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第15章 隠された真実
全ての真実 2
しおりを挟む「ラルフ様は純粋な魔族ではありません。魔族と人間のハーフです。」
そう話し出したゼーラルは、母様のラルフの写真を何枚も集め出した。その写真には老いを感じない程に身長も顔も変わらない母の姿が写っていた。それに反して周りに写る魔族や父様は何枚も枚数を重ねていくたびに身長も顔も変わっていた。
その目の前の事実でミーラにはゼーラルの言葉に嘘が無いと理解せざる得なかった。
「魔界で人は歳を取らない…」
「いえ、それは違います。ミーラ様。厳密には老いを重ねても身体的には何を変わらないのです。」
ゼーラルの言う事はこうだ。
"人間界から人間がやってくると、魔力が乏しい為に魔界の魔力に押し潰される。その為、歳は取れども腰が曲がったりシワが出来たりなどしない。"
と言う事だ。
普通に考えれば良い事だろう。老いを感じないのだから。しかし、魔界で生きる為に魔力の少ない人間は魔界に魔力を削られるのだ。それが魔の世界。
魔族は生まれながらに魔力が高いので大人も子供も多少削られた所で変わりはしない。
しかし、人間は魔力が生まれながらに低い為多少削られただけでも生命の危機に陥る事がある。
要するに
"歳を重ねるたびに生命を失って行く"と言う事だ。
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