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第二百三話 龍戦士
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そこには、オウブさんの姿がありました。
「うぎゃあーー、怪物だーーー!!!!」
後ろで大きな悲鳴が上がります。
「ラ、ライファ様、後ろに大きな怪物がいます」
私の部下が、おびえています。
「ふふふ、大丈夫です。きっと私達は襲われません」
私は、オウブさんの顔を見て、落ち着きが戻りました。
このタイミングでの怪物なら、魔王様の配下に違いありません。
「失礼ですねーー! 我々は怪物ではありません。ドラゴンです」
青い髪に皮膚が青白い、四角い顔の男が言いました。
「あ、あなたは?」
「私は、戦士バムードと言います。最近人型になれるようになった、正真正銘ブルードラゴンの戦士です」
「ド、ドラゴン! 初めて見ました」
「女戦士様、あなたの活躍を上空から見ていました。敬意に値する戦いです。ご尊名を伺いたい」
「はい、ライファと申します」
「ライファ様ですか、ジグリオ様にも似た容姿、とても美しい」
な、何を言っているのでしょうか。
「ライファどのー! 敵は逃げ出しましたー」
オウブさんが笑いながら近づいてきます。
恐怖に支配された天帝の騎士は、もはや悲鳴を上げながら後ろも見ないで逃げ出しています。
「しかし、すごいのう、オウブ殿はこの一瞬で、何千人倒したのだ」
「ふふふ、ロホウ殿。これは俺がすごいのでは無くて、この剣がすごいのだ」
オウブさんは、地面に落ちている敵兵の剣を拾い上げると、上に投げた。
宙に浮いている剣にオウブさんは、縦に横に自慢の剣を振った。
敵兵の剣は、ゆっくり落下します。
その剣が地面に付いた瞬間、バラバラになった。
細かな鉄のみじん切りになったのです。
「なっ!!!」
私も、ロホウさんもバムードさんも目を見開いて、細切れになった鉄くずを見つめました。
「どうだ、すごいだろう。鋼鉄なら何の抵抗もなく切ることが出来る。魔王様は国宝の剣と言っていた」
「すごい!! ほしいーー!!!」
三人で大きな声を出してしまった。
「絶対にやらんぞ! そんなことよりロホウ殿、ライファ殿、もう一働き追撃と行こう。バムード殿はここでお待ち下さい」
「えっ!?」
私はオウブさんの言葉に驚きの声をあげてしまった。
ここまで来て、バムードさんだけ仲間はずれは無いと思ったのです。
「ははは、これでいいのです。龍戦士殿は平和主義ですから」
ロホウさんが笑います。
「お、お待ち下さい。魔王様も、皆さんも勘違いをしています。我々は確かに青龍王の侵略戦争に反対し、追放された身ですが、決して全ての戦いを否定するものではありません。防衛の為の戦いや、魔王様の様に不当に侵略された領地を取り戻す為の戦い、大義の為の戦いなら、命も惜しまず戦います。元々我々ドラゴンは戦う種族なのですから」
言い終わるとバムードさんは両手を広げた。
その手の爪が、剣のように伸び、青白く恐ろしげに光った。
「ならば全員で参ろう」
オウブさんの顔から笑顔が消えた。
ピーー!!
バムードさんが笛のような声を出した。
それに合わせ、巨大なドラゴンも天帝の騎士団に近づいていく。
「うぎゃあーー、怪物だーーー!!!!」
後ろで大きな悲鳴が上がります。
「ラ、ライファ様、後ろに大きな怪物がいます」
私の部下が、おびえています。
「ふふふ、大丈夫です。きっと私達は襲われません」
私は、オウブさんの顔を見て、落ち着きが戻りました。
このタイミングでの怪物なら、魔王様の配下に違いありません。
「失礼ですねーー! 我々は怪物ではありません。ドラゴンです」
青い髪に皮膚が青白い、四角い顔の男が言いました。
「あ、あなたは?」
「私は、戦士バムードと言います。最近人型になれるようになった、正真正銘ブルードラゴンの戦士です」
「ド、ドラゴン! 初めて見ました」
「女戦士様、あなたの活躍を上空から見ていました。敬意に値する戦いです。ご尊名を伺いたい」
「はい、ライファと申します」
「ライファ様ですか、ジグリオ様にも似た容姿、とても美しい」
な、何を言っているのでしょうか。
「ライファどのー! 敵は逃げ出しましたー」
オウブさんが笑いながら近づいてきます。
恐怖に支配された天帝の騎士は、もはや悲鳴を上げながら後ろも見ないで逃げ出しています。
「しかし、すごいのう、オウブ殿はこの一瞬で、何千人倒したのだ」
「ふふふ、ロホウ殿。これは俺がすごいのでは無くて、この剣がすごいのだ」
オウブさんは、地面に落ちている敵兵の剣を拾い上げると、上に投げた。
宙に浮いている剣にオウブさんは、縦に横に自慢の剣を振った。
敵兵の剣は、ゆっくり落下します。
その剣が地面に付いた瞬間、バラバラになった。
細かな鉄のみじん切りになったのです。
「なっ!!!」
私も、ロホウさんもバムードさんも目を見開いて、細切れになった鉄くずを見つめました。
「どうだ、すごいだろう。鋼鉄なら何の抵抗もなく切ることが出来る。魔王様は国宝の剣と言っていた」
「すごい!! ほしいーー!!!」
三人で大きな声を出してしまった。
「絶対にやらんぞ! そんなことよりロホウ殿、ライファ殿、もう一働き追撃と行こう。バムード殿はここでお待ち下さい」
「えっ!?」
私はオウブさんの言葉に驚きの声をあげてしまった。
ここまで来て、バムードさんだけ仲間はずれは無いと思ったのです。
「ははは、これでいいのです。龍戦士殿は平和主義ですから」
ロホウさんが笑います。
「お、お待ち下さい。魔王様も、皆さんも勘違いをしています。我々は確かに青龍王の侵略戦争に反対し、追放された身ですが、決して全ての戦いを否定するものではありません。防衛の為の戦いや、魔王様の様に不当に侵略された領地を取り戻す為の戦い、大義の為の戦いなら、命も惜しまず戦います。元々我々ドラゴンは戦う種族なのですから」
言い終わるとバムードさんは両手を広げた。
その手の爪が、剣のように伸び、青白く恐ろしげに光った。
「ならば全員で参ろう」
オウブさんの顔から笑顔が消えた。
ピーー!!
バムードさんが笛のような声を出した。
それに合わせ、巨大なドラゴンも天帝の騎士団に近づいていく。
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