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4 肉吸い、ホルモン焼き、豚まん
二 あーん
「こ、ここ繁華街だよ……!?」
大丈夫!?
寿司屋のあたりは正直そんなに人通りないから、目立つけどそこまで大事にはならないエリア。
だけど、ここは繁華街のド真ん中。
まぁ、ある意味、多少、男同士で手を繋いでいたって、人混みにまぎれて目立たない可能性はある、けど。
冬くんは目立つ。もちろん、有名人とまではいえない冬くんを知らないひとばかりだとは思う。いや、そのへんの芸能人よりもポテンシャルあるし、冬くんはこれから羽ばたいていく系の男。いまは知られてないだけの磨かれつつある原石。
背が高いし綺麗で若いから、かなり見られてる。
ゲイバレしてないはず。
そんな危ない橋を俺と渡る必要がどこに……??
「困らせてごめんなさい」
「え!? 困ってはないよ!? 冬くんが困ることになったら嫌だから……」
陰キャの俺だけど、一応人間なので、ペット連れというには無理があるんだ。冬くんはちゃんと手をつないでくれそうだし、そうしたら俺は悪目立ちしてしまう。
冬くん、どうか自暴自棄にはならないでほしい。
「何かあった? 家帰ってする? ホテル行く?」
「花火くんの部屋だと、花火くんはいつも同じで退屈ですか?」
「えっ、そんなことないよ?」
ホテル代安くないし、冬くんに払わせるのは悪いし、俺の部屋でよければベスト。
でもワンルームで狭いし、ベッドも狭いから、体格の良い男二人だと抱き合って寝るしかない。
まぁ、抱き合って寝てるんだけど。
冬くん、見た目元気そうだけど、きっと疲れてるんだ。エネルギーチャージが必要だ。
なにか……美味しいものでも……!
俺にはそれしかない。
「冬くん、豚まん食べれる!?」
「食べます!」
「はんぶんこする?」
「します!」
そういうわけで、俺は豚まんを一つ買って、道端で割る。冬くんがもっと欲しそうな顔をするので、さらに半分にした。
「あーん」
甘えん坊系冬くん。かわいすぎて笑えてくる。
それにしても、冬くんに「あーん」する権利、また行使してしまった……。
手を繋いで歩くのは難しいけれど、これくらいなら大丈夫かな? 危ないよなぁ。
この街はいろんな人がいる。いろんな人がいることに、俺は救われてる。だけど、もちろん好意的な人もいるし、悪意のある人もいる。
とにかく冬くんを守らなきゃ……。
何から?
俺という陰キャとのスキャンダルからである。
「はふはふ」
「美味しい?」
「はい」
にこにこしちゃって可愛い。
人懐こい笑み。
こんなにかっこよくて可愛くって、明るくて優しくて、俺の推しでセフレ♡
冬くん、過積載だよ。
「冬くん。旅行、どこ行きたい?」
「花火くんのお休みの長さ次第で」
「冬くんも仕事忙しいんだよね?」
「いま忙しいのが終わったら、長めの休みをもらえそうなので。一週間ほどですが」
冬くんは土日祝は休みだけど、長期休暇は原則ないらしい。ゴールデンウィークもお盆休みも年末年始も、他の人より短いんだそうだ。
その代わり、時々長期休暇をもらえるのだとか。
「俺は、有給駆使すれば、休みはとれそうだけど、俺とでいいの?」
せっかく一週間も休みなのに、俺と過ごそうとしてる冬くんの表情を見ていると、なんだか胸がこそばゆい。
あんまり大切にされると勘違いしちゃいそうになるし、勘違いはよくないし、冬くんの貴重な時間を奪うのもよくない。
「花火くんがいいです」
照れくさそう。ぐうかわ。
「花火くんのほうこそ、一週間も俺といるのは……嫌ですか?」
そんなわけないってわかるだろうに、心許なさそうな顔してる。
俺も冬くんがいい。俺がおすすめする食べ物を美味しそうに食べて、俺のこともがつがつ食って、冬くんとの旅行は、絶対に一生の思い出。
気合入れて休みとらなきゃ。
冬くんに楽しんでもらえるように、がんばろう。
「旅行、楽しみすぎて今から寝れないよ……!」
冬くんは、ぱあっと笑った。まぶしい。
大丈夫!?
