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迷宮挑戦の章
66.待ち人
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受付嬢のイリアーナは、今日も笑顔で冒険者達と接していた。
今年で二十一歳になるイリアーナは、童顔の中にも大人の女性の魅力も兼ね揃えていて、その笑顔は見る者を幸せな気持ちにさせる。
そんなイリアーナに恋心を抱く男性冒険者も決して少なくなく、中には想いを直接伝える者も居た。だが残念ながら、彼女の心を射止めた者は今のところ皆無である。
いつも笑顔でテキパキと仕事をこなすイリアーナ。その笑顔の裏側はいつも冷静で、大抵の事には動じない強い心も持ち合わせているのだが、この日のイリアーナは何処かソワソワとして落ち着かなかった。
(クローバーの皆さん……今日は来るのかしら?)
つい昨日、このファルディナの街の領主であるアルディオ・フォン・エルブンスが突然ギルドに来訪した。
領主と冒険者ギルドは切っても切れない関係なので、アルディオがギルドを訪れる事は物凄く珍しいという程ではないのだが、いつもなら事前に連絡をしてからの来訪なのに、昨日は執事一人を伴って突然現れたのだ。
大抵の事には物怖じしないイリアーナも、事前に聞かされていない領主の来訪には流石に驚いた。すぐにギルドマスターを呼び、アルディオの対応をして貰ったのだが、しばらくすると何故か自分もギルドマスターとアルディオの居る執務室へと呼ばれた。
(わたし……何かミスでもしたかしら……)
そんな漠然とした不安がイリアーナの心に去来するが、呼ばれた理由は全く別の理由だった。
「”クローバー”という名の冒険者パーティに会いたいんだが、今日はギルドに来ているかい?」
「え……い、いえ、今日はまだ見ておりません」
領主であるアルディオが開口一番に発した名は、ギルド内でも毎日話題になるスーパールーキーの少女達。登録したその日のうちにランクアップを果たし、更にパーティを結成してたった数日でCランク冒険者へとランクアップした、実際にこの目で見ていなければとても信じられないような少女達。
彼女達の快進撃はどこまで続くのか分からない。なのでいずれは領主であるアルディオの耳にも入るだろうとは思っていたが、まさかこんなに早く、しかも会いたいとまで言わせている。
「そうか、ならば待たせて貰うが構わないかなギルドマスター?」
「もちろん。実は俺もまだ彼女達には会った事が無いんだ」
街の領主と冒険者ギルドのギルドマスター。もちろん言うまでもなく領主の方が偉いのだが、冒険者ギルドという組織はかなり強大な組織であり、ギルドマスターとはその支部で一番偉い者の事だ。互いに『帝国』と『冒険者ギルド』の代表という点を鑑みれば、立場は対等と言っても差し支えない。ギルドマスターが領主のアルディオに対してタメ口で会話をするのは、そういった理由からだ。
(でも結局……昨日は来なかったのよね……)
しばらくギルドの執務室でクローバーの四人を待ち続けたアルディオだが、結局昨日クローバーの四人はギルドに姿を見せなかった。
後でギルドマスターに聞いた話によると、領主のアルディオはクローバーの四人に直接依頼をしに来たらしい。
(領主様が特定のパーティを名指しして依頼をするなんて……)
ギルドの受付嬢になって早四年、今まで領主が冒険者ギルドに依頼を出す事は何度もあったが、特定のパーティを名指しして依頼を出した事など一度も無い。ここまで来ると、嫌でもあの四人は特別な存在なのではと思ってしまう。
受付嬢として、冒険者達に対しては公平でなくてはならない。しかし心の何処かで、あの四人に惹かれている自分を否定出来ない。他の冒険者達以上に、あの四人を応援したい気持ちが溢れてしまうのだ。
(はぁ……受付嬢失格よね……)
ちょうど冒険者の列が無くなり、一息ついたイリアーナ。まるでそんなタイミングを見計らったように、ギルドホールに四人の美少女達が現れた。
「あっ!クローバーの皆さん!!」
思わず立ち上がるイリアーナ。いつも笑顔を絶やさない、そしていつも冷静なイリアーナが、珍しく椅子をガタッと音を立てながら立ち上がる。
「やっほー、イリアーナさん!」
