writerS

柊彩 藍

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防衛省魔法生物特別対策科本部

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    「で、そろそろ何で遅れたのか説明してくれるの?」紗希先輩は膨れ顔で、蒼汰に訪ねる。
 「あ、えっとですね。まず紗希先輩に謝らないといけないことがありまして。」
 「遅れたこと以外にまだあるの?!」
 「あの、僕の友達の変な誤解で僕と先輩が付き合ってるって噂される可能性があってですね。すみません!先輩彼氏いますよね。それなのにこんな…」
 紗希先輩がなぜか少し下を向いていた。もしかして本当に彼氏がいて、それで…
 「先輩…?」
 (私まだ彼氏できたことないのに!?そんなイメージ持たれてるんだ。)
 玉木紗希は動揺していた。案外まんざらでもなかったらしい。
 「まあ、蒼汰君みたいな人だったら誤解されてもいいかも……………」
 「はい?」
 蒼汰はよく聞き取れていなかったので聞き返した。
 「………!?あ、えっあっ、えっと違うよ!これは、そのじょ冗談で…」
 「何がですか?」
 「えーと。はい!これは、おしまい!それよりそろそろ着くよ!」
 
 防衛省魔法生物特別対策科本部とかかれていた。何か長い。早口言葉として使えそうなぐらいだ。
 「おー、君たちがwriterSの子達かね。」
 「はい、僕は荒牧蒼汰です。」
 「玉木紗希です。今日は宜しくお願いします。」
 「宜しく。私は、守谷将。あと、今日はそんなにかしこまらなくてもいいよ。とりあえずこっちに来てくれるかな?」
 言われるがままについていくとビルの中にとても広い空間が現れた。もともと大きなビルではあったが四階分ぐらいを一つの部屋にしているからかとても広く感じられる。
 「ここで、今日僕たちが何かするんですか?」
 今日蒼汰と紗希はここに来た理由をボスから聞いていなかったため守谷さんに訪ねた。
 「そうか何かしたいか」
 守谷さんはどうやら僕たちが何かしたいと勘違いをしたらしく、喜んでやることを用意してくれた。
 「で、これは何ですか?」
 持たされたのは本。そして、まわりには屈強な男たち(女性の方もいたけど怖そう)が僕を囲うようにいた。
 「よーし皆、これからこの子と戦ってもらう。」
 と言って守谷さんは、蒼汰の肩を持った。
 「本部長!それが今日の訓練でしょうか。」
 ある男が手を挙げて発言した。
 「んー。そーだな、それでいいや。」
 「ちょっと待ってくださいって僕この本使えないです。」
 「いやいや大丈夫だってほらほらー」
 そういわれて蒼汰は一室へつれてかれた。蒼汰が最後に見た紗希の顔は、哀れみの顔だったと同時に私じゃなくて良かったと心の底から思っていることが感じ取れる顔だった。蒼汰はその顔に少々悔しさを感じながら部屋を見渡すと何か物凄くヤル気満々な人がたっていた。
 「今日は宜しく頼む!」
 「じゃあ、始めようか」
 相手の方は本を構えた。ここまでくるともう、諦めたのか蒼汰も本を構える。そして、両者共に実体化させると…両者共に2本の短剣だった。この瞬間蒼汰は敗けを悟った。何せ剣なんて扱ったことが無かったのだから。そして、蒼汰は静かに両手を挙げた。
 「降参します!」
 「よし、続けろ!」
 守谷さんはテンションがあがっているからか蒼汰の話をまるで聞いていない。仕方なく、蒼汰は剣をとり戦うことを決意した。
 「いいのか。本当にやめたかったらいいんだぞ。」
 「まあ、もういいです。出来るだけ抗って負けますよ。」
 両者は剣を交えた。蒼汰は、反撃にこそは至らないものの。驚異的な反射神経と、瞬発力で相手の刃を全て受け流していた。
 「君、降参なんて考えなくても良かったんじゃないかな。」
 「たまたまですよ。ここまで耐えられるとも思ってませんでしたから。」
 そして、遂に決着の時が来た。蒼汰は、相手の大振りを見事にはね除け片方の短剣を宙に上げた。さらに、相手の体重を完全に崩して。
 「よし!」
 蒼汰は、最後の攻撃を仕掛けた。
 ドスッ
 
 「お疲れ~二人とも。どうだった?」
 「本部長、この逸材は何ですか!?早速うちの部隊にいれましょうよ!」
 「あーあ負けちゃった。」
 「さあ、蒼汰君おいで!お姉さんが慰めてあげるよ!」
 「行きませんよ!」
 結果は、蒼汰の負け。どうやら最後の大振りは罠だったらしく。蒼汰に剣を弾かせるためのものだったらしい。その上で死角から攻撃をするために。蒼汰は最後の攻撃を仕掛ける直前に魔法で操られた剣に体を貫かれ敗北した。その傷は、すぐに治してもらった。
 「いやー。蒼汰君凄かったね。君はwriterSでも、剣を使ってるのかい?うちの一条君はここで一番剣が得意な隊員なんだけどね。」
 「いえ、散弾銃です。」
 その一言を溢した瞬間、蒼汰と紗希以外の体が凍りついた。初めての武器であれだけ動ける天才がいるのかと。そして、その動体視力で、もし狙撃銃なんて使われたら…一同はその時点でその先を考えるのをやめた。
 「ねぇ!蒼汰君、狙撃銃とか使えないの?」
 その先を紗希が躊躇なく聞く。
 「僕は散弾銃しか出せたことがないんで」
 と、言葉を止めて蒼汰は考えた。そういう成長もあるのではないかと。
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