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最終話
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森から出るとエドワルド様とヨハン殿下が待っていた。
「見つかったんだね」
「もう少し遅かったら見に行こうと話し合っていた」
お二人にもご迷惑をかけていたようだ。私はとんでもないことをしたと急いで頭を下げるためレイに降ろしてもらおうとする。しかしレイは私を降ろしてはくれなかった。
「すみません。ベルティア様は怪我をしているので今日のところは…」
レイは私が怪我をしているということで早く治療をしに行きたいらしい。
「ルミちゃんに診てもらいなよ」
「無事に戻って来たのならいい」
「ありがとうございます。今度お礼をします」
レイがそう言うと二人は笑って言う。
「お礼は俺の仕事をもっと快く引き受けてくれたらいいよ」
「そうだな、これからも私に力を貸してくれればいい」
「頑張ります」
二人の言葉にレイは嬉しそうにすると私を抱えてルミの元に向かおうとする。
「あのっ、ありがとうございます!」
私は急いで二人にお礼を言うとお二人はベルティアちゃんは早く元気になってねと言ってくれた。なんて優しい方達だろうと胸が温かくなった。レイはこんなに良い方達に囲まれて幸せ者だと思う。
ゲームの世界とは全然違う結果になってよかったと思う。私のやったことは少なくともレイを救えたのではないかと思った。
「ベルティア様!」
寮に戻るとルミが駆け寄って来る。今日は特別に男子生徒であるレイも私の部屋に入ることが認められた。
「ベルティア様、足を怪我したんですね。今すぐ治します」
そう言うとルミは私に魔法をかけてくれる。温かな光に包まれると一気に足の痛みが引いていく。足を動かしてみても痛くない、治ったようだ。
ルミもすごいなと感心する。
「ありがとうルミ!」
私はルミにお礼を言う。するとルミは私を抱きしめて泣きながらもう一度無事を確認する。
「良かった…良かったです」
「ルミ…心配かけてごめんね」
ルミにもこんなに心配をかけていたんだと、改めて反省する。
みんなにいっぱい心配をかけて私はなんてバカなことをしたんだろう。もう二度とこんな事はしない。
それとルミに言わなくちゃ…レイとの事。
でもちょっと恥ずかしい。前世も合わせて初めての…その…恋人だ。なんて言ったらいいんだろうか。
「ルミ…あのね。えっとね、私そのレイと」
私が鬱陶しくらいもじもじしているとレイが何でもないことのようにサラッと言葉にする。
「ああ、ルミ。ベルティア様は僕のものになったから」
ちょっ、ちょっと!たしかに恥ずかしくてすぐには言えなかったけどルミには相談もしたし私から言いたかったのに!
「だからルミ、ベルティア様を返して」
レイはルミから奪うように私を抱き寄せる。その行動にドキドキしたがレイの腕の中は温かくていい匂いがして優しい気持ちになる。大好きな場所になった。
それを一瞬呆然と見てすぐに笑ってくれた。
「おめでとうございます!レイ、ベルティア様を泣かせたりしないでよ!」
「当然でしょ。そのためにまずは…ね」
ルミににっこり笑うと通じたようで笑みを浮かべて「そうね」と返していた。
なんだろう…一体。怖いんだけど。
次の日、レイとルミから今日は安静にしてろと言われたため学園を休んで寮で待機することにする。暇である。
それはそうと、明日セルフィーナ様達になんて言おう。また何か言われそうである。それに私は結局魔法が使えるようになっていない。まずい…!と明日のことに不安を感じていた。
しかしそれどころではなくなる事が起きた。突然父様とカルロス様がやってきたのだ。
何?なんかした!?てかレイもいる。
「ティアー!!!いやだー!!」
「ムナハン諦めるんだ」
父様泣いているんだけど…本当にどうしたの?と疑問に思っているとレイが私の元にやってきてひざまずき私の手を取る。
「ベルティア・リズナール嬢、僕と婚約してくれませんか?」
「うぇ!?」
急にそんなことを言うからびっくりして変な声が出てしまったではないか。私が驚いているとレイがダメですか、と悲しげに見上げて来る。父様がダメって言ってしまえとかなんとか言っているが耳に入らない、というか入れなくない。
もちろんダメじゃない。でもそんな急に…。
昨日の今日で、心の準備ができていない。
「あなたを他の人間に渡したくないんです。それに婚約すればもっと僕たちはもっと側にいられる」
そんな事言われなくたって私は他の人の所なんかに行かない。私にはレイしかいない、レイしか見えない。
私の答えは決まっている。
「お受けします…」
そういうと抱きしめられて口付けられた。
「んっ」
優しくそっと触れるように…。甘い甘い気持ちになる。ずっとこうしていたい。
「ティ、ティアーーーー!!!」
あっ、父様達がいるんだった。恥ずかしい…!
