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第2章 波乱
第19話 裁判
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「それではまずこの会談のルールを説明する。意見を述べたい時は、まず手を上げること。それで議長の俺が『許可する』と言った時にだけ発言してくれ。
皆が勝手な時に勝手なことを言い始めると、さっきみたいに収拾が付かなくなっちまう。そこは無駄な議論を避ける為にも、必ず守ってくれ。それと、天地神妙に誓って嘘は言わないこと。それでいいな?」
「異議無し」 By 南側 結衣
「異議無しだ」 By 東側 琢磨
「異議無し......です」 By 西側 美也子
「宜しい。それでは早速『裁判』を始める。まずは原告の結衣さん、聞きたいことがたらふく有るだろう。早速話を始めてくれ」
いつの間にやら『会談』が『裁判』に変わって、私は『原告』に呼び名が変わってる......でもまぁ、いいか......ちゃんと話が出来るなら。
「まずは琢磨君に聞かせて貰うわ。そこのタブレットは誰の?」
By 原告 結衣
「そんなのさっきまで無かった筈だ。俺は何も知らない。会社の端末みたいだけど、誰のなんだ?」
By 被告 琢磨
「はいっ!」私はイラッと来て直ぐに手を上げた。
By 原告 結衣
「許可する」
By 裁判長 喜太郎
「はっきり言っときます。それは今日の夕方以降に盗まれた私の大事なタブレットです! 今ここに有ると言う事実が、全てを物語ってます。あなたが犯人なんでしょう?!
私の大事な親友を誑かしといて、自分だけ知らぬ存ぜぬを通すつもり? もう最低ね。あなたなんかと別れて大正解よ!」
By 原告 かなり怒り心頭の結衣でした。
「だから知らないって言ってんだろ! お前達が来る前はこんなもんここに置いて無かった。なんで人の話もろくに聞かないで一方的にまくし立てるんだ?! ああ、俺もそう思うよ......お前と別れられてせいせいするよ!」
By 被告人 琢磨
「何ですって?!」
By 原告 結衣
「裁判長の許可なく勝手に発言しないように。二人とも少し落ち着いて。大声出すと、隣から苦情が来るぞ」
By 裁判長 喜太郎
「そっ、それは不味い......」
By 被告人 琢磨
「ごっ、ごめんなさい......」
By 原告 結衣
因みに、私と琢磨君が付き合った期間はたったの2ヶ月間。決して長いとは言えないけど、凡そ彼の性格は分かってるつもり。嘘がつけない性格って言うか、嘘が下手って言うのか......とにかく直ぐ顔に出る。
嘘をつく時は、必ず目を反らして頭をボリボリポリ......本人は気付いて無いんだろうけど、凡そそんなルーティンを示してくれる。
でも今彼は、知らない!って叫びながらも、その目はしっかり私の目を睨み付けてた。頭もポリポリ掻いて無かったしね。多分だけど、総合的に判断して琢磨君は本当にタブレットのことを知らなかったんだと思う。
私はそんな意を込め、裁判長に『話を進めて』と目配せすると、直ぐに意をくんでくれた。
「つまり琢磨氏は、タブレットが盗まれたことに対し、身に覚えが無いってことなんだな?」
By 裁判長 喜太郎
「天地神明に誓って宣言する。俺は知らない」
By 被告人 琢磨
「宜しい」
By 裁判長 喜太郎
この時三人六個の目は、自然と西側へ向けられていた。そこに誰が座してるか何てことは、今更説明する必要も無いだろう。そして、
「はい」
自ら法廷に立つ意思を見せたのは......美也子だった。
「はい美也子女史......発言を認める」
By 裁判長 喜太郎
「結衣、ご、ごめんなさい......あなたのタブレットを持ち去ったのはあたしなの。でも誤解しないで! データを読み取ったら直ぐに返そうと思ってたんだから。
そ、そうよ......だから盗んだんじゃないの! ただ借りただけ。結衣なら分かって貰えるわよね。それと......これは全部あたしが一人でやったことで、琢磨君は何も関係無い。だから琢磨君は責めないで! うっ、うっ、うっ、お願い......」
By 被告人 美也子
「タブレットを返すつもりだったとしても、データを勝手に取り込むことは『盗み』に他ならない。だから被告人の理屈は通用しないぞ。そう思わないか?」
By 裁判長 喜太郎
「で、でもまだデータを取り込んで無い! そ、そうよ、まだ、ただの未遂じゃない!」
By 被告人 美也子
