43 / 86
05
11
しおりを挟む「おらっ、バカ出せ!家めちゃくちゃしやがって!」
カチ込んだ事務所のドア蹴破って、中の一人の襟首掴み締め上げる尊さん。
「なんだ、お前らっ」
事務所には十人程度。
「鬱陶しいんだよっ」
飛びかかってくる相手の腹に蹴り入れる尊さん。
俺はたいていは尊さん狙ってくるヤツから守るのが役目。
尊さんに寄ってくるヤツに拳喰らわす。
「うっひゃあ!こわあい!」
笑いながら相手のパンチひょいひょい避けて、急所に突き入れるユウ。
キレた尊さんと一緒暴れんのも久しぶりなもんで。
まあ、なんだ。ノリ過ぎた。
「バカ出せ、おらあ!」
倒れてるヤクザ足げにする尊さん。
「な、なんだっ!?こりゃあっ」
ドアから入って来た三代目と男二人。
「ドスなんか出したってどって事ねえんだよっ」
一人が尊さんに飛びかかって。尊さんの蹴りでぶっ飛ぶ。
「てめえ、このバカ!」
「げっ!尊っ!」
三代目の胸ぐらを尊さんが掴む。
「てめえんとこのチンピラのせいで家めちゃくちゃんなっただろうがあ!どうしてくれんだよっ」
「みっ水原ってやっぱお前ん家だったのか…」
三代目が青くなる。
「勘弁しろよ…組潰す気か」
「潰されたくねえなら家の修理代よこせ」
ヤクザ相手に恐喝する尊さん。
なんなんだ。
「あ、それからな。俺の後輩の女に手出すな」
三代目が俺見てため息ついた。
「尊の後輩かよ…わかったよ。あの女には手出さねえよ」
帰り道。尊さんに礼を言って。
「やっぱ知り合いだったんすか」
「知るか、あんなバカ。昔っから勝手に俺にケンカ仕掛けてきて、その度泣かせてやった」
帰ると尊さんはもう、みのりさん抱き上げて二階に直行して俺らの事は眼中にない。
俺はどうしようかと思ったら。
「…兵藤くん…帰る?」
バカが泣きそうな顔するし。
しょうがねえから。
また狭い布団で。
眼が離せなくて放っとけなくて。
他の男に手出されんのは嫌で。
「どうしたの?」
見詰めると真っ赤なって俺を見る。
なんでわかんねえんだよ、バカ。
顔近付けたら。ようやく眼閉じる。
キスは案外上手いよな。
お前一人にしとくと心配なるから。
俺から離れんなよ。
バカ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる