1 / 3
第1話 美少女幼馴染だけど教育係だとなんかうざいよね
しおりを挟む
「あぁ、結婚してぇー」
「何バカなこと言ってるの?彼女すらできたことないのに結婚なんて生意気、だぞ?」
「……」
「……え?」
「彼女なら、いるし…」
「そ、それってとうとう認めてくれたのね!今日から私がカーノ…!ッグァ!」
「寄るな来るな抱き着こうとするなっ」
幼馴染の男子に飛びつこうとする、黙っていれば超絶美少女の顔面を無造作にも手のひらで押さえつけたのはどこにでもいそうな、ザ・モブキャラな高校2年生男子だった。
「う、うわぁキタね、なんか汁付いたわ。」
「し、汁とかいうなぁー!たっくんが、顔ぐしゃってするからだよ~。」
手のひらについた、おそらくほかの男子からしたらご褒美汁ともいえるそれを、美少女の制服のブレザーにこすりつけた。
泣きっ面に汁といった感じで、自分の愛情を全てあだで返された少女は、泣きそうな顔でこうちゃんと呼ばれた少年の右手に持ったスマホを遠目で見た。
「……何、それ?」
「それっていうなよ。俺の嫁を物みたいに言うな」
「まだたっくん、そういうことやってるの?」
若干どころではなく引き気味になった少女は呆れたようなしぐさをして少年の横へ座り、体を向けて咳払いをした。
女子高生の甘い香りのようなものが咳払いにのって少年の鼻をくすぐった。さすがに無視できなくなり、スマホのホームボタンを押すと電源を切って少しだけ背筋を伸ばした。
「…な、なんだよ。」
「たっくん、何回も言うけどね、スマホの中の女の子とは結婚できないんだよ?」
そんなことを突然言い出すものだから、公園を通り過ぎていく帰宅者たちが彼らの座るベンチの方へと集中した。
視線を感じて少年の方は気まずくなって下を向き、立ち上がってその場を去ろうとした。
公園の出口へと歩き出した少年の裾をつかんだ。
周りからは、うおぉ、カップルが喧嘩してるぞ、とか、あんなかわいい子振るってどういうことだよ、というヤジが聞こえてくる。羞恥心と感じる必要のない申し訳なさで少年は逆再生のようにベンチへと戻った。
「まだ、話は終わってないんだよ?いい?たっくんは、それはゲームとか小説とかではたくさんの女の子と接してきたかもしれないけど、そんな都合のいい女の子はこの世には存在しないって、古代ギリシャから言われて続けているんだよ?ねぇ、聞いてる?」
(誰だよそんな酷な格言を残した古代ギリシャ人は?なにトンだよ、なにテレスだよ。)
心の中ではそんなツッコミでも入れないと恥ずかしさで消えてしまいそうだった。それからしばらくは少年のゆがんだ女性観をただすため、という名目でお説教が続いたのであった。
そもそもなんで二人は公園に二人きりでいるのかって?実はそれも含めて彼女はこのさえない男子高校生の教育係なのである。
「何バカなこと言ってるの?彼女すらできたことないのに結婚なんて生意気、だぞ?」
「……」
「……え?」
「彼女なら、いるし…」
「そ、それってとうとう認めてくれたのね!今日から私がカーノ…!ッグァ!」
「寄るな来るな抱き着こうとするなっ」
幼馴染の男子に飛びつこうとする、黙っていれば超絶美少女の顔面を無造作にも手のひらで押さえつけたのはどこにでもいそうな、ザ・モブキャラな高校2年生男子だった。
「う、うわぁキタね、なんか汁付いたわ。」
「し、汁とかいうなぁー!たっくんが、顔ぐしゃってするからだよ~。」
手のひらについた、おそらくほかの男子からしたらご褒美汁ともいえるそれを、美少女の制服のブレザーにこすりつけた。
泣きっ面に汁といった感じで、自分の愛情を全てあだで返された少女は、泣きそうな顔でこうちゃんと呼ばれた少年の右手に持ったスマホを遠目で見た。
「……何、それ?」
「それっていうなよ。俺の嫁を物みたいに言うな」
「まだたっくん、そういうことやってるの?」
若干どころではなく引き気味になった少女は呆れたようなしぐさをして少年の横へ座り、体を向けて咳払いをした。
女子高生の甘い香りのようなものが咳払いにのって少年の鼻をくすぐった。さすがに無視できなくなり、スマホのホームボタンを押すと電源を切って少しだけ背筋を伸ばした。
「…な、なんだよ。」
「たっくん、何回も言うけどね、スマホの中の女の子とは結婚できないんだよ?」
そんなことを突然言い出すものだから、公園を通り過ぎていく帰宅者たちが彼らの座るベンチの方へと集中した。
視線を感じて少年の方は気まずくなって下を向き、立ち上がってその場を去ろうとした。
公園の出口へと歩き出した少年の裾をつかんだ。
周りからは、うおぉ、カップルが喧嘩してるぞ、とか、あんなかわいい子振るってどういうことだよ、というヤジが聞こえてくる。羞恥心と感じる必要のない申し訳なさで少年は逆再生のようにベンチへと戻った。
「まだ、話は終わってないんだよ?いい?たっくんは、それはゲームとか小説とかではたくさんの女の子と接してきたかもしれないけど、そんな都合のいい女の子はこの世には存在しないって、古代ギリシャから言われて続けているんだよ?ねぇ、聞いてる?」
(誰だよそんな酷な格言を残した古代ギリシャ人は?なにトンだよ、なにテレスだよ。)
心の中ではそんなツッコミでも入れないと恥ずかしさで消えてしまいそうだった。それからしばらくは少年のゆがんだ女性観をただすため、という名目でお説教が続いたのであった。
そもそもなんで二人は公園に二人きりでいるのかって?実はそれも含めて彼女はこのさえない男子高校生の教育係なのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
姉の引き立て役の私は
ぴぴみ
恋愛
アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。
「どうしたら、お姉様のようになれるの?」
「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」
姉は優しい。でもあるとき気づいて─
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
正当な権利ですので。
しゃーりん
恋愛
歳の差43歳。
18歳の伯爵令嬢セレーネは老公爵オズワルドと結婚した。
2年半後、オズワルドは亡くなり、セレーネとセレーネが産んだ子供が爵位も財産も全て手に入れた。
遠い親戚は反発するが、セレーネは妻であっただけではなく公爵家の籍にも入っていたため正当な権利があった。
再婚したセレーネは穏やかな幸せを手に入れていたが、10年後に子供の出生とオズワルドとの本当の関係が噂になるというお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる