男子取扱説明書がバレて、私の青春が大炎上してるんですけど!?

月下花音

文字の大きさ
11 / 31

第10話 イルカ系陽キャの急な落ち込み

しおりを挟む
 昼休み、私は教室で、海野陽太に囲まれていた。

「こころちゃん! 昨日のドラマ見た!?」

 陽太がテンション高く話しかけてくる。

「う、うん、見たよ」

「だろ!? あれ面白かったよな!!」

 陽太が目をキラキラさせて言う。

 その顔が、すごくテンション高くて。

 完全にイルカ。

「こころちゃん、今度カラオケ行こうぜ!!」

「う、うん……」

「やった!! じゃあ、みんなも誘おうぜ!!」

 陽太がガッツポーズする。

 その顔が、すごく嬉しそうで。

 でも、ちょっと疲れる。

「こころちゃん、次の休みはどこ行く!?」

「え、えっと……」

「遊園地!? 水族館!? 映画!?」

 陽太が矢継ぎ早に聞いてくる。

 その顔が、すごくテンション高くて。

 私は、ちょっと疲れてきた。

「陽太くん、ちょっと疲れた……」

 私が小さく言うと、陽太の顔が一気に曇った。

「え……」

 陽太が固まる。

 フリーズ。

「陽太くん?」

「……俺、うざかった?」

 陽太が小さく聞いてくる。

 その顔が、すごく不安そうで。

 目が、潤んでる。

「え、そんなことないよ」

「嘘だ……こころちゃん、疲れたって言ったじゃん……」

 陽太が小さく言う。

 その顔が、すごく落ち込んでて。

 声が、震えてる。

「陽太くん、そんなことないよ」

「……俺、うざいよな」

 陽太が小さく言う。

 そして、教室の隅に行って、座り込んだ。

 体育座り。

「陽太くん!?」

 私が慌てて駆け寄ると、陽太は膝を抱えて座っていた。

 完全に落ち込みモード。

「……俺、海に帰ろうかな」

「え!?」

「イルカだから、海に帰る」

 陽太が小さく言う。

 その顔が、すごく落ち込んでて。

 完全にイルカ。

 いや、イルカそのもの。

「陽太くん、海に帰らないで」

「でも、俺、うざいから……」

「うざくないよ」

「嘘だ……」

 陽太が小さく言う。

 その顔が、すごく落ち込んでて。

 私の胸が、チクリと痛んだ。

「陽太くん、本当にうざくないよ。楽しいよ」

 私がそう言うと、陽太は「……本当?」と小さく聞いてきた。

「本当だよ」

「……ありがとう」

 陽太が小さく微笑む。

 その笑顔が、すごく優しくて。

 私の心臓が、ドキンと跳ねた。

「陽太くん、元気出して」

 私が陽太の頭を撫でる。

「うん……」

 陽太が小さく答える。

 でも、まだ落ち込んでる。

 耳が、垂れてる気がする。

「陽太くん、一緒にお昼食べよ」

「……いいの?」

 声が、小さい。

「いいよ」

「……ありがとう」

 陽太が小さく微笑む。

 その笑顔が、すごく優しくて。

 私の心臓が、ドキンと跳ねた。

 私たちは一緒にお昼を食べた。

 陽太が、少しずつ元気になってきた。

 尻尾が、上がってきた気がする。

「こころちゃん、ありがとう」

「どういたしまして」

「こころちゃんがいると、俺、元気出る」

 陽太が嬉しそうに言う。

 その顔が、すごく嬉しそうで。

 目が、キラキラしてる。

 私の心臓が、また跳ねた。

 やばい。

 陽太くん、可愛い。

 いや、可愛いなんてレベルじゃない。

「陽太くん、これからも一緒にいようね」

 私がそう言うと、陽太は「本当!?」と目をキラキラさせた。

「本当だよ」

「やった!!」

 陽太がガッツポーズする。

 そして、嬉しさのあまり、ジャンプした。

「いえーい!!」

 ドン。

 陽太が天井に頭をぶつけた。

「痛っ!!」

 教室中が「陽太www」と爆笑。

「海野、テンション高すぎwww」

「天井に頭ぶつけるとかwww」

「マジでイルカwww」

