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3-2生徒会長との召喚試験 ――白き天使の少女」
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3-2生徒会長との召喚試験 ――白き天使の少女」
放課後の特別召喚試験室。
白い壁に囲まれた広い空間には、結界のような青い光が走っている。
中央には二人――カイと、生徒会長・白羽(しらはね)セラ。
清楚で理知的な雰囲気を持つ彼女は、学園内で絶大な人気を誇る才媛。
しかし今、その瞳には挑戦者の光が宿っていた。
> 「あなたが、“実体化能力者”のカイ・ミナト君ね。」
「あー……はい。あんまり呼ばないでほしいあだ名ですけど。」
「ふふ、でもあなた、知らないでしょう? あなたの力は、学園でも前例がないのよ。」
セラの指先に、純白のカードが浮かぶ。
風が吹き、空気が変わった。
まるで聖域に足を踏み入れたような神聖な気配。
> 「これから、“実体化召喚能力”の正式な測定を行うわ。
私の召喚体と、あなたのカードで、模擬戦を。」
「え、えぇぇ……戦うんですか!?」
「怖いの?」
「怖いというか……またニュースになりそうで……」
「ふふ、心配しないで。報道管制は済んでるわ。」
「そこまで想定済み!?」
セラは微笑みながらカードを掲げた。
青白い光が走り、羽根が舞い散る。
> 「降臨せよ――《白翼の守護天使セラフィエル》。」
まばゆい光の中から、純白のドレスを纏う美しい天使が現れた。
長い金髪、慈愛に満ちた微笑。
背中の白翼が柔らかく揺れ、聖なる風が吹く。
> 「……うわ、すげぇ。」
「まさか天使系カード……!」(ルナ)
ルナは驚きと警戒を混ぜた表情で剣を構えた。
> 「主、あの存在……神聖属性です。
私たち、属性的に相性最悪です!」
「知ってるけど落ち着け!!」
セラが穏やかに言う。
> 「ルナさん、あなたは素晴らしい召喚体ね。
でも……私のセラフィエルは、“心”を読むの。」
「心を……?」
天使が静かに目を閉じ、唇を動かした。
> 「あなたの“罪”を告げなさい。」
その瞬間、ルナの表情が硬直する。
まるで心を暴かれたように、剣を持つ手が震えた。
> 「主……私は……」
「ルナ! 気にするな! こいつは心理戦タイプだ!」
「ですが……主に迷惑ばかりかけて……」
「それ今関係ないから!!!」
ルナの光が弱まり、剣が揺らぐ。
カイは思わずポケットから自分のカードを取り出した。
> 「くそっ、ルナを守るカード……あったはず……」
束の中から、一枚のカードが強く光った。
描かれていたのは、エプロン姿の少女――《庶民派メイド・ハルナ》。
> 「な、なんでこれが……?」
「主、それは戦闘用では……!」
「今は関係ない!」
カイが叫ぶと同時に、カードが眩い光を放つ。
現れたのは、可愛らしいメイド服の少女。
両手にフライパンとおたまを構えている。
> 「お呼びですか、ご主人様っ!」
「違う、呼んでない!」
「えぇぇ!? 呼ばれた気がしたのにぃぃ!」
セラが思わず吹き出した。
> 「……それ、本当に戦闘用?」
「いえ! これはただの料理用カードで!」
「では、いただくわ。」
天使が光の矢を放つ。
だが、メイドのハルナはフライパンで軽々と弾いた。
> 「ご主人様に手を出すなんて、許しませんっ!」
「な、なんで強いの!?」
「愛の力ですっ♡」
ルナが唖然とした。
> 「主……まさか、浮気を!?」
「違う違う違う! カードの効果だって!!!」
ハルナと天使の攻防が繰り広げられる。
光の矢とフライパンがぶつかるたび、室内が激しく揺れた。
セラが小さく笑う。
> 「なるほどね。
