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第1章 現実世界の私
中学生の変化と別離 後編
彼女は、中学の頃に名が出ている子で知らない子は居ないと噂されるくらいに人気のある子だった。
雪乃のいた中学は田舎も田舎の場所なだけに噂は瞬く間に広がっていた。そんな田舎者達の中に小綺麗な服に容姿、髪型顔の形。全てが完成されていると噂された彼女。
同じ様に噂として上がっていた子達を合わせると3人。その中の1人である為、多くの男子が虜になる。
その彼女の名は、奏(かなで)。
実際には雪乃とは全く関わりのない存在だ。勿論雪乃とよく一緒に居た太陽ともだが…だが、太陽を奏はロックオンしていたらしい。
奏は、私と太陽くんが話をするたびに近寄り輪に加わってきた。それ自体私は全く気にも留めなかった。
なにより、私にとっては新しく友人が出来たようにすら感じていたのだから当時の私は喜びしか感じなかった。
だが、何回かそんな事があったある日私にとっての悲劇が起きた。
「私ね太陽に重要なお話しがあるのよ。だからお膳立てじゃ無いけどさー、時間とってくれない?」
「時間?2人で話したいって事?」
「そう、こんな事霜原さんにしか頼めないの。だって太陽と友達なんでしょ?」
「友達…うん。友達っ!!」
私は、奏に笑顔でそう言った。どこまでも届く様に大きくはっきりと、"友達"そう言った。
私は嬉しかった。友達と言う敬称が言葉を私が言う日が来たのだと、自分独りよがりでは無く、ちゃんと太陽と居ることで友達と呼べるのだと知ったから。
そして、私は"友達"に言った。
「奏さんが、太陽くんに話があるんだって。」
明るく元気な笑顔な雪乃でそう伝えた。そして太陽は応えた。
「なぜ、雪乃ちゃんが言うの?」
「え?」
雪乃は気付いた。太陽は明らかに静かに応えたが、その声は何処か寂しそうに聞こえた。しかし、純粋に雪乃は太陽が何故本人が来ないのか?聞かないのか?言わないのか?を聞いているのだと思っていた。
だから、雪乃は言った。
「奏さん、何か用事があってたまたま私が頼まれたから…へへっ…。」
「そう…か。…うん、分かったよ、教えてくれてありがとう雪乃ちゃん。ここで待ってるね!」
雪乃は、嘘をついた。
太陽は、それ以上聞かなかった。
それは明確に2人の間に傷をつけて引き裂いた。
たった一つの理由で雪乃と太陽はこれ以降話さなくなった。雪乃の手はスカートの端を小さく震えながら、声は小さく震えながらその後、奏が来るまで長い時間を太陽と過ごした。それはいつもとは違う。辛く苦しい時間だった。
雪乃は、この時感じていた。薄っすらと、心に響くように広がる感情を。
"太陽くんと話せない。遊べない。…一緒に居れない…寂しい。"
そして雪乃は、卒業式の後。太陽と毎回記念写真を撮影していた。幼稚園の頃も保育園の頃も小学生の頃も…だけど中学生の卒業式後の写真はどの時とも違っていた。
太陽の左隣、いつも並んでいた写真。いつもの場所。いつもの笑顔。いつもの暖かな雰囲気。だけど一つだけ違った。
それは、太陽と言葉が上手く交わせない事。
「雪乃…ちゃん。写真、撮らない?」
「…うん!…い、いいよ!」
そして、太陽と生まれた溝は写真にまで映る。太陽の左隣に雪乃は作られた笑顔でいつもより少し距離が空いていた。
そして、2人で映った最後の写真。
雪乃は貰えなかった。貰うのが怖かった。この時、雪乃はようやく分かった。あの日奏が「太陽」と呼び捨てにした日、私は初めて「嫉妬」したのだとーーその気持ちは「恋」だったのだと。
気付いた時には、奏が雪乃の場所を奪い去った。そうして雪乃は、小さな悲しみを感じ初めての気持ちに心が張り裂けそうになった。
けれど雪乃は、泣けなかった。
雪乃自身は、泣きたいのに身体は涙は決して出てはくれない。その事が余計に辛かった。
雪乃のいた中学は田舎も田舎の場所なだけに噂は瞬く間に広がっていた。そんな田舎者達の中に小綺麗な服に容姿、髪型顔の形。全てが完成されていると噂された彼女。
同じ様に噂として上がっていた子達を合わせると3人。その中の1人である為、多くの男子が虜になる。
その彼女の名は、奏(かなで)。
実際には雪乃とは全く関わりのない存在だ。勿論雪乃とよく一緒に居た太陽ともだが…だが、太陽を奏はロックオンしていたらしい。
奏は、私と太陽くんが話をするたびに近寄り輪に加わってきた。それ自体私は全く気にも留めなかった。
なにより、私にとっては新しく友人が出来たようにすら感じていたのだから当時の私は喜びしか感じなかった。
だが、何回かそんな事があったある日私にとっての悲劇が起きた。
「私ね太陽に重要なお話しがあるのよ。だからお膳立てじゃ無いけどさー、時間とってくれない?」
「時間?2人で話したいって事?」
「そう、こんな事霜原さんにしか頼めないの。だって太陽と友達なんでしょ?」
「友達…うん。友達っ!!」
私は、奏に笑顔でそう言った。どこまでも届く様に大きくはっきりと、"友達"そう言った。
私は嬉しかった。友達と言う敬称が言葉を私が言う日が来たのだと、自分独りよがりでは無く、ちゃんと太陽と居ることで友達と呼べるのだと知ったから。
そして、私は"友達"に言った。
「奏さんが、太陽くんに話があるんだって。」
明るく元気な笑顔な雪乃でそう伝えた。そして太陽は応えた。
「なぜ、雪乃ちゃんが言うの?」
「え?」
雪乃は気付いた。太陽は明らかに静かに応えたが、その声は何処か寂しそうに聞こえた。しかし、純粋に雪乃は太陽が何故本人が来ないのか?聞かないのか?言わないのか?を聞いているのだと思っていた。
だから、雪乃は言った。
「奏さん、何か用事があってたまたま私が頼まれたから…へへっ…。」
「そう…か。…うん、分かったよ、教えてくれてありがとう雪乃ちゃん。ここで待ってるね!」
雪乃は、嘘をついた。
太陽は、それ以上聞かなかった。
それは明確に2人の間に傷をつけて引き裂いた。
たった一つの理由で雪乃と太陽はこれ以降話さなくなった。雪乃の手はスカートの端を小さく震えながら、声は小さく震えながらその後、奏が来るまで長い時間を太陽と過ごした。それはいつもとは違う。辛く苦しい時間だった。
雪乃は、この時感じていた。薄っすらと、心に響くように広がる感情を。
"太陽くんと話せない。遊べない。…一緒に居れない…寂しい。"
そして雪乃は、卒業式の後。太陽と毎回記念写真を撮影していた。幼稚園の頃も保育園の頃も小学生の頃も…だけど中学生の卒業式後の写真はどの時とも違っていた。
太陽の左隣、いつも並んでいた写真。いつもの場所。いつもの笑顔。いつもの暖かな雰囲気。だけど一つだけ違った。
それは、太陽と言葉が上手く交わせない事。
「雪乃…ちゃん。写真、撮らない?」
「…うん!…い、いいよ!」
そして、太陽と生まれた溝は写真にまで映る。太陽の左隣に雪乃は作られた笑顔でいつもより少し距離が空いていた。
そして、2人で映った最後の写真。
雪乃は貰えなかった。貰うのが怖かった。この時、雪乃はようやく分かった。あの日奏が「太陽」と呼び捨てにした日、私は初めて「嫉妬」したのだとーーその気持ちは「恋」だったのだと。
気付いた時には、奏が雪乃の場所を奪い去った。そうして雪乃は、小さな悲しみを感じ初めての気持ちに心が張り裂けそうになった。
けれど雪乃は、泣けなかった。
雪乃自身は、泣きたいのに身体は涙は決して出てはくれない。その事が余計に辛かった。
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