Think about you

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最近のバカは。

「ねえ、兵藤くん。お客さんが同伴してくれるってメールきたんだけど」

「見せてみ」

多少は真面目に営業メールしてるらしい。

電話は金が無いってかけてはないが。

「俺も一回まりなちゃんとお店以外で話したかったんだよ、ご飯食べてどっかでゆっくりしてからお店行こうか。二人でゆっくりしようよ」

まりなはバカの源氏名。

「あのな、石倉」

「うん」

「これは同伴するからヤらせろっつう意味だ」

「えっ！？そうなの！？」

「ゆっくりしたい、って公園でゆっくりしてえワケねえだろが。お前ラブホに連れ込まれんのがオチだ」

「どしたらいいの？」

俺はなぜか。

「こう言うヤツにはな、同伴より来店する様にもってけ」

バカの教育係してる。

「兵藤くんの言う通りやってたら指名ちょっと増えたよ。凄いね、兵藤くん！」

バカはキャバ始めて三ヶ月。

今までほとんどドリンクバックしかつかねえ状態で。

道で寝っ転がってた日も。

「仲の良いコが飲めないコで。場内指名つけてくれてドリンクも半分つけてくれたから、頑張っていっぱい飲んじゃった」

らしい。

俺だって客のボトル空けたりで飲む事は飲むが。

ドリンクバックで稼ごうとか。ヘルプしか出来ねえ新人くれえのやる事だ。

バカはまあ、顔は可愛い方なんだからやり方をちゃんと覚えればそれなりに稼げる様になんだろ。

そんで金稼いで早く俺ん家から出ていけ。

俺の平穏な生活を早く返せ。

そう思って。

教えてやってる。