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第1話:認知的不協和で心を揺らす?
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「――つまり、恋愛感情とは脳のバグなのである」 妄想の中で、頭にパンツをかぶっている自分がいた。
なぜパンツなのかは俺にもわからない。脳のバグだ。
俺、佐伯賢司(さえき けんじ)は、退屈な一般教養の講義の最中、ノートの隅にそんな一文を書き殴っていた。
周りの学生たちがスマホをいじったり、船を漕いだりしている中、俺だけは真理の探究に忙しい。
恋愛。
その不可解な現象を、俺は心理学の力で完全にハックしようと目論んでいた。
心理学部三年の俺にとって、人の心は解析すべきデータであり、恋愛はその中でも最も難解で、最も魅力的な研究対象だった。
きっかけは、俺のスマホにインストールされた一見何の変哲もないアプリ。
『ココロダイブ v1.0』
心理学の最新理論に基づき、人間の感情や相性を分析するという触れ込みのAIアプリだ。
最初は講義のレポート作成に役立つ程度にしか考えていなかった。
だが、ある日気づいてしまったのだ。
――これ、恋愛に応用できるんじゃね?
俺は天才かもしれない。
いや、きっとそうだ。
このアプリさえあれば、コミュ障で恋愛経験ゼロの俺でも、キャンパスの頂点に君臨するリア充になれる。
そんな野望を胸に、俺は今日も講義室の片隅で、一人静かにほくそ笑むのだった。
「……ニヤニヤして、気持ち悪い」
隣の席の見知らぬ女子が、ボソッと呟いた。
……聞こえてますよ。
だが、案ずるな。
君のような非科学的な人間も、俺の心理学テクニックの前では赤子同然となるのだから。
(フッ……愚かな子羊め……)
心の中でクールに呟き、俺はメガネの位置をクイッと直した。
現実は、ただの挙動不審な大学生でしかないことを、まだ俺は知らない。
*
「というわけで、来週は二人一組で簡単な心理実験のレポートを提出してもらう」
合同ゼミの担当教授の言葉が、俺の闘争心に火をつけた。
二人一組。
その言葉は、すなわち「合法的に女子とペアになれるチャンス」を意味する。
(来た……来たぞ……!)
俺の脳内シミュレーションが、フルスロットルで回転を始める。
ここでペアを組む相手こそが、俺の輝かしいキャンパスライフ、その最初のパートナーとなるべき存在。
周囲の学生たちが、そわそわと相手を探し始める。
だが俺は動かない。
なぜなら、俺の『ココロダイブ』が、この講義室内にいる全生徒のデータを既にスキャンし、最適解を導き出しているからだ。
【佐伯賢司との最適パートナー候補を検索中……】
【……検索完了】
【候補者:吉村あみ(文学部2年)】
【適合率:95%】
スマホの画面に表示されたその結果に、俺は思わず息を呑んだ。
95%……だと……?
ココロダイブの診断は、これまでどんなに高くても70%台が限界だった。
95%なんて数値、理論上はありえても、現実にお目にかかるのは初めてだ。
俺は恐る恐る、アプリが示した「吉村あみ」の席へと視線を送る。
そこにいたのは――。
(……天使か?)
ふわりとした栗色の髪。
白いブラウスに身を包み、少し困ったように眉を下げて、ペアを探しているらしい女子学生。
それが、吉村あみだった。
彼女が友人らしき女子と話しながら、小さく笑う。
その笑顔が、スローモーションで俺の網膜に焼き付いた。
ドクン、と心臓が大きく跳ねる。
なんだ、この感覚は。
俺の脳が、経験したことのない信号を発している。
【心拍数、急上昇。原因:不明】
ココロダイブの無機質な通知が、俺の混乱をさらに加速させた。
これが……これが「恋」だというのか?
バカな。
恋愛とは、脳が生み出すバグに過ぎない。
俺はそんな非合理的な感情に支配されるほど、愚かではないはずだ。
だが、俺の視線は、磁石のように彼女に引きつけられて離れない。
(……いや、待てよ)
ここで一つの仮説が、俺の脳裏をよぎる。
これは、ココロダイブが仕掛けた壮大な実験なのではないか?
適合率95%という数値を俺に見せることで、俺の心理がどう変化するかを観察している……?
