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エピローグ

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「もう、本当に子供の成長は早くてね~」

 久しぶりのお茶会の日が来て、私は腕の中で眠っているフィリップと、膝の上で丸くなっているシャーロットを撫でながら、バーバラとカトリーヌに近況報告をした。

「それにしても可愛いわね~」

「ふふっ、笑ってる時の顔はロレッタにそっくりよ」

 2人はフィリップを見つめて何度も「可愛い~! 可愛い!」っと連呼する。

「ねぇ、実は報告があってね……もう2人目がいるの」

「「えっ、そうなの!?」」

 カトリーヌとバーバラは声を揃えて驚くと、私の隣に来てお腹を撫でてくれた。

「そうなんだ~ フィリップは兄さんになるんだね!」
 
 フィリップは小さな目を開くと、ニコニコと微笑む。その後も子供の事や近況報告をしていると、日が暮れ始めた。

 2人と話していると時間があっという間に過ぎていく。

「それじゃあそろそろ行くね」

「またね、ロレッタ、フィリップ」

 バーバラとカトリーヌは席を立つと、私とフィリップに手を振った。そこに入れ替わる様にユーゴがやって来た。

「ロレッタ姉さん、ちょっとよろしいですか?」

「えぇ……大丈夫よ。何かあったの?」

 ユーゴは深刻そうな表情で頷くと、周りに誰もいないか確かめた。どうやら何か問題がありそうだ。

「実は少し面倒な事がありまして……」

「面倒な事? また私の事を恨んでいる人がいるの?」

「はい、噂によるとロレッタ姉さんの命を狙っている者がいると聞きまして……」

「えっ、また私、命を狙われているの? もう勘弁してほしいのに~」

 私は深くため息をつくと、フィリップと自分のお腹に手を添えた。2人のためにも私に何かあってはいけない! 誰かしらないけど、向こうがその気なら迎え撃つまでよ!

「どうしますか?」

「そんなの決まってるわよ!」

 私は不安げなユーゴの目を真っ直ぐ見つめて指示を出した。

「ねぇ……ユーゴ、久しぶりに調査をお願いしてもいいかしら?」




[完]





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