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紗奈side 41
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私は安部さんの事を考えていた。
部長さんって事はこの前の出張も一緒だった訳で
でもなぜか優人さんの口から聞く彼女は厳しい上司で
この前のような嫌な感じは覚えず 逆にあんな時に泣いてしまって失礼な態度だった事を後悔して。 もう一度何かの機会に ちゃんとお詫びしたいと思った。
優人さんから言葉で伝えてもらうって何より大切な事なんだ。
こんなに気持ちが変わる。
さっき言いたい事を言ったせいもあるのか
優人さんを労る気持ちと 側にいたい気持ちが大きくなり 今なら結婚の言葉も素直に受け入れられ。
側に居ることで優人さんの力になれるなら...。
側に居ながら私も成長出来るなら どれだけ素晴らしいだろう。
想像するだけで心のもやが晴れるのを感じた。
そんなことをつらつらと口に出した私に 優人さんは嬉しそうに それでいて じれったそうに私の言葉を待つ。
意を決した私が緊張した面持ちで優人さんに告げた。
「優人さん こんな未熟者でいいんですか?」
優人さんはいとおしそうに見つめて
私の髪を 柔らかな手つきですきながら言う。
「そのままの紗奈がいいんだよ。」
「私だって人の事言えない位嫉妬深いし...。」
「大歓迎だ。」
...なんて 寛大な人なんだろう。
こんなにやさしくて こんなに私の気持ちを尊重してくれて。
...何を見ていたんだろう。
私には 無くてはならない 必要な人なのに。
「結婚してください 優人さん。二人で幸せになりたい。」
優人さんは待ち構えていたように破顔した。
「...優人さん さっきは嫌いって言ってごめんなさい。」
と 一番反省してた事を言うと
ちらりとこちらを恨めしく見てから
「...違うだろ。」
「え...?」
「だいっきらい だ。」
まさしくその通りで
優人さんの態度からも傷付けた事が分かる。
...何て事を言ったんだろう。
人に向かってそんな酷い事を言ったことは当たり前に 無く
一番大事な人に言ってしまった事に改めて驚く。
「ごめんなさい。二度と言いません。傷付けたこと許して。」
そう必死で言い寄ると
横目で見ながら
「...何で許してほしい訳?」
何でって...
「大好きだから 大切なのに傷付けてごめんなさい。」
どうしても伝えたくて 両手で優人さんの顔を挟み 無理にこちらにぐいと向かせ目を見て言った。
優人さんはそんな強引な私に驚愕してから切なそうに目を細めて
「...もう二度と言うな。心がズタズタになる。」
と言った。
部長さんって事はこの前の出張も一緒だった訳で
でもなぜか優人さんの口から聞く彼女は厳しい上司で
この前のような嫌な感じは覚えず 逆にあんな時に泣いてしまって失礼な態度だった事を後悔して。 もう一度何かの機会に ちゃんとお詫びしたいと思った。
優人さんから言葉で伝えてもらうって何より大切な事なんだ。
こんなに気持ちが変わる。
さっき言いたい事を言ったせいもあるのか
優人さんを労る気持ちと 側にいたい気持ちが大きくなり 今なら結婚の言葉も素直に受け入れられ。
側に居ることで優人さんの力になれるなら...。
側に居ながら私も成長出来るなら どれだけ素晴らしいだろう。
想像するだけで心のもやが晴れるのを感じた。
そんなことをつらつらと口に出した私に 優人さんは嬉しそうに それでいて じれったそうに私の言葉を待つ。
意を決した私が緊張した面持ちで優人さんに告げた。
「優人さん こんな未熟者でいいんですか?」
優人さんはいとおしそうに見つめて
私の髪を 柔らかな手つきですきながら言う。
「そのままの紗奈がいいんだよ。」
「私だって人の事言えない位嫉妬深いし...。」
「大歓迎だ。」
...なんて 寛大な人なんだろう。
こんなにやさしくて こんなに私の気持ちを尊重してくれて。
...何を見ていたんだろう。
私には 無くてはならない 必要な人なのに。
「結婚してください 優人さん。二人で幸せになりたい。」
優人さんは待ち構えていたように破顔した。
「...優人さん さっきは嫌いって言ってごめんなさい。」
と 一番反省してた事を言うと
ちらりとこちらを恨めしく見てから
「...違うだろ。」
「え...?」
「だいっきらい だ。」
まさしくその通りで
優人さんの態度からも傷付けた事が分かる。
...何て事を言ったんだろう。
人に向かってそんな酷い事を言ったことは当たり前に 無く
一番大事な人に言ってしまった事に改めて驚く。
「ごめんなさい。二度と言いません。傷付けたこと許して。」
そう必死で言い寄ると
横目で見ながら
「...何で許してほしい訳?」
何でって...
「大好きだから 大切なのに傷付けてごめんなさい。」
どうしても伝えたくて 両手で優人さんの顔を挟み 無理にこちらにぐいと向かせ目を見て言った。
優人さんはそんな強引な私に驚愕してから切なそうに目を細めて
「...もう二度と言うな。心がズタズタになる。」
と言った。
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