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混沌の泉編
67話
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「え、えぇっと、ルーナは?神と竜のハーフで?神竜大戦終結後の神と竜の和平の証ってこと……?」
リリエの状況確認のような問いにルクトは頷く。
「ルーナが居る限り、神と竜は絶対に喧嘩は起こさない。そして、ルーナは自身と同じハーフに希望を与える存在としてハーフを探し回ってるんだ。」
「まぁ…、やっぱり異種族間の恋をあれ程嫌っていたのだから、突然皆異種族で恋をし始める何てことは起こらないから、ハーフなんてそうそう居ないんだけど…」
苦笑するルーナを、リリエはまじまじと見詰める。
「…?リリエ?どうしたの?」
「……ルーナって、神竜大戦後の二種族の和平の証、何だよね…?」
そうだけど…?とそれがどうしたのだと云いたげに首を傾げるルーナ。
「えっと…、神竜大戦って、すごく昔だよね?……1000年とか、それぐらい経ってる……」
言葉を選びながら話しているのか戸惑うように所々を切るように話すリリエの言葉に、ルーナは微かに苦笑を零し、そんな彼女の言葉を遮るようにルクトが言葉を発しようと口を開いた。
「……成程ね」
するとこれまで静かにしていたスカイが、不意に呟いた。
「…まだ俺の親がした行動から考えて、納得のいかない部分もあるけど、ルーナが言いたいことはちゃんと理解出来た。」
スカイの言葉に本当!?と嬉しげにルーナは微笑む。
「俺の両親は知らないけど、ルーナの両親は簡単に言うと種族間の壁を取り去らいたかった。そうでしょ?」
それにそうだと言うように大きく頷く。
「だからルーナは、両親の願いを汲んで種族間の壁を無くしたい。…俺も、出来るならそうしたい。ハーフだからと、虐げられるのは僕だけで十分だろうから。」
まぁあくまでハーフが居たら助けるだけであって、神と人に説得はしないけど。絶対に。と念を押すスカイに大丈夫大丈夫、そんなことはしないからと苦笑するルーナ。そんな様子を見てやっぱりいつも通りだなぁと笑みを零した。
「……そうだ。なぁ皆、とある秘密の場所があるんだけど、そこに行ってみないか?」
ルクトが不意に思い出したようにそんな提案をする。
「えっ、秘密の場所?何それっ!?」
「私も気になる~!」
「……あぁ、あそこ…」
興味津々に目を輝かせるリリエとルーナと相対的にそれ程興味を示しておらず、寧ろそこが何処か判っている様な素振りのスカイ。スカイは相変わらず冷めてるなぁと思いつつルクトは三人をそこへ案内するべく歩き始めた。
「ほら、ここ。」
数分ほど歩いてルクトが案内したのは、花園。
「わぁ綺麗…ここ、花園だよね?こんな所あるなんて知らなかった…!」
目を輝かせるリリエをルーナが目を細め微笑み見つめている。すると不意に何かを思い出したようにはっとするとルクトに問い掛ける。
「そういえばここは約束の花園よね?神の皇都から行っても結構な時間がかかるし、私たちがさっきまで居た場所からだったらとてもこの数分では来れないと思うんだけど…、どうやってここまで来たの?」
「ふっ、残念ながらそれは企業秘m…「ルクト兄さんの一寸したカッコつけだよ。ね?そうでしょ?」か、カッコなんてつけてないだろ!?」
カッコつけてるじゃん、と白けた目で睨まれるルクト。
「わざわざ歩きながらさも一瞬で着いたみたいに演出してその方法は企業秘密だ、って…もしかしてルクト兄さんってナルシスト?」
そんな訳ないだろっ!と全力で取り繕うが、余計にスカイとルーナに冷たい視線を浴びせられるだけである。
「ルーナ!こっちに来て!」
「えっ、なになにー!?」
タイミング良く、リリエがルーナを呼んだことにより、ルーナからの冷たい視線は消え去りリリエの方へと駆けて行った。その事に安堵のため息を吐いてスカイを陰湿な目で見る。
「お前なぁ、折角僕がカッコよく言ってたのに…」
「あっやっぱりカッコつけてたんだ」
平然と返してくるスカイに、視線の陰湿さが増す。
「まぁまぁ落ち着いてよ、どうせ後で俺が二人にタネをバラしといてあげるから」
おい、とルクトが突っ込むものの、スカイは意に介さず花園で戯れるリリエとルーナを見つめている。
「で?ルーナが居なくなって安堵したって事は、俺に何か話したいことでもあるの?」
「!」
その洞察力の良さにやはり少し驚くものの、ふっと笑みを零す。
「相変わらずスカイは細かいことに一々気付くなぁ」
俺だって気付きたくて気付いてる訳じゃないけど。と返すスカイだが洞察力が良いことは自慢になるだろ?と言いたい事を飲み込む。今この話をすればリリエが疲れるまで無限ループが続くだろうから。
「…で何?俺に話したいことって。俺とルクト兄さんは長い付き合いだから今更話すこと何て無いと思うけど」
首を少しばかりこちらへ傾け横目で視線を合わせる。藍色の髪がそれに同調してかふんわりと揺れる。
「お前の一人称のこと。少し気になることがあったもんでな」
「俺の?何それ、昔と変わったなって話ならそれこそ今更だよ?」
「…あー、無自覚か……」
その呟きに、はぁ?と思わず眉間にしわを寄せると、思いがけないような言葉がルクトから返ってきた。
「お前、一人称がたまに昔に戻ってる。一人称を変えたのも何か理由があるんだろ?だったら一応言っておいた方が良いと思ったからな。」