寿司屋のあたりは正直そんなに人通りないから、目立つけどそこまで大事にはならないエリア。
だけど、ここは繁華街のド真ん中。
まぁ、ある意味、多少、男同士で手を繋いでいたって、人混みにまぎれて目立たない可能性はある、けど。
冬くんは目立つ。もちろん、有名人とまではいえない冬くんを知らないひとばかりだとは思う。いや、そのへんの芸能人よりもポテンシャルあるし、冬くんはこれから羽ばたいていく系の男。いまは知られてないだけの磨かれつつある原石。
背が高いし綺麗で若いから、かなり見られてる。
ゲイバレしてないはず。
そんな危ない橋を俺と渡る必要がどこに……??
「困らせてごめんなさい」
「え!? 困ってはないよ!? 冬くんが困ることになったら嫌だから……」
陰キャの俺だけど、一応人間なので、ペット連れというには無理があるんだ。冬くんはちゃんと手をつないでくれそうだし、そうしたら俺は悪目立ちしてしまう。
冬くん、どうか自暴自棄にはならないでほしい。
「何かあった? 家帰ってする? ホテル行く?」
「花火くんの部屋だと、花火くんはいつも同じで退屈ですか?」
「えっ、そんなことないよ?」
ホテル代安くないし、冬くんに払わせるのは悪いし、俺の部屋でよければベスト。
でもワンルームで狭いし、ベッドも狭いから、体格の良い男二人だと抱き合って寝るしかない。
まぁ、抱き合って寝てるんだけど。
冬くん、見た目元気そうだけど、きっと疲れてるんだ。エネルギーチャージが必要だ。
なにか……美味しいものでも……!
俺にはそれしかない。
「冬くん、豚まん食べれる!?」
「食べます!」
「はんぶんこする?」
「します!」
そういうわけで、俺は豚まんを一つ買って、道端で割る。冬くんがもっと欲しそうな顔をするので、さらに半分にした。
「あーん」
甘えん坊系冬くん。かわいすぎて笑えてくる。
それにしても、冬くんに「あーん」する権利、また行使してしまった……。
手を繋いで歩くのは難しいけれど、これくらいなら大丈夫かな? 危ないよなぁ。
この街はいろんな人がいる。いろんな人がいることに、俺は救われてる。だけど、もちろん好意的な人もいるし、悪意のある人もいる。
とにかく冬くんを守らなきゃ……。
何から?
俺という陰キャとのスキャンダルからである。
「はふはふ」
「美味しい?」
「はい」
にこにこしちゃって可愛い。
人懐こい笑み。
こんなにかっこよくて可愛くって、明るくて優しくて、俺の推しでセフレ♡
冬くん、過積載だよ。
「冬くん。旅行、どこ行きたい?」
「花火くんのお休みの長さ次第で」
「冬くんも仕事忙しいんだよね?」
「いま忙しいのが終わったら、長めの休みをもらえそうなので。一週間ほどですが」
冬くんは土日祝は休みだけど、長期休暇は原則ないらしい。ゴールデンウィークもお盆休みも年末年始も、他の人より短いんだそうだ。
その代わり、時々長期休暇をもらえるのだとか。
「俺は、有給駆使すれば、休みはとれそうだけど、俺とでいいの?」
せっかく一週間も休みなのに、俺と過ごそうとしてる冬くんの表情を見ていると、なんだか胸がこそばゆい。
あんまり大切にされると勘違いしちゃいそうになるし、勘違いはよくないし、冬くんの貴重な時間を奪うのもよくない。
「花火くんがいいです」
照れくさそう。ぐうかわ。
「花火くんのほうこそ、一週間も俺といるのは……嫌ですか?」
そんなわけないってわかるだろうに、心許なさそうな顔してる。
俺も冬くんがいい。俺がおすすめする食べ物を美味しそうに食べて、俺のこともがつがつ食って、冬くんとの旅行は、絶対に一生の思い出。
気合入れて休みとらなきゃ。
冬くんに楽しんでもらえるように、がんばろう。
「旅行、楽しみすぎて今から寝れないよ……!」
冬くんは、ぱあっと笑った。まぶしい。
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