本より好きになれるなら

黒狼 リュイ

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第4話

動揺とコーヒー 2

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「レミロアは、その。…昨日誰か来たりした?」
「え?誰かって?急になに?」
「あ、いや…」

 そんな風にハキハキしないハルーを横目に私はこの重苦しい雰囲気に嫌気が差していく。
 グビ、グビとハルーはコーヒーを飲んでいく。
 あーこれは話が始まらないやつだ…来るだけ無駄な時間にも思えてくる。

(この時間があれば、一冊の本が読めたわ…)

 そんな風に考え始めていた私に急にハルーは、コーヒーカップを机に置き軽く咳払いをした。

(な、なに?話す気になった?)
「レミロア。僕は"男らしく"なかった!だから、今から"男らしく"するよ!」
「は?急に今度はなによ?」
「だから、レミロア。まずは僕の質問に応えて欲しい。いいかな?もちろん、時間はかかるかも知れないけれど、ちゃんと報酬も支払うから。」
「質問?報酬?」

 そう言ってハルーは、まくし立てる様に口早に話しだした。さっきまでとは打って変わって様子がおかしいハルーに私は戸惑いながらも聞く事にした。

「…分かったわ。報酬も気にはなるし、ハルーだから。聞くわ。」
「ありがとう!レミロア」

 満面の笑みを浮かべ感謝を言うハルー。まだ応えても無いのに気が早い。そんなハルーは、今のところ私にとって安心出来る人だし大丈夫だろう。そう思ったから話せる限り話そうと思う。
 すると、ようやくハルーは居住まいを正しレミーの目を真っ直ぐ見つめ一つ目の質問をし始めた。
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