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君和田芽菜子、原宿を行くの巻
∞2
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え?
芽菜子の頭の中は「?」の模様で埋め尽くされた。
(恋人を作る気は、ない……? てことは、恋活アプリでマッチングした私の立場……じゃなくて! 私もロリィタに!?)
一瞬で駆け巡る疑問。
フリーズしてしまった芽菜子だったが、トシは落ち着いていた。
「メーナは何故あのアプリを入れたんだ?」
「え? えっと……」
晴れて大学生になれたのに、昨今の新型感染症予防だとか、自分の引っ込み思案な性格で友達が出来ないこと。それでも今度の春に無事二年生に上がれることになって、キャンパス内での実習や授業があるため上京を決めたが、一人だと寂しいので東京で遊べる友達がほしい。あわよくば彼氏がほしい。だから恋活アプリを登録した、ととつとつと説明した。
「――なるほど。今の大学生はそういった苦労や悩みがあるのだな」
「はい……今まではマスクをつけていれば、顔が全部見えなくたって幼馴染とフツーに遊ぶこと出来たんです。よく知ってる友達だから、どんな顔で笑ってるかとか、今はそっとしておいた方がいいんだろうな、とかマスクしててもなんとなくわかるし。でも……大学生になって、状況が一変しちゃって……」
本当は、誰でもいいから外に繋がりたかったのかもしれない。家族とだけ関り、同窓生とはメッセージアプリで近況連絡だけの日々。
初対面の誰かと話すのが苦手でも、それでも飛び出したかった。
「で、恋人がほしかっただろうに、なーんで俺なんだ? 俺のプロフ画像は見ただろう?」
もっとまともで同世代の男がいくらでもいただろうに。と、トシは憐憫なのか、半目の視線を芽菜子にくれた。
それはそうなのだ。何故なら、二人が登録していた恋活アプリでのトシのプロフィール画像は、芽菜子の目の前の格好とほぼ変わらなかったのだから。
違った箇所と言えば、今日はブルー系のコーディネートだが、アプリの画像では若草色のワンピースと、その系統色の花の髪飾りをつけていたところくらいだ。
恋人が欲しい、と切実に考える妙齢の女性なら、大方違う男性像を求めるだろう。
「そもそも、俺があのアプリに登録していたのは、同僚からの嫌がらせだ」
「えっ、そうだったんですか!?」
「当たり前だ。バチクソ忙しい年度末に女漁りするほど俺は暇じゃない」
「社会人も大変なんですね……」
「覚えておけ、社会人になったら毎日が課題の締め切りみたいなものだ。心底やってられん。それなのに定時退社を日課として達成している俺を、やれ彼女が出来たんだろう、とかつまらん雑談に巻き込んだ挙句、いないと分かれば勝手に恋活アプリをインストールし、登録させ、女が出来たら紹介しろ、と上司まで抱き込んで部内に吹聴しやがって! 思い出したら、なんか胸クソ悪くなってきた……!」
だんだん治安の悪い形相に変貌していくトシの顔面。
なるほど、と芽菜子は頷く。
「きちんと定時退社を守って残業をしていないから、そんなにお肌きれいなんですね」
「……メーナ……」
「……え? あっ、ごめんなさい。今はトシさんの同僚さんのお話でしたよね、すみません!」
怒られる、と思って身構えた。
しかし実際に起こったのは、トシの爆笑であった。
「あっははは……いや、本当に今日はメーナに会えて良かったよ。荒んだ社会の生傷が癒えていく気がする」
「え、え~……トシさんのツボわからん~……」
「はははは、はあー……久しぶりにこんなに笑った」
「それは、どうもありがとうございます?」
アイメイクを気にしながら、バッグから取り出したハンカチで目元を少し拭った。涙が出るほど笑えたようだ。
コンパクトミラーでメイクが崩れていないか確認しているトシを盗み見ながら、芽菜子は湯気を立てる紅茶を、気まずい気持ちでちまちまと飲む。社会人の闇をうっかり垣間見た気がしたが、トシの顔はやはり貴婦人でいて、ここはカワイイ空間だった。
