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第二部 1 ある三月の春の夜
六 その後(※)
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「すごい締めつけてくる……」
耳元で、和臣さんのこらえるような声。味わうように蹂躙されてる。
目隠しされているし、両手を後ろ手に拘束されたままだから、俺はされるがまま。揺さぶられて、頭だけで枕に突っ伏しているから首が痛くなってくる。
それを知ってか、和臣さんは俺の両肩を掴んで、上半身を引きあげてくる。膝立ちにさせられる。膝立ちのバックで羽交い締めにされて突かれる。
俺は快感に喉をのけぞらせる。
「あー……っ、あっあっあっ」
「上手にかわいく鳴けるかな? 今日はかわいくないと許さないよ」
耳元の囁き。
和臣さんの可愛くという求めは、いやらしい言葉を使って興奮させることだ。言っているこちらが高まってしまうのが嬉しいらしい。
「ケツ気持ちいい、ちんぽ気持ちいいです、和臣さんの、あっ、入ってて、大きい、あっあっ、ごめんなさい、エッチしたかったです……」
「犯されてるって、どんな感じ?」
「ひ、広がってて、奥まできて、塞がれて、もっとして……!」
「いいね、多紀くん。もっとしてあげる。俺も気持ちいい。多紀くんの中、気持ちいいよ」
「欲しかった、あっ、和臣さん、俺またイく、またケツでイっちゃう……。あ、すご、あ、あ、いっちゃうよぅ……」
力が抜ける。前に倒れ込もうとしても放してくれない。
和臣さんはあぐらをかいて、俺をその上に座らせる。
背面座位になると深く刺さる。汗だくになっている和臣さんの胸に俺は背中を委ねて、長い腕で力強く抱かれて、最奥まで貫かれて、緩急をつけて突き上げられる。擦り上げられる。
稲妻が走るような快感が全身を突き抜けて、目隠しで真っ暗な世界なのに真っ白になる。声にならない。喘ぎ声がかすれる。
「っ、は、あ……」
「あー、いい。多紀くん。ここ、すごい」
「っ……」
「多紀くんの奥、熱いよ」
和臣さんも気持ちいいらしく息が荒い。耳元でこらえるような呻き声をあげられると、同じ快感を味わっているみたい。
耳朶を噛まれたり、耳の周辺をぴちゃぴちゃと舐められて、わざとらしくいやらしい音を立てて犯してくる。
「あぅ、苦し、深い、んん、イく……」
「ん? またイくの? 見ていてあげる」
「見ないで、あ、イく……イく、あ、イ、イく、おかしくなる、あ……あ……」
「すっごい気持ち良さそうだね。続くの?」
「ずっとイってる、気持ちいいの続く、あ、また、入ってると、当たっててイく、和臣さん、和臣さんの、好き、好き、あ、イく、イく、イく、イっちゃう」
「可愛い、多紀くん、イキ顔可愛いよ。声も可愛い。やらしい」
俺の顎を掴んで、後ろを向かせてくる。唇を吸われるみたいにキスをする。
「あああ、そこ当てないで、おかしくなる、気持ちいい、へんになる、あっあっ」
「へんになっていいよ。うわ、とろっとろ。ほら、多紀くん。また精液でてる。射精しちゃったんだ。多紀くん、どうなってるの?」
「わかんない、和臣さん、俺へん……」
「可愛い、多紀くん。君は俺のものだよ。わかる? こんなことを多紀くんとしていいのは俺だけだよ。わかってる?」
前を掴まれて強引に上下される。手つきは乱暴で、少し痛くて、それなのに。
「うあっ、和臣さん、いじんないで、またイく」
「お尻でイくの? 射精するの?」
「わかんない。どっちもくる、あっあっあっ」
「へえ、どっちかわかんないの。どっちもなの。気持ちいいね、たまんないね。イっていいよ。多紀くんの好きなようにしてあげる」
「ひっ、あっ、出る、出る」
どっちでイったのか、わからないほど麻痺してる。だってもう、現在時刻すらわからないくらいこうしているし。
お昼くらいなのかな……。
「射精したね。イきやすいエッチな体だね。射精してる多紀くんのちんぽ見ておいてあげる。顔も。全部可愛いね。そんなに気持ちいいんだね、いやらしいよ。そんな顔みせるの、俺だけだよね。多紀くん、びくびくして、先っぽからエロ汁垂れ流し。あーあ。なんでこんなことになってんの。男にやられて、咥えこんで、こんなになっちゃうものなの?」
「それは、和臣さんが……」
