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美顔機
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「あのう、ご相談があるのですが…………」
ドクターLの元に1人の女性が訪問していた。容姿は普通であまり特徴のない女性であった。
「いかがなさいましたか?こんな人里離れたところまで足を運ぶとはよっぽどの要件とお見受け致します」
「はい、実はドクターに作って頂きたい機械がありまして…………」
「顔を変化させる機械?これまた一体何の為にそんな機械を?」
「見てわかると思うのですが、私は容姿が美しくなくこれといって特徴もないので影が薄いのです……そんな自分に嫌気がさして色々試してみたのですがうまくいかずココヘ足を運んだという訳です」
「なるほど」
ドクターは頷くと、かなり高額になってしまうが作ると快諾した。そして何か要望はあるかと尋ねた。
「実は私どんな顔になりたいか決まっていないのです。あまりにも自分に自信がなさ過ぎて自分がなりたい顔ですら本当に美しいのかどうかわかりません。ですのでドクターの好みの女性になれるように機械を設定していただけませんか?」
「そんなことならお安い御用だ。しかし、そうなると私のほうが心の準備が必要ですな。」
「……なぜです?」
「それは私があなたのことを好きになってしまわないようにという意味ですよ」
2人は笑いあうと、契約書を交わして機械ができあがる半年後に会う約束をした。
半年後ーー。
「あのう、機械は完成したでしょうか…………」
B子さんは約束通りドクターの研究施設にあらわれた。
「おお、久しぶりじゃのう。約束の機械ならできておるよ。さっそく使用してあなたの顔を変えていこうではないか」
その言葉を聞くとB子さんの表情は明るくなった。そしてドクターの製作した機械に顔をあわせた。
「ちゃんと麻酔を使用するから痛みはないはずじゃ。ただ目と口を開けてはいかんぞ。当たり前じゃが顔を変化させる最中にそんなことをしたら機械の計算が狂ってしまうからの」
そうB子さんに念押しすると、B子さんは全てを受け入れて機械に身を任せた。
その後ーー。
B子さんはドクターの機械によって無事顔を変えることに成功した。ドクターLはまさしくワシの好みの顔だと大絶賛した。あと20年いや、10年若ければ嫁に欲しいとまで言ってくれた。
「もしかしてドクターLのお知り合いの方ですか?」
B子さんはある日、街中で見知らぬ男性から声をかけられた。
「はい、そうですけど一体何のようでしょうか?」
B子さんはなんだろうと疑問に思いつつも、もしかしたら電話番号を聞かれたりするかもしれないと淡い期待を抱いた。
「あなたのお顔を見たらドクターLの好きな女性のタイプと瓜二つだとおもってね。あ、私は元々ドクターLの助手をしていた者なんですがね。もしドクターLとお知り合いじゃないなら紹介してあげようと思ったのですがいらぬお世話だったようです。それじゃ」
B子さんは何故かその男性のことが気になってこっそりとあとをつけてみた。すると男性は誰かに電話をし始めた。
「もしもし、M男?俺だけどさ、今日街でドクターLのタイプど真ん中の女がいたんだけどさ。その人ドクターLの知り合いじゃなかったらドクターに紹介してあげようと声かけたんだけど知り合いだったからやめといた。……うん。うん。
…………にしても危なかったわー。もう少しで本人の前でドクターはB専って言っちゃいそうだったよ。」
その日B子さんはカバンに包丁を入れて、弁護士を呼ぶとドクターLの元にタクシーで向かった。
ドクターLの元に1人の女性が訪問していた。容姿は普通であまり特徴のない女性であった。
「いかがなさいましたか?こんな人里離れたところまで足を運ぶとはよっぽどの要件とお見受け致します」
「はい、実はドクターに作って頂きたい機械がありまして…………」
「顔を変化させる機械?これまた一体何の為にそんな機械を?」
「見てわかると思うのですが、私は容姿が美しくなくこれといって特徴もないので影が薄いのです……そんな自分に嫌気がさして色々試してみたのですがうまくいかずココヘ足を運んだという訳です」
「なるほど」
ドクターは頷くと、かなり高額になってしまうが作ると快諾した。そして何か要望はあるかと尋ねた。
「実は私どんな顔になりたいか決まっていないのです。あまりにも自分に自信がなさ過ぎて自分がなりたい顔ですら本当に美しいのかどうかわかりません。ですのでドクターの好みの女性になれるように機械を設定していただけませんか?」
「そんなことならお安い御用だ。しかし、そうなると私のほうが心の準備が必要ですな。」
「……なぜです?」
「それは私があなたのことを好きになってしまわないようにという意味ですよ」
2人は笑いあうと、契約書を交わして機械ができあがる半年後に会う約束をした。
半年後ーー。
「あのう、機械は完成したでしょうか…………」
B子さんは約束通りドクターの研究施設にあらわれた。
「おお、久しぶりじゃのう。約束の機械ならできておるよ。さっそく使用してあなたの顔を変えていこうではないか」
その言葉を聞くとB子さんの表情は明るくなった。そしてドクターの製作した機械に顔をあわせた。
「ちゃんと麻酔を使用するから痛みはないはずじゃ。ただ目と口を開けてはいかんぞ。当たり前じゃが顔を変化させる最中にそんなことをしたら機械の計算が狂ってしまうからの」
そうB子さんに念押しすると、B子さんは全てを受け入れて機械に身を任せた。
その後ーー。
B子さんはドクターの機械によって無事顔を変えることに成功した。ドクターLはまさしくワシの好みの顔だと大絶賛した。あと20年いや、10年若ければ嫁に欲しいとまで言ってくれた。
「もしかしてドクターLのお知り合いの方ですか?」
B子さんはある日、街中で見知らぬ男性から声をかけられた。
「はい、そうですけど一体何のようでしょうか?」
B子さんはなんだろうと疑問に思いつつも、もしかしたら電話番号を聞かれたりするかもしれないと淡い期待を抱いた。
「あなたのお顔を見たらドクターLの好きな女性のタイプと瓜二つだとおもってね。あ、私は元々ドクターLの助手をしていた者なんですがね。もしドクターLとお知り合いじゃないなら紹介してあげようと思ったのですがいらぬお世話だったようです。それじゃ」
B子さんは何故かその男性のことが気になってこっそりとあとをつけてみた。すると男性は誰かに電話をし始めた。
「もしもし、M男?俺だけどさ、今日街でドクターLのタイプど真ん中の女がいたんだけどさ。その人ドクターLの知り合いじゃなかったらドクターに紹介してあげようと声かけたんだけど知り合いだったからやめといた。……うん。うん。
…………にしても危なかったわー。もう少しで本人の前でドクターはB専って言っちゃいそうだったよ。」
その日B子さんはカバンに包丁を入れて、弁護士を呼ぶとドクターLの元にタクシーで向かった。
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