異世界に召喚されて、レアスキルもらったのでヤリたい放題したいと思います。

第2章 【異世界召喚】冒険者

第100話 殲滅は一瞬のうちに。

「おいおい！　今度は一体なんだよ！　」

　レオニードは突然現れた水の固まりに警戒した。
　
　何故なら、水の固まりは地面に広がり大地に吸い込まれる訳でもなく、その形状を維持している。

　どうやらこの水自体に幕のようなモノがあるのだろうと推察される。

　そして水の下敷きになったオーガ達はこの固まりに吸い込まれる様に取り込まれ、まるで溶かされているかの様に消えていっている。

　事実、消化されているのだが、そんな事レオニードが知るはずもない。
　勿論アオイも。

　高さ30メートルはあるだろうか。幅も同じ位あるだろう。
　そんな意味不明な塊が突然現れ、オーガを飲み込んでいるのだ。

　レオニードはこの塊を壊すべきか判断しかねていた。

　だが邪魔なオーガを減らしてくれている。

　ならばまずは自分が飲み込まれない様に距離をとる事を優先した。

　そうして少し様子を見よう。　そう思った時だった。

　どこか聞き慣れた声が上空から聞こえた気がした。

　するとどうやら何かが落ちて来た様だった。丁度謎の塊の上だ。

　そしてそれは、あの固まりに飲み込まれる様に落下した。

「あぁ、飲まれたか」

　何が落ちて来たにせよ、どうせ飲み込まれて消えるんだろう。そう思った。

　だが、

「うわぁぁああ！　怖い怖い！　跳ねないでくれぇええ！　」

　ポヨン、ポヨンっ。

　そんな擬音が聞こえそうな軽い感じで見知った青年が塊の上で跳び跳ねていた。

　レオニードは深いため息を吐きながら、頭を片手で抑えた。

「アイツの仕業かよ……」

　そう直感した。