 陽太が頭を押さえながら、恥ずかしそうに笑ってる。

「ご、ごめん……テンション上がりすぎた……」

 陽太が申し訳なさそうに言う。

 その顔が、すごく恥ずかしそうで。

 可愛い。

「陽太くん、大丈夫?」

「う、うん……ちょっと痛いけど……」

 陽太が小さく言う。

「保健室行く?」

「だ、大丈夫……こころちゃんがいれば……」

 陽太が小さく言う。

 その顔が、すごく嬉しそうで。

 私の心臓が、また跳ねた。

 やばい。

 陽太くん、好きかも。

 放課後、私は陽太と一緒に帰っていた。

「こころちゃん、今日はありがとう」

「どういたしまして」

「こころちゃんがいると、俺、すごく楽しい」

 陽太が嬉しそうに言う。

 その顔が、すごく嬉しそうで。

 私の心臓が、また跳ねた。

「陽太くん、私も楽しいよ」

「本当!?」

「本当だよ」

「やった!!」

 陽太がガッツポーズする。

 その顔が、すごく嬉しそうで。

 私の心臓が、また跳ねた。

「こころちゃん、俺、うざくない?」

 陽太が不安そうに聞いてくる。

「うざくないよ。楽しいよ」

「……ありがとう」

 陽太が小さく微笑む。

 その笑顔が、すごく優しくて。

 私の心臓が、また跳ねた。

 やばい。

 陽太くん、好きかも。

「こころちゃん、これからも一緒にいてくれる?」

 陽太が不安そうに聞いてくる。

「うん、一緒にいるよ」

「……ありがとう」

 陽太が嬉しそうに微笑む。

 その笑顔が、すごく優しくて。

 私の心臓が、また跳ねた。

「陽太くん、これからも楽しいこといっぱいしようね」

「うん!!」

 陽太が目をキラキラさせる。

 その顔が、すごく嬉しそうで。

 私の心臓が、また跳ねた。

 やばい。

 陽太くん、好きかも。

 家に帰って、私は一人で考えていた。

 撫人も、零も、悠真も、ひまも、大樹も、誠も、空も、ゲンも、陽太も。

 みんな、可愛い。

 みんな、好きかも。

 私の青春、どんどん動物園になっていく。

 でも、すごく楽しい。

 これからも、みんなと一緒にいたい。

 そう思った。

 翌日、学校で、親友のひなたが私に言った。

「こころ、あんた、完全に逆ハーレム状態じゃん」

「え、そんなことないよ」

「嘘つけ。男子たち、全員あんたのこと好きだよ」

 ひなたがニヤニヤしながら言う。

「そ、そんなことないよ」

「嘘だ。顔に書いてある」

 ひなたが私の顔を覗き込む。

「何が書いてあるの」

「幸せ」

 ひなたがニヤニヤしながら言う。

「し、幸せ!?」

「そうだよ。あんた、すごく幸せそうな顔してる」

 ひなたが笑顔で言う。

 その顔が、すごく優しくて。

 私の心臓が、ドキンと跳ねた。

「ひなた、ありがとう」

「どういたしまして。これからも、みんなと楽しくね」

 ひなたが笑顔で言う。

 その笑顔が、すごく優しくて。

 私の心臓が、また跳ねた。

 私の青春、どんどん動物園になっていく。

 でも、すごく楽しい。

 これからも、みんなと一緒にいたい。

 そう思った。

(第10話 完)

 次回予告
 樹懶太郎とのデートで、太郎が1時間遅刻。こころが迎えに行くと、まだ寝てる。「あと5分…」。こころが「もう!」と起こすと、太郎が「お前の声で起きれた」と笑顔。「あと5分…」を10回繰り返す。デート中も「ちょっと休憩…」と公園のベンチで寝る。太郎が「一緒にゴロゴロしよ」と誘い、こころが「これ、幸せかも」と思う。太郎が「お前の声でしか起きられない」と告白。次回、第11話『ナマケモノとのゴロゴロデート』。ダラケ男子、実は甘えん坊。

 #ラブコメ #逆ハーレム #動物男子 #男子図鑑 #学園ラブコメ #コメディ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

処理中です...