え…?とスカイはその返事にぽかんとルクトを見つめた。
リリエの状況確認のような問いにルクトは頷く。
「ルーナが居る限り、神と竜は絶対に喧嘩は起こさない。そして、ルーナは自身と同じハーフに希望を与える存在としてハーフを探し回ってるんだ。」
「まぁ…、やっぱり異種族間の恋をあれ程嫌っていたのだから、突然皆異種族で恋をし始める何てことは起こらないから、ハーフなんてそうそう居ないんだけど…」
苦笑するルーナを、リリエはまじまじと見詰める。
「…?リリエ?どうしたの?」
「……ルーナって、神竜大戦後の二種族の和平の証、何だよね…?」
そうだけど…?とそれがどうしたのだと云いたげに首を傾げるルーナ。
「えっと…、神竜大戦って、すごく昔だよね?……1000年とか、それぐらい経ってる……」
言葉を選びながら話しているのか戸惑うように所々を切るように話すリリエの言葉に、ルーナは微かに苦笑を零し、そんな彼女の言葉を遮るようにルクトが言葉を発しようと口を開いた。
「……成程ね」
するとこれまで静かにしていたスカイが、不意に呟いた。
「…まだ俺の親がした行動から考えて、納得のいかない部分もあるけど、ルーナが言いたいことはちゃんと理解出来た。」
スカイの言葉に本当!?と嬉しげにルーナは微笑む。
「俺の両親は知らないけど、ルーナの両親は簡単に言うと種族間の壁を取り去らいたかった。そうでしょ?」
それにそうだと言うように大きく頷く。
「だからルーナは、両親の願いを汲んで種族間の壁を無くしたい。…俺も、出来るならそうしたい。ハーフだからと、虐げられるのは僕だけで十分だろうから。」
まぁあくまでハーフが居たら助けるだけであって、神と人に説得はしないけど。絶対に。と念を押すスカイに大丈夫大丈夫、そんなことはしないからと苦笑するルーナ。そんな様子を見てやっぱりいつも通りだなぁと笑みを零した。
「……そうだ。なぁ皆、とある秘密の場所があるんだけど、そこに行ってみないか?」
ルクトが不意に思い出したようにそんな提案をする。
「えっ、秘密の場所?何それっ!?」
「私も気になる~!」
「……あぁ、あそこ…」
興味津々に目を輝かせるリリエとルーナと相対的にそれ程興味を示しておらず、寧ろそこが何処か判っている様な素振りのスカイ。スカイは相変わらず冷めてるなぁと思いつつルクトは三人をそこへ案内するべく歩き始めた。
「ほら、ここ。」
数分ほど歩いてルクトが案内したのは、花園。
「わぁ綺麗…ここ、花園だよね?こんな所あるなんて知らなかった…!」
目を輝かせるリリエをルーナが目を細め微笑み見つめている。すると不意に何かを思い出したようにはっとするとルクトに問い掛ける。
「そういえばここは約束の花園よね?神の皇都から行っても結構な時間がかかるし、私たちがさっきまで居た場所からだったらとてもこの数分では来れないと思うんだけど…、どうやってここまで来たの?」
「ふっ、残念ながらそれは企業秘m…「ルクト兄さんの一寸したカッコつけだよ。ね?そうでしょ?」か、カッコなんてつけてないだろ!?」
カッコつけてるじゃん、と白けた目で睨まれるルクト。
「わざわざ歩きながらさも一瞬で着いたみたいに演出してその方法は企業秘密だ、って…もしかしてルクト兄さんってナルシスト?」
そんな訳ないだろっ!と全力で取り繕うが、余計にスカイとルーナに冷たい視線を浴びせられるだけである。
「ルーナ!こっちに来て!」
「えっ、なになにー!?」
タイミング良く、リリエがルーナを呼んだことにより、ルーナからの冷たい視線は消え去りリリエの方へと駆けて行った。その事に安堵のため息を吐いてスカイを陰湿な目で見る。
「お前なぁ、折角僕がカッコよく言ってたのに…」
「あっやっぱりカッコつけてたんだ」
平然と返してくるスカイに、視線の陰湿さが増す。
「まぁまぁ落ち着いてよ、どうせ後で俺が二人にタネをバラしといてあげるから」
おい、とルクトが突っ込むものの、スカイは意に介さず花園で戯れるリリエとルーナを見つめている。
「で?ルーナが居なくなって安堵したって事は、俺に何か話したいことでもあるの?」
「!」
その洞察力の良さにやはり少し驚くものの、ふっと笑みを零す。
「相変わらずスカイは細かいことに一々気付くなぁ」
俺だって気付きたくて気付いてる訳じゃないけど。と返すスカイだが洞察力が良いことは自慢になるだろ?と言いたい事を飲み込む。今この話をすればリリエが疲れるまで無限ループが続くだろうから。
「…で何?俺に話したいことって。俺とルクト兄さんは長い付き合いだから今更話すこと何て無いと思うけど」
首を少しばかりこちらへ傾け横目で視線を合わせる。藍色の髪がそれに同調してかふんわりと揺れる。
「お前の一人称のこと。少し気になることがあったもんでな」
「俺の?何それ、昔と変わったなって話ならそれこそ今更だよ?」
「…あー、無自覚か……」
その呟きに、はぁ?と思わず眉間にしわを寄せると、思いがけないような言葉がルクトから返ってきた。
「お前、一人称がたまに昔に戻ってる。一人称を変えたのも何か理由があるんだろ?だったら一応言っておいた方が良いと思ったからな。」
え…?とスカイはその返事にぽかんとルクトを見つめた。
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