あなたの“実体化能力”は、カードの設定以上の力を引き出すのね。」
「え?」
「普通、戦闘力0のサポートカードが、天使と互角に渡り合えるわけがない。
つまり、あなたが“感情”を与えてるのよ。召喚体に。」
カイは言葉を失った。
目の前でルナとハルナが並び、彼を守るように立つ。
> 「主を傷つけるなら、私が斬る!」(ルナ)
「ご主人様の笑顔、守ります!」(ハルナ)
「お前ら……!」
セラが静かに微笑む。
> 「……なるほど。あなたはただの能力者じゃない。
“心を与える召喚者”――新しいタイプね。」
その言葉と同時に、セラフィエルの翼がたたまれた。
セラがカードを収め、静かに一礼する。
> 「試験は合格よ、カイ君。」
「え、合格って……何の?」
「あなた、正式に“学園特別召喚士”として登録されたわ。
今後は公式戦に出場してもらう。」
「えぇぇぇ!? また戦うの!?」
「ええ。あなたがどんな“想い”でカードを召喚するのか――
私、興味があるの。」
ルナが誇らしげに微笑んだ。
> 「主、認められましたね!」
「いや、認められたくなかったのにぃぃ!!!」
試験が終わったあと。
夕日が差し込む廊下で、セラがカイに声をかけた。
> 「カイ君。
もし、召喚した存在に“心”が宿るなら――それはもう、
ただのカードじゃないわ。
人の形をした“奇跡”よ。」
その穏やかな笑みは、どこか寂しげでもあった。
まるで、彼女自身もかつて誰かを“実体化”したことがあるかのように。
カイはその横顔を見つめながら、小さく呟いた。
> 「……俺、ほんとに普通の学生に戻れないな……」
「諦めなさい。“主”♡」
後ろから真白が軽く背中を叩く。
ルナはいつもの調子で胸を張り、宣言した。
> 「主、次の戦も、我らの勝利です!」
「勝たなくていいぃぃぃ!!!」
――こうして、“天使の会長試験”は幕を閉じた。
だがこの出会いが、後にカイの運命を大きく動かすことになる。
学園に潜む“黒の召喚士”の存在を、彼が知るのは――まだ少し先のことだった。
放課後の特別召喚試験室。
白い壁に囲まれた広い空間には、結界のような青い光が走っている。
中央には二人――カイと、生徒会長・白羽(しらはね)セラ。
清楚で理知的な雰囲気を持つ彼女は、学園内で絶大な人気を誇る才媛。
しかし今、その瞳には挑戦者の光が宿っていた。
> 「あなたが、“実体化能力者”のカイ・ミナト君ね。」
「あー……はい。あんまり呼ばないでほしいあだ名ですけど。」
「ふふ、でもあなた、知らないでしょう? あなたの力は、学園でも前例がないのよ。」
セラの指先に、純白のカードが浮かぶ。
風が吹き、空気が変わった。
まるで聖域に足を踏み入れたような神聖な気配。
> 「これから、“実体化召喚能力”の正式な測定を行うわ。
私の召喚体と、あなたのカードで、模擬戦を。」
「え、えぇぇ……戦うんですか!?」
「怖いの?」
「怖いというか……またニュースになりそうで……」
「ふふ、心配しないで。報道管制は済んでるわ。」
「そこまで想定済み!?」
セラは微笑みながらカードを掲げた。
青白い光が走り、羽根が舞い散る。
> 「降臨せよ――《白翼の守護天使セラフィエル》。」
まばゆい光の中から、純白のドレスを纏う美しい天使が現れた。
長い金髪、慈愛に満ちた微笑。
背中の白翼が柔らかく揺れ、聖なる風が吹く。
> 「……うわ、すげぇ。」
「まさか天使系カード……!」(ルナ)
ルナは驚きと警戒を混ぜた表情で剣を構えた。
> 「主、あの存在……神聖属性です。
私たち、属性的に相性最悪です!」
「知ってるけど落ち着け!!」
セラが穏やかに言う。
> 「ルナさん、あなたは素晴らしい召喚体ね。
でも……私のセラフィエルは、“心”を読むの。」
「心を……?」
天使が静かに目を閉じ、唇を動かした。