調教されたとしかいいようがない。この快感なしにはいられない。だからせっかく旅行にいったって、四回とも、とろとろにされて、ベッドの上から動けなかった。
優しい愛撫でなくても、乱暴でも同じ。彼の体によって与えられる享楽は、他のことなど何もかもどうでもいいと思わせる。
肌を重ねると反射的に熱くなる。
「多紀くんを一生俺のものにしたいな……。でも、多紀くんがふらふらするから、もうエッチできないね。時間もないし。何時だろ。なんだ、十一時過ぎか……」
和臣さんは引き抜きながらそう言った。ゆっくりと体を離されて、俺は前のめりに倒れる。体に力が入らない。絶頂の余韻に、全身がびくびくする。
やっぱりあんまり時間ない。今日の夜の便。六時前には空港に行かないと。逆算するとそんなに余裕はない。だけど。
俺は背後に顔を向ける。何も見えないけれど。
「や、やだ。抜かないで、和臣さん、俺、もう、気持ちよくて、壊れちゃう、壊してほしい、もっとして……」
性欲がおさまらない……。何度も射精させられて、イかされたというのにまだむらむらする。体が疼いて、自分ではどうしようもない。
和臣さんは、俺の足首を物みたいに掴む。
「一生俺のものになる? 俺専用になる?」
「なります、なりたい、和臣さんのエッチがいい、和臣さんのエッチじゃないとイけないです、いやらしいことして」
「どこ使われたいの?」
「ケツで、イきたい、ケツ犯してください、和臣さんのでかいちんぽ突っ込んで、一生、和臣さんのものになるから」
プレイだから。なんでもあり。口走る言葉さえ俺を侵食していく。
うっとりと満足げな吐息。
掴んだ足首を持って足を開かせたあと、うつ伏せの俺に跨って、双丘を両手で開くようにして、濡れた先端を当ててくる。
身悶えするほどの、痺れるような、甘美な絶頂への期待。
「約束だよ。じゃあ、あげる。飲み込んでくね。気持ちい?」
「あー、あー……あ、イく、イく、入ってくる、あ、イく……! ああああ!!!」
「多紀くんやらしい。そんなにいいんだ。はめられたらイくんだ。淫乱。多紀くん淫乱じゃん。ほんとに初めてだったの? 疑わしいね?」
「は、初めて、です」
「初めてで、エッチ大好きになっちゃうんだ」
「あっ、言わないで、あっ、イく、好き、お願い、もっとして、ずっとして、このエッチが好き、和臣さん……!」
耳元で、和臣さんのこらえるような声。味わうように蹂躙されてる。
目隠しされているし、両手を後ろ手に拘束されたままだから、俺はされるがまま。揺さぶられて、頭だけで枕に突っ伏しているから首が痛くなってくる。
それを知ってか、和臣さんは俺の両肩を掴んで、上半身を引きあげてくる。膝立ちにさせられる。膝立ちのバックで羽交い締めにされて突かれる。
俺は快感に喉をのけぞらせる。
「あー……っ、あっあっあっ」
「上手にかわいく鳴けるかな? 今日はかわいくないと許さないよ」
耳元の囁き。
和臣さんの可愛くという求めは、いやらしい言葉を使って興奮させることだ。言っているこちらが高まってしまうのが嬉しいらしい。
「ケツ気持ちいい、ちんぽ気持ちいいです、和臣さんの、あっ、入ってて、大きい、あっあっ、ごめんなさい、エッチしたかったです……」
「犯されてるって、どんな感じ?」
「ひ、広がってて、奥まできて、塞がれて、もっとして……!」
「いいね、多紀くん。もっとしてあげる。俺も気持ちいい。多紀くんの中、気持ちいいよ」
「欲しかった、あっ、和臣さん、俺またイく、またケツでイっちゃう……。あ、すご、あ、あ、いっちゃうよぅ……」
力が抜ける。前に倒れ込もうとしても放してくれない。
和臣さんはあぐらをかいて、俺をその上に座らせる。
背面座位になると深く刺さる。汗だくになっている和臣さんの胸に俺は背中を委ねて、長い腕で力強く抱かれて、最奥まで貫かれて、緩急をつけて突き上げられる。擦り上げられる。
稲妻が走るような快感が全身を突き抜けて、目隠しで真っ暗な世界なのに真っ白になる。声にならない。喘ぎ声がかすれる。
「っ、は、あ……」
「あー、いい。多紀くん。ここ、すごい」
「っ……」
「多紀くんの奥、熱いよ」
和臣さんも気持ちいいらしく息が荒い。耳元でこらえるような呻き声をあげられると、同じ快感を味わっているみたい。
耳朶を噛まれたり、耳の周辺をぴちゃぴちゃと舐められて、わざとらしくいやらしい音を立てて犯してくる。
「あぅ、苦し、深い、んん、イく……」
「ん? またイくの? 見ていてあげる」
「見ないで、あ、イく……イく、あ、イ、イく、おかしくなる、あ……あ……」
「すっごい気持ち良さそうだね。続くの?」
「ずっとイってる、気持ちいいの続く、あ、また、入ってると、当たっててイく、和臣さん、和臣さんの、好き、好き、あ、イく、イく、イく、イっちゃう」
「可愛い、多紀くん、イキ顔可愛いよ。声も可愛い。やらしい」
俺の顎を掴んで、後ろを向かせてくる。唇を吸われるみたいにキスをする。
「あああ、そこ当てないで、おかしくなる、気持ちいい、へんになる、あっあっ」
「へんになっていいよ。うわ、とろっとろ。ほら、多紀くん。また精液でてる。射精しちゃったんだ。多紀くん、どうなってるの?」
「わかんない、和臣さん、俺へん……」
「可愛い、多紀くん。君は俺のものだよ。わかる? こんなことを多紀くんとしていいのは俺だけだよ。わかってる?」
前を掴まれて強引に上下される。手つきは乱暴で、少し痛くて、それなのに。
「うあっ、和臣さん、いじんないで、またイく」
「お尻でイくの? 射精するの?」
「わかんない。どっちもくる、あっあっあっ」
「へえ、どっちかわかんないの。どっちもなの。気持ちいいね、たまんないね。イっていいよ。多紀くんの好きなようにしてあげる」
「ひっ、あっ、出る、出る」
どっちでイったのか、わからないほど麻痺してる。だってもう、現在時刻すらわからないくらいこうしているし。
お昼くらいなのかな……。
「射精したね。イきやすいエッチな体だね。射精してる多紀くんのちんぽ見ておいてあげる。顔も。全部可愛いね。そんなに気持ちいいんだね、いやらしいよ。そんな顔みせるの、俺だけだよね。多紀くん、びくびくして、先っぽからエロ汁垂れ流し。あーあ。なんでこんなことになってんの。男にやられて、咥えこんで、こんなになっちゃうものなの?」
「それは、和臣さんが……」
調教されたとしかいいようがない。この快感なしにはいられない。だからせっかく旅行にいったって、四回とも、とろとろにされて、ベッドの上から動けなかった。
優しい愛撫でなくても、乱暴でも同じ。彼の体によって与えられる享楽は、他のことなど何もかもどうでもいいと思わせる。
肌を重ねると反射的に熱くなる。
「多紀くんを一生俺のものにしたいな……。でも、多紀くんがふらふらするから、もうエッチできないね。時間もないし。何時だろ。なんだ、十一時過ぎか……」
和臣さんは引き抜きながらそう言った。ゆっくりと体を離されて、俺は前のめりに倒れる。体に力が入らない。絶頂の余韻に、全身がびくびくする。
やっぱりあんまり時間ない。今日の夜の便。六時前には空港に行かないと。逆算するとそんなに余裕はない。だけど。
俺は背後に顔を向ける。何も見えないけれど。
「や、やだ。抜かないで、和臣さん、俺、もう、気持ちよくて、壊れちゃう、壊してほしい、もっとして……」
性欲がおさまらない……。何度も射精させられて、イかされたというのにまだむらむらする。体が疼いて、自分ではどうしようもない。
和臣さんは、俺の足首を物みたいに掴む。
「一生俺のものになる? 俺専用になる?」
「なります、なりたい、和臣さんのエッチがいい、和臣さんのエッチじゃないとイけないです、いやらしいことして」
「どこ使われたいの?」
「ケツで、イきたい、ケツ犯してください、和臣さんのでかいちんぽ突っ込んで、一生、和臣さんのものになるから」
プレイだから。なんでもあり。口走る言葉さえ俺を侵食していく。
うっとりと満足げな吐息。
掴んだ足首を持って足を開かせたあと、うつ伏せの俺に跨って、双丘を両手で開くようにして、濡れた先端を当ててくる。
身悶えするほどの、痺れるような、甘美な絶頂への期待。
「約束だよ。じゃあ、あげる。飲み込んでくね。気持ちい?」
「あー、あー……あ、イく、イく、入ってくる、あ、イく……! ああああ!!!」
「多紀くんやらしい。そんなにいいんだ。はめられたらイくんだ。淫乱。多紀くん淫乱じゃん。ほんとに初めてだったの? 疑わしいね?」
「は、初めて、です」
「初めてで、エッチ大好きになっちゃうんだ」
「あっ、言わないで、あっ、イく、好き、お願い、もっとして、ずっとして、このエッチが好き、和臣さん……!」
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