でもそれ以上にレイに触れられている事が嬉しくて幸せで父様達の存在はすぐに頭の隅に追いやられた。
レイは前もって私を婚約者にしたいと二人に言っていたらしく、父様達は私がどう返事をするか確認に来ていたようで私が了承したことによって私をレイの婚約者にしてくれた。
そしてレイは私の耳元で囁く。
「あなたを僕のものにするのがやりたかったことです」
「っ!」
貴族になればあなたの婚約者になりやすいと思ってと微笑んでいた。
そして話し合いの結果レイがリズナール家に入る事になった。元々平民ではあるが王家からの推薦もありレイは当主になるようだ。レイは陛下すら味方につけている。
とは言ってももちろん父様の下で学ぶ事にはなるが。
「ビシバシいくからね!」
「お願いします」
父様は私を取られた事で八つ当たりするかのように言う。まあ跡を継ぐためには多少厳しい事があるのは仕方がないかもしれないが、八つ当たりは見っともない。
というより私ももっと頑張らなくちゃと決意表明すればレイも父様もいやいやと顔を緩めた。
「ベルティア様はいいんですよ。僕の隣にいてくれれば。むしろ外には出て欲しくないです…他の人間に見せたくない…」
「ティアは全部レイに任せておけばいいよ」
それじゃあダメだと思うのだが…レイはレイで何やら恐ろしいことを言っている気がしなくもない。
「ベルティア嬢も大変だね」
そう同情してくれるカルロス様であった。
その次の日、朝の登校時セルフィーナ様がやって来ることはなかった。不思議に思ってレイに聞いてみる。
「ベルティア様は何も気にしなくていいんです」
今日はルミも一緒だったのでルミにも聞いてみるが同じような返事が返ってきてわからないままだった。
教室に入ると私に嫌味を言っていた令嬢達が顔を青くさせすぐに視線をそらす。
な、何?何があったの?と疑問に思っているとセルフィーナ様が登校してきたので声をかけてみる。
「あの、セルフィーナ様」
「ひぃ!あ、レイ様と婚約おめでとうございます。では!」
私が話しかけると怯えているようで婚約を祝って逃げて行った。
もう婚約した事は広まっているのね。昨日のことなのに。
他の令嬢にも何か嫌味とか言われるかなと身構えていたがそんなこともなく平穏な一日を過ごした。
「ねえ、なんでか知ってる?」
「さあ、なんでなんでしょうね」
「不思議な事もあるものですね」
二人はやはり知らないと言う。これ以上聞いても何も答えてはくれないだろうと思いこの話を終わりにする。
でも…やっぱり私。
「下級魔法くらいは使えないとダメだと思うの!」
セルフィーナ様達はもう何も言ってこないがこれはやらなきゃいけないと思う。何もできないままなのはいやだ。
「だからさ、二人とも暇な時でいいから手伝ってくれる?」
今度は一人で無茶なんてしない。私には頼れる人たちがいる。
「もちろんです!」
ルミは嬉しそうに返事をしてくれた。最初から頼めばよかったんだ。
レイももちろんと了承してくれたが恐ろしいことを言う。
「むしろ他の人間…特に男だったらそいつをどうにかしてしまいそうなのでやめてくださいね」
レイ怖いよ、本当に…。
そして私だけに聞こえるように囁く。
「ベルティア様にだって何をするかわかりませんよ。気をつけてくださいね?」
あなたは僕のものなんですからと微笑んだ。
…レイって束縛激しいのだろうか?でもいやとは思わない。私も相当レイが好きなようだ。
これからもずっと一緒に笑い合えたらと願うばかりだ。
レイ、ルミ大好きだよ。
「見つかったんだね」
「もう少し遅かったら見に行こうと話し合っていた」
お二人にもご迷惑をかけていたようだ。私はとんでもないことをしたと急いで頭を下げるためレイに降ろしてもらおうとする。しかしレイは私を降ろしてはくれなかった。
「すみません。ベルティア様は怪我をしているので今日のところは…」
レイは私が怪我をしているということで早く治療をしに行きたいらしい。
「ルミちゃんに診てもらいなよ」
「無事に戻って来たのならいい」
「ありがとうございます。今度お礼をします」