そうだ。
そうに違いない。
ならば、俺が取るべき行動は一つ。
この実験、受けて立ってやろうじゃないか。
俺は心理学の徒だ。
この状況すらも、俺の研究対象に変えてみせる。
「あの……」
気づけば俺は、吉村あみの前に立っていた。
彼女が、きょとんとした顔で俺を見上げる。
その潤んだ瞳に、俺の心臓がまたしても悲鳴を上げた。
(落ち着け、俺の心臓。これは実験だ。これは実験だ……)
自己暗示を繰り返しながら、俺は努めて冷静に、そしてクールに告げた。
「ペア、まだ決まってないなら……俺と組まないか?」
我ながら完璧な誘い文句だった。
声のトーン、表情、間の取り方。
全てが計算され尽くしている。
彼女は少し驚いたように目を丸くしたが、やがて、ふわりと微笑んだ。
「はい、よろしくお願いします」
その瞬間、俺の脳内でファンファーレが鳴り響いた。
(勝った……!第一関門、突破……!)
こうして俺は、適合率95%の女、吉村あみとペアを組むことになった。
これから始まるであろう、甘く、そして刺激的な心理戦を、まだ彼女は知る由もなかった。
*
「それで、どんな実験にする?」
放課後の図書館。
俺と吉村さんは、レポートのテーマを決めるために向かい合って座っていた。
彼女が、小さな声で問いかけてくる。
その声ですら、俺の鼓膜を優しく震わせ、思考を麻痺させる。
(いかんいかん、平常心を保て、俺)
「そうだな……せっかくだから、何か面白いテーマがいい」
俺はそう答えながら、スマホの画面をさりげなく確認する。
ココロダイブが、リアルタイムで彼女の心理状態を分析していた。
【吉村あみ:現在の心理状態】
【興味:65%】
【緊張:25%】
【その他:10%】
(なるほど。俺に対して、それなりの興味は持ってくれている、か)
悪くない滑り出しだ。
だが、ここからが本番。
俺は、この状況を最大限に利用するための、とっておきの心理学テクニックを発動させることを決意した。
その名も、「認知的不協和」理論。
簡単に言えば、こういうことだ。
人は、自分の中に矛盾した二つの考えを抱えると、すごくモヤモヤする。
そのモヤモヤを解消するために、どっちかの考えを勝手に変えてしまう。
例1:お金を貸した友達
- 考えA:「あいつにお金貸したのに、返してくれない」
- 考えB:「でも、あいつはいい奴のはず」
- 矛盾してモヤモヤ!
- 解消方法:「きっと忘れてるだけだよね!」と自分を納得させる
例2:ダイエット中のケーキ
- 考えA:「ダイエット中なのに、ケーキ食べちゃった…」
- 考えB:「私、痩せたいのに!」
- 矛盾してモヤモヤ!
- 解消方法:「今日だけ特別!明日から頑張ればいいよね!」と自分を許す
つまり、人は矛盾を嫌う生き物だから、勝手に自分の考えを変えて楽になろうとするんだ。
これを、恋愛に応用する。
つまり、吉村さんに「佐伯賢司は、なんだかよく分からない、不思議な人だ」という認知と、「でも、なんだか気になる」という認知を同時に与える。
彼女の脳内に、心地よい混乱(バグ)を引き起こすのだ。
そうすれば、彼女はその矛盾を解消するために、「よく分からないけど、彼のことをもっと知りたい。もしかして、これが恋……?」と、自分の感情を変化させるはず……!
(完璧だ……我ながら、完璧な作戦だ……!)
俺の脳内では、既に作戦成功後の妄想が始まっていた。
『賢司くんのせいで、頭がおかしくなっちゃいそう……この矛盾を解消するには、もう……こうするしかないんだから……!』
そう言って、涙目で俺にキスを迫る吉村さん。
白いブラウスのボタンがいつの間にか3つも外れて、レースの下着が透けて見える。
(うおおお!これが適合率95%の奇跡か!?)
ふくらみが……白い肌が……鎖骨から胸元にかけてのラインが……。
俺の鼻血が出そうになるのを必死で堪える。
いや、妄想の中だから出してもいいのか?
『賢司くん……私のこと、見て……触って……』
彼女が俺の手を取り、自分の体に導く。
ブラウスの中に手を滑り込ませると、柔らかい感触が……。
『んっ……!そこ……ダメ……感じちゃう……!』
図書館の静寂の中、あみさんの吐息が耳元で聞こえる。
俺の手が彼女の背中を撫で、スカートの中に……。
『んんっ……!賢司くん……ここ、図書館だよ……誰か来ちゃう……でも、もう……我慢できないっ……!』
机の上の本が散乱し、彼女が俺の首に腕を回す。
白い太ももが見え、制服がはだけ……。
俺の手が彼女の一番敏感なところに触れた瞬間――
「……あの、佐伯くん?」
「はっ!?」
吉村さんの声で、俺は妄想の淵から引き戻された。
見れば、彼女が不思議そうな顔で俺の顔を覗き込んでいる。
近い。
近すぎる!
