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第12章 魔界への決意 ラルトside
本当の敵の存在 2
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村の付近まで近づくと1人村の前に腕を組み頭を下げている人が居た。身長が高く見えるから男の人だろう。その人はラルトをその目に映したようで、顔を勢いよく挙げラルトの方へ走って来た。その姿が徐々にラルトにはっきり見えた。
ーーザル。
ザルが全速力で走って来た。ザルは、ラルトをギュッと抱きしめ身体をペタペタと触り出す。ラルトがくすぐったいと抗議するがザルは構わず何度も何度も触る。
「ザルっ…くすぐったい…」
「ごめんでも、確かめたいから我慢してくれ!」
ラルトが怪我をしていないだろうか?と心配してくれているとラルトは嬉しくて仕方がない。彼は勇者ラルトとして初めて出会った時から友人ザルとして交わした絆は、日は浅いが大切に思ってくれている。だから何度も確かめてくれる。そう思うと心が暖かくなる。そう感じる。
(ミーラにも伝わるかな?俺がゼーラルがラルフさんがザルの様に大切に感じている事が伝わると良いな…)
「ラルト?どうかしたか!?まさかやっぱり怪我を‼︎」
「してない、してない。大丈夫だから。ただ思い出していただけだよ。」
ザルは頭に「?」を浮かべた様に固まってしまった。彼はこんな風に堅苦しい感じ無く接してくれる。ラルトは改めてザルハルートという人間の明るさと暖かさを実感していた。
そうして談笑しているとザルの背後からアミラ、ダット、バルンが歩いて来た。いつものメンバーがようやく揃った。長い間離れていた様に感じていたが、実質離れていたのは一日だったらしい。村から飛び出しゼーラルに会ったりしていたのに、案外経っていなかった。
アミラは俺が居ない間、ザルが「ラルトが居ない」と慌ててダットが冷静に突っ込みバルンは「散歩じゃない?」と軽く返す。そうして一日中ザルが村の前で立って居たらしい。まぁ、そんな感じで一日経ったと聞かせてくれた。
相変わらずだなとしか俺は返せなかった。
ーーだって嬉しいから。
勇者としてかもしれないけれど、俺という存在を無視する事なく気にしてくれた。それにザルが待ってくれていた。アミラはザルに「ほらね」と小さく耳打ちしながらも、ダットもしかめっ面しながらも、バルンは相変わらずチャラチャラしてるけど。
それでも待ってくれた。帰ってくるのを待ってくれていた。それがラルトにはとても嬉しい。
ーーありがとう。みんな
「ほら、村に戻るわよ?村の人心配してたわよ」
「あぁ。」
アミラ達に続いて村に戻る。ザルは元気が有り余っているのか、ダットに「走って行くぞ!」と言いながらやる気の無いダットを連れて走って戻って行く。その後ろを風魔法で身体を浮上させアミラが追っていく。この光景が懐かしく感じる。まるで独りで長旅にでも出ていたみたいだ。そうしてふと、紙を右手に持った。
そのタイミングでバルンがラルトに聖剣を手渡してきた。
「忘れ物ですよ?勇者ラルト。今後肌身離さず持ってくださいよ?」
そう言いバルンもアミラ達に付いて歩き出した。ありがとうも返せず歩き出すバルンを前に受け取った聖剣を両手に抱えた。その時ふとゼーラルから貰った紙が小さなオレンジ色の光を放った。あろう事か聖剣に反応したのか?それともバルンに?
ラルトは、まさかな…と思いつつ、用心した方が良さそうだと自身に注意した。
ゼーラルが言った"敵に反応"する紙が聖剣かバルンかどちらに反応したのだとしたらこの旅はミーラにとっても俺にとっても安心は出来ない、波乱を生むかもしれない。
ーーだけど、ミーラもみんなも俺か守る。
ーーそれが勇者ラルトだから!