「残念ながら未遂も立派な犯罪だ。でもまぁ、正直に自供したからこれはこれで一旦良しとしよう。それと......動機は何なんだ? 記憶にございませんとかは無しにしてくれ」
By 裁判長 喜太郎
皆が勝手な時に勝手なことを言い始めると、さっきみたいに収拾が付かなくなっちまう。そこは無駄な議論を避ける為にも、必ず守ってくれ。それと、天地神妙に誓って嘘は言わないこと。それでいいな?」
「異議無し」 By 南側 結衣
「異議無しだ」 By 東側 琢磨
「異議無し......です」 By 西側 美也子
「宜しい。それでは早速『裁判』を始める。まずは原告の結衣さん、聞きたいことがたらふく有るだろう。早速話を始めてくれ」
いつの間にやら『会談』が『裁判』に変わって、私は『原告』に呼び名が変わってる......でもまぁ、いいか......ちゃんと話が出来るなら。
「まずは琢磨君に聞かせて貰うわ。そこのタブレットは誰の?」
By 原告 結衣
「そんなのさっきまで無かった筈だ。俺は何も知らない。会社の端末みたいだけど、誰のなんだ?」
By 被告 琢磨
「はいっ!」私はイラッと来て直ぐに手を上げた。
By 原告 結衣
「許可する」
By 裁判長 喜太郎
「はっきり言っときます。それは今日の夕方以降に盗まれた私の大事なタブレットです! 今ここに有ると言う事実が、全てを物語ってます。あなたが犯人なんでしょう?!
私の大事な親友を誑かしといて、自分だけ知らぬ存ぜぬを通すつもり? もう最低ね。あなたなんかと別れて大正解よ!」
By 原告 かなり怒り心頭の結衣でした。
「だから知らないって言ってんだろ! お前達が来る前はこんなもんここに置いて無かった。なんで人の話もろくに聞かないで一方的にまくし立てるんだ?! ああ、俺もそう思うよ......お前と別れられてせいせいするよ!」
By 被告人 琢磨
「何ですって?!」
By 原告 結衣
「裁判長の許可なく勝手に発言しないように。二人とも少し落ち着いて。大声出すと、隣から苦情が来るぞ」
By 裁判長 喜太郎
「そっ、それは不味い......」
By 被告人 琢磨
「ごっ、ごめんなさい......」
By 原告 結衣
因みに、私と琢磨君が付き合った期間はたったの2ヶ月間。決して長いとは言えないけど、凡そ彼の性格は分かってるつもり。嘘がつけない性格って言うか、嘘が下手って言うのか......とにかく直ぐ顔に出る。
嘘をつく時は、必ず目を反らして頭をボリボリポリ......本人は気付いて無いんだろうけど、凡そそんなルーティンを示してくれる。
でも今彼は、知らない!って叫びながらも、その目はしっかり私の目を睨み付けてた。頭もポリポリ掻いて無かったしね。多分だけど、総合的に判断して琢磨君は本当にタブレットのことを知らなかったんだと思う。
私はそんな意を込め、裁判長に『話を進めて』と目配せすると、直ぐに意をくんでくれた。
「つまり琢磨氏は、タブレットが盗まれたことに対し、身に覚えが無いってことなんだな?」
By 裁判長 喜太郎
「天地神明に誓って宣言する。俺は知らない」
By 被告人 琢磨
「宜しい」
By 裁判長 喜太郎
この時三人六個の目は、自然と西側へ向けられていた。そこに誰が座してるか何てことは、今更説明する必要も無いだろう。そして、
「はい」
自ら法廷に立つ意思を見せたのは......美也子だった。
「はい美也子女史......発言を認める」
By 裁判長 喜太郎
「結衣、ご、ごめんなさい......あなたのタブレットを持ち去ったのはあたしなの。でも誤解しないで! データを読み取ったら直ぐに返そうと思ってたんだから。
そ、そうよ......だから盗んだんじゃないの! ただ借りただけ。結衣なら分かって貰えるわよね。それと......これは全部あたしが一人でやったことで、琢磨君は何も関係無い。だから琢磨君は責めないで! うっ、うっ、うっ、お願い......」
By 被告人 美也子
「タブレットを返すつもりだったとしても、データを勝手に取り込むことは『盗み』に他ならない。だから被告人の理屈は通用しないぞ。そう思わないか?」
By 裁判長 喜太郎
「で、でもまだデータを取り込んで無い! そ、そうよ、まだ、ただの未遂じゃない!」
By 被告人 美也子
「残念ながら未遂も立派な犯罪だ。でもまぁ、正直に自供したからこれはこれで一旦良しとしよう。それと......動機は何なんだ? 記憶にございませんとかは無しにしてくれ」
By 裁判長 喜太郎
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