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第2話 可愛いコスプレだけど朝見るとなんだか体に悪いよね
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「…っ君、起きて…だよ!」
(おいおい、とうとう夢の中で美少女に起こされる日が来るとはなぁ。これは一生眠れそうだぜ。)
「…くん、たっくん。遅刻しちゃうよ!」
(な、なんだろう積極的な子なのかな?…ていうかなんで顔見てないのに美少女だってわかったんだ?…まさか!)
「まさか!」
体を揺さぶられて半分はもう滑り落ちてしまっていた毛布を払いのけ、ガバッと起き上がると息がかかりそうな距離に暗くてもそうと分かるほどの白い肌があった。
「……近いんだけど。」
「え、最初に言うセリフがそれ?この格好見たらいつものたっくんなら『なんだぁお前、犬好きすぎて犬が移ったのか?それから、パンツは脱ぎなさい。』って鋭いツッコミを入れるところだと思ったんだけど……。花蓮ちゃんがっかりだよ。」
テヘっとかわい子ぶるその生き物は、制服の上からケモ耳としっぽの生えた、木に竹を接いだような何かだった。
ただ一つ言えるのは、それが男子高校生の部屋には不釣り合いな華やかなオーラと甘い薫りを放っていたことだ。
「……あのなぁ、どこから突っ込んでいいのかわからんが、まず俺はそんな変態丸だしなツッコミをした覚えはないんだが……。わかった。これはあれだ、夢だ。うん、そうに違いない。だからもう一回寝たら覚めるパターンなんだろうなぁ。それじゃあおやすみ。」
そのほかのツッコミは放棄して二度寝しゃれ込もうとしても、夢ではないからケモ耳JKは消えなかった。それどころか背中を向けて寝ている琢磨に近づいていき、耳元に顔を近づけた。
「起きないといたずらしちゃうぞっ」
耳元でささやくと少年はぴくっと反応し、耳が少し赤くなった。それを見て、少女はにやにやとほくそ笑んだ。
琢磨はようやくその言葉を聞いて花蓮がなぜわざわざこんな格好で起こしに来たのかがが半分だけ分かった。
やれやれと言いつつも内心まんざらでもない様子で起き上がった。生ASMRの効果は絶大だったようでもうどちらが仮装しているかわからないくらい琢磨の顔は紅潮していて、窓からの逆光でもそれがはっきりとわかるほどだ。
「きょ、今日はハロウィン、だったな。忘れてたよ。」
恥ずかしそうな琢磨を見てまだニヤニヤが止まらない花蓮は黙ってその様子を眺めていた。
「な、なんだよ。悪いけど忘れてたからお菓子とかはないぞ?」
「ううん、いいよ。もっといいもの見れたから。ね?」
琢磨自分の顔が熱くなっていることに気づき、顔をそらすように後ろを向く。
「からかうなよな。」
「うんうん、そういうのもいいよねぇ。」
ますます口元の緩む花蓮に、この後しばらくからかわれ続けたとか。
起きた時には6時15分を指していた時計が7時半を示したころ、顔色の妙に良すぎる琢磨とジャックオーランタン並みに口角の上がった花蓮が一緒に朝ご飯を食べる。
今日はハロウィンで日曜日。こんなご時世で外へ遊びに行くことはできなかったが、幼馴染の二人にとっては楽しいハロウィンの朝になったとさ。
(おいおい、とうとう夢の中で美少女に起こされる日が来るとはなぁ。これは一生眠れそうだぜ。)
「…くん、たっくん。遅刻しちゃうよ!」
(な、なんだろう積極的な子なのかな?…ていうかなんで顔見てないのに美少女だってわかったんだ?…まさか!)
「まさか!」
体を揺さぶられて半分はもう滑り落ちてしまっていた毛布を払いのけ、ガバッと起き上がると息がかかりそうな距離に暗くてもそうと分かるほどの白い肌があった。
「……近いんだけど。」
「え、最初に言うセリフがそれ?この格好見たらいつものたっくんなら『なんだぁお前、犬好きすぎて犬が移ったのか?それから、パンツは脱ぎなさい。』って鋭いツッコミを入れるところだと思ったんだけど……。花蓮ちゃんがっかりだよ。」
テヘっとかわい子ぶるその生き物は、制服の上からケモ耳としっぽの生えた、木に竹を接いだような何かだった。
ただ一つ言えるのは、それが男子高校生の部屋には不釣り合いな華やかなオーラと甘い薫りを放っていたことだ。
「……あのなぁ、どこから突っ込んでいいのかわからんが、まず俺はそんな変態丸だしなツッコミをした覚えはないんだが……。わかった。これはあれだ、夢だ。うん、そうに違いない。だからもう一回寝たら覚めるパターンなんだろうなぁ。それじゃあおやすみ。」
そのほかのツッコミは放棄して二度寝しゃれ込もうとしても、夢ではないからケモ耳JKは消えなかった。それどころか背中を向けて寝ている琢磨に近づいていき、耳元に顔を近づけた。
「起きないといたずらしちゃうぞっ」
耳元でささやくと少年はぴくっと反応し、耳が少し赤くなった。それを見て、少女はにやにやとほくそ笑んだ。
琢磨はようやくその言葉を聞いて花蓮がなぜわざわざこんな格好で起こしに来たのかがが半分だけ分かった。
やれやれと言いつつも内心まんざらでもない様子で起き上がった。生ASMRの効果は絶大だったようでもうどちらが仮装しているかわからないくらい琢磨の顔は紅潮していて、窓からの逆光でもそれがはっきりとわかるほどだ。
「きょ、今日はハロウィン、だったな。忘れてたよ。」
恥ずかしそうな琢磨を見てまだニヤニヤが止まらない花蓮は黙ってその様子を眺めていた。
「な、なんだよ。悪いけど忘れてたからお菓子とかはないぞ?」
「ううん、いいよ。もっといいもの見れたから。ね?」
琢磨自分の顔が熱くなっていることに気づき、顔をそらすように後ろを向く。
「からかうなよな。」
「うんうん、そういうのもいいよねぇ。」
ますます口元の緩む花蓮に、この後しばらくからかわれ続けたとか。
起きた時には6時15分を指していた時計が7時半を示したころ、顔色の妙に良すぎる琢磨とジャックオーランタン並みに口角の上がった花蓮が一緒に朝ご飯を食べる。
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