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第19章ドエニプラ攻防戦2編
第2話 作戦決行前日、ドエニプラ中心市街地にて
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・・2・・
11の月の6日
午後10時50分頃
ドエニプラ中心市街地・妖魔帝国軍総司令部地下壕付近
十一の月に入るとドエニプラ周辺の寒さは厳しくなりつつあった。
日中の最高気温は十度に満たず、最低気温は氷点下付近まで冷え込む。人類諸国統合軍では事前に準備し輸送がギリギリで完了した防寒具が届き、足の凍傷を防ぐ為の対策も施されるようになっていた。これで少なくとも統合軍の兵士達は寒さに震えることはあっても凍傷が続出するような状況は極力防げるようになるだろう。
季節は冬に移ろうなかで、統合軍は『背後からの一刺し』作戦を成功させるべく、また厳冬期前までに少しでも早く決着させんが為にドエニプラへの包囲網を狭めていた。
作戦の第二段階にある最前身地点で約五キーラこそ果たせなかったものの、今日現在で約六キーラまでは迫っていた。
統合軍が外からドエニプラ中心市街地に近づく中で、作戦の鍵を握る妖魔諸種族連合共和国軍の『最初の大隊』は、十一の月の時点で潜入に成功していた。先月までであれば潜入が露呈する可能性もあったが、窮地に追い込まれている帝国軍に探る余裕など最早あるはずもなく、着々と準備を進めていたのである。
作戦決行日の前日である六の日の今も『最初の大隊』大隊長、ラルロフ・カランジン少佐は魔石爆弾の設置を大方終えて後は決行を待つだけとなっていた。部下達も同様に、ほぼ設置を終えている。ラルロフ少佐は偽装した身分たる大尉の軍服を着て、煙草を吸って空を見上げていた。傍らには部下の中尉であるマロニキン大尉もいた。
「……冷えるようになったな」
「ええ……。コートが無いと厳しいくらいです。煙草、もう一本吸いますか?」
「お、火か。すまん」
「お気になさらず」
二人は澄んだ空を見上げながらぽつりぽつりと会話を交わす。
潜入初日から着実に仕事をこなし作戦開始の合図――エイジスとココノエ達が空爆を開始する時点――を待つだけとなると、不思議と心は落ち着いていた。
潜入した当初、偽装のために命からがら包囲から逃げ延びた体を装って紛れ込んだが、帝国軍の兵士達は自分達をよく生きて帰ってきたと労ってくれた。当然だ。
所属を偽装しているだけで、見た目は皆が妖魔帝国の主要種族たる魔人である。末端には見破る手段はない。帝国軍が大量動員していることもあり兵士は各地方から集まっている事もあるから尚更だった。
「静かだ、な。昼間にあちこちから聞こえてきていた銃声や砲撃音も全くない」
「先程通った時に、兵が言ってましたよ。この静けさはきっと何かあるって。あくまで噂みたいなもんでしたけど」
「だろうな。事実、そうなる」
ラルロフ少佐は最後だけ声をかなり落として言う。周りに兵士は余りおらず、中には仮眠を取る者もいた。
その中で、一人近付く帝国軍の軍人がいた。表面上は平静を装っているが、潜入任務中である二人は心中で緊張感を高めて見つめた。それがここ数日で見知った顔だとしてもだ。
近付いてきたのは、正真正銘の帝国軍大尉だった。若干荒くれ者っぽいが気の良さそうな比較的若い男だ。
「お疲れさん、トゥロフ大尉。煙草休憩か?」
「あぁ、まあな」
「隣にいるのは中尉、副官だな。えーっと、オウドフ中尉」
「そうだ」
「お疲れ様です。自分は失礼しましょうか、ドルフ大尉」
「気にすんな。皆気を張り詰めっぱなしだろ。そのままいてもいいって」
「ありがとうございます」
「おう」