「こんにちは」
「こんにちはイリアーナさん」
「何か慌ててない?」
未来、愛莉、リーシャ、サフィーの四人がイリアーナに挨拶をする。だが、何やら慌てた表情を浮かべるイリアーナを見て、四人は同時に首を傾げた。
「あうっ……ご、ごめんなさい……それより昨日は何で顔を見せてくれなかったんですか!?」
わざわざ領主が待っていたのに。そのせいで、昨日の仕事は何処か上の空だった。彼女達はいつ頃来るだろうか、早く来て欲しい、そんな事を考えながら仕事をしていたが、結局彼女達は来なくて、領主は残念そうな表情を浮かべて帰って行った。
その表情を見た時、何故か自分が悪いような気持ちになってしまった。領主様に待ち人の来訪を告げる事が出来なかったのだから。
そもそも、毎日一度は顔を見せてくれていたのに、何故昨日は来なかったのか。リーシャとサフィーに至っては二ヶ月以上もの間、ギルドに顔を出さなかった日など一度も無かった。それなのに寄りにもよって、領主様直々に待っていた日に限ってギルドに現れなかったのだから、昨日のイリアーナの心中は穏やかでは無かったのは言うまでもない。
「ごめんなさいイリアーナさん、昨日はわたしとサフィー、新しい魔法と精霊の契約をしていたものですから……」
「でもお陰で、わたしもリーシャも新しい力を手に入れたわ!今日からCランク冒険者としてバンバン依頼受けるわよ!」
瞳をキラキラと輝かせるサフィーと、いつものように柔らかく微笑むリーシャ。彼女達が更に強くなったのは喜ばしい事だが、今はそれどころでは無かった。
「それなら、すぐに奥の執務室に来てください!ギルドマスターが皆さんをお待ちです」
ギルドマスターと聞いて、思わず顔を見合わせるクローバーの四人。そう言えばギルドマスターにはまだ会った事が無かったと思い至る未来と愛莉を尻目に、リーシャとサフィーは困惑した表情を浮かべていた。
「え、えーと……わ、わたし達……」
「な、何か不祥事でも起こした……っけ?」
今までとは雰囲気がガラリと変わる二人。困惑と言うよりは、何処か怯えにも似た表情を浮かべている。そんな二人を見て、未来が首を傾げながら二人に訊ねた。
「どしたの二人共?ギルドマスターってそんなに怖いの?」
「こ、怖いって言うか……」
「そうね……威圧感が……」
相変わらず怯えた表情を浮かべるリーシャとサフィーに、イリアーナが首を小さく横に振りながら言葉を掛ける。
「あ、いえ、そういう事ではありませんのでご安心ください。実はクローバーの皆さん宛に、とある方から依頼が出ているんです」
「とある方?」
今度は愛莉が首を傾げる。とある方、ギルドマスター、その二つの単語から察するに、何やら只事では済まないような気がしたのだ。
「はい。とにかく執務室の方へご案内しますので。どうぞこちらに」
イリアーナはそう言うと、四人をカウンターの中へ入るように促した。相変わらず顔を見合わせながらも、素直にイリアーナに着いて行くクローバーの四人。そんな光景を、ギルドホールに居る複数の冒険者達が見つめている。
「あいつら、ギルマスに呼ばれたのか?」
「そうみたいね。昨日領主様が来てた事と何か関係があるのかしら?」
「まさかとは思うけど、何かしでかした訳じゃねぇよな……?」
「はは、まさか。あの四人に限ってそんな事は………」
無い、とは誰も言えなかった。とにかく何かにつけて規格外の美少女四人。もしかすると自分達の知らない所でとんでもない事をしでかしている可能性も否定は出来ない。
まさか他の冒険者達にそんな事を思われているとは露ほども気付いていないクローバーの四人は、それぞれの思いを胸にイリアーナの後に続くのであった。
今年で二十一歳になるイリアーナは、童顔の中にも大人の女性の魅力も兼ね揃えていて、その笑顔は見る者を幸せな気持ちにさせる。
そんなイリアーナに恋心を抱く男性冒険者も決して少なくなく、中には想いを直接伝える者も居た。だが残念ながら、彼女の心を射止めた者は今のところ皆無である。
いつも笑顔でテキパキと仕事をこなすイリアーナ。その笑顔の裏側はいつも冷静で、大抵の事には動じない強い心も持ち合わせているのだが、この日のイリアーナは何処かソワソワとして落ち着かなかった。
(クローバーの皆さん……今日は来るのかしら?)
