間違い勇者のパーティーは終わっている

チリガミ鳩

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序章:異世界転生は終わってる

プロローグ:間違い勇者

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「どうしてこうなった」

城の門の前で光を失った目をした天霧あまぎり凛音リンネは誰に言うでもなく、ボソリと呟いた。

数時間前、リンネは異世界へと招かれた。リンネを招いたのは【ヴァルバナード王国】国王のシュナイダー・ヴァルバナードである。
なんでも『この【異世界セルス】と呼ばれるこの世界では、再び魔王が復活。対応に困った国王が古くより伝わっている〝勇者転生〟を実行した』とのこと。
その転生に巻き込まれたのがただの高校生、道端を歩いていた高校生、旋毛つむじからピンと生えたアホ毛がチャームポイントの高校生、それがリンネだった。

「転生者にはランダムで〝魔法〟とは異なる〝能力スキル〟が手に入っている。確認してみるといい」

「わかりました」

確認方法を教えてもらい、早速〝スキル〟とやらを調べたリンネ。頭の中に浮かんだ情報を確認する。

「《化け物モンスター》って浮かびましたけど……」

「……もっと集中して見ろ。より正確な情報がわかるはずだ」

「……わかりました」

国王の言う通りに《化け物モンスター》という文字を深く集中して見る。
すると……


化け物モンスター
・圧倒的な身体能力の強化
・超再生能力
・喰えば喰うほど強くなる


「……らしいです」

「うん。お前、多分勇者違うわ」

そして冒頭へと戻ってくる。
国王いわ

『その〝スキル〟はけがれておる。神聖しんせいなる勇者ではない。ごめんね』

「ふざけるな」

自然とツッコんでしまったのは言うまでもない。『ごめん』と言っておきながら追放ついほうする辺り、相当この国は焦っているのだろう。それにしてもあんまりだとは思うが……。

「金なし、宿なし、頼みの〝スキル〟は割と意味不。……野宿でもするか」

一応国王から申し訳程度ではあるが【ヴァルバナード王国】とその近辺のマップ・出現モンスターや薬草などの図鑑(?)が渡された。

「えっとなになに。【ヴァルバナード王国】近辺の森【シアレンス】か……。出現モンスターもそんな強くないみたいだし、行ってみるか」

意外に平気そうな声色でリンネは【シアレンス】へと向かった。
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