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八話
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二人が来て早一週間と少し。
レイもルミも適応力が高いのかこの生活にすぐ慣れていた。すごい…。
他の人とも少しずつだが上手くやっている。
妹のミルファも二人ともよろしく!と言って歓迎してくれた。あの子綺麗なもの好きだからね。人でも物でも。
とまあ二人の努力もあって上手く生活している。それに身体はまだ細いが顔色はかなり良くなった。
よかったよかった。
私とも仲良くしてくれている。嬉しい。
そうそう聞かねばならないことがあるんだった。
「二人とも文字の読み書きはできる?」
「できません…」
「そっか、なら覚えましょう!」
読み書きは出来た方がいい。というより貴族に仕えるなら出来なくてはだめか。
ということで親睦を深めるために私が教えることにした。難しいものは教えれないが簡単なものならいけるだろう。決して先生になってみたかったからではない。あわよくば先生と呼ばれてみようだなんて思ってない。
歳下に教わるのは嫌かと一応聞いたがとんでもないお願いします!と返ってきたので私は張り切った。早速始めようとしたらマナーレッスンの時間と言われた。忘れていた。
今日はお休みにしてくれないかと聞いたが当たり前だがダメだった。私は引きずられるように連れていかれた。
それに二人はその間に仕事を学ぶ時間らしい。
「レイ、ルミ!終わったら、終わったらやりましょうね!!」
「はい!」
「お互い頑張りましょうね」
「ベルティアお嬢様!まじめにやってください!」
「ご、ごめんなさい」
二人のことを考えて集中できていなかったら普通に怒られた。当たり前である。
「お嬢様…二人にガッカリされてしまいますよ。自慢のお嬢様と言ってもらえるようにならなくては」
「う…」
「それに二人はとても優秀と聞きましたよ。教えれば大体の事はすぐに出来るようになると」
た、たしかに私の立場がなくなるかもしれない。これはまじめにやらなくては。
単純な私はやる気になりそれはもう真剣に取り組むのであった。
「レイ、ルミ終わったわ!」
「ベルティア様!」
「こちらも終わりました。ベルティア様とのお勉強を楽しみに頑張りました」
二人はキラキラした表情でやってきた。ただでさえキラキラした容姿をしているのにオーラまで輝いていたら誰もが二人の虜にされるのでは?と思う。
あと、二人ともなんか私を見ると輝くのよね。なんか神格化されてないか?何をやっても褒めれるんだけど。そんな大層なものではないのでやめてもらいたい。
そんなご機嫌な二人に囲まれて勉強するため図書室に向かった。
家に図書室があるのはさすがだなと思う。
この中から教材になりそうな本を探すのは手間かと思ったが整理整頓されていたので案外直ぐに見つかった。
この図書室には調べ物や本を読みやすいように小さな個室もあったのでそこで勉強させてもらう。
…教え始めて思ったのがレイもルミも物覚えが良い。特にレイ、基礎を教えたらすぐに理解して簡単な児童書くらいならすぐに読めてしまった。なんて事だ、私その本数日かかったんですけど。
「これは…あっ、そうか」
と一人で考えてさっさと答えを出す。
「レイ、もうここ読めたの?私わからない」
「ここはね…」
これ、私いらなくない?と不安になってきた。絶対いらないでしょ。そう思っている内にルミも読めるようになった。
良いことだが悔しい…。うう…。
「わ、私…いらない…?」
「え?あ、すみません!!」
「ベルティア様はいないと駄目です!」
半泣きの私に二人はあたふたしながら必要!必要ですとも!と励ます。
「気を使わなくてもいいのよ…」
「ふふふ。二人は本当に優秀なのね」
すると突然私たちではない第三者の声が聞こえてきた。母様だ。
「奥様」
二人は急いで立ち上がる。
楽に座っていなさいと二人に言うと母様は良い事を考えたのと楽しそうにする。
「二人ともついでだからティアと一緒に家庭教師の授業を受けなさい。ティアにもいい刺激になると思うのよ。それに頭も良いみたいだから勿体無いわ」
「良いのですか?僕達にはすごく有難い話ですが」
「私たちにそこまでしていただく必要は…」
遠慮しているようだが母様は言い出したら聞かないところがある。
これは従うしかないだろう。
それに二人と勉強できる方が楽しいはず!
