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第1章
第5話 1人旅の始まり
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今日もカフェの仕事が終わった。まあいつも通りほとんど何もしていないが。もう皆が寝ていてもおかしくはないくらいの時間、自分とルカが遅くまで話していると1人のお客さんが来た。
「ここが魔法紹介屋か?」
1人の男性が入ってきた。いつも思うのだがどこからここが魔法紹介屋だというのを聞いてくるのだろう。まずは決まり文句から、
「違いますよ。勘違いされているのでは?」
ここに来ても、この言葉を聞くとすぐに帰ってしまう人がいる。大抵そういう人は危機感をあまり持っていないのだ。政府に捕まるわけがないが、一応変えておこうという浅はかな考えだ。男性は、
「そんなわけないだろう。確かにここと聞いたぞ。」
「因みに誰からですか?」
ルカが聞く。
「俺の友人に変えてもらったという奴がいたんだ。」
この発言は嘘だ。前にも説明したが、変えた人は記憶が残らないようにしている。
聞くとするならば、この街に来たときに近くの店でそういう噂を聞いたとか言う人は、本当のことを言っている。
もしこの男が本当に嘘をついているということは何か別の理由で来ているということになる。
ルカにアイコンタクトを送る。ルカも嘘だということは分かっているはずだ。ならば何をしに来たのかを聞き出す必要がある。
「因みにどんな魔法なんですか?」
「空間を操る魔法だ。」
変わった魔法だと思う。因みに政府にバレたら一発でアウトな魔法だ。
だが少しおかしな点がある。この男の年齢は見るからに40代だ。
普通魔法は20代になると現れると説明したが、例外がある。
それは遅咲きと呼ばれる変わった種族だ。この種族は魔法が30歳になれば出てくる分強力な魔法を持つ人が多い。
どちらにしても、10年以上は経っているのだから、政府に捕まっていてもおかしくはない。
なぜだか分からないがこの男は何か隠している感じがする。考えられる可能性は2つだ。
1つは政府のスパイ。正直この可能性はかなり高い。
もう1つは、可能性は低いがこの男は1度魔法を変えている。
つまり自分以外にも魔法を変えることができる人間がいるかもしれないということだ。
その人物を見つけ出し、協力することが出来れば独裁政治を終わらすことができるかもしれない。このチャンスはなんとしてでも活かしたい。
「失礼ですが、その友人という人の出身はどこですか?」
「答える必要があるのか?」
「いえ、気になっただけです。」
「まあベール区だ。」
ベール区とは比較的この街から近い。行こうと思えばすぐにでも行ける距離だ。
「因みにあなたは?」
「ディラン区だ。」
ディラン区はベール区の隣にある区なのだが、境に大きな山脈があり、行くのに少し手間がかかる。
「因みに友人さんのお名前とかって教えていただくことはできますか?」
「さっきから何なんだ。お前に関係ないだろう。ここは本当に魔法紹介屋ではないようだな。」
そう言うと男は出ていってしまった。まあ、あれだけ聞かれたら怒るのもしょうがないか。
だが、場所が分かっただけでもいい方だ。
「何か気になることがあったんですか?」
ルカが聞いてきた。
「ルカ。さっきの場所まで行く必要ができた。しばらく帰ってこれない。」
ルカはとても悲しそうな顔をした。本当は連れて行ってあげたいが、今回はばかりは危険かもしれないから連れていくわけにも行かない。
なぜ危険かもしれないかというと、この国では内戦というのがとても起こっている。この場所は比較的治安がいいほうだが、他の区となると少し危ない。ルカは、
「分かりました。でも出来るだけ早く帰っ
てきてくださいよ。」
「分かっているよ。」
こうして、1人旅が始まったのであった。
「ここが魔法紹介屋か?」
1人の男性が入ってきた。いつも思うのだがどこからここが魔法紹介屋だというのを聞いてくるのだろう。まずは決まり文句から、
「違いますよ。勘違いされているのでは?」
ここに来ても、この言葉を聞くとすぐに帰ってしまう人がいる。大抵そういう人は危機感をあまり持っていないのだ。政府に捕まるわけがないが、一応変えておこうという浅はかな考えだ。男性は、
「そんなわけないだろう。確かにここと聞いたぞ。」
「因みに誰からですか?」
ルカが聞く。
「俺の友人に変えてもらったという奴がいたんだ。」
この発言は嘘だ。前にも説明したが、変えた人は記憶が残らないようにしている。
聞くとするならば、この街に来たときに近くの店でそういう噂を聞いたとか言う人は、本当のことを言っている。
もしこの男が本当に嘘をついているということは何か別の理由で来ているということになる。
ルカにアイコンタクトを送る。ルカも嘘だということは分かっているはずだ。ならば何をしに来たのかを聞き出す必要がある。
「因みにどんな魔法なんですか?」
「空間を操る魔法だ。」
変わった魔法だと思う。因みに政府にバレたら一発でアウトな魔法だ。
だが少しおかしな点がある。この男の年齢は見るからに40代だ。
普通魔法は20代になると現れると説明したが、例外がある。
それは遅咲きと呼ばれる変わった種族だ。この種族は魔法が30歳になれば出てくる分強力な魔法を持つ人が多い。
どちらにしても、10年以上は経っているのだから、政府に捕まっていてもおかしくはない。
なぜだか分からないがこの男は何か隠している感じがする。考えられる可能性は2つだ。
1つは政府のスパイ。正直この可能性はかなり高い。
もう1つは、可能性は低いがこの男は1度魔法を変えている。
つまり自分以外にも魔法を変えることができる人間がいるかもしれないということだ。
その人物を見つけ出し、協力することが出来れば独裁政治を終わらすことができるかもしれない。このチャンスはなんとしてでも活かしたい。
「失礼ですが、その友人という人の出身はどこですか?」
「答える必要があるのか?」
「いえ、気になっただけです。」
「まあベール区だ。」
ベール区とは比較的この街から近い。行こうと思えばすぐにでも行ける距離だ。
「因みにあなたは?」
「ディラン区だ。」
ディラン区はベール区の隣にある区なのだが、境に大きな山脈があり、行くのに少し手間がかかる。
「因みに友人さんのお名前とかって教えていただくことはできますか?」
「さっきから何なんだ。お前に関係ないだろう。ここは本当に魔法紹介屋ではないようだな。」
そう言うと男は出ていってしまった。まあ、あれだけ聞かれたら怒るのもしょうがないか。
だが、場所が分かっただけでもいい方だ。
「何か気になることがあったんですか?」
ルカが聞いてきた。
「ルカ。さっきの場所まで行く必要ができた。しばらく帰ってこれない。」
ルカはとても悲しそうな顔をした。本当は連れて行ってあげたいが、今回はばかりは危険かもしれないから連れていくわけにも行かない。
なぜ危険かもしれないかというと、この国では内戦というのがとても起こっている。この場所は比較的治安がいいほうだが、他の区となると少し危ない。ルカは、
「分かりました。でも出来るだけ早く帰っ
てきてくださいよ。」
「分かっているよ。」
こうして、1人旅が始まったのであった。
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