「それで、ドルフ大尉。どうした?」
何気ない様子で問いかけつつも、ラルロフ少佐――偽装身分はトゥロフ大尉――は警戒心を内に秘める。
だが、返ってきた答えはあまりにも普通だった。
「あー……、配給のタバコ切らしたんだよ……。ほら、包囲が狭まっていよいよってとこもあるし、東からの補給はもう難しい。だら、一本な」
「なんだ、煙草か。ほら」
「ありがてぇ」
「自分が火をつけますよ」
「こりゃ至れり尽くせりだな。助かるぜ」
帝国軍のドルフ大尉は礼を言うと、味わうように煙草を吸った。
「あー、うめぇ……。うめぇなあ……。二日ぶりだ」
「そんなに吸ってなかったのか……。まあ仕方ないが……」
「まったくだぜ。タバコどころか飯すら危うい。皇帝陛下の死守命令があるから動くに動けねえし、そこらの兵士ならともなく俺達士官は逃げたら粛清対象だ。どうにもなんねえっての」
「おい」
「誰も気にしちゃいねえよ。政治将校だって消耗してる。中には皇帝陛下に忠誠を尽くす狂信者もいるがな」
「…………」
「だから安心しろって。もし万が一があってもお前と副官は関係無いと言っておく」
「すまん……。礼にほら、もう一本。いや、二本くらいやる。まだこれだけあるからな」
「おうすまねえ。助かるわ」
ドルフ大尉は嬉しそうに笑っていた。軍服は所々ほつれていたり汚れていたりするが、士官である分まだマトモな状態だ。ただ、それでもこの士官はちゃんと軍人然としていた。包囲網が狭まりいよいよ末期だというのに、部下の前では毅然と振舞っているのを見たことがあるラルロフ少佐は帝国軍の士官の質が上がっていることを間近で感じていた。
「なあ、トゥロフにオウドフ。兵士達の噂は知ってるか?」
「噂? いよいよ何かあるとかってやつか?」
「そうそう。そいつだ。流石に統合軍共も夜通し殺るつもりはないらしくてな、夜中は一定時間攻撃が止む時間がある。だとしても、今日は静かすぎるってやつだ」
「統合軍はここからもう三キルラの所にいるからな」
「昨日の攻撃も激しかったからではないですかね……。三日前に話してた曹長が死にましたし……」
「確かに昨日のはキツかったな……。連中も焦ってんのか、早いとこ終わらせたいからって感じたぜ」
ドルフ大尉の予測はある程度的中している。事実アカツキにせよマーチスにせよ、統合軍の将官級は厳冬期の前にドエニプラにカタをつけるつもりでいるからだ。
「ま、連中の考えなんてもうどうでもいいさ。こちとらどうにかする余裕なんてもうねえ。引き伸ばしがやっとだからな。――で、話は戻るが明日何かあるって噂。お前らはどう思うよ?」
「どうだろうな。西の方からなんとか戻ってきたが、明日じゃないにせよ近いうちに必ずな気はする」
「自分もですね」
「だよなぁ……。なぁ、ここだけの話だ。内緒にしてくれよ?」
「なんだ唐突に」
「墓場まで持っていきますよ。といっても目の前が墓場ですけど」
マロニキン大尉のブラックジョークにドルフ大尉はちげえねえや。と笑うと、声を潜めてこう言った。
「故郷に嫁と子供を残してきてる。正直、死にたくねえんだ……」
「…………そういうことか」
「おう……。部下は粗方死んじまった。残ってるのはいるっちゃいるが、そいつらも俺と同じだ。もし、もしだ。お前らが俺らを見つけても、何も無かったことにしてくれねえか?」
「………………」
ラルロフ少佐は静かに首を縦に振った。まさかこの数日の仲だというのに、帝国軍の軍人としてはとんでもない話を暴露してくるとは思わなかったからだ。
ラルロフ少佐にとって、目の前の彼や部下が敵前逃亡しようがどうでもいい。今の身分は偽装しているだけで、自分は諸種族連合共和国軍の軍人である。明日以降彼等が敵前逃亡で発見され銃殺されようが、無事生き延びようが関係ないからだ。
