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第130章『駆け引き』
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第130章『駆け引き』
「散弾銃や携行砲や設置型地雷や手榴弾の仕様書も見たが……これだけの装備を発想するとは、発案者はどんな人物なんだ?海兵隊の工兵部所属の女性隊員という事だが、身元は確かなのか?これだけのものをその工兵一人で考え出したとは考え難い、他の勢力から入り込んだ人間という可能性は?」
「はい、工兵の名前は清水多佳子、長崎は佐世保の出身で階級は上等兵、身元は確かです」
「先の事件で唯一生き残った女性海兵がいたと聞いているが、それが彼女か」
「はい、腕も立つので慣例に反して前線部隊にも投入しており、それにより清水も抗体を獲得しております」
「……我々が今迄持ち得なかった発想を持ち腕も立つ……おかしいとは思わんのか?そんな出来過ぎた存在であれば何等かの意図を持って入り込んで来た、そう考えるのが自然なのでは?高根大佐、君はそんな存在を何の対策もせずに海兵隊内で自由にさせているのか?」
大将という階級も統幕長という立場も伊達ではないらしい、流石に鋭いなと高根は内心で舌を打つ。鋭いどころか事実を見抜いたかの様な指摘、この対応をしくじればタカコは統幕へと身柄を移される事になるだろう、そうなれば彼女の齎した技術も知識も全て自分の保護下を離れる事になる。下手をすれば何等かの叛意を持って彼女と手を組んでいたと言われ自分も海兵隊総司令の地位を追われる事にもなりかねない、そうすれば活骸との戦い、そして敵勢力との戦いへの対策は大きく後退する事になる、それだけは避けなければ。
「その御心配は御尤もだと思います、私もその点について何も考えてないわけではありません、海兵隊最先任上級曹長である敦賀を監視として常に傍に付けております、海兵隊史上最強との呼び声も高い敦賀ですから、彼であれば制圧は充分に可能です。清水が何か怪しい行動をとれば敦賀の判断で制圧拘束しろ、必要とあれば殺して構わない、そう命令しております」
「それで……現時点では何も怪しいところは無いのか?」
「はい、現時点では何も。それどころか率先して活骸への対策にも意見を述べ案を出し、海兵隊への貢献度は人一倍です。先の事件でも武器の発案者という事で先頭に立ち戦いました」
タカコについて良くない印象をこれ以上持たれないようにと、不自然にならない範囲で彼女の事を賞賛するものの須藤の表情は和らがない。活骸との戦いの最前線に立ち革新的な方策を模索する海兵隊とは違い陸軍は圧倒的に守旧保守派が多い、須藤はその筆頭と言って良いだろう。大将ともなれば感情的に海兵隊と対立する事は無いが、守旧派としては対極にいる海兵隊の動向は面白くはないだろう、それが今迄とは全く違う戦術を打ち出し新兵器を次々に開発したともなれば尚更だ。
恐らくはこのまま話が進めばタカコを擁した海兵隊が大和に対して叛意を持っているのではないか、大和自体にではなくとも関係が良いとは言えない陸軍と事を構えるつもりが有るのではないか、そんな話になるだろう、それを否定し切れなければ先行きは明るくないと言うべきだろう。
「……兵器の仕様書を見る限り、そもそもこれは活骸との戦いを前提として開発されたものなのか?私にはどうもこの兵器は対人を目的として開発された様に思えるが」
本題に斬り込んで来た、やはり統幕は、須藤は海兵隊の叛意をひどく警戒している、これを上手く切り抜けなければ大和の未来は暗いものになるだろう。
「お言葉ですが、活骸は以前から人体とほぼ同じと見做されて来ました、体格、密度、そういったものが人間と全く同じであるからです。そういう前提が有る以上、対活骸兵器を開発すればそれは自ずと対人兵器となる事は御理解頂けると思いますが?」
「それは分かるが……何故今になってこれ迄とは正反対の戦術を採用した?それも得体の知れない人間に齎された技術を使って。そんな人間の意見を取り入れ何も手を加える事無く対人に転用可能な兵器を保有すれば、大和に対しての叛意が海兵隊に有ると思われるのは当然という事は理解しているのか?」
とうとう建前を取り払い、本音をぶつけて来た、ここからは言葉での殴り合いが始まるなと高根は微かに口角を上げ歪んだ笑みを浮かべ、須藤の問いに言葉を返す。
「お答えします。仰る事は理解出来ます、何故今なのか、それは私が海兵隊総司令の任に就いて五年になりますが、その五年間の中で今迄の戦術では遠からず大和の未来は途絶えると実感したからです。活骸との戦いに於いての平均的な損害比率は一対一、活骸を一体殺すのに一人の海兵隊員が戦死しているという事実を見て下さい。しかもこれは平均です、敦賀の様な腕の立つ者が一人で活骸を十体殺せば、その裏には十人の海兵隊員の戦死が存在しているという事を知って下さい。下士官以下の任官後十年の生存率は僅かに五分、任官二十年に満たない敦賀が最先任という状況がどれだけ異常な事か分かりますか?まだ三十五歳という若い彼が最先任なのです、それがどれだけ異常で過酷な事か、先ずはそれを御理解下さい」