彼女の顔が30センチの距離に!
(やばい、唇の形まで見える……柔らかそう……さっきの妄想の感触が……!)
鼻腔をくすぐる彼女のシャンプーの香り。
石鹸系の、清潔で甘い匂い。
これが……これが「天使の香り」というやつか……!
「大丈夫?顔、すっごく赤いけど……あと、なんか変な汗かいてる……」
「だっ、大丈夫だ!問題ない!少し、高次元の思考にトリップしていただけだ!」
(まずい、股間が……!落ち着け俺の息子!今は引っ込んでろ!)
「こ、こうじげん……?あと、なんで膝の上に本を置いてるの……?」
「!?」
彼女の鋭い観察眼!
まさか、この体勢がバレたか!?
「いや、これは……その……資料を、保護するための、科学的な、配置、で……」
しまった。
つい、素が出てしまった。
完全に挙動不審だ。
いかん、クールな俺を演じなくては。
「それで、実験テーマなんだが……一つ、提案がある」
俺は咳払いをして、本題を切り出した。
「吉村さんは、自分のこと、どういう人間だと思う?」
「え?私……?」
突然の質問に、彼女は戸惑っている。
いいぞ。
認知的不協和の第一段階、「混乱」は順調に与えられている。
「うーん……普通、かな?特に変わったところもないし……」
「フッ……普通、か。面白い自己分析だ」
俺は、思わせぶりに笑ってみせる。
「俺から見ると、吉村さんは……非常に『矛盾』を抱えた人間のように見えるがな」
「む、矛盾……?」
彼女の眉が、さらに困ったようにハの字を描く。
よし、食いついてきた。
「ああ。例えば……君は、一見すると非常に穏やかで、協調性があるように見える。だが、その瞳の奥には、時折、鋭いほどの拒絶の色が浮かぶ」
これは、さっきから俺が勝手に観察して作り上げた、完全な「こじつけ」だ。
だが、心理学的に言えば、人間なんて誰しも矛盾を抱えているもの。
適当に言っても、何かしら当たるはずなのだ。
「それに、君はさっき『普通』だと言ったが、君が使っているそのボールペン、限定品のキャラクターものだろう?本当に普通な人間は、そんなマニアックな選択はしない」
「え、あ、これは……たまたま……」
狼狽する吉村さん。
いいぞ、いいぞ。
どんどん揺さぶれてきている。
俺の脳内では、妄想の第二幕が始まっていた。
『なんで……?どうして佐伯くんは、私のこと、そんなに分かるの……?』
彼女の頬が紅く染まり、潤んだ瞳で俺を見上げる。
『分かるさ。君の心の矛盾も、その奥に隠された本当の姿も……俺には全てお見通しだ』
俺は彼女の顎を優しく持ち上げ、耳元で囁く。
『もうやめて……!これ以上、私の心をかき乱さないで……!』
彼女が俺の胸に顔をうずめ、嗚咽する。
俺は優しくその髪を撫でながら、徐々に手が背中へ……そして腰へ……。
『ダメっ……もう限界……賢司くんの腕の中じゃないと、この矛盾、解消できないのっ……!』
図書館の机の上に資料が散乱し、俺たちは……。
「……あの、佐伯くん、さっきから黙り込んで、一体どうしたの?」
「ぬわっ!?」
またしても、現実世界に引き戻された。
目の前には、怪訝な顔をした吉村さんがいる。
「いや、すまない。君という存在の持つ、根源的な矛盾について、思考を巡らせていた」
「は、はあ……」
明らかに引いている。
だが、これも計算のうちだ。
不快感を与えれば与えるほど、その後の解消効果は絶大になる。
俺は、最後の一撃を放つことにした。
「吉村さん。君は、自分のことを『運命』とか『赤い糸』とか、信じるタイプか?」
「え?うーん……あんまり、信じない、かな……」
「だろうな。君は現実主義者だ。だが……もし、俺たちの出会いが、AIによって『適合率95%』と弾き出された、運命的なものだったとしたら……どうする?」
俺は、スマホの画面を彼女に見せつけた。
そこには、ココロダイブが示した衝撃の診断結果が、はっきりと表示されている。
彼女の目が、大きく見開かれた。
「こ、これって……」
「そう。科学的な見地から見れば、俺と君は、極めて親和性の高い、最高のパートナーになる可能性を秘めているということだ」
俺は、クールに事実を告げる。
「だが、君は非科学的な『運命』は信じない。ここに、最大の『認知的不協和』が発生するわけだ」
どうだ。
これでもう、君の頭の中は俺のことでいっぱいだろう。
さあ、その不快感を解消するために、俺への好意を認めるがいい……!
