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*第2話:告白
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小鳥遊 渚「ねえ、もう帰ろうよ…」
小日向 柚月「しっ!うるさい!!
静かにして見届けないと…」
私たちがいるのは、高等部の屋上入り口。
なんでこんなところにいるのかというと、それは昨晩までさかのぼる…
***
ー昨晩
小日向 白乃「ゆづきー!」
小日向 柚月「なに、お姉ちゃん?」
いつもは私からお姉ちゃんに部屋に行っておしゃべりするのに、今日はお姉ちゃんが私の部屋に来てる…どんな風の吹き回しなんだろう?
小日向 白乃「話があるの…」
とても緊張している様子だった。
そう、それはまるで…
愛の告白をするみたい。
深呼吸を静かにして、荒れた呼吸を整えて、私の予想に近かったことを言った。
小日向 白乃「実は私…好きな人ができたの。」
小日向 柚月「そうなんだ…」
いつかはこんな日がやってくる、と前々からわかっていたのに…実際面と向かって言われると、辛い。
ずっとお姉ちゃんは、男なんかに興味はなくて私にべったりだった。
そんなお姉ちゃんを応援する自分と、お姉ちゃんの恋がなくなってしまえばいい!と思う自分が心の中にいることが、とても憎かった。
小日向 柚月(どうして…ずっと私のことが好きで、私にべったりだったじゃん。なのに今さら男のところに…)
そんな私の気持ちなんて気にもせず、お姉ちゃんは話を進める。
小日向 白乃「それでね、明日屋上で告白してみようと思うの!」
小日向 柚月「そっか、頑張ってね!」
そんな、うわべだけのことを口にした。
明日はお姉ちゃんの告白を見届けないと…!
***
そして、今に至る。
小鳥遊 渚「あ、ほら。小日向さん、告る相手ってあれじゃない?」
小日向 柚月「え、どれどれ…?」
小鳥遊の視線の先をよく見ると、男が立っていた。
女の私からみても、そいつはイケメンだった…お姉ちゃん、ハードル高すぎでしょ…
小日向 白乃「あの、私と…付き合ってください!!」
声が若干上ずってる…お姉ちゃん、相当緊張してるな…さて、男はどう答えるのか?
一ノ瀬 来斗「ごめんね。」
小鳥遊 渚「どうやら、フラれたみたいだね…小日向さんのお姉ちゃん」
あれ、なんかこの光景デジャヴ…
ってそれより!
小日向 柚月「あいつ、なんで私のお姉ちゃんをフッたの!?」
小鳥遊 渚「え、そんなこと僕に聞かれても…」
小日向 柚月「小鳥遊は先に教室戻ってて!私、ちょっとあいつんとこ行ってくる。」
小鳥遊 渚「え!ちょっと小日向さん!!」
あいつっ!
お姉ちゃんが勇気出して言った告白を踏みにじって、泣かせた…許せないんだから!!
あんな男、好きになるべきじゃない。
***
全速力で、無我夢中で走っていたら…いつのまにかあいつが彼氏とお昼ご飯を食べている、中庭に着いていた。
ってか、あいつってバイなんだっけ…?
バイのくせにお姉ちゃんをたぶらかして…本当許すまじ。
小日向 柚月「ちょっと、そこのあんた!!」
私の言葉に、あの男とその彼氏が気づく。
あの男の彼氏「来斗、知り合い?」
一ノ瀬 来斗「時雨、ちょっと行ってくる」
男は彼氏に断りを入れて、こっちに近づいてくる。
なんて律儀な奴なんだ。
ちょっとは見直し…いやいやいや!
それはないんだからね!!
私のお姉ちゃんを酷い目に合わせた張本人、許すはずがない!!
小日向 柚月「私のお姉ちゃんを振って泣かせたんだから、私はあんたを許さない。」
なんか興奮のあまり、いきなり自己紹介もせずに言っちゃったけど、大丈夫かな…?
一ノ瀬 来斗「私のお姉ちゃん、振った…そして中等部の制服…ああ!君、小日向さんの妹さんだね?」
小日向 柚月「そうよ、だから何!」
なんでお姉ちゃんはこんな軽そうな男のことを好きになったんだろう…私には理解できない。
一ノ瀬 来斗「そのことについては本当ごめん、出来れば…お姉さんに会ったら謝ってたって言ってくれない?」
小日向 柚月「はぁ?なんで私があんたなんかのために行動しなくちゃならないのよ!謝るのなら自分で言いなさいよ!!」
大体、謝るのなら自分の口で言わないと、誠意が感じられない。
それなのに、この男は…(怒)
一ノ瀬 来斗「だって俺は…一分一秒でも時雨と一緒にいたいから。」
小日向 柚月「さいですか…」
なんか、恋のチカラというのかな?そういう目には見えないものに圧倒されて…もう何も言い返せなかった。
小日向 柚月「まあ、お姉ちゃんに会ったら一応言ってやらないでもない…」
一ノ瀬 来斗「ほんとに?ありがとー!じゃあね、バイバイ!!」
愛の力ってすごいな…
でも、多分お姉ちゃん意外と頑固なところあるからな…多分振られてもとことん猛アタックするだろうな…。
私はそんな恋路を…
邪魔してやる!
そう、決意したのであった…。
<第3話:姉の頑固さ> につづく…
小日向 柚月「しっ!うるさい!!
静かにして見届けないと…」
私たちがいるのは、高等部の屋上入り口。
なんでこんなところにいるのかというと、それは昨晩までさかのぼる…
***
ー昨晩
小日向 白乃「ゆづきー!」
小日向 柚月「なに、お姉ちゃん?」
いつもは私からお姉ちゃんに部屋に行っておしゃべりするのに、今日はお姉ちゃんが私の部屋に来てる…どんな風の吹き回しなんだろう?
小日向 白乃「話があるの…」
とても緊張している様子だった。
そう、それはまるで…
愛の告白をするみたい。
深呼吸を静かにして、荒れた呼吸を整えて、私の予想に近かったことを言った。
小日向 白乃「実は私…好きな人ができたの。」
小日向 柚月「そうなんだ…」
いつかはこんな日がやってくる、と前々からわかっていたのに…実際面と向かって言われると、辛い。
ずっとお姉ちゃんは、男なんかに興味はなくて私にべったりだった。
そんなお姉ちゃんを応援する自分と、お姉ちゃんの恋がなくなってしまえばいい!と思う自分が心の中にいることが、とても憎かった。
小日向 柚月(どうして…ずっと私のことが好きで、私にべったりだったじゃん。なのに今さら男のところに…)
そんな私の気持ちなんて気にもせず、お姉ちゃんは話を進める。
小日向 白乃「それでね、明日屋上で告白してみようと思うの!」
小日向 柚月「そっか、頑張ってね!」
そんな、うわべだけのことを口にした。
明日はお姉ちゃんの告白を見届けないと…!
***
そして、今に至る。
小鳥遊 渚「あ、ほら。小日向さん、告る相手ってあれじゃない?」
小日向 柚月「え、どれどれ…?」
小鳥遊の視線の先をよく見ると、男が立っていた。
女の私からみても、そいつはイケメンだった…お姉ちゃん、ハードル高すぎでしょ…
小日向 白乃「あの、私と…付き合ってください!!」
声が若干上ずってる…お姉ちゃん、相当緊張してるな…さて、男はどう答えるのか?
一ノ瀬 来斗「ごめんね。」
小鳥遊 渚「どうやら、フラれたみたいだね…小日向さんのお姉ちゃん」
あれ、なんかこの光景デジャヴ…
ってそれより!
小日向 柚月「あいつ、なんで私のお姉ちゃんをフッたの!?」
小鳥遊 渚「え、そんなこと僕に聞かれても…」
小日向 柚月「小鳥遊は先に教室戻ってて!私、ちょっとあいつんとこ行ってくる。」
小鳥遊 渚「え!ちょっと小日向さん!!」
あいつっ!
お姉ちゃんが勇気出して言った告白を踏みにじって、泣かせた…許せないんだから!!
あんな男、好きになるべきじゃない。
***
全速力で、無我夢中で走っていたら…いつのまにかあいつが彼氏とお昼ご飯を食べている、中庭に着いていた。
ってか、あいつってバイなんだっけ…?
バイのくせにお姉ちゃんをたぶらかして…本当許すまじ。
小日向 柚月「ちょっと、そこのあんた!!」
私の言葉に、あの男とその彼氏が気づく。
あの男の彼氏「来斗、知り合い?」
一ノ瀬 来斗「時雨、ちょっと行ってくる」
男は彼氏に断りを入れて、こっちに近づいてくる。
なんて律儀な奴なんだ。
ちょっとは見直し…いやいやいや!
それはないんだからね!!
私のお姉ちゃんを酷い目に合わせた張本人、許すはずがない!!
小日向 柚月「私のお姉ちゃんを振って泣かせたんだから、私はあんたを許さない。」
なんか興奮のあまり、いきなり自己紹介もせずに言っちゃったけど、大丈夫かな…?
一ノ瀬 来斗「私のお姉ちゃん、振った…そして中等部の制服…ああ!君、小日向さんの妹さんだね?」
小日向 柚月「そうよ、だから何!」
なんでお姉ちゃんはこんな軽そうな男のことを好きになったんだろう…私には理解できない。
一ノ瀬 来斗「そのことについては本当ごめん、出来れば…お姉さんに会ったら謝ってたって言ってくれない?」
小日向 柚月「はぁ?なんで私があんたなんかのために行動しなくちゃならないのよ!謝るのなら自分で言いなさいよ!!」
大体、謝るのなら自分の口で言わないと、誠意が感じられない。
それなのに、この男は…(怒)
一ノ瀬 来斗「だって俺は…一分一秒でも時雨と一緒にいたいから。」
小日向 柚月「さいですか…」
なんか、恋のチカラというのかな?そういう目には見えないものに圧倒されて…もう何も言い返せなかった。
小日向 柚月「まあ、お姉ちゃんに会ったら一応言ってやらないでもない…」
一ノ瀬 来斗「ほんとに?ありがとー!じゃあね、バイバイ!!」
愛の力ってすごいな…
でも、多分お姉ちゃん意外と頑固なところあるからな…多分振られてもとことん猛アタックするだろうな…。
私はそんな恋路を…
邪魔してやる!
そう、決意したのであった…。
<第3話:姉の頑固さ> につづく…
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