「まあ、そういう経緯があってアプリに登録はしていたが、俺はさらさらやる気がない。だから、どうせマッチングしなかろうとあのプロフ画像を載せて、放置していたんだ」
「そうしたら私からメッセが飛んできたと?」
「そういうことだ。変な女もいたもんだと思ってな、せっかくだし話のネタに会ってみようと思ったわけだ」
「でも、私がメッセージした通り、ロリィタファッションで今日は来てくれましたし、お店の予約までしてくださって……どうしてそこまで?」
芽菜子はずっと考えていた疑問をやっとトシにぶつけることが出来た。
初めてのフレーバーを飲んで、紅茶の良さが分かった気がしていた。でも手を着けていないケーキスタンドで待っている健気なスイーツたち。もっと違う何かが待っている。
「お前のメッセージの内容から、俺に興味が無い事は端から分かっていた」
「ぅっ、……なんか、すみません」
「いや、それでいいんだ。もしそうなら直接顔を合わせることは断っていた」
自分に興味が無いと分かっていたのに、こうして一緒にアフタヌーンティーを囲んでくれる。
もしかしたら、芽菜子だけではなくトシも外に飛び出したかったのだろうか。
そんなことが芽菜子の頭に浮かぶ。
「じゃあ、何で今日は私と原宿で会ってくれたんですか?」
トシは春の花ですら恥じらうほどに、にこりと微笑んだ。
「お前の言葉の端々からロリィタファッションへの憧れと敬意が見えた。最初に送ったメッセージを覚えているか?」
『はじめまして、メーナといいます。私は上京を考えている大学生ですが、新しい環境に出ることが不安です。だから、トシさんのようなロリィタさんとこれから暮らす東京を見てみたいんです。お会いできませんか?』
(確か、こんな内容だった気がする。今思えば全然恋活関係ないし、親と東京来ればいいじゃん、で話終わっちゃうような不躾なお願いだったよね……)
何度も、何度も考えて考えて、書き直して、やっぱり送るのを止めようかとまで迷った、初めてのメッセージ。
それがトシに響いたというのだから、彼のツボがわからない。
「あのプロフ画像で冷やかしのメッセが来ることは想定していた。何通かそんなものが届いていたようだが、無視していた。けれどメーナだけは違った。俺はコイツに会わなければ、そう思ったんだ。どんな奴かと面白半分もあったがな」
「そう、だったんですか……」
芽菜子には、依然ロリィタファッションへの憧れがある。
自分の、生まれも育ちも、学歴も経歴も、今までの学校で評価された欠点も長所も、何も関係の無い世界――。可愛くて、きれいで、美しくて、輝いていて、それからちょっぴりソルティーでビターで、でもやっぱりスイートな、そんな世界。
それも妄想だと言われればそこまでだ。
だって芽菜子は本物のロリィタさんを知らない。会ったこともない。
だが東京の大学への入学が決まって胸を希望に膨らませて見た夢の中に、その味わいが混ざっていたのは確かだった。いつからその味が気になって仕方なくなったのだろう。
一人でもきらきらしているロリィタさんの写真を、SNSで見かけたからだろうか。
「でも、私……ロリィタのこと、何にも知らないんです。カワイイな、ああいうお洋服着てみたいな、とは思ってたけど。同じこと言う友達も周りにいないし、オシャレとかメイクも全然だし。き、今日なんて……母校の使い古しのジャージ着てきちゃって、本当にはずかしくて……」
「それでいいんだ、メーナ」
「えっ」
また、テーブルの端を見ていたことに気が付いた。
顔を上げると、こぽこぽと音を立ててトシが芽菜子の紅茶を注ぎ足している。
「ロリィタファッションとはオシャレのために着る物ではない――――というのは、俺の持論だがな。己の魂を着ようとするとき、俺にはロリィタファッションが必要なんだ。俺はロリィタファッションを魂で着ている。メーナが今ジャージを着ているのも、その格好がしっくりくるからかもしれない。だが、そのジャージを脱ぎ捨てたいと思う時、ロリィタファッションはお前を待っているだろう」
「私を、待ってる……?」
紅茶はティーカップを満たして、芽菜子の前に改めて差し出された。
「さあ、メーナ。お前は春からどうしたい?」
(私は――――!)