レイがそう言うと二人は笑って言う。
「お礼は俺の仕事をもっと快く引き受けてくれたらいいよ」
「そうだな、これからも私に力を貸してくれればいい」
「頑張ります」
二人の言葉にレイは嬉しそうにすると私を抱えてルミの元に向かおうとする。
「あのっ、ありがとうございます!」
私は急いで二人にお礼を言うとお二人はベルティアちゃんは早く元気になってねと言ってくれた。なんて優しい方達だろうと胸が温かくなった。レイはこんなに良い方達に囲まれて幸せ者だと思う。
ゲームの世界とは全然違う結果になってよかったと思う。私のやったことは少なくともレイを救えたのではないかと思った。
「ベルティア様!」
寮に戻るとルミが駆け寄って来る。今日は特別に男子生徒であるレイも私の部屋に入ることが認められた。
「ベルティア様、足を怪我したんですね。今すぐ治します」
そう言うとルミは私に魔法をかけてくれる。温かな光に包まれると一気に足の痛みが引いていく。足を動かしてみても痛くない、治ったようだ。
ルミもすごいなと感心する。
「ありがとうルミ!」
私はルミにお礼を言う。するとルミは私を抱きしめて泣きながらもう一度無事を確認する。
「良かった…良かったです」
「ルミ…心配かけてごめんね」
ルミにもこんなに心配をかけていたんだと、改めて反省する。
みんなにいっぱい心配をかけて私はなんてバカなことをしたんだろう。もう二度とこんな事はしない。
それとルミに言わなくちゃ…レイとの事。
でもちょっと恥ずかしい。前世も合わせて初めての…その…恋人だ。なんて言ったらいいんだろうか。
「ルミ…あのね。えっとね、私そのレイと」
私が鬱陶しくらいもじもじしているとレイが何でもないことのようにサラッと言葉にする。
「ああ、ルミ。ベルティア様は僕のものになったから」
ちょっ、ちょっと!たしかに恥ずかしくてすぐには言えなかったけどルミには相談もしたし私から言いたかったのに!
「だからルミ、ベルティア様を返して」
レイはルミから奪うように私を抱き寄せる。その行動にドキドキしたがレイの腕の中は温かくていい匂いがして優しい気持ちになる。大好きな場所になった。
それを一瞬呆然と見てすぐに笑ってくれた。
「おめでとうございます!レイ、ベルティア様を泣かせたりしないでよ!」
「当然でしょ。そのためにまずは…ね」
ルミににっこり笑うと通じたようで笑みを浮かべて「そうね」と返していた。
なんだろう…一体。怖いんだけど。
次の日、レイとルミから今日は安静にしてろと言われたため学園を休んで寮で待機することにする。暇である。
それはそうと、明日セルフィーナ様達になんて言おう。また何か言われそうである。それに私は結局魔法が使えるようになっていない。まずい…!と明日のことに不安を感じていた。
しかしそれどころではなくなる事が起きた。突然父様とカルロス様がやってきたのだ。
何?なんかした!?てかレイもいる。
「ティアー!!!いやだー!!」
「ムナハン諦めるんだ」
父様泣いているんだけど…本当にどうしたの?と疑問に思っているとレイが私の元にやってきてひざまずき私の手を取る。
「ベルティア・リズナール嬢、僕と婚約してくれませんか?」
「うぇ!?」
急にそんなことを言うからびっくりして変な声が出てしまったではないか。私が驚いているとレイがダメですか、と悲しげに見上げて来る。父様がダメって言ってしまえとかなんとか言っているが耳に入らない、というか入れなくない。
もちろんダメじゃない。でもそんな急に…。
昨日の今日で、心の準備ができていない。
「あなたを他の人間に渡したくないんです。それに婚約すればもっと僕たちはもっと側にいられる」
そんな事言われなくたって私は他の人の所なんかに行かない。私にはレイしかいない、レイしか見えない。
私の答えは決まっている。
「お受けします…」
そういうと抱きしめられて口付けられた。
「んっ」
優しくそっと触れるように…。甘い甘い気持ちになる。ずっとこうしていたい。
「ティ、ティアーーーー!!!」
あっ、父様達がいるんだった。恥ずかしい…!