俺が勝利を確信した、その時だった。
吉村さんは、しばらく黙り込んだ後、ふーっと、長いため息をついた。
そして、静かに、しかしはっきりとした口調で、こう言ったのだ。
「あのさ、佐伯くん」
「な、なんだ?」
「さっきから聞いてれば、矛盾だの、認知的不協和だの……」
彼女は、じっと俺の目を見つめてくる。
その瞳には、もはや困惑の色はない。
あるのは、呆れと、そしてほんの少しの……憐れみ?
「……正直言って、」
ごくり、と俺は唾を飲み込んだ。
彼女の唇が、ゆっくりと開かれる。
俺の脳内では、既に彼女からの愛の告白が再生され始めていた。
しかし。
現実は、非情である。
「……気持ち悪いんだけど」
「へ?」
時が、止まった。
今、なんて……?
「いや、だって、初対面の人にいきなり『君は矛盾を抱えている』とか言われても……普通に怖くない?」
「……」
「それに、AIの診断が95%だから何?って感じだし……。それって、あなたの感想ですよね?」
どこかで聞いたことのあるセリフで、バッサリと切り捨てられた。
俺の完璧なはずだった「認知的不協和」作戦は、開始からわずか数十分で、木っ端微塵に粉砕された。
「ご、ごめん……なんか、変なことばっかり言って……」
俺は、蚊の鳴くような声で謝ることしかできなかった。
顔から火が出るほど恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
いや、穴を掘って埋まりたい。
「ううん、大丈夫。心理学に詳しいんだね」
吉村さんは、そう言って、困ったように笑った。
その笑顔は、もはや天使の微笑みではなく、聖母の慈悲のように見えた。
(終わった……俺のキャンパスライフ、開始10分で終了のお知らせ……)
俺が絶望に打ちひしがれていると、手の中のスマホが、ブルリと震えた。
ココロダイブからの通知だ。
【認知的不協和作戦:失敗】
【原因:理論の表層的な理解による、不適切な実践】
【アドバイス:出直してこい】
……AIにまで、ダメ出しされた。
こうして、俺の壮大な心理学恋愛術の第一歩は、歴史的な大失敗に終わった。
だが、俺はまだ諦めない。
今日の失敗は、明日への貴重なデータだ。
それに、何より。
引かれた時の、あの吉村さんの顔……。
最高に、そそられた……!
あの困惑した表情。
あの呆れた目線。
あの「気持ち悪い」って言った時の、少し眉をひそめた顔。
(ああ……あれが……あれこそが……俺の求めていた『ギャップ萌え』!)
普段は優しい天使が、俺を見下す瞬間の背徳感!
これだ……これこそが、真の恋愛だ……!
それに……最後に見せた彼女の、ちょっと呆れながらも許してくれた表情。
あれ、めちゃくちゃエロかった……。
困ったように微笑む唇の形。
上目遣いで俺を見る瞳。
「心理学に詳しいんだね」って言った時の、優しい声のトーン。
(くっ……!聖母のような慈悲……それがかえって俺の変態心をくすぐる……!)
俺は、自分が完全に変態の領域に足を踏み入れていることを、この時はまだ自覚していなかった。
(……次は、もっと高度なテクニックで、君の心をハックしてみせるぞ、吉村あみ……!そして、あの潤んだ瞳が俺を見上げて『賢司くん……』って囁く日を……!)
俺の脳内では既に次回の妄想が始まっていた。
彼女の制服のブラウスが乱れ、息を荒くしながら俺の名前を呼ぶシーン。
図書館の個室で、唇を重ね……スカートがはだけ……白い太ももに俺の手が……。
そして彼女が「佐伯くん……変態……」って言いながら、頬を染めて受け入れる展開……。
「佐伯くん、また一人でニヤニヤしてる……」
通りすがりの女子の声で我に返る。
だが、懲りない俺は、新たな妄想と野望を胸に、次なる作戦を練り始めるのだった。
俺の戦いは、まだ始まったばかりだ。
*
【ココロダイブv1.0からのアドバイス】
【次回は「単純接触効果」を活用してみては?】
【何度も会うことで好感度は自然に上がります】
【ただし……妄想は現実ではありません】
【頑張ってください、佐伯賢司】
……AIにまで心配されている。
だが、俺は諦めない。
次こそ、必ず……!
なぜパンツなのかは俺にもわからない。脳のバグだ。
俺、佐伯賢司(さえき けんじ)は、退屈な一般教養の講義の最中、ノートの隅にそんな一文を書き殴っていた。
周りの学生たちがスマホをいじったり、船を漕いだりしている中、俺だけは真理の探究に忙しい。
恋愛。
その不可解な現象を、俺は心理学の力で完全にハックしようと目論んでいた。
心理学部三年の俺にとって、人の心は解析すべきデータであり、恋愛はその中でも最も難解で、最も魅力的な研究対象だった。
きっかけは、俺のスマホにインストールされた一見何の変哲もないアプリ。
『ココロダイブ v1.0』
心理学の最新理論に基づき、人間の感情や相性を分析するという触れ込みのAIアプリだ。
最初は講義のレポート作成に役立つ程度にしか考えていなかった。
だが、ある日気づいてしまったのだ。
――これ、恋愛に応用できるんじゃね?
俺は天才かもしれない。
いや、きっとそうだ。
このアプリさえあれば、コミュ障で恋愛経験ゼロの俺でも、キャンパスの頂点に君臨するリア充になれる。
そんな野望を胸に、俺は今日も講義室の片隅で、一人静かにほくそ笑むのだった。
「……ニヤニヤして、気持ち悪い」
隣の席の見知らぬ女子が、ボソッと呟いた。
……聞こえてますよ。
だが、案ずるな。
君のような非科学的な人間も、俺の心理学テクニックの前では赤子同然となるのだから。
(フッ……愚かな子羊め……)
心の中でクールに呟き、俺はメガネの位置をクイッと直した。
現実は、ただの挙動不審な大学生でしかないことを、まだ俺は知らない。
*
「というわけで、来週は二人一組で簡単な心理実験のレポートを提出してもらう」
合同ゼミの担当教授の言葉が、俺の闘争心に火をつけた。
二人一組。
その言葉は、すなわち「合法的に女子とペアになれるチャンス」を意味する。
(来た……来たぞ……!)
俺の脳内シミュレーションが、フルスロットルで回転を始める。
ここでペアを組む相手こそが、俺の輝かしいキャンパスライフ、その最初のパートナーとなるべき存在。
周囲の学生たちが、そわそわと相手を探し始める。
だが俺は動かない。
なぜなら、俺の『ココロダイブ』が、この講義室内にいる全生徒のデータを既にスキャンし、最適解を導き出しているからだ。
【佐伯賢司との最適パートナー候補を検索中……】
【……検索完了】
【候補者:吉村あみ(文学部2年)】
【適合率:95%】
スマホの画面に表示されたその結果に、俺は思わず息を呑んだ。
95%……だと……?
ココロダイブの診断は、これまでどんなに高くても70%台が限界だった。
95%なんて数値、理論上はありえても、現実にお目にかかるのは初めてだ。
俺は恐る恐る、アプリが示した「吉村あみ」の席へと視線を送る。
そこにいたのは――。
(……天使か?)
ふわりとした栗色の髪。
白いブラウスに身を包み、少し困ったように眉を下げて、ペアを探しているらしい女子学生。
それが、吉村あみだった。
彼女が友人らしき女子と話しながら、小さく笑う。
その笑顔が、スローモーションで俺の網膜に焼き付いた。
ドクン、と心臓が大きく跳ねる。
なんだ、この感覚は。
俺の脳が、経験したことのない信号を発している。
【心拍数、急上昇。原因:不明】
ココロダイブの無機質な通知が、俺の混乱をさらに加速させた。
これが……これが「恋」だというのか?
バカな。
恋愛とは、脳が生み出すバグに過ぎない。
俺はそんな非合理的な感情に支配されるほど、愚かではないはずだ。
だが、俺の視線は、磁石のように彼女に引きつけられて離れない。
(……いや、待てよ)
ここで一つの仮説が、俺の脳裏をよぎる。
これは、ココロダイブが仕掛けた壮大な実験なのではないか?
適合率95%という数値を俺に見せることで、俺の心理がどう変化するかを観察している……?