芽菜子の頭の中は「?」の模様で埋め尽くされた。
(恋人を作る気は、ない……? てことは、恋活アプリでマッチングした私の立場……じゃなくて! 私もロリィタに!?)
一瞬で駆け巡る疑問。
フリーズしてしまった芽菜子だったが、トシは落ち着いていた。
「メーナは何故あのアプリを入れたんだ?」
「え? えっと……」
晴れて大学生になれたのに、昨今の新型感染症予防だとか、自分の引っ込み思案な性格で友達が出来ないこと。それでも今度の春に無事二年生に上がれることになって、キャンパス内での実習や授業があるため上京を決めたが、一人だと寂しいので東京で遊べる友達がほしい。あわよくば彼氏がほしい。だから恋活アプリを登録した、ととつとつと説明した。
「――なるほど。今の大学生はそういった苦労や悩みがあるのだな」
「はい……今まではマスクをつけていれば、顔が全部見えなくたって幼馴染とフツーに遊ぶこと出来たんです。よく知ってる友達だから、どんな顔で笑ってるかとか、今はそっとしておいた方がいいんだろうな、とかマスクしててもなんとなくわかるし。でも……大学生になって、状況が一変しちゃって……」
本当は、誰でもいいから外に繋がりたかったのかもしれない。家族とだけ関り、同窓生とはメッセージアプリで近況連絡だけの日々。
初対面の誰かと話すのが苦手でも、それでも飛び出したかった。
「で、恋人がほしかっただろうに、なーんで俺なんだ? 俺のプロフ画像は見ただろう?」
もっとまともで同世代の男がいくらでもいただろうに。と、トシは憐憫なのか、半目の視線を芽菜子にくれた。
それはそうなのだ。何故なら、二人が登録していた恋活アプリでのトシのプロフィール画像は、芽菜子の目の前の格好とほぼ変わらなかったのだから。
違った箇所と言えば、今日はブルー系のコーディネートだが、アプリの画像では若草色のワンピースと、その系統色の花の髪飾りをつけていたところくらいだ。
恋人が欲しい、と切実に考える妙齢の女性なら、大方違う男性像を求めるだろう。
「そもそも、俺があのアプリに登録していたのは、同僚からの嫌がらせだ」
「えっ、そうだったんですか!?」
「当たり前だ。バチクソ忙しい年度末に女漁りするほど俺は暇じゃない」
「社会人も大変なんですね……」
「覚えておけ、社会人になったら毎日が課題の締め切りみたいなものだ。心底やってられん。それなのに定時退社を日課として達成している俺を、やれ彼女が出来たんだろう、とかつまらん雑談に巻き込んだ挙句、いないと分かれば勝手に恋活アプリをインストールし、登録させ、女が出来たら紹介しろ、と上司まで抱き込んで部内に吹聴しやがって! 思い出したら、なんか胸クソ悪くなってきた……!」
だんだん治安の悪い形相に変貌していくトシの顔面。
なるほど、と芽菜子は頷く。
「きちんと定時退社を守って残業をしていないから、そんなにお肌きれいなんですね」
「……メーナ……」
「……え? あっ、ごめんなさい。今はトシさんの同僚さんのお話でしたよね、すみません!」
怒られる、と思って身構えた。
しかし実際に起こったのは、トシの爆笑であった。
「あっははは……いや、本当に今日はメーナに会えて良かったよ。荒んだ社会の生傷が癒えていく気がする」
「え、え~……トシさんのツボわからん~……」
「はははは、はあー……久しぶりにこんなに笑った」
「それは、どうもありがとうございます?」
アイメイクを気にしながら、バッグから取り出したハンカチで目元を少し拭った。涙が出るほど笑えたようだ。
コンパクトミラーでメイクが崩れていないか確認しているトシを盗み見ながら、芽菜子は湯気を立てる紅茶を、気まずい気持ちでちまちまと飲む。社会人の闇をうっかり垣間見た気がしたが、トシの顔はやはり貴婦人でいて、ここはカワイイ空間だった。
「まあ、そういう経緯があってアプリに登録はしていたが、俺はさらさらやる気がない。だから、どうせマッチングしなかろうとあのプロフ画像を載せて、放置していたんだ」
