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今度こそ初任務!
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あれからしばらくたったあと、ホームズさん(修さん)に呼ばれた。
「蒼汰!元気ー?」
「はい、元気ですけど、今日はどうしたんですか?」
「そろそろ、蒼汰のまわりでやつらが出る」
「何でそれが分かるんですか?」
「今までに発生したポイントから予測した。気をつけとけよ。」
「分かりました。ありがとう、ございます。」
ホームズさんの忠告を受けたあとお礼を言って部屋をあとにし、オフィスへ戻った。ちょうどその後ぐらいに警報がなった。
「尾川市C地区にロック鳥が出た。玉木班、現場に迎え!」尾川市、それは、蒼汰が暮らす町だった。ホームズさんの予測が今当たったのだ。
「紗希先輩、僕も連れてってください!」
「何言ってるのさ。君は私の仲間だよ。サボらせたりはさせないから」
「はい!」
こうして僕たちは現場に向かった。
僕たちがたどり着いた時には、ほぼ大半のビルが倒されていた。あとから聞いたが幸いにも被害者はいなかったらしい。誰かが呼び掛けたおかげだそうだ。
「さあ、いくよ!」
紗希先輩が合図をすると、辺りが町からファンタスティックな景色へと、姿を変えた。まさかあの鳥の能力に囚われたのか?
「紗希先輩、これは、一体」
「そうか、蒼汰君は初めてだったね」
「これは、不思議の国のアリスのワンダーランドらしいぞ!」
「ちょっと慶斗君、私のセリフ!」
「それより早く片づけないと、ボスにどやされるぞ。」
僕たちは気合いを入れ直し、ロック鳥への攻撃を開始した。が、ワンダーランドの能力でほとんどロック鳥は疲弊していた。紗希先輩は無数の大きな針を作りだしロック鳥の身体へと、突き刺した。このまま推しきれるかと思っていたがそう簡単に行くほどあまくもなかった。ワンダーランドに入ってしまっている。一般人がいたのだ。いち早く気づいた僕は、紗希先輩に馬を出してもらい、助けに向かった。しかし、ロック鳥は一般人には、向かって来なかった。蒼汰が無事に救助すると、その女の子が、
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
ここですぐに気づけば普通に間に合っていただろう。だが、蒼汰にはワンダーランドと、現実の世界で離ればなれになって心配しているのだと思い込んでいた。それも、女の子が指を指すことで蒼汰はハッと気づいた。ワンダーランドにお姉ちゃんもいてこの子の囮になっているのかもしれないと。そう考えれば先ほどのロック鳥の行動にも説明がつく。案の定、女の子が指を指す先にもう1人少女がいた。これは、蒼汰が馬を使っても間に合うか間に合わないかの範囲で、ロック鳥は今にもその少女を食らおうとしていた。
「慶斗さんたちも間に合わないか」
方法は一つ蒼汰が馬に乗りこの散弾銃一発でロック鳥の頭を吹き飛ばすことだ。だが、これはかなり難しい事だ。まず、不安定な馬の上からでないと間に合わず一発でも外すと、手遅れだということ。そして、散弾銃であること。もし、ミスればロック鳥を倒せないだけでなく、女の子にダメージを与える可能性があるからだ。そんな、不安要素を頭の中でぐるぐるとかきみだしながら馬の上で銃を構えた。僕にしかできないと。
ドンッ
蒼汰は当てた。しかし、致命傷を負わせることは出来なかった。ロック鳥は、少しこちらを振り向いて、その後、まさに女の子を喰らおうとしたその時、誰かが急にロック鳥の頭部に現れ頭を殴り飛ばした。
「ここまでよく持ちこたえた、No.2がきたから安心しろ」
「大柴さん!」
そのあとは、すんなりとかたがついた。紗希先輩が飛ばされたロック鳥を縛り上げ捕捉。住民に被害がおよぶことなく任務が完了した。だが、蒼汰は落ち込んでいた。それもそうだろう、あの大事な場面で仕留めきれなかったのだから。もし、大柴涼太が駆けつけていなかったら、あの女の子は確実に喰われていた。
「お疲れ様」
落ち込んでいる蒼汰に最初に声をかけたのは玉木紗希だった。
「すみません、あそこで僕が仕留めなければならなかったのに…」
「ウジウジしない!そんなんじゃ次も失敗しちゃうよ!第一蒼汰君が女の子に気付いてなかったらあの女の子たちはどっちも助かってなかったかもしれないんだよ?それに、初任務であんなに動けるのは凄いよ。私の初任務は、対人だったのに一歩も動けなかったんだから」
紗希は、蒼汰を励ました。
「紗希先輩、僕を強くしてください!人をちゃんと助けられるほど強く!」
とっさに出た言葉が、それだった。
「ごめん、それは、出来ない。だって強くなるのはいつだって自分自身なんだから。人にヒントをもらって強くなっても、それは、本当の強さじゃないよ。そんな強さじゃいつかやられちゃう。だから、強くなるためには自分で動かないと今日の蒼汰君みたいにね。」
強くなるのはいつだって自分自身。この言葉で蒼汰は大きく成長することになった。
「蒼汰!元気ー?」
「はい、元気ですけど、今日はどうしたんですか?」
「そろそろ、蒼汰のまわりでやつらが出る」
「何でそれが分かるんですか?」
「今までに発生したポイントから予測した。気をつけとけよ。」
「分かりました。ありがとう、ございます。」
ホームズさんの忠告を受けたあとお礼を言って部屋をあとにし、オフィスへ戻った。ちょうどその後ぐらいに警報がなった。
「尾川市C地区にロック鳥が出た。玉木班、現場に迎え!」尾川市、それは、蒼汰が暮らす町だった。ホームズさんの予測が今当たったのだ。
「紗希先輩、僕も連れてってください!」
「何言ってるのさ。君は私の仲間だよ。サボらせたりはさせないから」
「はい!」
こうして僕たちは現場に向かった。
僕たちがたどり着いた時には、ほぼ大半のビルが倒されていた。あとから聞いたが幸いにも被害者はいなかったらしい。誰かが呼び掛けたおかげだそうだ。
「さあ、いくよ!」
紗希先輩が合図をすると、辺りが町からファンタスティックな景色へと、姿を変えた。まさかあの鳥の能力に囚われたのか?