現場も知らずに偉そうな御託を並べる、そんな想いを抱えつつそう言えば室内は静まり返り、須藤も暫くは黙したまま、机の上をじっと見詰めていた。
「……それで?続きを聞こう」
「……このまま行けば海兵隊への入隊希望者は減る一方でしょう、定員割れの状況は年々悪化しています、人員の充足率は今期で八割七部、隊員に休みを定期的に与える事も厳しくなりつつあります。しかも先の事件で我々海兵隊は実に七割にも及ぶ兵員を失いました、残った三割は最精鋭である事に間違いは有りませんが、彼等だけで今迄の頻度での戦いを維持する事は不可能です、新規配属を受けたとしてもその彼等が前線に出る、若しくは後方で全体を支えるに足る技量を身につけるには長い時間が必要です。それでも活骸は待ってはくれません、それだけでなく国内で我々の同胞を活骸に変異させ内部からの破壊を目論む動きも出て来ました。今迄の戦術を完全に捨てる事は有りませんが、それでも新しい、今迄とは全く違う戦術を採用しそれを基本に据えるべき時、それが今です。我々海兵隊には大和に対して一切の叛意は有りません、常に大和に忠誠を誓い、国民の命と未来の為に全てを捧げる覚悟は全員がとうに出来ています。その為の新兵器と戦術です、それをどうか……御理解頂きたい……!」
普段よりもずっと強く、凄みを感じさせる気迫の篭もった高根の声音、それが途絶えた後は再び室内は静まり返り、長い長い沈黙の後、須藤が眼鏡を押し上げながら、静かに、静かに口を開いた。
「……言いたい事は分かった……君の今の気迫を偽りの無い本心と受け取ろう、新兵器の量産と改良、その配備に関しても海兵隊の裁量でやる事を統幕として認める。但し、情報は抗体と同じくこまめに、そして全て公開する事とするべし、独占は許さん。それに承服出来ないのであれば海兵隊自体を即時凍結、後に解隊に向けて動く事になるが……どうする?」
淡々とした、それでも有無を言わせぬ力を漂わせる須藤の言葉、高根はそれを聞きながらどうやらお互いの妥協点を見出した様だと内心嘆息し、それに首肯する。
「……決まりだな。それでは、次に高根大佐から上げられている追加予算について――」
ここに、新兵器を巡る一連の駆け引きは一応の収束を見る事となった。
「散弾銃や携行砲や設置型地雷や手榴弾の仕様書も見たが……これだけの装備を発想するとは、発案者はどんな人物なんだ?海兵隊の工兵部所属の女性隊員という事だが、身元は確かなのか?これだけのものをその工兵一人で考え出したとは考え難い、他の勢力から入り込んだ人間という可能性は?」
「はい、工兵の名前は清水多佳子、長崎は佐世保の出身で階級は上等兵、身元は確かです」
「先の事件で唯一生き残った女性海兵がいたと聞いているが、それが彼女か」
「はい、腕も立つので慣例に反して前線部隊にも投入しており、それにより清水も抗体を獲得しております」
「……我々が今迄持ち得なかった発想を持ち腕も立つ……おかしいとは思わんのか?そんな出来過ぎた存在であれば何等かの意図を持って入り込んで来た、そう考えるのが自然なのでは?高根大佐、君はそんな存在を何の対策もせずに海兵隊内で自由にさせているのか?」
大将という階級も統幕長という立場も伊達ではないらしい、流石に鋭いなと高根は内心で舌を打つ。鋭いどころか事実を見抜いたかの様な指摘、この対応をしくじればタカコは統幕へと身柄を移される事になるだろう、そうなれば彼女の齎した技術も知識も全て自分の保護下を離れる事になる。下手をすれば何等かの叛意を持って彼女と手を組んでいたと言われ自分も海兵隊総司令の地位を追われる事にもなりかねない、そうすれば活骸との戦い、そして敵勢力との戦いへの対策は大きく後退する事になる、それだけは避けなければ。
「その御心配は御尤もだと思います、私もその点について何も考えてないわけではありません、海兵隊最先任上級曹長である敦賀を監視として常に傍に付けております、海兵隊史上最強との呼び声も高い敦賀ですから、彼であれば制圧は充分に可能です。清水が何か怪しい行動をとれば敦賀の判断で制圧拘束しろ、必要とあれば殺して構わない、そう命令しております」
「それで……現時点では何も怪しいところは無いのか?」
「はい、現時点では何も。それどころか率先して活骸への対策にも意見を述べ案を出し、海兵隊への貢献度は人一倍です。先の事件でも武器の発案者という事で先頭に立ち戦いました」