ただ、それでもドエニプラにいる帝国軍が末期症状なのを改めて感じる。かつての帝国軍ならばとっくに撤退するか敵前逃亡続出だったろうが、今はギリギリまで踏ん張っている。しかし、物事に限界はある。
いくら皇帝レオニードからの死守命令とはいえ、彼等とて家族や恋人がいる者達である。一部の盲信者はともかくとして、いくらリシュカによる新しい士官教育を受けていたとしても末期も末期になれば別であった。
ラルロフ少佐が首を縦に振ったのを見て、ドルフ大尉はほっとした顔つきになった。だが、どこか罪悪感を抱いている様子もあった。
「ありがとう。本当に、すまねえ……」
「いいんだ。皆、似たようなものだ」
「すまねぇ……。来週なんてもうダメかもしれねえと思っていたからよ……」
「生きて戻って、家族に顔を合わせてやれよ」
「あぁ……。でも、お前達はどうするんだ……?」
「捕虜になれれば幸いだろうな……」
「…………そうか。忠実なんだな、お前は」
「捕虜にって口走ってる時点でダメだろ」
「ははっ、ちげえねえ」
ドルフ大尉は苦笑いする。
ラルロフ少佐は煙草を再び口に加える。さらに、彼は軍服コートのポケットから、未開封の煙草の箱を取り出した。
「餞別だ。一箱やるよ」
「おい、いいのかよ。てか、まだ持ってたのかよ」
「聞いて驚くな。…………くすねてきた」
「ぷ、ははっ、そうか! そりゃいい。共犯になるから俺も黙っておいておくわ」
「そうしてくれ」
「ったりめえよ。…………ありがとな」
「気にするな」
「ありがとよ。…………お前達も生きろよ」
「あぁ」
「はっ」
ドルフ大尉は笑ってから、しかし最後の言葉は真剣な顔つきで言い残して元の場所に戻っていった。一五〇メーラ先で彼の部下三人に早速渡した煙草を渡していた。
「良い奴だな」
「ええ」
再び二人は空を見上げた。
作戦決行の時はもう目の前に迫っていた。
11の月の6日
午後10時50分頃
ドエニプラ中心市街地・妖魔帝国軍総司令部地下壕付近
十一の月に入るとドエニプラ周辺の寒さは厳しくなりつつあった。
日中の最高気温は十度に満たず、最低気温は氷点下付近まで冷え込む。人類諸国統合軍では事前に準備し輸送がギリギリで完了した防寒具が届き、足の凍傷を防ぐ為の対策も施されるようになっていた。これで少なくとも統合軍の兵士達は寒さに震えることはあっても凍傷が続出するような状況は極力防げるようになるだろう。
季節は冬に移ろうなかで、統合軍は『背後からの一刺し』作戦を成功させるべく、また厳冬期前までに少しでも早く決着させんが為にドエニプラへの包囲網を狭めていた。
作戦の第二段階にある最前身地点で約五キーラこそ果たせなかったものの、今日現在で約六キーラまでは迫っていた。
統合軍が外からドエニプラ中心市街地に近づく中で、作戦の鍵を握る妖魔諸種族連合共和国軍の『最初の大隊』は、十一の月の時点で潜入に成功していた。先月までであれば潜入が露呈する可能性もあったが、窮地に追い込まれている帝国軍に探る余裕など最早あるはずもなく、着々と準備を進めていたのである。
作戦決行日の前日である六の日の今も『最初の大隊』大隊長、ラルロフ・カランジン少佐は魔石爆弾の設置を大方終えて後は決行を待つだけとなっていた。部下達も同様に、ほぼ設置を終えている。ラルロフ少佐は偽装した身分たる大尉の軍服を着て、煙草を吸って空を見上げていた。傍らには部下の中尉であるマロニキン大尉もいた。
「……冷えるようになったな」
「ええ……。コートが無いと厳しいくらいです。煙草、もう一本吸いますか?」
「お、火か。すまん」
「お気になさらず」
二人は澄んだ空を見上げながらぽつりぽつりと会話を交わす。