「紗希先輩、これは、一体」
「そうか、蒼汰君は初めてだったね」
「これは、不思議の国のアリスのワンダーランドらしいぞ!」
「ちょっと慶斗君、私のセリフ!」
「それより早く片づけないと、ボスにどやされるぞ。」
僕たちは気合いを入れ直し、ロック鳥への攻撃を開始した。が、ワンダーランドの能力でほとんどロック鳥は疲弊していた。紗希先輩は無数の大きな針を作りだしロック鳥の身体へと、突き刺した。このまま推しきれるかと思っていたがそう簡単に行くほどあまくもなかった。ワンダーランドに入ってしまっている。一般人がいたのだ。いち早く気づいた僕は、紗希先輩に馬を出してもらい、助けに向かった。しかし、ロック鳥は一般人には、向かって来なかった。蒼汰が無事に救助すると、その女の子が、
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
ここですぐに気づけば普通に間に合っていただろう。だが、蒼汰にはワンダーランドと、現実の世界で離ればなれになって心配しているのだと思い込んでいた。それも、女の子が指を指すことで蒼汰はハッと気づいた。ワンダーランドにお姉ちゃんもいてこの子の囮になっているのかもしれないと。そう考えれば先ほどのロック鳥の行動にも説明がつく。案の定、女の子が指を指す先にもう1人少女がいた。これは、蒼汰が馬を使っても間に合うか間に合わないかの範囲で、ロック鳥は今にもその少女を食らおうとしていた。
「慶斗さんたちも間に合わないか」
方法は一つ蒼汰が馬に乗りこの散弾銃一発でロック鳥の頭を吹き飛ばすことだ。だが、これはかなり難しい事だ。まず、不安定な馬の上からでないと間に合わず一発でも外すと、手遅れだということ。そして、散弾銃であること。もし、ミスればロック鳥を倒せないだけでなく、女の子にダメージを与える可能性があるからだ。そんな、不安要素を頭の中でぐるぐるとかきみだしながら馬の上で銃を構えた。僕にしかできないと。
ドンッ
蒼汰は当てた。しかし、致命傷を負わせることは出来なかった。ロック鳥は、少しこちらを振り向いて、その後、まさに女の子を喰らおうとしたその時、誰かが急にロック鳥の頭部に現れ頭を殴り飛ばした。
「ここまでよく持ちこたえた、No.2がきたから安心しろ」
「大柴さん!」
そのあとは、すんなりとかたがついた。紗希先輩が飛ばされたロック鳥を縛り上げ捕捉。住民に被害がおよぶことなく任務が完了した。だが、蒼汰は落ち込んでいた。それもそうだろう、あの大事な場面で仕留めきれなかったのだから。もし、大柴涼太が駆けつけていなかったら、あの女の子は確実に喰われていた。
「お疲れ様」
落ち込んでいる蒼汰に最初に声をかけたのは玉木紗希だった。
「すみません、あそこで僕が仕留めなければならなかったのに…」
「ウジウジしない!そんなんじゃ次も失敗しちゃうよ!第一蒼汰君が女の子に気付いてなかったらあの女の子たちはどっちも助かってなかったかもしれないんだよ?それに、初任務であんなに動けるのは凄いよ。私の初任務は、対人だったのに一歩も動けなかったんだから」
紗希は、蒼汰を励ました。
「紗希先輩、僕を強くしてください!人をちゃんと助けられるほど強く!」
とっさに出た言葉が、それだった。
「ごめん、それは、出来ない。だって強くなるのはいつだって自分自身なんだから。人にヒントをもらって強くなっても、それは、本当の強さじゃないよ。そんな強さじゃいつかやられちゃう。だから、強くなるためには自分で動かないと今日の蒼汰君みたいにね。」
強くなるのはいつだって自分自身。この言葉で蒼汰は大きく成長することになった。
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