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第2章 異世界編 永遠の雪
異世界に転生した雪乃 4
「…様‼︎…キ様‼︎…どこに…あぁ…」
雪乃が居た氷の間にそれは居た。
キラキラ光る氷の生き物。それはガラスの様に精巧に作られた様な生き物。雪乃の世界ではゲームでしか見た事のない四つ足でピンっと先の尖った大きな獣の耳。青白い身体。狼より大きなその姿は偉大さを感じる。
ーーフェンリル?
「君は、誰?」
雪乃は、その者に問いかけた。
その者は、大きな顔をこちらに向けた。驚き慌て、破顔した様なその者はその姿からはとても考え難い程の大きな涙を流した。
流れて流れて止まらない。
「君、大丈夫?」
雪乃は問いかける。だが、涙が邪魔をして話す事すら叶わない。もしくは雪乃の声が届かないだけだろうか?そんな不安さえ感じる。そうして泣き止むまでしばし待ち、ようやく話し出した。
「わたっ、私は…夢を…あぁユキ様‼︎」
「ユキ、様?それは私?」
その者は、涙を枯れるまで流した後に雪乃を見て笑顔になった。そして雪乃をユキ様と言った。彼女、つまり今の私の事を指しているに違いない。
(前世は、普通の人だったけど。どうやら今生では"有名な人"みたいね。)
「ユキ様、良かったです!ようやく私達の野望が果たされます!あの、炎王に、ようやく‼︎」
「炎王?野望?」
雪乃には、前世よりハードな世界が待っている。さぁ、幕開けだ。
雪乃は、ようやく自身が何者かのヒントに辿り着いた。
「とりあえず、君は誰?」
「私ですか!?あぁ、はっはい!」
慌てた様子で居住まいを正し、背を伸ばし器用にも雪乃にお辞儀をして声高らかに答えた。
「私は、氷狼一族の長であります。コーローであります。貴方様の右腕を勤めておりました。」
「氷狼一族、コーロー…君は右腕を勤めていたと言うけど私は君を知らない。」
「な、何故…」
「何故と聞かれても私には分からないから、今君の、コーローの知る事を教えて。」
獣とはいえどその青白い毛並みに埋もれた表情はまるで、飼い主に見放された子犬の様だ。毛並みとともに見る見るうちに顔は絶望の色を示していく。そんなコーローに雪乃は教えてと言った。
コーローは、絶望感を抱きながらも吹っ切れた様に話してくれた。
「まず、貴方様は氷の国の女王。氷雪のユキ様であられます。この国は年中冬で毎日雪が降り人間も魔族も易々と立ち寄れません。その代わり、毎年一番雪が多く降る一月の間貴方様が雪を氷の結晶に変え一時的に国へ入る事が出来て居ました。」
「私は、魔法を使えるの?」
「えぇ、ユキ様がお使いになられる魔法は氷と雪の魔法です。今はこの城しか残って居ませんが、100年前までは近隣諸国より平和と繁栄が約束された場所でした。」
そして、コーローは栄えて居た氷の国の話をした。一年中雪が降ると思うと前世の私には嫌でしょうがないけど、この国の人達には恵だったそうだ。
雪が降る為に他の国よりも野菜はたくさんの栄養があり、肉は筋肉質がなんとも言えないくらい良いものが取れたらしい。
(そう言えば、お腹空くはずなのに減らないな…)
子供達は降る雪を丸めて雪合戦したり雪のトンネルを作ったり滑り台を作ったりして遊び、柔らかい雪では大きな怪我をしない為に大人達も安心だったらしい。
そして何より。
「氷の国に"敵対者"が来ない事が国民達は安心していました。」
「だけど、そんなにいい国なら何故今その人達はいない?それに100年前って。」
「っ…そうです。100年前にこの国は変わってしまいました。これからお話しします…城がこのようになって、ユキ様が眠っておられた理由でもありますので…」
雪乃が居た氷の間にそれは居た。
キラキラ光る氷の生き物。それはガラスの様に精巧に作られた様な生き物。雪乃の世界ではゲームでしか見た事のない四つ足でピンっと先の尖った大きな獣の耳。青白い身体。狼より大きなその姿は偉大さを感じる。
ーーフェンリル?
「君は、誰?」
雪乃は、その者に問いかけた。
その者は、大きな顔をこちらに向けた。驚き慌て、破顔した様なその者はその姿からはとても考え難い程の大きな涙を流した。
流れて流れて止まらない。
「君、大丈夫?」
雪乃は問いかける。だが、涙が邪魔をして話す事すら叶わない。もしくは雪乃の声が届かないだけだろうか?そんな不安さえ感じる。そうして泣き止むまでしばし待ち、ようやく話し出した。
「わたっ、私は…夢を…あぁユキ様‼︎」
「ユキ、様?それは私?」
その者は、涙を枯れるまで流した後に雪乃を見て笑顔になった。そして雪乃をユキ様と言った。彼女、つまり今の私の事を指しているに違いない。
(前世は、普通の人だったけど。どうやら今生では"有名な人"みたいね。)
「ユキ様、良かったです!ようやく私達の野望が果たされます!あの、炎王に、ようやく‼︎」
「炎王?野望?」
雪乃には、前世よりハードな世界が待っている。さぁ、幕開けだ。
雪乃は、ようやく自身が何者かのヒントに辿り着いた。
「とりあえず、君は誰?」
「私ですか!?あぁ、はっはい!」
慌てた様子で居住まいを正し、背を伸ばし器用にも雪乃にお辞儀をして声高らかに答えた。
「私は、氷狼一族の長であります。コーローであります。貴方様の右腕を勤めておりました。」
「氷狼一族、コーロー…君は右腕を勤めていたと言うけど私は君を知らない。」
「な、何故…」
「何故と聞かれても私には分からないから、今君の、コーローの知る事を教えて。」
獣とはいえどその青白い毛並みに埋もれた表情はまるで、飼い主に見放された子犬の様だ。毛並みとともに見る見るうちに顔は絶望の色を示していく。そんなコーローに雪乃は教えてと言った。
コーローは、絶望感を抱きながらも吹っ切れた様に話してくれた。
「まず、貴方様は氷の国の女王。氷雪のユキ様であられます。この国は年中冬で毎日雪が降り人間も魔族も易々と立ち寄れません。その代わり、毎年一番雪が多く降る一月の間貴方様が雪を氷の結晶に変え一時的に国へ入る事が出来て居ました。」
「私は、魔法を使えるの?」
「えぇ、ユキ様がお使いになられる魔法は氷と雪の魔法です。今はこの城しか残って居ませんが、100年前までは近隣諸国より平和と繁栄が約束された場所でした。」
そして、コーローは栄えて居た氷の国の話をした。一年中雪が降ると思うと前世の私には嫌でしょうがないけど、この国の人達には恵だったそうだ。
雪が降る為に他の国よりも野菜はたくさんの栄養があり、肉は筋肉質がなんとも言えないくらい良いものが取れたらしい。
(そう言えば、お腹空くはずなのに減らないな…)
子供達は降る雪を丸めて雪合戦したり雪のトンネルを作ったり滑り台を作ったりして遊び、柔らかい雪では大きな怪我をしない為に大人達も安心だったらしい。
そして何より。
「氷の国に"敵対者"が来ない事が国民達は安心していました。」
「だけど、そんなにいい国なら何故今その人達はいない?それに100年前って。」
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