つい昨日、このファルディナの街の領主であるアルディオ・フォン・エルブンスが突然ギルドに来訪した。
領主と冒険者ギルドは切っても切れない関係なので、アルディオがギルドを訪れる事は物凄く珍しいという程ではないのだが、いつもなら事前に連絡をしてからの来訪なのに、昨日は執事一人を伴って突然現れたのだ。
大抵の事には物怖じしないイリアーナも、事前に聞かされていない領主の来訪には流石に驚いた。すぐにギルドマスターを呼び、アルディオの対応をして貰ったのだが、しばらくすると何故か自分もギルドマスターとアルディオの居る執務室へと呼ばれた。
(わたし……何かミスでもしたかしら……)
そんな漠然とした不安がイリアーナの心に去来するが、呼ばれた理由は全く別の理由だった。
「”クローバー”という名の冒険者パーティに会いたいんだが、今日はギルドに来ているかい?」
「え……い、いえ、今日はまだ見ておりません」
領主であるアルディオが開口一番に発した名は、ギルド内でも毎日話題になるスーパールーキーの少女達。登録したその日のうちにランクアップを果たし、更にパーティを結成してたった数日でCランク冒険者へとランクアップした、実際にこの目で見ていなければとても信じられないような少女達。
彼女達の快進撃はどこまで続くのか分からない。なのでいずれは領主であるアルディオの耳にも入るだろうとは思っていたが、まさかこんなに早く、しかも会いたいとまで言わせている。
「そうか、ならば待たせて貰うが構わないかなギルドマスター?」
「もちろん。実は俺もまだ彼女達には会った事が無いんだ」
街の領主と冒険者ギルドのギルドマスター。もちろん言うまでもなく領主の方が偉いのだが、冒険者ギルドという組織はかなり強大な組織であり、ギルドマスターとはその支部で一番偉い者の事だ。互いに『帝国』と『冒険者ギルド』の代表という点を鑑みれば、立場は対等と言っても差し支えない。ギルドマスターが領主のアルディオに対してタメ口で会話をするのは、そういった理由からだ。
(でも結局……昨日は来なかったのよね……)
しばらくギルドの執務室でクローバーの四人を待ち続けたアルディオだが、結局昨日クローバーの四人はギルドに姿を見せなかった。
後でギルドマスターに聞いた話によると、領主のアルディオはクローバーの四人に直接依頼をしに来たらしい。
(領主様が特定のパーティを名指しして依頼をするなんて……)
ギルドの受付嬢になって早四年、今まで領主が冒険者ギルドに依頼を出す事は何度もあったが、特定のパーティを名指しして依頼を出した事など一度も無い。ここまで来ると、嫌でもあの四人は特別な存在なのではと思ってしまう。
受付嬢として、冒険者達に対しては公平でなくてはならない。しかし心の何処かで、あの四人に惹かれている自分を否定出来ない。他の冒険者達以上に、あの四人を応援したい気持ちが溢れてしまうのだ。
(はぁ……受付嬢失格よね……)
ちょうど冒険者の列が無くなり、一息ついたイリアーナ。まるでそんなタイミングを見計らったように、ギルドホールに四人の美少女達が現れた。
「あっ!クローバーの皆さん!!」
思わず立ち上がるイリアーナ。いつも笑顔を絶やさない、そしていつも冷静なイリアーナが、珍しく椅子をガタッと音を立てながら立ち上がる。
「やっほー、イリアーナさん!」
「こんにちは」
「こんにちはイリアーナさん」
「何か慌ててない?」
未来、愛莉、リーシャ、サフィーの四人がイリアーナに挨拶をする。だが、何やら慌てた表情を浮かべるイリアーナを見て、四人は同時に首を傾げた。
