だから酷い旅路をさせいたぶった。しかし、違った。――好きにしていいという事だったのだ。
そう、帝国の王があの時グレンに恋に落ちた事に、かの国の国王だけが気付いていた。
神に愛されたかの国は他国の憧れで、不可侵条約がなくとも侵略などという神をも恐れぬ事をしようと思う国はいなかった。それはかつて侵略しようとした国が跡形もなく滅びた伝説や王室の慈善の精神など他の国の心を掴んで離さない魅力のある国だったからである。
歴代最高の力を誇る第8代帝国の王もまた、かの国に魅せられた一人だった。
かの国で前国王の病気による退位により新国王即位の儀が執り行われた。その後帝国の王の元へ新国王お披露目の宴への招待状が送られて来た時は嬉しさで仕事も手につかず眠れなかった。
しかし、祝福の宴の日に帝国の王は痛恨のミスをおかす。緊張でお腹を壊し宴の席に遅れたのだ。
遅れて入った宴の席は既に始まっており、皆入り乱れ談笑していた。その場で真っ先に目に入った男の姿があった。
その男は王室第1血統の血を濃く受け継ぐ黒髪黒目の美しい顔でその場を明らかに支配していた。
男が微笑めば百合の花が咲き誇るように可憐で、目が合おうものなら息が詰まり心臓が激しく音をたて思わず顔を反らしてしまう。それでも勇気を出して一生の思い出にと恐れ多くも話かけた。
「この度は御即位おめでとうございます。」
可憐で美しい男は目を丸くして帝国の王を見た。
何と可愛らしいお方だ。先ほどまでの凛とした姿も美しいがこういうふとしたスキを見せられると守りたくなる程愛おしい。
「……貴方は、帝国の国王陛下ですね?ありがとうございます。」
男は自分より大きな帝国の王を見上げフワリと可憐に笑った。
帝国の王は自分が名乗りもせず声をかけた事を恥じ、余りにも美しい微笑みに動揺し顔に血が上った。
「――しかし、私と国王陛下をお間違いになるとは、陛下の治世は前途多難ではありませんか?……おや?常識のない野蛮な筋肉ダルマが真っ赤になって滑稽な事だ。」
男は可憐によく通る透き通った声で毒を吐きコロコロと笑った。
男の目線の先には困ったように頬笑む国王陛下がいた。
新国王は、かの国で初めて庶民の母を持ち、母に似た彼は銀の髪を持つのだと後から知った。
帝国の王を蔑み馬鹿にした悪魔のようなそれでも美しい男は前国王の伯父と妹君の間に生れた新国王よりも血統の濃い血を持つ悪魔のような男だということも後から知ったのだ。
仕方のない事だった。かの国は常に完璧に守られお家事情など露ほども知らなかった。しかし、新国王陛下の美しくも悲しく微笑んだかんばせを5年たった今も帝国の王は忘れる事が出来なかった。
だから他の男に簡単に襲われているあの男をボロ雑巾のようにいたぶった。惨めにも床に這いつくばり弱った男を見ればすっきりするのではないだろうかと思った。
しかし、いたぶっても気は晴れなかった。そして男に会いたくて我慢出来ず、牢屋に入れた男を連れて来させ跪かけせ顔を上げさせた。
不安げに見上げた美しい顔にズクリと下半身が疼く。――そして閃いた。
「――お前を側室にする。」
かの国唯一の悪であるこの美しい男を凌辱する。――考えただけで今からこの場所で皆がいる前で犯し尽くしてやりたかった。
そして、かの国の王が援助してくれる代わりにこの男を差し上げようと言った意味が帝国の王は初めて分かった。
代わりに殺して欲しいのかと思っていた。だから酷い旅路をさせいたぶった。しかし、違った。――好きにしていいという事だったのだ。
そう、帝国の王があの時グレンに恋に落ちた事に、かの国の国王だけが気付いていた。
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