64 / 138
第13章 魔王の娘と魔王の秘儀
忘れた記憶 1
しおりを挟む
ーー母様が言った
”人間は、善の心と行いから成り
魔族は、悪の心と行いから成る”
”昔はそう言われて居た。けれどもいつからか人間と魔族が互いを憎み、互いを傷つけ合い…善と悪の境界は無くなった。それにより人間は魔族の紛い者の『悪魔』に成り代わるものが存在する様になった。”
ーー父様も知っていた
"互いの国をまたぎ始まる戦争。互いの国の民が減少し戦力が減った時に起きる、世界を修正する為の戦争。"
ーーどちらかが滅びる事で世界は救われる。
だけどミーラには一つの違和感があった。魔族の中である昔話での戦争。なら人間にも存在している昔話での戦争もあるのでは無いだろうか?じゃなきゃお互いにお互いを恨み憎み戦争をもう一度しようなんて考え無いはず。なぜだ?まだ私の知らない秘密があるのか?
魔族は人間が先に武器を取り戦った。
人間は魔族が先に武器を取り戦った。
どちらが本当の話なのか?
真実があるはず。でもきっと今更真実を知る者が居るとも思えなかった。人間側は勇者ラルトを筆頭に魔界へ来るはず。だから私達魔族は魔王ガルフを筆頭に戦いをする。だれが発端だなんてきっとどうでもいいのだ。…どちらが強いかが大切なのだろう。そうミーラは考えていた。
「だから、私が父様の娘として前線に出なくてはならない。早く会得しなくては!」
父様から教わった秘儀を会得する為にミーラは自身の魔力を込める練習と魔力を大幅に上げる訓練を独りでしていた。本当は、ミーラの作り出す赤い魔力は現魔王ガルフと同様の強さを測り残るは魔力強化だけなのだが…
ミーラは、「まだ」と精進を怠らない。まだ上にもっと強くと日に日に増していた。時には食事を取らず睡眠すら取らない時さえあったくらいだ。
そうしてミーラは一日のほとんどを魔王城の開けた場所である訓練所、独りで修行していた。
魔界へ来てから修行に入り何日が経っただろう時に休憩を獣人魔族のメイドに言われとったある日。よほど疲れが溜まって居たのかミーラは約一時間寝てしまった。
夢を見た。小さなミーラが母様達から引き離され誰かに今の様に修行をつけられる夢を。
『まだです!ミーラ嬢、まだダメです!もっと集中を』
『もう…ダメ…うぅぅ…』
『しっかりしてください!ミーラ嬢、貴方は魔王様の娘なんですよ!娘らしく強く無いと!魔王様が笑われてしまいます!』
『私のせいで笑われるの…そんな…父様まで…』
この時小さなミーラは変わった。自分が笑われるのならきっと耐え抜いて見せただろう。だって悪いのは魔王の娘らしからぬ自分だから…
だけど父や母は関係ない。なのに二人を馬鹿にしたり笑ったりされるのは堪らなく嫌だ。だからミーラは自分の弱い部分を全て消した。
ーー意地を張り虚勢を張って、強い自分を作り出した。
『…だまれ…』
『はい?』
『だまれと言った。貴様らに私が負けてばかりと思うな!今はまだ、だがいつか貴様の上に私が魔王の娘ミーラが立つのだ。だから存分に稽古をつけてくれ』
『っ‼︎…はっ畏まりました。我が主よ、このバルンハルトが貴方様を必ずや次代魔王へ』
”人間は、善の心と行いから成り
魔族は、悪の心と行いから成る”
”昔はそう言われて居た。けれどもいつからか人間と魔族が互いを憎み、互いを傷つけ合い…善と悪の境界は無くなった。それにより人間は魔族の紛い者の『悪魔』に成り代わるものが存在する様になった。”
ーー父様も知っていた
"互いの国をまたぎ始まる戦争。互いの国の民が減少し戦力が減った時に起きる、世界を修正する為の戦争。"
ーーどちらかが滅びる事で世界は救われる。
だけどミーラには一つの違和感があった。魔族の中である昔話での戦争。なら人間にも存在している昔話での戦争もあるのでは無いだろうか?じゃなきゃお互いにお互いを恨み憎み戦争をもう一度しようなんて考え無いはず。なぜだ?まだ私の知らない秘密があるのか?
魔族は人間が先に武器を取り戦った。
人間は魔族が先に武器を取り戦った。
どちらが本当の話なのか?
真実があるはず。でもきっと今更真実を知る者が居るとも思えなかった。人間側は勇者ラルトを筆頭に魔界へ来るはず。だから私達魔族は魔王ガルフを筆頭に戦いをする。だれが発端だなんてきっとどうでもいいのだ。…どちらが強いかが大切なのだろう。そうミーラは考えていた。
「だから、私が父様の娘として前線に出なくてはならない。早く会得しなくては!」
父様から教わった秘儀を会得する為にミーラは自身の魔力を込める練習と魔力を大幅に上げる訓練を独りでしていた。本当は、ミーラの作り出す赤い魔力は現魔王ガルフと同様の強さを測り残るは魔力強化だけなのだが…
ミーラは、「まだ」と精進を怠らない。まだ上にもっと強くと日に日に増していた。時には食事を取らず睡眠すら取らない時さえあったくらいだ。
そうしてミーラは一日のほとんどを魔王城の開けた場所である訓練所、独りで修行していた。
魔界へ来てから修行に入り何日が経っただろう時に休憩を獣人魔族のメイドに言われとったある日。よほど疲れが溜まって居たのかミーラは約一時間寝てしまった。
夢を見た。小さなミーラが母様達から引き離され誰かに今の様に修行をつけられる夢を。
『まだです!ミーラ嬢、まだダメです!もっと集中を』
『もう…ダメ…うぅぅ…』
『しっかりしてください!ミーラ嬢、貴方は魔王様の娘なんですよ!娘らしく強く無いと!魔王様が笑われてしまいます!』
『私のせいで笑われるの…そんな…父様まで…』
この時小さなミーラは変わった。自分が笑われるのならきっと耐え抜いて見せただろう。だって悪いのは魔王の娘らしからぬ自分だから…
だけど父や母は関係ない。なのに二人を馬鹿にしたり笑ったりされるのは堪らなく嫌だ。だからミーラは自分の弱い部分を全て消した。
ーー意地を張り虚勢を張って、強い自分を作り出した。
『…だまれ…』
『はい?』
『だまれと言った。貴様らに私が負けてばかりと思うな!今はまだ、だがいつか貴様の上に私が魔王の娘ミーラが立つのだ。だから存分に稽古をつけてくれ』
『っ‼︎…はっ畏まりました。我が主よ、このバルンハルトが貴方様を必ずや次代魔王へ』
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
勘当された少年と不思議な少女
レイシール
ファンタジー
15歳を迎えた日、ランティスは父親から勘当を言い渡された。
理由は外れスキルを持ってるから…
眼の色が違うだけで気味が悪いと周りから避けられてる少女。
そんな2人が出会って…
ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~
.
ファンタジー
今年から冒険者生活を開始した主人公で【ソロ】と言う適正のノア(15才)。
その適正の為、戦闘・日々の行動を基本的に1人で行わなければなりません。
そこで元上級冒険者の両親と猛特訓を行い、チート級の戦闘力と数々のスキルを持つ事になります。
『悠々自適にぶらり旅』
を目指す″つもり″の彼でしたが、開始早々から波乱に満ちた冒険者生活が待っていました。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
自由を愛する妖精姫と、番にすべてを捧げた竜人王子〜すれ違いと絆の先に、恋を知る〜
来栖れいな
ファンタジー
妖精女王と精霊王の間に生まれた特別な存在――セレスティア。
自由を愛し、気ままに生きる彼女のもとに現れたのは、竜人族の王子・サイファルト。
「お前は俺の番だ」
番という名の誓いにすべてを捧げた彼は、王族の地位も未来も捨てて森に現れた。
一方のセレスティアは、まだ“番”の意味すら知らない。
執着と守護。すれ違いと絆。
――これは、ひとりの妖精姫が“特別”に気づいていく物語。
甘さ控えめ、でも確かに溺愛。
異種族の距離を越えて紡がれる、成長と守護のファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる