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第2章

第19話 死ぬまで忘れない

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「どうしてこうなったんでしょうね。」

 今、自分とルカは外の公園で野宿している。

 不幸にも程がある。

■ ■ ■

「いやー、疲れましたねー。」

 電車から降りたルカが、隣で伸びをしている。

 自分達の家は駅から、それなりに距離があるため、少し歩く必要がある。歩きながら話していると、ルカが前から走ってきた男の人と当たってしまった。

「わっ、ごめんなさい。」

 男は無言でまた走って行った。大丈夫か聞こうとすると、

「感じの悪い人ですね。」

 確かにそれは思う。そんな感じで歩いていると、家に着いた。その第一声は、

「「は?」」

 ルカも同じ事を言った。多分誰であっても反応は同じだと思う。まさか家が燃えてるなんて…。

 近くの人に聞いてみると、3日前に、突然雷が来たのが原因らしい。

「どうします?」

「とりあえずどこか泊まる所探そう。」

 だが、この近くは観光地というわけでもないので、ちゃんとした宿屋はない。仕方ないので、少し歩いて、

「まさかですけど、ここで野宿するんですか?」

「しょうがないでしょ。」

 帰ってきたのが昼なら役所に連絡すれば手続きを取ってくれる。だが今は夜なので、役所自体空いていない。

 とりあえず24時間空いている店で、食べ物などを買った。

■ ■ ■

 これが野宿の原因だ。本当にどうしよう。

「そういえばリョウさんって、いつから一人称が自分なんですか?」

 なんかどうでもいい事を聞いてきたが、何か会話したかったので、ちょうど良かった。

「いつからって言われても、気づいたらなんだよね。」

「普通男の人って僕とか俺じゃないですか?」

「じゃあ俺っていきなり言ってきたらどう?」

「それは違和感ありますね。ちょっと試しに言ってみてくださいよ。」

 ここで自分はとてもいい事を思いついた。

「俺はルカが好きだよ。」

 いきなり過ぎたのか、ルカの目が点になっている。そしてすぐに顔を赤らめた。

「リョウさんってたまにすごく大胆ですよね。」

「そうかなー。」

「なんかかっこいい…。」

 聞き間違いかと思ったら、ルカが本当に恥ずかしそうにしている。自分もすごく恥ずかしい。

(もしかしたら、これ結構いい雰囲気なんじゃないか。)

 女心の分からない自分でも流石に分かる。この周りにも人は、いないようだし。問題はどうやってキスをするか。考えた結果、

「ルカ。キスしてもいい?」

 なんとも男らしい聞き方だろう。

「もうちょい、いい方法があったと思うんですよね。」

 残念そうな顔して、こちらを見ている。結構自信があったのになー。

「まあそれがリョウさんらしいんですけどね。」

 そう行った後、ルカからしてくれた。初めてのキスは、多分死ぬまで忘れないと思う。
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