でもそれ以上にレイに触れられている事が嬉しくて幸せで父様達の存在はすぐに頭の隅に追いやられた。
レイは前もって私を婚約者にしたいと二人に言っていたらしく、父様達は私がどう返事をするか確認に来ていたようで私が了承したことによって私をレイの婚約者にしてくれた。
そしてレイは私の耳元で囁く。
「あなたを僕のものにするのがやりたかったことです」
「っ!」
貴族になればあなたの婚約者になりやすいと思ってと微笑んでいた。
そして話し合いの結果レイがリズナール家に入る事になった。元々平民ではあるが王家からの推薦もありレイは当主になるようだ。レイは陛下すら味方につけている。
とは言ってももちろん父様の下で学ぶ事にはなるが。
「ビシバシいくからね!」
「お願いします」
父様は私を取られた事で八つ当たりするかのように言う。まあ跡を継ぐためには多少厳しい事があるのは仕方がないかもしれないが、八つ当たりは見っともない。
というより私ももっと頑張らなくちゃと決意表明すればレイも父様もいやいやと顔を緩めた。
「ベルティア様はいいんですよ。僕の隣にいてくれれば。むしろ外には出て欲しくないです…他の人間に見せたくない…」
「ティアは全部レイに任せておけばいいよ」
それじゃあダメだと思うのだが…レイはレイで何やら恐ろしいことを言っている気がしなくもない。
「ベルティア嬢も大変だね」
そう同情してくれるカルロス様であった。
その次の日、朝の登校時セルフィーナ様がやって来ることはなかった。不思議に思ってレイに聞いてみる。
「ベルティア様は何も気にしなくていいんです」
今日はルミも一緒だったのでルミにも聞いてみるが同じような返事が返ってきてわからないままだった。
教室に入ると私に嫌味を言っていた令嬢達が顔を青くさせすぐに視線をそらす。
な、何?何があったの?と疑問に思っているとセルフィーナ様が登校してきたので声をかけてみる。
「あの、セルフィーナ様」
「ひぃ!あ、レイ様と婚約おめでとうございます。では!」
私が話しかけると怯えているようで婚約を祝って逃げて行った。
もう婚約した事は広まっているのね。昨日のことなのに。
他の令嬢にも何か嫌味とか言われるかなと身構えていたがそんなこともなく平穏な一日を過ごした。
「ねえ、なんでか知ってる?」
「さあ、なんでなんでしょうね」
「不思議な事もあるものですね」
二人はやはり知らないと言う。これ以上聞いても何も答えてはくれないだろうと思いこの話を終わりにする。
でも…やっぱり私。
「下級魔法くらいは使えないとダメだと思うの!」
セルフィーナ様達はもう何も言ってこないがこれはやらなきゃいけないと思う。何もできないままなのはいやだ。
「だからさ、二人とも暇な時でいいから手伝ってくれる?」
今度は一人で無茶なんてしない。私には頼れる人たちがいる。
「もちろんです!」
ルミは嬉しそうに返事をしてくれた。最初から頼めばよかったんだ。
レイももちろんと了承してくれたが恐ろしいことを言う。
「むしろ他の人間…特に男だったらそいつをどうにかしてしまいそうなのでやめてくださいね」
レイ怖いよ、本当に…。
そして私だけに聞こえるように囁く。
「ベルティア様にだって何をするかわかりませんよ。気をつけてくださいね?」
あなたは僕のものなんですからと微笑んだ。
…レイって束縛激しいのだろうか?でもいやとは思わない。私も相当レイが好きなようだ。
これからもずっと一緒に笑い合えたらと願うばかりだ。
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