> 「あなたの“罪”を告げなさい。」
その瞬間、ルナの表情が硬直する。
まるで心を暴かれたように、剣を持つ手が震えた。
> 「主……私は……」
「ルナ! 気にするな! こいつは心理戦タイプだ!」
「ですが……主に迷惑ばかりかけて……」
「それ今関係ないから!!!」
ルナの光が弱まり、剣が揺らぐ。
カイは思わずポケットから自分のカードを取り出した。
> 「くそっ、ルナを守るカード……あったはず……」
束の中から、一枚のカードが強く光った。
描かれていたのは、エプロン姿の少女――《庶民派メイド・ハルナ》。
> 「な、なんでこれが……?」
「主、それは戦闘用では……!」
「今は関係ない!」
カイが叫ぶと同時に、カードが眩い光を放つ。
現れたのは、可愛らしいメイド服の少女。
両手にフライパンとおたまを構えている。
> 「お呼びですか、ご主人様っ!」
「違う、呼んでない!」
「えぇぇ!? 呼ばれた気がしたのにぃぃ!」
セラが思わず吹き出した。
> 「……それ、本当に戦闘用?」
「いえ! これはただの料理用カードで!」
「では、いただくわ。」
天使が光の矢を放つ。
だが、メイドのハルナはフライパンで軽々と弾いた。
> 「ご主人様に手を出すなんて、許しませんっ!」
「な、なんで強いの!?」
「愛の力ですっ♡」
ルナが唖然とした。
> 「主……まさか、浮気を!?」
「違う違う違う! カードの効果だって!!!」
ハルナと天使の攻防が繰り広げられる。
光の矢とフライパンがぶつかるたび、室内が激しく揺れた。
セラが小さく笑う。
> 「なるほどね。
あなたの“実体化能力”は、カードの設定以上の力を引き出すのね。」
「え?」
「普通、戦闘力0のサポートカードが、天使と互角に渡り合えるわけがない。
つまり、あなたが“感情”を与えてるのよ。召喚体に。」
カイは言葉を失った。
目の前でルナとハルナが並び、彼を守るように立つ。
> 「主を傷つけるなら、私が斬る!」(ルナ)
「ご主人様の笑顔、守ります!」(ハルナ)
「お前ら……!」
セラが静かに微笑む。
> 「……なるほど。あなたはただの能力者じゃない。
“心を与える召喚者”――新しいタイプね。」
その言葉と同時に、セラフィエルの翼がたたまれた。
セラがカードを収め、静かに一礼する。
> 「試験は合格よ、カイ君。」
「え、合格って……何の?」
「あなた、正式に“学園特別召喚士”として登録されたわ。
今後は公式戦に出場してもらう。」
「えぇぇぇ!? また戦うの!?」
「ええ。あなたがどんな“想い”でカードを召喚するのか――
私、興味があるの。」
ルナが誇らしげに微笑んだ。
> 「主、認められましたね!」
「いや、認められたくなかったのにぃぃ!!!」
試験が終わったあと。
夕日が差し込む廊下で、セラがカイに声をかけた。
> 「カイ君。
もし、召喚した存在に“心”が宿るなら――それはもう、
ただのカードじゃないわ。
人の形をした“奇跡”よ。」
その穏やかな笑みは、どこか寂しげでもあった。
まるで、彼女自身もかつて誰かを“実体化”したことがあるかのように。
カイはその横顔を見つめながら、小さく呟いた。
> 「……俺、ほんとに普通の学生に戻れないな……」
「諦めなさい。“主”♡」
後ろから真白が軽く背中を叩く。
ルナはいつもの調子で胸を張り、宣言した。
> 「主、次の戦も、我らの勝利です!」
「勝たなくていいぃぃぃ!!!」
――こうして、“天使の会長試験”は幕を閉じた。
だがこの出会いが、後にカイの運命を大きく動かすことになる。
学園に潜む“黒の召喚士”の存在を、彼が知るのは――まだ少し先のことだった。
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