ツムギ ツナグ

みーな

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リューシャ編

21話

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「…面白いね」
「?!」
「リリエ?」


突然呟いたリリエにスカイとレステルトは目を向けた。


「…規格外。やっぱり、私の元素魔法げんそまほうは異質なんだね。」
元素げんそ魔法まほう…?」


不思議そうな顔をするレステルトを見て、少し笑うとリリエは言った。


「知りたければ、私に聞くんじゃなくて他の者から聞いて。敵に魔法の仕組みなんて聞いても丁寧に教えてくれる人なんて滅多にいないんだから。」


リリエは少し意地悪な笑みをレステルトの方へ向ける。


「そんなことより、私の魔法のことなんて考えてる暇ある?…ここで侵入者を食い止めるんじゃないの?…あ、私が規格外だから恐くて通してくれると言うなら大歓迎だけど?」


そう笑って言うリリエを一瞥し、レステルトは立ち上がった。


「…君こそ、魔法の件で俺を驚かせたからと調子に乗ってるんじゃないか?言っただろ?実力を理解させてやると。…そう簡単に俺を倒せるなんて思わない方が身のためだ。」
「そっちこそ、俺たちの実力をあまり軽く見すぎない方が良いよ。これでも特に俺は魔法の知識があるし、そこそこ強いと思ってるから…ね。」
「!」


スカイはスッとレステルトの懐に入り込んだが、レステルトはそれにいち早く気づき後ろに飛び退いた。


「…そうだな。相手の力を軽く見すぎるとそれが負けに繋がる。ここは絶対に通さない。そのために俺は全力で君たちを殺す勢いで戦う。命の保証なんてしない。」


そういうとレステルトは左手を上にあげ、槍を召喚しょうかんし、それを放った。


「今まで命の保証がされてたことに驚きだけどねっ!」


リリエはそう両手を前に勢いよく出したが、魔法は出なかった。


「えっ…?!」


槍がリリエに迫ったが、それは一瞬で氷に包まれ砕けた。


「魔法の扱いに慣れてなかったら、詠唱なしには攻撃魔法はなかなか出せない。纏わせるだけとかなら別だけど。でも魔法が使えなくなった訳じゃないから大丈夫。」


スカイはそうリリエの方を横目で見ながら言った。


「えー…私も詠唱なしでいけると思ったのに…」
「魔法の使い方を誤って残念がってる暇もないんじゃないのか?」
「!」


悔しがるリリエが気づいたときには、レステルトは目の前まで迫っていた。


「リリ…」
「っ【ユニバーサリィ・ウィンド】!」


スカイが名前を呼び終わる前に、リリエは突風を放った。


「くっ!」


突風を放ったことにより、レステルトは後ろに攻撃を交わさざるを得なくなり、後ろへと飛び退った。


″…くそ…あの反射神経…どうなってるんだ…俺は目の前まで迫ってたはず…″


そう考えるレステルトの後ろにスカイは素早く回り込む。そして氷を放とうとしたその時、レステルトが左手を高く上に掲げた。


「【アンエクスペンディッド・ソード】」


そう詠唱を唱えると、大量の剣が召喚しょうかんされた。


「…降り止まぬ剣の雨の中、お前たちは生きていられるかな…?」


怪しげな微笑みを浮かべ、レステルトは強く指を鳴らした。それを合図にして剣は勢いよく上に昇っていくと、一気に剣先を下にして剣が降り注いできた。


「っ?!あれを、どうやって避けろっていうの…?!」
「…っ…!」


スカイは降って来る剣の雨と驚いて固まるリリエを見てスカイは目に強い光を灯した。


「この剣の雨は俺の召喚しょうかんできる範囲にある全ての剣を使っている…この雨に打たれて生きていられるわけがない…!」


そう誇らしげに言うレステルト。その瞬間にレステルトの放った剣が全て一気に地面へと落ちた。辺りには剣が大量に落ちてきた証拠としてか白煙が漂っていた。


「…さすがに、どんなにしぶとくとも生きてはいないだろうな…これで、俺の力よりも実力が足りていないのは一目瞭然…だから言ったのにな…この先に進むための意思と実力が見合っていないと…」


微笑を浮かべてただ1人でそう言い続けるレステルト。だが、そんなレステルトの後ろに人影が現れた。


「…だから、何度言ったら分かる?うといって言ってるよね?その茶番が。」
「?!…ぐはっ!」


レステルトは避ける暇もなく、人影に勢いよく蹴り飛ばされ、前に倒れた。


「…なんで…生きて…?!」
「俺は確かに言ったよね?こっちの実力も甘く見るなって。…まぁ、確かにあの数の剣をまともに受けてたら、絶対に死んでたけど」
「だったら、なぜ…」
「…そんなの、簡単なこと。」


スカイがそういった時、ゆっくりと煙が晴れた。そこには少し背の高いレステルトの腰ほどの位置に全てが氷に包まれた剣があった。


「…!?ど、どうやってあの数の剣を…」
「そんなこと、ちょっと考えたら分かるんじゃない?…こう見えても俺、魔力使えるんだから。」
その、魔力という言葉でレステルトは目を見開いた。
「ま…魔力…?!まさか、魔力を使ってこれを…?!だが、魔力発動時には辺りに魔力が放出されると…」


スカイはレステルトの呟きに1つため息をつくと言った。


「知らないんだ?魔力のコントロール能力が高い者は、魔力を辺りに放つなんてバカなこと、しないんだよ。」
「っ?!」
「リリエが咄嗟にしゃがみこんでくれたから俺も気にせず魔力を使えた。…もううといし、こんなところで無駄な消費としてられないから、すぐに終わらさせてもらうよ」


スカイは手に氷を纏うと、レステルトに向かっていった。
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