潜入初日から着実に仕事をこなし作戦開始の合図――エイジスとココノエ達が空爆を開始する時点――を待つだけとなると、不思議と心は落ち着いていた。
潜入した当初、偽装のために命からがら包囲から逃げ延びた体を装って紛れ込んだが、帝国軍の兵士達は自分達をよく生きて帰ってきたと労ってくれた。当然だ。
所属を偽装しているだけで、見た目は皆が妖魔帝国の主要種族たる魔人である。末端には見破る手段はない。帝国軍が大量動員していることもあり兵士は各地方から集まっている事もあるから尚更だった。
「静かだ、な。昼間にあちこちから聞こえてきていた銃声や砲撃音も全くない」
「先程通った時に、兵が言ってましたよ。この静けさはきっと何かあるって。あくまで噂みたいなもんでしたけど」
「だろうな。事実、そうなる」
ラルロフ少佐は最後だけ声をかなり落として言う。周りに兵士は余りおらず、中には仮眠を取る者もいた。
その中で、一人近付く帝国軍の軍人がいた。表面上は平静を装っているが、潜入任務中である二人は心中で緊張感を高めて見つめた。それがここ数日で見知った顔だとしてもだ。
近付いてきたのは、正真正銘の帝国軍大尉だった。若干荒くれ者っぽいが気の良さそうな比較的若い男だ。
「お疲れさん、トゥロフ大尉。煙草休憩か?」
「あぁ、まあな」
「隣にいるのは中尉、副官だな。えーっと、オウドフ中尉」
「そうだ」
「お疲れ様です。自分は失礼しましょうか、ドルフ大尉」
「気にすんな。皆気を張り詰めっぱなしだろ。そのままいてもいいって」
「ありがとうございます」
「おう」
「それで、ドルフ大尉。どうした?」
何気ない様子で問いかけつつも、ラルロフ少佐――偽装身分はトゥロフ大尉――は警戒心を内に秘める。
だが、返ってきた答えはあまりにも普通だった。
「あー……、配給のタバコ切らしたんだよ……。ほら、包囲が狭まっていよいよってとこもあるし、東からの補給はもう難しい。だら、一本な」
「なんだ、煙草か。ほら」
「ありがてぇ」
「自分が火をつけますよ」
「こりゃ至れり尽くせりだな。助かるぜ」
帝国軍のドルフ大尉は礼を言うと、味わうように煙草を吸った。
「あー、うめぇ……。うめぇなあ……。二日ぶりだ」
「そんなに吸ってなかったのか……。まあ仕方ないが……」
「まったくだぜ。タバコどころか飯すら危うい。皇帝陛下の死守命令があるから動くに動けねえし、そこらの兵士ならともなく俺達士官は逃げたら粛清対象だ。どうにもなんねえっての」
「おい」
「誰も気にしちゃいねえよ。政治将校だって消耗してる。中には皇帝陛下に忠誠を尽くす狂信者もいるがな」
「…………」
「だから安心しろって。もし万が一があってもお前と副官は関係無いと言っておく」
「すまん……。礼にほら、もう一本。いや、二本くらいやる。まだこれだけあるからな」
「おうすまねえ。助かるわ」
ドルフ大尉は嬉しそうに笑っていた。軍服は所々ほつれていたり汚れていたりするが、士官である分まだマトモな状態だ。ただ、それでもこの士官はちゃんと軍人然としていた。包囲網が狭まりいよいよ末期だというのに、部下の前では毅然と振舞っているのを見たことがあるラルロフ少佐は帝国軍の士官の質が上がっていることを間近で感じていた。
「なあ、トゥロフにオウドフ。兵士達の噂は知ってるか?」
「噂? いよいよ何かあるとかってやつか?」
「そうそう。そいつだ。流石に統合軍共も夜通し殺るつもりはないらしくてな、夜中は一定時間攻撃が止む時間がある。だとしても、今日は静かすぎるってやつだ」
「統合軍はここからもう三キルラの所にいるからな」
「昨日の攻撃も激しかったからではないですかね……。三日前に話してた曹長が死にましたし……」
