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第八十八話 外交へ
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ウーリエ城、玉座の間。
僕は黒い服で身を包み、部屋に入り玉座に腰をおとす。
僕の後ろには、クザンとジュウドウが控え、左隣にフォリスさん、右隣にシュラが立っている。
シュラは大人の時のフォリスさんの姿をしている。
相変わらず女神の様に美しい。
「一同の者、おもてを上げよ」
クザンの声が響く。
玉座の前に平伏する、重臣達が顔を上げた。
街の城の、玉座の間はあまり広くない。今回は側近だけが、集まっている。
「楽にして下さい」
僕が姿勢を崩すことを許可する。
「まずは、ウーリエ攻略お疲れ様でした。残すは西の辺境五領の制圧を残すだけになりました」
僕は集まっている人の目を、一人ずつ丹念に見ていきます。
「辺境五領の攻略は、五人の魔将軍にお願いします」
五人の魔将軍とはコウケンさん、リゴウさん、バーツさん、エイグさん、そして森の魔女ことコデルさんです。
もともと、この人達は前魔王の六大魔将軍だったとのこと。
一人の魔将軍は、勇者を殺す時に死んでしまったとのことです。
あの究極魔法を使って殺したということです。
「はっ!」
コデルさんは少し驚いた顔をしましたが、返事はしてもらいました。
僕がそう言うと、オウブさんとチョカイさん、リョウメイさんの顔が「自分たちが行くー」という表情になっています。
「オウブ、チョカイ、リョウメイ、シジセイ、アドの五名は魔王の五将軍に任命します。でも、今のままでは弱すぎです。レベル五百を超すまでダンジョンでレベル上げをしてください。よろしいですね!」
配下のモンスターの力を借りればたやすいでしょう。
まあ、何ヶ月かは、かかるでしょうけど。
「ふふふ、堅苦しい話しはここまでにして、宴を始めましょう」
料理が次々運ばれるなかで僕の足は、三人のもとに向っていた。
「皆さんには、人心の掌握をお願いします。魔王はまだまだ嫌われ者ですからね」
ドワードさんと、ジセイさん、ファージさんの所に一番に足を運んだ。
「お、お嬢……」
三人は力なく言いましたが、ハッとした顔をした。
「くすくす、三人だけは僕をそう呼ぶことを許します。いたらない魔王ですがよろしくお願いします」
僕は深く頭を下げた。
三人は、姿勢を正し臣下の礼を取ってくれた。
三人の横で食事をすることにして、腰を落ち着けると次々、旗揚げ当初からの側近達が自己紹介をしてくれた。
暗い顔をしていた三人ですが、少しずつ笑顔が出るようになりました。
ふと視線を落とすと、アドが僕の膝にまとわりついて甘えています。
「ニャーー」
上目遣いで見つめてくるアドは猫のように可愛い。
「ほーーよしよし」
全身くまなく、なで回してしまう。
「あのーアスラ様、アドちゃんのステータスを見て貰えますか」
フォリスさんの顔が鬼の様になっている。
そ、そうでした。
「ニャーー」
アドが悪魔のような悪い笑顔になりました。
この顔と、フォリスさんの鬼の形相が、僕は世界で一番恐いことに気が付いた。
翌日、アスラ魔王国のことは、家臣に託して僕はドワーフの国へ外交の使者として出かけることにした。
僕は黒い服で身を包み、部屋に入り玉座に腰をおとす。
僕の後ろには、クザンとジュウドウが控え、左隣にフォリスさん、右隣にシュラが立っている。
シュラは大人の時のフォリスさんの姿をしている。
相変わらず女神の様に美しい。
「一同の者、おもてを上げよ」
クザンの声が響く。
玉座の前に平伏する、重臣達が顔を上げた。
街の城の、玉座の間はあまり広くない。今回は側近だけが、集まっている。
「楽にして下さい」
僕が姿勢を崩すことを許可する。
「まずは、ウーリエ攻略お疲れ様でした。残すは西の辺境五領の制圧を残すだけになりました」
僕は集まっている人の目を、一人ずつ丹念に見ていきます。
「辺境五領の攻略は、五人の魔将軍にお願いします」
五人の魔将軍とはコウケンさん、リゴウさん、バーツさん、エイグさん、そして森の魔女ことコデルさんです。
もともと、この人達は前魔王の六大魔将軍だったとのこと。
一人の魔将軍は、勇者を殺す時に死んでしまったとのことです。
あの究極魔法を使って殺したということです。
「はっ!」
コデルさんは少し驚いた顔をしましたが、返事はしてもらいました。
僕がそう言うと、オウブさんとチョカイさん、リョウメイさんの顔が「自分たちが行くー」という表情になっています。
「オウブ、チョカイ、リョウメイ、シジセイ、アドの五名は魔王の五将軍に任命します。でも、今のままでは弱すぎです。レベル五百を超すまでダンジョンでレベル上げをしてください。よろしいですね!」
配下のモンスターの力を借りればたやすいでしょう。
まあ、何ヶ月かは、かかるでしょうけど。
「ふふふ、堅苦しい話しはここまでにして、宴を始めましょう」
料理が次々運ばれるなかで僕の足は、三人のもとに向っていた。
「皆さんには、人心の掌握をお願いします。魔王はまだまだ嫌われ者ですからね」
ドワードさんと、ジセイさん、ファージさんの所に一番に足を運んだ。
「お、お嬢……」
三人は力なく言いましたが、ハッとした顔をした。
「くすくす、三人だけは僕をそう呼ぶことを許します。いたらない魔王ですがよろしくお願いします」
僕は深く頭を下げた。
三人は、姿勢を正し臣下の礼を取ってくれた。
三人の横で食事をすることにして、腰を落ち着けると次々、旗揚げ当初からの側近達が自己紹介をしてくれた。
暗い顔をしていた三人ですが、少しずつ笑顔が出るようになりました。
ふと視線を落とすと、アドが僕の膝にまとわりついて甘えています。
「ニャーー」
上目遣いで見つめてくるアドは猫のように可愛い。
「ほーーよしよし」
全身くまなく、なで回してしまう。
「あのーアスラ様、アドちゃんのステータスを見て貰えますか」
フォリスさんの顔が鬼の様になっている。
そ、そうでした。
「ニャーー」
アドが悪魔のような悪い笑顔になりました。
この顔と、フォリスさんの鬼の形相が、僕は世界で一番恐いことに気が付いた。
翌日、アスラ魔王国のことは、家臣に託して僕はドワーフの国へ外交の使者として出かけることにした。
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