タカコについて良くない印象をこれ以上持たれないようにと、不自然にならない範囲で彼女の事を賞賛するものの須藤の表情は和らがない。活骸との戦いの最前線に立ち革新的な方策を模索する海兵隊とは違い陸軍は圧倒的に守旧保守派が多い、須藤はその筆頭と言って良いだろう。大将ともなれば感情的に海兵隊と対立する事は無いが、守旧派としては対極にいる海兵隊の動向は面白くはないだろう、それが今迄とは全く違う戦術を打ち出し新兵器を次々に開発したともなれば尚更だ。
恐らくはこのまま話が進めばタカコを擁した海兵隊が大和に対して叛意を持っているのではないか、大和自体にではなくとも関係が良いとは言えない陸軍と事を構えるつもりが有るのではないか、そんな話になるだろう、それを否定し切れなければ先行きは明るくないと言うべきだろう。
「……兵器の仕様書を見る限り、そもそもこれは活骸との戦いを前提として開発されたものなのか?私にはどうもこの兵器は対人を目的として開発された様に思えるが」
本題に斬り込んで来た、やはり統幕は、須藤は海兵隊の叛意をひどく警戒している、これを上手く切り抜けなければ大和の未来は暗いものになるだろう。
「お言葉ですが、活骸は以前から人体とほぼ同じと見做されて来ました、体格、密度、そういったものが人間と全く同じであるからです。そういう前提が有る以上、対活骸兵器を開発すればそれは自ずと対人兵器となる事は御理解頂けると思いますが?」
「それは分かるが……何故今になってこれ迄とは正反対の戦術を採用した?それも得体の知れない人間に齎された技術を使って。そんな人間の意見を取り入れ何も手を加える事無く対人に転用可能な兵器を保有すれば、大和に対しての叛意が海兵隊に有ると思われるのは当然という事は理解しているのか?」
とうとう建前を取り払い、本音をぶつけて来た、ここからは言葉での殴り合いが始まるなと高根は微かに口角を上げ歪んだ笑みを浮かべ、須藤の問いに言葉を返す。
「お答えします。仰る事は理解出来ます、何故今なのか、それは私が海兵隊総司令の任に就いて五年になりますが、その五年間の中で今迄の戦術では遠からず大和の未来は途絶えると実感したからです。活骸との戦いに於いての平均的な損害比率は一対一、活骸を一体殺すのに一人の海兵隊員が戦死しているという事実を見て下さい。しかもこれは平均です、敦賀の様な腕の立つ者が一人で活骸を十体殺せば、その裏には十人の海兵隊員の戦死が存在しているという事を知って下さい。下士官以下の任官後十年の生存率は僅かに五分、任官二十年に満たない敦賀が最先任という状況がどれだけ異常な事か分かりますか?まだ三十五歳という若い彼が最先任なのです、それがどれだけ異常で過酷な事か、先ずはそれを御理解下さい」
現場も知らずに偉そうな御託を並べる、そんな想いを抱えつつそう言えば室内は静まり返り、須藤も暫くは黙したまま、机の上をじっと見詰めていた。
「……それで?続きを聞こう」
「……このまま行けば海兵隊への入隊希望者は減る一方でしょう、定員割れの状況は年々悪化しています、人員の充足率は今期で八割七部、隊員に休みを定期的に与える事も厳しくなりつつあります。しかも先の事件で我々海兵隊は実に七割にも及ぶ兵員を失いました、残った三割は最精鋭である事に間違いは有りませんが、彼等だけで今迄の頻度での戦いを維持する事は不可能です、新規配属を受けたとしてもその彼等が前線に出る、若しくは後方で全体を支えるに足る技量を身につけるには長い時間が必要です。それでも活骸は待ってはくれません、それだけでなく国内で我々の同胞を活骸に変異させ内部からの破壊を目論む動きも出て来ました。今迄の戦術を完全に捨てる事は有りませんが、それでも新しい、今迄とは全く違う戦術を採用しそれを基本に据えるべき時、それが今です。我々海兵隊には大和に対して一切の叛意は有りません、常に大和に忠誠を誓い、国民の命と未来の為に全てを捧げる覚悟は全員がとうに出来ています。その為の新兵器と戦術です、それをどうか……御理解頂きたい……!」
普段よりもずっと強く、凄みを感じさせる気迫の篭もった高根の声音、それが途絶えた後は再び室内は静まり返り、長い長い沈黙の後、須藤が眼鏡を押し上げながら、静かに、静かに口を開いた。
「……言いたい事は分かった……君の今の気迫を偽りの無い本心と受け取ろう、新兵器の量産と改良、その配備に関しても海兵隊の裁量でやる事を統幕として認める。但し、情報は抗体と同じくこまめに、そして全て公開する事とするべし、独占は許さん。それに承服出来ないのであれば海兵隊自体を即時凍結、後に解隊に向けて動く事になるが……どうする?」
淡々とした、それでも有無を言わせぬ力を漂わせる須藤の言葉、高根はそれを聞きながらどうやらお互いの妥協点を見出した様だと内心嘆息し、それに首肯する。
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