「確かに昨日のはキツかったな……。連中も焦ってんのか、早いとこ終わらせたいからって感じたぜ」
ドルフ大尉の予測はある程度的中している。事実アカツキにせよマーチスにせよ、統合軍の将官級は厳冬期の前にドエニプラにカタをつけるつもりでいるからだ。
「ま、連中の考えなんてもうどうでもいいさ。こちとらどうにかする余裕なんてもうねえ。引き伸ばしがやっとだからな。――で、話は戻るが明日何かあるって噂。お前らはどう思うよ?」
「どうだろうな。西の方からなんとか戻ってきたが、明日じゃないにせよ近いうちに必ずな気はする」
「自分もですね」
「だよなぁ……。なぁ、ここだけの話だ。内緒にしてくれよ?」
「なんだ唐突に」
「墓場まで持っていきますよ。といっても目の前が墓場ですけど」
マロニキン大尉のブラックジョークにドルフ大尉はちげえねえや。と笑うと、声を潜めてこう言った。
「故郷に嫁と子供を残してきてる。正直、死にたくねえんだ……」
「…………そういうことか」
「おう……。部下は粗方死んじまった。残ってるのはいるっちゃいるが、そいつらも俺と同じだ。もし、もしだ。お前らが俺らを見つけても、何も無かったことにしてくれねえか?」
「………………」
ラルロフ少佐は静かに首を縦に振った。まさかこの数日の仲だというのに、帝国軍の軍人としてはとんでもない話を暴露してくるとは思わなかったからだ。
ラルロフ少佐にとって、目の前の彼や部下が敵前逃亡しようがどうでもいい。今の身分は偽装しているだけで、自分は諸種族連合共和国軍の軍人である。明日以降彼等が敵前逃亡で発見され銃殺されようが、無事生き延びようが関係ないからだ。
ただ、それでもドエニプラにいる帝国軍が末期症状なのを改めて感じる。かつての帝国軍ならばとっくに撤退するか敵前逃亡続出だったろうが、今はギリギリまで踏ん張っている。しかし、物事に限界はある。
いくら皇帝レオニードからの死守命令とはいえ、彼等とて家族や恋人がいる者達である。一部の盲信者はともかくとして、いくらリシュカによる新しい士官教育を受けていたとしても末期も末期になれば別であった。
ラルロフ少佐が首を縦に振ったのを見て、ドルフ大尉はほっとした顔つきになった。だが、どこか罪悪感を抱いている様子もあった。
「ありがとう。本当に、すまねえ……」
「いいんだ。皆、似たようなものだ」
「すまねぇ……。来週なんてもうダメかもしれねえと思っていたからよ……」
「生きて戻って、家族に顔を合わせてやれよ」
「あぁ……。でも、お前達はどうするんだ……?」
「捕虜になれれば幸いだろうな……」
「…………そうか。忠実なんだな、お前は」
「捕虜にって口走ってる時点でダメだろ」
「ははっ、ちげえねえ」
ドルフ大尉は苦笑いする。
ラルロフ少佐は煙草を再び口に加える。さらに、彼は軍服コートのポケットから、未開封の煙草の箱を取り出した。
「餞別だ。一箱やるよ」
「おい、いいのかよ。てか、まだ持ってたのかよ」
「聞いて驚くな。…………くすねてきた」
「ぷ、ははっ、そうか! そりゃいい。共犯になるから俺も黙っておいておくわ」
「そうしてくれ」
「ったりめえよ。…………ありがとな」
「気にするな」
「ありがとよ。…………お前達も生きろよ」
「あぁ」
「はっ」
ドルフ大尉は笑ってから、しかし最後の言葉は真剣な顔つきで言い残して元の場所に戻っていった。一五〇メーラ先で彼の部下三人に早速渡した煙草を渡していた。
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「ええ」
再び二人は空を見上げた。
作戦決行の時はもう目の前に迫っていた。
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