writerS

柊彩 藍

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 「げっ、蒼太が言ってた変態!」
 煌輔は、志穂見るなりそういった。
 「ちょっとコウちゃん!それはいくらなんでも失礼だよ。」
 志穂のいい面を知る優衣は、志穂を必死で庇った。しかし、そんなものをお構いなしに志穂は、煌輔の上半身を瞬く間に裸にしてしまった。
 「フムフム、これはこれは。んーちょっとつけすぎかな。私は蒼太の方が好きだなぁ。うし、もういいよ。早く着な。」
 筋肉定めを終えた志穂は、何事も無かったかのように本題に戻る。
 「まあ、まず優衣ちゃんには私が何者かを説明しないといけないね。」
 優衣は、あまりの出来事につっこむ暇もなく。ただ唖然としていた。
 「まあ、簡単にいうと影のヒーローだね。政府とかが表沙汰に出来ない悪事を処理するとか、そんな感じ。主に魔法での裏社会の抑制者みたいなものだ。そこに蒼太もいた。入ったのは、君たちがキメラに襲われた時だね。あのとき蒼太は、キメラをやっつけたんだからホント驚きだよ。」
 「あれを倒した!?」
 優衣は、驚いた。煌輔はwriterSでの活動を目にしていたためたいして驚きはしなかった。
 「あれ?蒼太それは言ってなかったんだ。でもそうかまあいいや。」
 「それより、何でこいつにそんな事話すんだよ。俺たちは巻き込みたくなかったから言わなかったのに」
 「それに関してはすまないと言うほかないね。けど、許してほしい。必ず君たちにいい結果を与えるから。」
 「んでそれは何?」
 「蒼太はまだ生きている。」
 煌輔は、激怒しながら否定した。
 「俺は、あいつが死ぬのを目の前で見たんだぞ!この目でだ。」
 「落ち着け。あれは確かに死んだ。」
 「だったら!」
 「あれは、蒼太じゃない。そもそもあれが蒼太に見えたか?外見ではなく、態度とかが。」
 煌輔は、言葉を喉に詰まらせた。思い当たる伏があったのだ。いや、むしろ違和感しかないとも言えるほどだった。口調、やり方、表情その他に至る外見以外全ての事が違和感であった。その場では、冷静さを失っていたため視覚でしか感じ取れていなかったことをわかるようになってきた。
 「で、志穂さんはあの場にいなかったはず。何で分かったんだ?」
 「私は、所有者である前に医者だ。病人のメディカルデータをチェックするのは当然だ。それに、蒼太からパスが切られるまで、私は蒼太に魔力を供給していた。」
 しかし、それだけでは蒼太が存在しているとして、死んだ蒼太が別物だとしても蒼太を見つける手がかりになどならない。
 「誰かに匿われているとか?ないかな」
 優衣が新たな考えを導き出した。そうだ何も蒼太一人でいることが全てではない。しかし、その考えは新たな考えをも浮上させた。
 「私たちの知らない組織がまだあるとしたら。蒼太が殺されている可能性もある。」
 あの場で殺された蒼太が蒼太ではないにしろ、蒼太が生きているという保証は出来ないのだ。ただ、視野が広がったため操作を進めることはできそうだ。
 「じゃあ俺が動く。裏組織のリストなら知ってる。そのどれかに蒼太がいるかもしれない。」
 優衣はとても心配そうな顔をした。
 「それは、許可できないな。君は強い。それは認める。ただ一人では対応出来ないイレギュラーを常に想定しておくべきだ。そうなると、君を失う可能性のあるところへはいかせられない。君がいなくなってしまっては唯一の戦闘員がいなくなってしまうからな。」
 「いや、一人で行くわけではない。志穂さんも知ってるだろうけど、俺たちはチームで動いてる。そこに信頼出来る人がいる。それにその人は、裏組織への活動に対して積極的だからチームで行動を許可してくれると思う。」
 「なるほどあの一条とか言うやつかなら大丈夫だろう。よほどの事でもない限り死なないだろう。それに私は、回復を専門とする本の所有者だ。心臓さえ動いていれば必ず助けてやる。」
 こうして、3人の行動方針は決まった。煌輔は、一条と共に裏組織をしらみつぶしに調べてまわること。残った二人は、そこに残っている魔力の痕跡を見て鑑定する。これで蒼太に近づいていくのだ。
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