そうだ。
そうに違いない。
ならば、俺が取るべき行動は一つ。
この実験、受けて立ってやろうじゃないか。
俺は心理学の徒だ。
この状況すらも、俺の研究対象に変えてみせる。
「あの……」
気づけば俺は、吉村あみの前に立っていた。
彼女が、きょとんとした顔で俺を見上げる。
その潤んだ瞳に、俺の心臓がまたしても悲鳴を上げた。
(落ち着け、俺の心臓。これは実験だ。これは実験だ……)
自己暗示を繰り返しながら、俺は努めて冷静に、そしてクールに告げた。
「ペア、まだ決まってないなら……俺と組まないか?」
我ながら完璧な誘い文句だった。
声のトーン、表情、間の取り方。
全てが計算され尽くしている。
彼女は少し驚いたように目を丸くしたが、やがて、ふわりと微笑んだ。
「はい、よろしくお願いします」
その瞬間、俺の脳内でファンファーレが鳴り響いた。
(勝った……!第一関門、突破……!)
こうして俺は、適合率95%の女、吉村あみとペアを組むことになった。
これから始まるであろう、甘く、そして刺激的な心理戦を、まだ彼女は知る由もなかった。
*
「それで、どんな実験にする?」
放課後の図書館。
俺と吉村さんは、レポートのテーマを決めるために向かい合って座っていた。
彼女が、小さな声で問いかけてくる。
その声ですら、俺の鼓膜を優しく震わせ、思考を麻痺させる。
(いかんいかん、平常心を保て、俺)
「そうだな……せっかくだから、何か面白いテーマがいい」
俺はそう答えながら、スマホの画面をさりげなく確認する。
ココロダイブが、リアルタイムで彼女の心理状態を分析していた。
【吉村あみ:現在の心理状態】
【興味:65%】
【緊張:25%】
【その他:10%】
(なるほど。俺に対して、それなりの興味は持ってくれている、か)
悪くない滑り出しだ。
だが、ここからが本番。
俺は、この状況を最大限に利用するための、とっておきの心理学テクニックを発動させることを決意した。
その名も、「認知的不協和」理論。
簡単に言えば、こういうことだ。
人は、自分の中に矛盾した二つの考えを抱えると、すごくモヤモヤする。
そのモヤモヤを解消するために、どっちかの考えを勝手に変えてしまう。
例1:お金を貸した友達
- 考えA:「あいつにお金貸したのに、返してくれない」
- 考えB:「でも、あいつはいい奴のはず」
- 矛盾してモヤモヤ!
- 解消方法:「きっと忘れてるだけだよね!」と自分を納得させる
例2:ダイエット中のケーキ
- 考えA:「ダイエット中なのに、ケーキ食べちゃった…」
- 考えB:「私、痩せたいのに!」
- 矛盾してモヤモヤ!
- 解消方法:「今日だけ特別!明日から頑張ればいいよね!」と自分を許す
つまり、人は矛盾を嫌う生き物だから、勝手に自分の考えを変えて楽になろうとするんだ。
これを、恋愛に応用する。
つまり、吉村さんに「佐伯賢司は、なんだかよく分からない、不思議な人だ」という認知と、「でも、なんだか気になる」という認知を同時に与える。
彼女の脳内に、心地よい混乱(バグ)を引き起こすのだ。
そうすれば、彼女はその矛盾を解消するために、「よく分からないけど、彼のことをもっと知りたい。もしかして、これが恋……?」と、自分の感情を変化させるはず……!
(完璧だ……我ながら、完璧な作戦だ……!)
俺の脳内では、既に作戦成功後の妄想が始まっていた。
『賢司くんのせいで、頭がおかしくなっちゃいそう……この矛盾を解消するには、もう……こうするしかないんだから……!』
そう言って、涙目で俺にキスを迫る吉村さん。
白いブラウスのボタンがいつの間にか3つも外れて、レースの下着が透けて見える。
(うおおお!これが適合率95%の奇跡か!?)
ふくらみが……白い肌が……鎖骨から胸元にかけてのラインが……。
俺の鼻血が出そうになるのを必死で堪える。
いや、妄想の中だから出してもいいのか?
『賢司くん……私のこと、見て……触って……』
彼女が俺の手を取り、自分の体に導く。
ブラウスの中に手を滑り込ませると、柔らかい感触が……。
『んっ……!そこ……ダメ……感じちゃう……!』
図書館の静寂の中、あみさんの吐息が耳元で聞こえる。
俺の手が彼女の背中を撫で、スカートの中に……。
『んんっ……!賢司くん……ここ、図書館だよ……誰か来ちゃう……でも、もう……我慢できないっ……!』
机の上の本が散乱し、彼女が俺の首に腕を回す。
白い太ももが見え、制服がはだけ……。
俺の手が彼女の一番敏感なところに触れた瞬間――
「……あの、佐伯くん?」
「はっ!?」
吉村さんの声で、俺は妄想の淵から引き戻された。
見れば、彼女が不思議そうな顔で俺の顔を覗き込んでいる。
近い。
近すぎる!
彼女の顔が30センチの距離に!
(やばい、唇の形まで見える……柔らかそう……さっきの妄想の感触が……!)
鼻腔をくすぐる彼女のシャンプーの香り。
石鹸系の、清潔で甘い匂い。
これが……これが「天使の香り」というやつか……!
「大丈夫?顔、すっごく赤いけど……あと、なんか変な汗かいてる……」
「だっ、大丈夫だ!問題ない!少し、高次元の思考にトリップしていただけだ!」
(まずい、股間が……!落ち着け俺の息子!今は引っ込んでろ!)
「こ、こうじげん……?あと、なんで膝の上に本を置いてるの……?」
「!?」
彼女の鋭い観察眼!
まさか、この体勢がバレたか!?
「いや、これは……その……資料を、保護するための、科学的な、配置、で……」
しまった。
つい、素が出てしまった。
完全に挙動不審だ。
いかん、クールな俺を演じなくては。
「それで、実験テーマなんだが……一つ、提案がある」
俺は咳払いをして、本題を切り出した。
「吉村さんは、自分のこと、どういう人間だと思う?」
「え?私……?」
突然の質問に、彼女は戸惑っている。
いいぞ。
認知的不協和の第一段階、「混乱」は順調に与えられている。
「うーん……普通、かな?特に変わったところもないし……」
「フッ……普通、か。面白い自己分析だ」
俺は、思わせぶりに笑ってみせる。
「俺から見ると、吉村さんは……非常に『矛盾』を抱えた人間のように見えるがな」
「む、矛盾……?」
彼女の眉が、さらに困ったようにハの字を描く。
よし、食いついてきた。
「ああ。例えば……君は、一見すると非常に穏やかで、協調性があるように見える。だが、その瞳の奥には、時折、鋭いほどの拒絶の色が浮かぶ」
これは、さっきから俺が勝手に観察して作り上げた、完全な「こじつけ」だ。
だが、心理学的に言えば、人間なんて誰しも矛盾を抱えているもの。
適当に言っても、何かしら当たるはずなのだ。
「それに、君はさっき『普通』だと言ったが、君が使っているそのボールペン、限定品のキャラクターものだろう?本当に普通な人間は、そんなマニアックな選択はしない」
「え、あ、これは……たまたま……」
狼狽する吉村さん。
いいぞ、いいぞ。
どんどん揺さぶれてきている。
俺の脳内では、妄想の第二幕が始まっていた。
『なんで……?どうして佐伯くんは、私のこと、そんなに分かるの……?』
彼女の頬が紅く染まり、潤んだ瞳で俺を見上げる。
『分かるさ。君の心の矛盾も、その奥に隠された本当の姿も……俺には全てお見通しだ』
俺は彼女の顎を優しく持ち上げ、耳元で囁く。
『もうやめて……!これ以上、私の心をかき乱さないで……!』
彼女が俺の胸に顔をうずめ、嗚咽する。
俺は優しくその髪を撫でながら、徐々に手が背中へ……そして腰へ……。
『ダメっ……もう限界……賢司くんの腕の中じゃないと、この矛盾、解消できないのっ……!』
図書館の机の上に資料が散乱し、俺たちは……。
「……あの、佐伯くん、さっきから黙り込んで、一体どうしたの?」
「ぬわっ!?」
またしても、現実世界に引き戻された。
目の前には、怪訝な顔をした吉村さんがいる。
「いや、すまない。君という存在の持つ、根源的な矛盾について、思考を巡らせていた」
「は、はあ……」
明らかに引いている。
だが、これも計算のうちだ。
不快感を与えれば与えるほど、その後の解消効果は絶大になる。
俺は、最後の一撃を放つことにした。
「吉村さん。君は、自分のことを『運命』とか『赤い糸』とか、信じるタイプか?」
「え?うーん……あんまり、信じない、かな……」
「だろうな。君は現実主義者だ。だが……もし、俺たちの出会いが、AIによって『適合率95%』と弾き出された、運命的なものだったとしたら……どうする?」
俺は、スマホの画面を彼女に見せつけた。
そこには、ココロダイブが示した衝撃の診断結果が、はっきりと表示されている。
彼女の目が、大きく見開かれた。
「こ、これって……」
「そう。科学的な見地から見れば、俺と君は、極めて親和性の高い、最高のパートナーになる可能性を秘めているということだ」
俺は、クールに事実を告げる。
「だが、君は非科学的な『運命』は信じない。ここに、最大の『認知的不協和』が発生するわけだ」
どうだ。
これでもう、君の頭の中は俺のことでいっぱいだろう。
さあ、その不快感を解消するために、俺への好意を認めるがいい……!