「そうしましょう。私もその方が良いわ」
私の一言で二人はそれではお願いしますと頭を下げた。
次の日から早速一緒に勉強した二人に瞬く間に追い抜かされ落ち込んだのは言うまでもない。
レイもルミも適応力が高いのかこの生活にすぐ慣れていた。すごい…。
他の人とも少しずつだが上手くやっている。
妹のミルファも二人ともよろしく!と言って歓迎してくれた。あの子綺麗なもの好きだからね。人でも物でも。
とまあ二人の努力もあって上手く生活している。それに身体はまだ細いが顔色はかなり良くなった。
よかったよかった。
私とも仲良くしてくれている。嬉しい。
そうそう聞かねばならないことがあるんだった。
「二人とも文字の読み書きはできる?」
「できません…」
「そっか、なら覚えましょう!」
読み書きは出来た方がいい。というより貴族に仕えるなら出来なくてはだめか。
ということで親睦を深めるために私が教えることにした。難しいものは教えれないが簡単なものならいけるだろう。決して先生になってみたかったからではない。あわよくば先生と呼ばれてみようだなんて思ってない。
歳下に教わるのは嫌かと一応聞いたがとんでもないお願いします!と返ってきたので私は張り切った。早速始めようとしたらマナーレッスンの時間と言われた。忘れていた。
今日はお休みにしてくれないかと聞いたが当たり前だがダメだった。私は引きずられるように連れていかれた。
それに二人はその間に仕事を学ぶ時間らしい。
「レイ、ルミ!終わったら、終わったらやりましょうね!!」
「はい!」
「お互い頑張りましょうね」
「ベルティアお嬢様!まじめにやってください!」
「ご、ごめんなさい」
二人のことを考えて集中できていなかったら普通に怒られた。当たり前である。
「お嬢様…二人にガッカリされてしまいますよ。自慢のお嬢様と言ってもらえるようにならなくては」
「う…」
「それに二人はとても優秀と聞きましたよ。教えれば大体の事はすぐに出来るようになると」
た、たしかに私の立場がなくなるかもしれない。これはまじめにやらなくては。
単純な私はやる気になりそれはもう真剣に取り組むのであった。
「レイ、ルミ終わったわ!」
「ベルティア様!」
「こちらも終わりました。ベルティア様とのお勉強を楽しみに頑張りました」
二人はキラキラした表情でやってきた。ただでさえキラキラした容姿をしているのにオーラまで輝いていたら誰もが二人の虜にされるのでは?と思う。
あと、二人ともなんか私を見ると輝くのよね。なんか神格化されてないか?何をやっても褒めれるんだけど。そんな大層なものではないのでやめてもらいたい。
そんなご機嫌な二人に囲まれて勉強するため図書室に向かった。
家に図書室があるのはさすがだなと思う。
この中から教材になりそうな本を探すのは手間かと思ったが整理整頓されていたので案外直ぐに見つかった。
この図書室には調べ物や本を読みやすいように小さな個室もあったのでそこで勉強させてもらう。
…教え始めて思ったのがレイもルミも物覚えが良い。特にレイ、基礎を教えたらすぐに理解して簡単な児童書くらいならすぐに読めてしまった。なんて事だ、私その本数日かかったんですけど。
「これは…あっ、そうか」
と一人で考えてさっさと答えを出す。
「レイ、もうここ読めたの?私わからない」
「ここはね…」
これ、私いらなくない?と不安になってきた。絶対いらないでしょ。そう思っている内にルミも読めるようになった。
良いことだが悔しい…。うう…。
「わ、私…いらない…?」
「え?あ、すみません!!」
「ベルティア様はいないと駄目です!」
半泣きの私に二人はあたふたしながら必要!必要ですとも!と励ます。
「気を使わなくてもいいのよ…」
「ふふふ。二人は本当に優秀なのね」
すると突然私たちではない第三者の声が聞こえてきた。母様だ。
「奥様」
二人は急いで立ち上がる。
楽に座っていなさいと二人に言うと母様は良い事を考えたのと楽しそうにする。
「二人ともついでだからティアと一緒に家庭教師の授業を受けなさい。ティアにもいい刺激になると思うのよ。それに頭も良いみたいだから勿体無いわ」
「良いのですか?僕達にはすごく有難い話ですが」
「私たちにそこまでしていただく必要は…」
遠慮しているようだが母様は言い出したら聞かないところがある。
これは従うしかないだろう。
それに二人と勉強できる方が楽しいはず!
「そうしましょう。私もその方が良いわ」
私の一言で二人はそれではお願いしますと頭を下げた。
次の日から早速一緒に勉強した二人に瞬く間に追い抜かされ落ち込んだのは言うまでもない。
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