こうして新たな謎を抱えながら勇者ラルト一行は、無事魔界への入り口を見つけ魔界へ
魔王ガルフのミーラの居る魔界へ行くのだった。
そしてラルトは、グラピーを討伐してからは自身で討伐はせず魔物の群れを発見しても戦い後必ず独りで群れのボスに「魔界へ帰ってほしい」と交渉こそすれ、倒しはしなかった。
ラルトは、"光の勇者"と噂された。
ーーだが、ラルトが眠る夜に数匹の魔物の主は聖剣により討ち滅ぼされる。
ーー"闇の勇者"が影で噂されラルトが魔界へ行くと噂は国全土に広がった。
ーーザル。
ザルが全速力で走って来た。ザルは、ラルトをギュッと抱きしめ身体をペタペタと触り出す。ラルトがくすぐったいと抗議するがザルは構わず何度も何度も触る。
「ザルっ…くすぐったい…」
「ごめんでも、確かめたいから我慢してくれ!」
ラルトが怪我をしていないだろうか?と心配してくれているとラルトは嬉しくて仕方がない。彼は勇者ラルトとして初めて出会った時から友人ザルとして交わした絆は、日は浅いが大切に思ってくれている。だから何度も確かめてくれる。そう思うと心が暖かくなる。そう感じる。
(ミーラにも伝わるかな?俺がゼーラルがラルフさんがザルの様に大切に感じている事が伝わると良いな…)
「ラルト?どうかしたか!?まさかやっぱり怪我を‼︎」
「してない、してない。大丈夫だから。ただ思い出していただけだよ。」
ザルは頭に「?」を浮かべた様に固まってしまった。彼はこんな風に堅苦しい感じ無く接してくれる。ラルトは改めてザルハルートという人間の明るさと暖かさを実感していた。
そうして談笑しているとザルの背後からアミラ、ダット、バルンが歩いて来た。いつものメンバーがようやく揃った。長い間離れていた様に感じていたが、実質離れていたのは一日だったらしい。村から飛び出しゼーラルに会ったりしていたのに、案外経っていなかった。
アミラは俺が居ない間、ザルが「ラルトが居ない」と慌ててダットが冷静に突っ込みバルンは「散歩じゃない?」と軽く返す。そうして一日中ザルが村の前で立って居たらしい。まぁ、そんな感じで一日経ったと聞かせてくれた。
相変わらずだなとしか俺は返せなかった。
ーーだって嬉しいから。
勇者としてかもしれないけれど、俺という存在を無視する事なく気にしてくれた。それにザルが待ってくれていた。アミラはザルに「ほらね」と小さく耳打ちしながらも、ダットもしかめっ面しながらも、バルンは相変わらずチャラチャラしてるけど。
それでも待ってくれた。帰ってくるのを待ってくれていた。それがラルトにはとても嬉しい。
ーーありがとう。みんな
「ほら、村に戻るわよ?村の人心配してたわよ」
「あぁ。」
アミラ達に続いて村に戻る。ザルは元気が有り余っているのか、ダットに「走って行くぞ!」と言いながらやる気の無いダットを連れて走って戻って行く。その後ろを風魔法で身体を浮上させアミラが追っていく。この光景が懐かしく感じる。まるで独りで長旅にでも出ていたみたいだ。そうしてふと、紙を右手に持った。
そのタイミングでバルンがラルトに聖剣を手渡してきた。
「忘れ物ですよ?勇者ラルト。今後肌身離さず持ってくださいよ?」
そう言いバルンもアミラ達に付いて歩き出した。ありがとうも返せず歩き出すバルンを前に受け取った聖剣を両手に抱えた。その時ふとゼーラルから貰った紙が小さなオレンジ色の光を放った。あろう事か聖剣に反応したのか?それともバルンに?
ラルトは、まさかな…と思いつつ、用心した方が良さそうだと自身に注意した。
ゼーラルが言った"敵に反応"する紙が聖剣かバルンかどちらに反応したのだとしたらこの旅はミーラにとっても俺にとっても安心は出来ない、波乱を生むかもしれない。
ーーだけど、ミーラもみんなも俺か守る。
ーーそれが勇者ラルトだから!
こうして新たな謎を抱えながら勇者ラルト一行は、無事魔界への入り口を見つけ魔界へ
魔王ガルフのミーラの居る魔界へ行くのだった。
そしてラルトは、グラピーを討伐してからは自身で討伐はせず魔物の群れを発見しても戦い後必ず独りで群れのボスに「魔界へ帰ってほしい」と交渉こそすれ、倒しはしなかった。
ラルトは、"光の勇者"と噂された。
ーーだが、ラルトが眠る夜に数匹の魔物の主は聖剣により討ち滅ぼされる。
ーー"闇の勇者"が影で噂されラルトが魔界へ行くと噂は国全土に広がった。
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