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柊彩 藍

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帰国

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 「蒼太君、研究は終わった。もう日本に帰ってもいいよ」
 「何か分かったんですか?」
 蒼太自身も、自分の体が気になるようだ。しかし、結果が結果の為海渡は結果は黙っておくことにした。
 「いや、正直わからないことのほうが多い。でも今の僕の技術と機械ではこれ以上詳しくは調べられない。もっと高性能になってから出直すよ。そのときはまたここへ呼ぶかも知れないがよろしくな。」
 何も知らない蒼太は、快く返事をした。
 賢司は、2つの選択の間で迷っていることがあった。一つはこの事を皆に伝え、何かがあったら対処出来るように警戒してもらうこと。もう一つは自分だけの理解として秘密にしておき人間関係に歪みを持たせないようにする事。これは蒼太の何を大切にするかによって答えが変わる。蒼太の体を気遣うなら前者であるし、精神を気遣うなら後者である。しかし、それはどちらかを捨てるという選択を迫られているのと変わらない。賢司は、帰りの間その事を常に悩んでいた。それが顔に出てしまっていたのか、蒼太に心配されてしまったほどだ。蒼太は、研究後のため一応翌日に休暇が言い渡された。といっても何もする事がないので家でゴロゴロしていると午後になって家のチャイムがなった。
 「蒼太ー先輩が来てるぞ」
 同じく非番だった煌輔がインターホンの画面を見て蒼太を呼ぶ。そのときに煌輔なりに何か違和感を感じた。紗希が何か小さいのだ。実物がは、言うまでもないが存在、オーラが縮んでいるようだった。蒼太は跳ね起きるようにしてソファーから離れ、玄関まで飛び出した。
 「どうした?」
 「あの、たまたま通りかかっただけなんだけどどうせだからどっかいかないかなぁって。」
 よくもまあ、こんなに分かりやすい嘘をと思った蒼太であったが蒼太も嬉しかったので少しからかって準備をすることにした。
 「たまたまですか…」
 「そうだよ!」
 「じゃあ少し待ってて着替えてくるから。」
 そして、蒼太は煌輔に出かけることを告げ外へ出ていった。
 ショッピングモールへ出かける2人の後ろには2つの影があった。倉野と南である。二人は、紗希を蒼太の元へと送り出した張本人だ。
 「ねぇ、あの二人ちょっと距離遠いよねもうちょっとくっついたらいいのに」
 南はそう呟いて魔法を、唱えた。紗希は、南の魔法によってこけかけた。それを蒼太が支えたため紗希に怪我などはなかったが南の思惑通りいい雰囲気が漂うのであった。そんなこんなでちょっとしたイタズラを暗いながら距離を縮めていくという穏やかな休日を過ごす一方、ボスは志穂にだけは蒼太の体について話しておくことにした。
 「志穂ちょっといいか?」
 志穂は、研究結果をもらえるのだと察し喜んでついていった。
 「志穂が思っているような結果ではないが、これはお前には伝えといたほうがいいと思った。それと一つ約束が、この事は俺とお前以外の誰にも伝えるな。」
 「やっぱり命を削ってたんですね。それが力の代償ということですか。」
 「ならまだよかったよ。それに関しては力事態を封印さえすればなんとかなる部分は多い。結果はそれよりも深刻だ。蒼太にそもそも命なんてものがない。」
 「それはあり得ない!この世に命のない者など物質しかあり得ない!それが、今までに接してきた人間な訳がないだろ!」
 志穂は、ひどく取り乱した。ボスは、それも仕方がないという表情で、しかし、どうすることもできない苦しみを抱えている表情をしていた。それを見て志穂は少し冷静になりボスの話をきいた。
 「今言ったことは事実だ。そして、その正体は魔法生物ときた。恐らく魔法生物召喚魔法の中で最高位の魔法だろう。だから、魔法が高位過ぎて分からないことがまだ8割もある。」
 「私は何をしたらいい。」
 志穂は、秘密を守りながらも蒼太を支えようと決めた。今まで接してきた仲間を失う羽目にはなりたくないから。
 「結果によると、魔力の供給が不安定になると存在事態が不安定になるらしい。高位の魔法だからそう簡単に不安定になることはないとは言っていたが、魔力の計測にはいつもより注意して見てほしい。」
 「もし不安定になった場合は?」
 「そのときのために志穂には蒼太との魔力のパスを繋いでいてほしい。常に開いておく必要はないがいつでも送り出せるようにしといてくれ。」
 志穂は、パスを繋ぐための準備に取りかかった。
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