ずっと一緒にいれば…きっと。

ryuma@安心院

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*第1話:出会い

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私は…

絶対に”恋”なんかしない。
どうしてか?って?

そんなの…

私の大好きな"お姉ちゃん"を守れなくなったら、困るから。
に、決まってるでしょ?

***

これは、桜が舞い散る春の出来事。

学校に来て下駄箱を見てみると、中には一通の手紙が入っていた。
その手紙には…

「体育館裏に来てください。お待ちしております。」

と、だけ書かれていた。 

小鳥遊 渚「僕と…付き合ってくだひゃい!!」

体育館裏に来て早々、第一声がこれでした笑。
しかも、噛んでるし。

小日向 柚月「え、無理。」

実際、無理だ。
私にはお姉ちゃんがいるし…それに、恋なんかしてる場合じゃない。

私は…

お姉ちゃんを悪い男たちから、守るんだ!

そう、心の中で決意してると…なんと告ってきた男の子の様子がおかしい。

小鳥遊 渚「うっ、うっ、えっ、うっ…」

顔を覗いてみると、なにやら目から雫が…、

って。
これ涙じゃん!

小日向 柚月「なんで泣いてんのよ!?」

小鳥遊 渚「だって僕…勇気出して頑張って…告白したのに、フラれちゃったから…。」

ちょっとおい!!!
側から見たら、私が泣かせたみたいじゃん!
なんとかして泣き止ませないと…

小日向 柚月「男ならメソメソすんなよ、鬱陶しい」

ああ、酷いことをまた言ってしまった…私の悪い癖だ。

小鳥遊 渚「だって、だってぇ…」

小日向 柚月「そもそもあんたみたいに弱虫で泣き虫で、頼りにならない男なんかに告られて、女の子がキュンッ!ってするわけないでしょ?」

あ、さらにやってしまった…でも本音だし…告られて振ったんだから別にいいかなぁ…?

小鳥遊 渚「そ、そうだね…僕なんか…僕なんか…」

やっぱりダメだった。
そっちの沈む系にいっちゃうよね…じゃあ、ここは励ます方向に転換して…。

小日向 柚月「でも…」

小鳥遊 渚「え?」

小日向 柚月「あんたみたいな男、嫌いじゃない女子もいると思う。」

小鳥遊 渚「そ、そうかなぁ…?」

よし、いい感じに励ますことができた!
この調子だ、私!!

小日向 柚月「私、あんたの泣き虫で弱虫なところ以外は好きだから。」

よしよし、こんな感じこんな感じ…、
って。

え!?
私、思いつきで何言ってんだろ…。

この子の表情はというと…?
めっちゃ嬉しそうだし!!!

小鳥遊 渚「じゃあ、友達になってくれる?」

小日向 柚月「う、うん…それなら別にいいけど。」

小鳥遊 渚「やったー!」

なんだろ、この謎の敗北感…まんまとこの男に乗せられた気がする。

小日向 柚月「た・だ・し!」

小鳥遊 渚「へ?」

小日向 柚月「私と、お姉ちゃんの監視をするならね。」

小鳥遊 渚「うん、わかった。」

さらっと 告白は流しておこうと思ったのに…
成り行きでこの子と友達になることに…泣。

友達オーケー出さなければよかった…あの時の私、恨むわ!!!

☆そしてここから…
私と彼との 予想外な日常が始まる。

<第2話:告白>につづく…
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