「あうっ……ご、ごめんなさい……それより昨日は何で顔を見せてくれなかったんですか!?」
わざわざ領主が待っていたのに。そのせいで、昨日の仕事は何処か上の空だった。彼女達はいつ頃来るだろうか、早く来て欲しい、そんな事を考えながら仕事をしていたが、結局彼女達は来なくて、領主は残念そうな表情を浮かべて帰って行った。
その表情を見た時、何故か自分が悪いような気持ちになってしまった。領主様に待ち人の来訪を告げる事が出来なかったのだから。
そもそも、毎日一度は顔を見せてくれていたのに、何故昨日は来なかったのか。リーシャとサフィーに至っては二ヶ月以上もの間、ギルドに顔を出さなかった日など一度も無かった。それなのに寄りにもよって、領主様直々に待っていた日に限ってギルドに現れなかったのだから、昨日のイリアーナの心中は穏やかでは無かったのは言うまでもない。
「ごめんなさいイリアーナさん、昨日はわたしとサフィー、新しい魔法と精霊の契約をしていたものですから……」
「でもお陰で、わたしもリーシャも新しい力を手に入れたわ!今日からCランク冒険者としてバンバン依頼受けるわよ!」
瞳をキラキラと輝かせるサフィーと、いつものように柔らかく微笑むリーシャ。彼女達が更に強くなったのは喜ばしい事だが、今はそれどころでは無かった。
「それなら、すぐに奥の執務室に来てください!ギルドマスターが皆さんをお待ちです」
ギルドマスターと聞いて、思わず顔を見合わせるクローバーの四人。そう言えばギルドマスターにはまだ会った事が無かったと思い至る未来と愛莉を尻目に、リーシャとサフィーは困惑した表情を浮かべていた。
「え、えーと……わ、わたし達……」
「な、何か不祥事でも起こした……っけ?」
今までとは雰囲気がガラリと変わる二人。困惑と言うよりは、何処か怯えにも似た表情を浮かべている。そんな二人を見て、未来が首を傾げながら二人に訊ねた。
「どしたの二人共?ギルドマスターってそんなに怖いの?」
「こ、怖いって言うか……」
「そうね……威圧感が……」
相変わらず怯えた表情を浮かべるリーシャとサフィーに、イリアーナが首を小さく横に振りながら言葉を掛ける。
「あ、いえ、そういう事ではありませんのでご安心ください。実はクローバーの皆さん宛に、とある方から依頼が出ているんです」
「とある方?」
今度は愛莉が首を傾げる。とある方、ギルドマスター、その二つの単語から察するに、何やら只事では済まないような気がしたのだ。
「はい。とにかく執務室の方へご案内しますので。どうぞこちらに」
イリアーナはそう言うと、四人をカウンターの中へ入るように促した。相変わらず顔を見合わせながらも、素直にイリアーナに着いて行くクローバーの四人。そんな光景を、ギルドホールに居る複数の冒険者達が見つめている。
「あいつら、ギルマスに呼ばれたのか?」
「そうみたいね。昨日領主様が来てた事と何か関係があるのかしら?」
「まさかとは思うけど、何かしでかした訳じゃねぇよな……?」
「はは、まさか。あの四人に限ってそんな事は………」
無い、とは誰も言えなかった。とにかく何かにつけて規格外の美少女四人。もしかすると自分達の知らない所でとんでもない事をしでかしている可能性も否定は出来ない。
まさか他の冒険者達にそんな事を思われているとは露ほども気付いていないクローバーの四人は、それぞれの思いを胸にイリアーナの後に続くのであった。
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