「そうしたら私からメッセが飛んできたと?」
「そういうことだ。変な女もいたもんだと思ってな、せっかくだし話のネタに会ってみようと思ったわけだ」
「でも、私がメッセージした通り、ロリィタファッションで今日は来てくれましたし、お店の予約までしてくださって……どうしてそこまで?」
芽菜子はずっと考えていた疑問をやっとトシにぶつけることが出来た。
初めてのフレーバーを飲んで、紅茶の良さが分かった気がしていた。でも手を着けていないケーキスタンドで待っている健気なスイーツたち。もっと違う何かが待っている。
「お前のメッセージの内容から、俺に興味が無い事は端から分かっていた」
「ぅっ、……なんか、すみません」
「いや、それでいいんだ。もしそうなら直接顔を合わせることは断っていた」
自分に興味が無いと分かっていたのに、こうして一緒にアフタヌーンティーを囲んでくれる。
もしかしたら、芽菜子だけではなくトシも外に飛び出したかったのだろうか。
そんなことが芽菜子の頭に浮かぶ。
「じゃあ、何で今日は私と原宿で会ってくれたんですか?」
トシは春の花ですら恥じらうほどに、にこりと微笑んだ。
「お前の言葉の端々からロリィタファッションへの憧れと敬意が見えた。最初に送ったメッセージを覚えているか?」
『はじめまして、メーナといいます。私は上京を考えている大学生ですが、新しい環境に出ることが不安です。だから、トシさんのようなロリィタさんとこれから暮らす東京を見てみたいんです。お会いできませんか?』
(確か、こんな内容だった気がする。今思えば全然恋活関係ないし、親と東京来ればいいじゃん、で話終わっちゃうような不躾なお願いだったよね……)
何度も、何度も考えて考えて、書き直して、やっぱり送るのを止めようかとまで迷った、初めてのメッセージ。
それがトシに響いたというのだから、彼のツボがわからない。
「あのプロフ画像で冷やかしのメッセが来ることは想定していた。何通かそんなものが届いていたようだが、無視していた。けれどメーナだけは違った。俺はコイツに会わなければ、そう思ったんだ。どんな奴かと面白半分もあったがな」
「そう、だったんですか……」
芽菜子には、依然ロリィタファッションへの憧れがある。
自分の、生まれも育ちも、学歴も経歴も、今までの学校で評価された欠点も長所も、何も関係の無い世界――。可愛くて、きれいで、美しくて、輝いていて、それからちょっぴりソルティーでビターで、でもやっぱりスイートな、そんな世界。
それも妄想だと言われればそこまでだ。
だって芽菜子は本物のロリィタさんを知らない。会ったこともない。
だが東京の大学への入学が決まって胸を希望に膨らませて見た夢の中に、その味わいが混ざっていたのは確かだった。いつからその味が気になって仕方なくなったのだろう。
一人でもきらきらしているロリィタさんの写真を、SNSで見かけたからだろうか。
「でも、私……ロリィタのこと、何にも知らないんです。カワイイな、ああいうお洋服着てみたいな、とは思ってたけど。同じこと言う友達も周りにいないし、オシャレとかメイクも全然だし。き、今日なんて……母校の使い古しのジャージ着てきちゃって、本当にはずかしくて……」
「それでいいんだ、メーナ」
「えっ」
また、テーブルの端を見ていたことに気が付いた。
顔を上げると、こぽこぽと音を立ててトシが芽菜子の紅茶を注ぎ足している。
「ロリィタファッションとはオシャレのために着る物ではない――――というのは、俺の持論だがな。己の魂を着ようとするとき、俺にはロリィタファッションが必要なんだ。俺はロリィタファッションを魂で着ている。メーナが今ジャージを着ているのも、その格好がしっくりくるからかもしれない。だが、そのジャージを脱ぎ捨てたいと思う時、ロリィタファッションはお前を待っているだろう」
「私を、待ってる……?」
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