俺が勝利を確信した、その時だった。
吉村さんは、しばらく黙り込んだ後、ふーっと、長いため息をついた。
そして、静かに、しかしはっきりとした口調で、こう言ったのだ。
「あのさ、佐伯くん」
「な、なんだ?」
「さっきから聞いてれば、矛盾だの、認知的不協和だの……」
彼女は、じっと俺の目を見つめてくる。
その瞳には、もはや困惑の色はない。
あるのは、呆れと、そしてほんの少しの……憐れみ?
「……正直言って、」
ごくり、と俺は唾を飲み込んだ。
彼女の唇が、ゆっくりと開かれる。
俺の脳内では、既に彼女からの愛の告白が再生され始めていた。
しかし。
現実は、非情である。
「……気持ち悪いんだけど」
「へ?」
時が、止まった。
今、なんて……?
「いや、だって、初対面の人にいきなり『君は矛盾を抱えている』とか言われても……普通に怖くない?」
「……」
「それに、AIの診断が95%だから何?って感じだし……。それって、あなたの感想ですよね?」
どこかで聞いたことのあるセリフで、バッサリと切り捨てられた。
俺の完璧なはずだった「認知的不協和」作戦は、開始からわずか数十分で、木っ端微塵に粉砕された。
「ご、ごめん……なんか、変なことばっかり言って……」
俺は、蚊の鳴くような声で謝ることしかできなかった。
顔から火が出るほど恥ずかしい。
穴があったら入りたい。
いや、穴を掘って埋まりたい。
「ううん、大丈夫。心理学に詳しいんだね」
吉村さんは、そう言って、困ったように笑った。
その笑顔は、もはや天使の微笑みではなく、聖母の慈悲のように見えた。
(終わった……俺のキャンパスライフ、開始10分で終了のお知らせ……)
俺が絶望に打ちひしがれていると、手の中のスマホが、ブルリと震えた。
ココロダイブからの通知だ。
【認知的不協和作戦:失敗】
【原因:理論の表層的な理解による、不適切な実践】
【アドバイス:出直してこい】
……AIにまで、ダメ出しされた。
こうして、俺の壮大な心理学恋愛術の第一歩は、歴史的な大失敗に終わった。
だが、俺はまだ諦めない。
今日の失敗は、明日への貴重なデータだ。
それに、何より。
引かれた時の、あの吉村さんの顔……。
最高に、そそられた……!
あの困惑した表情。
あの呆れた目線。
あの「気持ち悪い」って言った時の、少し眉をひそめた顔。
(ああ……あれが……あれこそが……俺の求めていた『ギャップ萌え』!)
普段は優しい天使が、俺を見下す瞬間の背徳感!
これだ……これこそが、真の恋愛だ……!
それに……最後に見せた彼女の、ちょっと呆れながらも許してくれた表情。
あれ、めちゃくちゃエロかった……。
困ったように微笑む唇の形。
上目遣いで俺を見る瞳。
「心理学に詳しいんだね」って言った時の、優しい声のトーン。
(くっ……!聖母のような慈悲……それがかえって俺の変態心をくすぐる……!)
俺は、自分が完全に変態の領域に足を踏み入れていることを、この時はまだ自覚していなかった。
(……次は、もっと高度なテクニックで、君の心をハックしてみせるぞ、吉村あみ……!そして、あの潤んだ瞳が俺を見上げて『賢司くん……』って囁く日を……!)
俺の脳内では既に次回の妄想が始まっていた。
彼女の制服のブラウスが乱れ、息を荒くしながら俺の名前を呼ぶシーン。
図書館の個室で、唇を重ね……スカートがはだけ……白い太ももに俺の手が……。
そして彼女が「佐伯くん……変態……」って言いながら、頬を染めて受け入れる展開……。
「佐伯くん、また一人でニヤニヤしてる……」
通りすがりの女子の声で我に返る。
だが、懲りない俺は、新たな妄想と野望を胸に、次なる作戦を練り始めるのだった。
俺の戦いは、まだ始まったばかりだ。
*
【ココロダイブv1.0からのアドバイス】
【次回は「単純接触効果」を活用してみては?】
【何度も会うことで好感度は自然に上がります】
【ただし……妄想は現実ではありません】
【頑張ってください、佐伯賢司】
……AIにまで心配されている。
だが、俺は諦めない。
次こそ、必ず……!
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